横島忠夫、〇〇〇〇と付き合ったらどうなる? 作:一日三食MEN
今回のこのヒロイン知っている人いるかな?結構昔だからな・・・。
では、設定です。
横島は原作主人公の家に居候しています。
横島と最初に出会ったのは原作主人公であり、ヒロインは二回目です。
この話の横島は覗きなどはしていません。ヒロインといることが多いからです。
ヒロインには妹がいる為、芹香と書きます。
何気に十人目です!では、スタート!
ある学校の校門では、もはや名物となっている光景があった。
「お嬢様に近づくなと言っただろうが~~!!!」
「何で俺から言い寄ったみたいに見てるんだ~~!!」
老齢の執事服を着た男が、横島を追いかけている。
「あらら。今日もやっているわね~」
「・・・」
「え?私から近寄ったって・・・へ~、姉さん、あいつに心許してるんだ」
「・・・(テレ)」
「あれ?え?ね、姉さん。ま、まさか!」
そんな二人を見る美人姉妹。妹・来栖川綾香はとても活発的で、姉・来栖川芹香の方はとても静かで口数が少なそうなタイプだ。はた目から見れば、妹が勝手に通訳しているように見えるが実際はとても小さな声で話している。
妹は姉の照れる姿を見て一つの考えが浮かんだ。そこに、横島が息を切らしながら二人の元にやってきた。
「は~~、ぜ~~、すまん!一緒に、帰れなさそうだ!」
「・・・」
「また明日?うん、わかった!」
「こらああああ!また近づきおって~~!!」
そこに、追いかけてきた老齢の男性が走ってきた。
「くそ!あいつ本当はサイボーグじゃないのか!もしくは、カオスのじいさんの血でも引いてるんじゃないのか!じゃああな!芹香ちゃん!綾香ちゃん!」
「ええ、待たね~~」
「・・・」
「ふふ、いつか一緒に帰りましょう。だって」
「おう!」
二人の返事を聞いて、凄い形相で来る男性から逃げた横島。
「ぬううう、また逃がした!何という逃げ足の速さだ!」
「あはは、いい加減認めたら?セバスチャン」
「・・・まあ、根性だけは認められますが。あんな馴れ馴れしいやつをお嬢様の傍に置いておけません!」
「・・・」
「え?私はそうには見えない?ですが」
「まあ、まあ、詳しいことは車の中で、ってことでいいじゃない」
「・・・そうですな。では」
ロールスロイスのドアを開いて二人を入れて、自分も運転席に座って走らせた。実はこの姉妹は来栖川グループという、この世界では知らない人はいないと言われる会社の社長の娘なのだ。
「では、出発します」
次の日の朝、
「では、お嬢様。行ってらっしゃいませ」
「・・・」
「行ってきます。だってよ」
「・・・貴様、何故ここにいる!いつも遅刻ギリギリだろうが!」
「よく知っているな。偶然早起きしてな、登校してみたら見かけたんだよ」
これは本当の事だ。因みに、今横島は藤田浩之という少年の家で世話になっている。実はあの雨の中、彼に見つけてもらい家に連れて来てもらった。その後、自分の世界の事はあまり多く語らず、とりあえず天涯孤独になった。とだけ話した。向こうの世界ではまだ両親が健在だが、二度と会えないので間違っていない。
自分の親に連絡を取った藤田が横島も住まわせていいという事になり、数日後にはいったい何をどうしたのか戸籍まで手に入れ、学校まで行けるようになったのだ。どんな親かと尋ねても、何の仕事をしているのかさっぱりらしい。だが、一度聞いたことがあるらしいが、
『どうなってもいいなら、教えてあげる』
そう、笑顔で言われたらしい。その笑顔が余りにも恐怖すぎてそれ以降聞かないことにしたようだ。
「芹香ちゃん!今日も昼一緒に食べような!」
「(こくり)」
「じゃあ、行こうぜ!(握り)」
「(照れ)」
「き、貴様~~!!」
「おおっと!学校の関係者以外立ち入り禁止だぜ~」
「ぐぬぬぬ・・・(だが、お嬢様があれほど心を許す姿は初めて見た)」
なれなれしい態度で芹香と手を握る横島に怒りを覚えるセバスチャンだが、芹香が心を許している姿を見て内心少しだけ驚いていた。
「・・・一度あやつとちゃんと話をするべきだな」
そして、約束通りの昼飯だが、
「なあ、いつもそれくらいで足りるの?俺だったら、絶対足りないな!」
「・・・」
「どうぞ?いやいや、それはダメだって!芹香ちゃんは細いんだから、もう少しふと・・・じゃなくてふくやかにならないと!」
「・・・?」
「何で言い換えたのですかって、それを聞くの!」
中庭のベンチに座って、お互いの弁当を見て感想を言うが、危うく言いかけたタブーを言い換えた理由を尋ねられて焦る横島。
「・・・」
「え?俺の弁当は誰が作っているのか?俺だけど?」
「・・・」
「・・・男性でも作るのですか?まあ、女が大体だからな。俺は居候だからさ、使える金も限られる。だから、こうして少しでも食費を抑えているんだ」
ここまで話すと、芹香は自分と横島の弁当を見た。そして、ごくわずかだが目を見開いてある決心をした。
そして、更に次の日の昼。
「何で今日は部室なんだろうな?」
昨日弁当を食べ終わって、会話も終わり、昼休みも終わった時に明日は部室で食べましょうと言われたのだ。その為部員は彼女一人のオカルト研究部の部室に今はいる。何でも、芹香は海外の魔術関連の本に興味を持ち一人でこの部室に来ては研究しているらしい。ほかの皆からすれば変人と見られるが、横島からすれば別にどうってことない。自分のいた世界では当たり前レベルだったし、本当の魔女がいて使い魔を使ってレストランすら開いていた。
だから、内装がオカルトらしいものも多いが全然気にしない。というか、昔を懐かしめるので必然的にここによく来るうちに彼女と仲良くなったという事だ。
「・・・」
しばらく待っていると、芹香がやってきた。しかし、がっかりした様子が見られる。
「どうしたの芹香ちゃん。何か、がっかりしてるけど」
「・・・」
「・・・え?お弁当を、作った?」
「・・・」
「し、しかも、俺に!あ、ありがとう!」
目を輝かせた横島はワクワクしながら、渡された弁当のふたを開けた。しかし、
「・・・・・・い、いや、いいんだよ。初めてだったんだろ。仕方ないよ」
中身は炭しかなかった・・・というか、全てが真っ黒に焼かれていた。しかも、自分の弁当すら忘れるというミスをするくらいショックだったのだろう。
「じゃ、じゃあ。俺の弁当、分け合おうか?」
「・・・」
「遠慮しなくていいって!一緒に食べられるだけでも、胸いっぱいなんだから!」
もらっては悪いと遠慮したが、何も食べないのはダメ!と言って食べさせた。だが、
「あ、あ~~ん」
「・・・」
弁当を忘れたという事は箸も忘れたという事だ。まるで恋人同士のあ~んで食べさせた。芹香は特に気にしなかったが、
『ぐおおおおお!か、かかかかかか、間接キスだあああ!!』
食べて食べさせてなので、箸での間接キスに内心テンパりまくっていた。
そして、放課後。校門のところにいつもなら横島めがけてロールスロイスが突っ込んでくるのだが、今回は横に着けた。出てきたセバスチャンが
「・・・小僧、お前も乗れ」
何と同乗するよう言ってきた。しかも、いつもの怖い形相ではなく真剣な顔だった。
「どういう事だ?」
「お前と話をしたい人がいてな。お嬢様、よろしいでしょうか?」
「・・・」
「ありがとうございます。行くぞ」
「行くぞって、どこにだよ」
「決まっている。来栖川邸だ」
びっくりした横島を無視して、そのまま車を走らせたセバスチャン。途中で綾香も乗せて来栖川邸に向かった。
案の定、来栖川邸はとんでもない豪邸だった。だが、
「へ~~、本当に芹香ちゃんや綾香ちゃんってお嬢様だったんだな」
横島は気にしない。というか気にすることをしない。
「そうよ・・・でも珍しいわね。姉さんならともかく、セバスチャンが彼を誘うなんて」
「・・・」
「うん、姉さんも不思議に思っている?どうしてだろうね?」
姉妹は運転席から降りたセバスチャンを見た。その彼は、横島を案内していく。彼女らも一緒に来るよう言われたのでついてくる。そして、着いた場所は
「え。こ、ここって!」
「・・・」
「お父様の部屋って何~~!!俺をお二人のお父様に会わすってことは、つ、つまり、俺はどちらかと結婚「そんなわけないだろう!(バキ)」ぐべら!」
姉妹が驚くのも無理はない。まさか、横島を自分達の父親に会わそうとしていたなんて夢にも思わない。口走った横島の顔面を思いっきりぶん殴ったセバスチャン。
「今回、貴様を呼んだのは・・・お嬢様と付き合いたいというのがどれほどの事かを思い知らせるためだ。簡単に言うなら、諦めろという事だ」
「「「な!」」」
綾香と横島はともかく、芹香もこの一瞬だけは大きな声を出した。つまり、芹香と一緒にいるのを諦めさせるために父親を呼んだという事だ。
「俺と芹香ちゃんの交際を諦めさせる?上等だ!」
「そうだ。さあ、入るんだ。(見させてもらうぞ。貴様の覚悟を)」
セバスチャンはどうやら試しているみたいだ。本当に芹香にふさわしいか・・・だからこそ、諦めさせるなんて言葉を使ったのだろう。
「ああ、入らせてもらうぞ!」
重い重い扉を開いた横島。
その後、いろいろあって、横島はある場所にいた。
「・・・」
「え?本当にいいのですか?構わん!俺は、芹香ちゃんと一緒にいたいんだから!」
その場所には芹香もいた。そこは、二人が出会ったあの小さな公園だった。
「(藤田の家で住まわせてもらう事になって、その次の日の夕方に夕日を見たくてあの場所に行ったんだよな。そして・・・あいつを思い出して思わず泣いた時に、芹香ちゃんと出会ったんだよな)」
「・・・」
「え、出会った時を思い出します?ははは、俺もだよ」
どうやら、芹香も出会った時の事を思い出したようだ。横島の辛そうな顔に、彼女が近寄った。
「・・・」
「あの時、何を思っていたのか教えて欲しい?・・・そうだな、芹香ちゃんなら教えてもいいかな」
芹香の要求に、覚悟を決めた横島はポケットから文珠を取り出した。
「それを持って、俺に当ててくれないか」
「・・・」
「何かって、それは全部終わってから話すよ」
文珠が分からない芹香は言われたまま文殊を預かり、それを横島の胸の部分に当てた。その文珠には『覗』が書かれていた・・・そして、彼女は横島の心を覗いた。何故、口の説明ではなくこうした手段に出たのかというと、この世界が横島のいた世界の常識が通用しないからである。だから、自分の目で見て確認できる手段としてこれが一番わかりやすいと思い、自分の心を覗かせたのだ。
心を覗けたのはほんの一部分の過去。だが、
「・・・(抱き)」
「・・・ありがとうございます」
芹香が涙を出すには十分な過去・・・そう、ルシオラとの思い出だった。思わず、横島に抱き着いた。
「俺は、今もずっとあいつのことを思っている。忘れられない、大切な大切なあいつのことを・・・」
涙を出しながら、彼女を抱きしめる横島。すると、
「・・・」
「え?学校に行きましょう?何をするんですか?」
いきなり芹香から学校に行こうという提案を出した。何もすることがないので、その提案を受けることにして、学校に向かった。
着いた時は、もう夜になった。そして、こっそり学校に入って向かった先はオカルト研究部だった。
「それで、どうするんだ。芹香ちゃん」
「・・・」
「え?黙って見ていろ?」
すると、彼女は目を閉じて真剣な顔で呪文を唱え始めた。この世界は、魔力と言うものが存在しないごく普通の世界といってもいい。だから、本来ならただのパフォーマンスとだが、
『・・・え?何だ?』
横島はちょっとした違和感を持ち始めた。それは、忘れかけていた感覚であり、彼女が目を開けて横島を見た時だった。
『横島』
自分の体の中から聞こえなくなってしまったあの彼女の声が聞こえた。
「・・・え?」
一瞬体も、息も、心臓も、何もかもが止まった感じになり、すぐに元に戻ると、
「る、ルシオラ!」
『ええ、ふふ、久しぶりね』
彼女に訊ねると、返事が戻ってきた。思わず、膝をついて涙を流した。
「ど、どうして!」
『彼女のおかげね。魔力がない世界で何故こんなことが出来るのか。そんな理屈を覆す力のおかげ、としか言えないわ・・・そうね、彼女のあなたを想う愛の力がふさわしいわ』
「せ、芹香ちゃんの、俺を思う、愛の力?」
『そうよ。あの子は自分の全てを受け入れてくれたあなたの事を愛しているのよ。だからこそ、一生懸命にあなたの為に出来ることを考えたのがこれだったの・・・私とあなたを会わせたい。その必死な思いが奇跡を生んだと思うわ』
ルシオラにそう言われて、芹香を見る横島。再び目を閉じて、今もずっと呪文を唱え続けている。
『あなたがずっと私を想ってくれたのは見ていたわ。でも、お願い。もう、あなたは自分の幸せを掴んで頂戴。私は横島は横島らしく生きて欲しいの』
「・・・ああ。でも、もうあの頃の俺には、戻れない。戻れそうもない」
『じゃあ、この奇跡を生んだこの子の事を愛してあげて』
「・・・え?」
かつての自分にもう戻れないことを話すと、ルシオラは芹香を愛するよう言った。
『驚くことないじゃない。あなただって、本当は一緒にいるうちにこの子を好きになっていたのでしょう?あなたの中にいるのだから丸わかりよ』
「う、あ・・・」
ルシオラの言葉に、真っ赤になる横島。
『それに、この子の親の前でビシッと言ったじゃない。あれってプロポーズとして受け取れるわよ』
「・・・あ!」
ここに来る前に、セバスチャンに案内された来栖川邸で芹香の親達に言った言葉を思い出した。そして、同時にその指摘の通りだとやっと気づいた。
『・・・そろそろ限界みたいね。あの子にありがとうって言っといてね』
「え、る、ルシオラ!」
『ふふ、大丈夫。話は出来なくなるけど、私はずっとあなたと一緒にいるわ。あなたとこの子が結ばれるのをしっかり見させてもらうから・・・楽しみにしているわ』
「・・・わかった!見てろよ!」
『よかった・・・その笑顔が見れて、じゃあね・・・また、あ・・・うね』
徐々に声が聞きとれなくなり、ついに聞こえなくなった。芹香の方も呪文を唱え終わったのか魔術書を閉じた。
「・・・」
「どうでしたか?・・・芹香ちゃん、ありがとう。君の想いのおかげで、俺立ち直れそうだ」
「・・・」
「良かった。本当によかったよ・・・芹香ちゃん。大好きだ」
横島の告白に、顔を赤らめる芹香。
「・・・!」
「うん、俺も好きだ。とっても、大好きだよ」
ろうそくに照らされる二人。その二人の影・・・唇の部分が重なった。
そして、何とこっそり扉の隙間からデバガメしていた連中がいた。
「おおお~~!姉さん、ついにやったわ!」
「・・・ふん、及第点だな」
綾香とセバスチャン・・・そして、
「うふふ、セバスチャンったら・・・父さんと母さんもいいわよね」
「勿論だ。あの言葉を聞けたときから認めていたがな」
「私もよ。あの人なら芹香を任せられるわ」
芹香と綾香の両親だ。
「あれだけのことを言ったんだもの。大丈夫よ!」
綾香は横島が父と母に向けて言った言葉を思い出した。あれは、横島に
『君は芹香を幸せに出来るのか?』
そう言った時の返答だ。それが
『芹香ちゃんの幸せは彼女が自分で見つけるものだ!!俺が幸せにするんじゃない!二人で、幸せを作るんだ!』
これだった。確かにルシオラの指摘通り、二人で幸せを作るというプロポーズに聞こえる。この発言の後に、横島は芹香を連れて出てあの公園に行ったのだ。彼なりに、芹香を助けたつもりなのだろう。
『あ~あ、羨ましいな・・・私もそれくらいの告白してくれる彼氏欲しいな~』
内心姉を羨ましく思いながら、静かに扉を閉めて四人でその場を引き下がった。その行動は正しかった・・・何故なら、扉が閉まったすぐ後に二人は服を脱がせあい、そして恋人同士の愛を確かめ合ったからだ。この日、横島はついに芹香と付き合う事になった。
後日、
「やっと、一緒に下校できるな」
「・・・」
「離しませんって、もちろん、俺だって離さないから!」
横島と芹香が一緒に校門を出て下校するようになった。二人の手は、しっかり握られており、
『・・・よかった。幸せにね、二人とも』
その二人の手の上に、もう一つ手が置かれていたように見えたのは気のせいではなかった。
芹香が高校卒業後に、横島との婚約を発表して世間を騒がせたのは別の話。
横島のあの二人で幸せを作る。原作では、本当はそれをしたかったけどできなかった・・・だからこそ、余計にその思いが強いと思ったからこそこの発言をさせました。芹香が横島を想うようになれたのは、一緒にいて楽しいだけでなくオカルトに興味を持つ一面すらも受け入れて同調したからです。
次回は「はがない」のヒロイン、三日月夜空にする予定です。その次は、インフィニット・ストラトスの誰かにしようと思っています。では!