横島忠夫、〇〇〇〇と付き合ったらどうなる? 作:一日三食MEN
これを書き終えたのが9月2日でテレビを見ながらでした・・・バスケ!パリ五輪出場おめでとう!
・・・私、近衛靄子はとても困っている。
「いったいどうすればいいのだろうか」
その困っている理由と言うのが・・・弟の近衛忠夫のことだ。
「姉さん、どうしたの?難しい顔をして」
「何でもない!」
「う~~ん、困っているなら相談に乗るけど」
「そうか・・・いや!騙されないぞ!」
「あのさ、今のって騙す言葉ってあった?」
顔は大人しそうな雰囲気を持っている。そして、実は同じ高校に通っていて困っている女子を何人も助けていることから、それなりにモテている。何人かの女子から忠夫の好きな食べ物は何か?どんな女が好みかを聞かれたことがある・・・その子達のためを思って忠夫はやめた方がいいと言ったのだが、何故ブラコンと勘違いされたのだろうか?
「とにかく!一人で解決できるから問題ない!」
「そう?わかったけど、気を付けてね」
何とか追い返すことに成功した!ふ、ふう~~、やっと一息付けた。全く、油断できない。忠夫のさりげなく言う一言が私を陥れるために狙って言った言葉だとわかってなければ危なかった!これも忠夫の策略!絶対に乗るわけにはいけないんだ!
そう、何故なら・・・弟の忠夫は、
変態なのだ!←今、読者の七割は「その通り!」と思ったでしょう。
あれは忘れもしないあの子が五歳の頃、
『僕お姉ちゃんをお嫁さんにするんだ~』
と言って、姉である私にプロポーズにしてきたんだ!姉にプロポーズするなんて、何てとんでもない弟なんだ!姉と弟が結婚をするなんて、法律が許すわけないのに!←まだ理解力がない五歳児は、いつもそばにいる姉や母といった異性が好きな人になりやすい。だが、そんな子供の頃の言葉は忘れるものだし本気にしないものだが、この姉は何と本気で弟は言っていると思っていた。
『だが、断る!』
そう言って断ったはずなのに!
『嫌だ!姉ちゃんと結婚するんだ~~!』
と言って、あの頃からずっと私に結婚を迫ってくる!そして、高校生となった今でも忠夫から十年もの間狙われているんだ!なんて執念深い!しかも、今は父と母が仕事で家にいないから私と忠夫の二人だけ!っく!これも忠夫の計算通りだというのか!疑似新婚夫婦を楽しませてしまうことになるなんて!
「忠夫、いい加減に変態をやめなさい!」
今日も一日、忠夫からのアプローチを交わす日々が始まる・・・絶対に気を抜かないわ!
ここでネタバレ・・・この世界の横島は体も記憶も赤ん坊状態で転生したため、GS世界の記憶は一ミリもないのでほとんどオリキャラ状態になっていて、靄子のことは純粋に「姉」という認識で接しています。五歳児の頃の結婚発言は当然忘れており、今まで言ってきた言葉は全部姉を気遣った言葉です。
だけど、彼女は完全に「姉の自分と結婚を目論む変態な弟」と見ているため、言動一つ一つが自分と弟を恋愛させるための策略と思い込んでいます。
「姉さんの味噌汁っていつも美味しいよね」
「ふふ、いつも作って・・・!」
っは!これは、毎日俺のために味噌汁を作ってくれを言うプロポーズに流れを作るつもりね!そして、流れに乗せて私にOKを出させる作戦!危なかった!気づけてよかった!全く油断も隙もあったもんじゃないわ!
「母さんから教えてもらった通りに作っただけよ。母さんの方がもっとうまいわ」
「いやいや、謙遜しなくていいくらい美味しいよ」
ふふん!どうよ、さすがに母さんには手も足も出ないわよね。何年も一緒に住んでいるから回避もそれなりに出来るようになってきたわ。
「う~~ん」
「何よ?」
さあ、かかってきなさい。次は料理でどんなことを言うのかしら?大体は
「姉ちゃんのエプロン姿って、まるで新妻みたいだね」
ななななな!料理ではなく今の私の姿を見てそんなことを言ってくるなんてててて!く!ご飯やおかずやデザートに関しては対策を考えていたが、私のエプロン姿を新妻と言って迫ってくるとは予想外!こ、このままでは
『姉ちゃんが妻なら、俺が夫だね。ふふ、さあ誰も邪魔は入らない・・・新婚夫婦なら妻は当然あの姿に、裸エプロンになるんだ。ぐふふ、何?着替えさせてほしいのか。ならば、愛する夫の俺が直々に』←妄想の忠夫は原作らしい妄想全開な顔になっている。
何て展開に!まままま、まずいわ!絶対にそれだけは避けないといけない!
「あれ?どうしたの?ご飯を食べてないけど?」
「!!!」
そう、そうだわ!それなら!
「ちょ!え、え~~~!!」
「(がつがつがつ!もぐもぐもぐ!)ふう、御馳走様!さあ、忠夫も早く食べなさい!」
「いや!そんなにがっつかなくても!時間だってまだあるし」
ご飯を爆速で食べて驚いている間に食べ終えて、言わせる隙を与えない!
「じゃあ、食器洗いはいつも通り頼んだわよ!」
「あ、ああ・・・」
しかも、食べた後の用事も頼んで私に着替えさせる隙も与えない・・・完璧な勝利だわ!
その後は忠夫も食事と食器洗いをしているときに家を出たから何事もなく登校している最中・・・ふ~~。全く油断も隙もないわ。危うく、早朝でバージンをとられるかもしれなかったわ。
「よ!おはよ~~」
「あら、香澄おはよう」
ちょうどいいところに香澄が来たわ。
「聞いて、忠夫がまた私と関係を持とうとしてきたの」
「・・・そうなのか」
「ちょっと!ギリギリで回避してきた私にその呆れた顔は何なの!」
「まあ、いつも通りだなと思っただけだ(これがなければ~~)」
全く!香澄はいつもこうなのよね。何が変だというのよ!
香澄と言う女子は黒須香澄と言い、近衛靄子・忠夫の幼馴染であり彼女がずっと忠夫がシスコンだと思っている妄想の事を知っている唯一の女友達である。当然、忠夫がそんなシスコンでもないことも知っているが・・・靄子の強すぎる信じ込みのせいで中々わかってくれない。
少しくらい私を気遣う言葉を言ってもいいのに!
「(は~~、私は靄子のこの妄想癖を知っているけど、見た目もスタイルも気遣いも性格もいいという立ち回りをしているから、これで生徒会長と同じくらい人気者なんだよな。何とかして、その妄想が全部間違いであることに気付かせないとな・・・忠夫も気の毒にな)」
「どうしたのよ、呆れた顔の次はそんな疲れた顔をして」
「(あんたのせいだよ!と言いたいけど、自覚ないだろうしな~~)何でもないよ」
「困ったことや相談があったら言いなさいよ。報・連・相は社会人ではなく学生でも大事よ」
「わかったよ(長い付き合いの私しかこいつの目を覚まさせる人はいないし・・・頑張らないと!)」
元の気合を入れた顔に戻ったし、まあよかったわ。
そして、学校について皆から挨拶や雑談をしているとあっという間にお昼に・・・お昼?
「しまった!」
「どうした靄子?」
「お弁当を忘れてきた・・・「おお~~い、姉さ~~ん」な!忠夫!一年のあなたが二年のこの階に」
「忘れ物~、弁当を届けに来たよ~」
「おお、よかったな。問題がもう解決したじゃないか」
朝、プロポーズ企て作戦の回避に慌てていたから、台所にそのまま忘れてしまったけど届けてくれたのね・・・忠夫のせいだけど、届けてくれたということで帳消しにしてあげましょう。
「ありがとう忠夫」
「うん、じゃあ。僕はこれで」
「いや、せっかくならお前もここで食べていけって」
「「香澄(さん)!!」」
何を言うのよ!
「思えば、三人で飯もずいぶん久しぶりだなと思ったからさ。いいよな?たまには弟を入れても」
く!これでは断りにくい!確かに、香澄は忠夫とあまり会えてないし・・・まあ、それに人目も結構あるから、いくら何でも忠夫も変なことは言わないでしょう。
その後、忠夫の弁当をとってきて・・・教室ではなく中庭にある花壇の傍に座って食べることになった。ふう、風が気持ちいいわ。
「相変わらず靄子の弁当はうまそうだな。少しいいか?」
「別に構わないわ。忠夫、ちゃんと好き嫌いしないで食べなさいよ」
「いや、それ何歳の頃さ。もうほとんど食べられるよ」
「ははは!相変わらずだな。そうやって、靄子が忠夫を注意するのは」
当然よ!姉と結婚を考える弟なのよ!注意は常にしてるわ!
「手のかかる弟だからね」
「えええ!僕、姉さんに迷惑かけた?」
「まあまあ、いいじゃないか。女と男は色々違うんだから」
・・・ふう、香澄がいてくれるおかげで少しリラックスできるわ。はあ、忠夫も普通の女の子に意識してくれれば私がここまで注意しなくて済むのに。
「あ!」
「あらら」
「どうし・・・あら」
あらあら、忠夫ったら、はしを地面に落としちゃったわ。
「う~ん、まだ弁当残っているのに」
「誰かに借りるか?それか」
これはさすがに・・・っは!こ、これはまさかわざと!もしかして!
『残すのはもったいないから、姉さんが僕にあ~んしてくれない?ちゃんと姉さんが作った弁当を全部食べたいからさ、お願いだよ~~!』
と言って、恋人同士にしか見えない女性が男性にあ~~んをさせる姿を作らせる気ね!しかも、香澄がいるこの状況でそれをやるなんて!何とかして回避しないと!このままでは私があ~んする未来が出来上がってしまうわ!何とか、何とか、回避するためには・・・、
「まあ、ご飯ものは全部食べたから残りは手づかみで」
「がつがつがつがつ!」
「ちょ!姉さん!なんで朝に続いて昼も早食いしているの!!」
この方法しかない!まずは全部食べることが先決!・・・よし、食べ終わったわ!そして、すぐに忠夫のはしを持ってすぐに洗面所に行って、洗って・・・戻る!
「(ドドドドド!)はあ、はあ、はあ、はい、忠夫、洗ってきたわ!」
「・・・あ、ありが、とう」
「(靄子の事だ。多分、あ~んで食べさせて恋人に見られるのを阻止!と言う考えでやったんだろうな・・・姉弟という前提が強いんだからやったとしても全然見られないのに。私もフォロー入れるし・・・本当に靄子の暴走と忠夫の巻き込まれも相変わらずだな)」
ふふふ、ここでも勝利よ!これで姉と弟の恋愛という変態な目で見られずに済んだわ!
ふう、昼食も無事終わって階段を下りる・・・忠夫が前を歩くが突然振り返って私のスカートの中を見ると思っていたが・・・まあ、何もないならよしね。後は教室に
「あ!近衛先輩!」
「あれ?冴木。どうしたんだ?」
「こら、忠夫。ちゃんと「さん」をつけなさい」
すると、忠夫のクラスメイト・冴木風花ちゃんと会ったわ。この子は両親の再婚で弟がいきなりできてどう接すればいいのかわからないところを相談してきたのよね。
「こんにちは近衛先輩と黒須先輩・・・・・・と、近衛君」
「あれ?何で俺を呼ぶのはためらいがちで呼ぶの?」
「別に変なことはない(すすす)」
「あの~~!近づいていないのにどうして避けるように遠ざかるのかな?」
「近衛先輩・・・お姉ちゃんって、大変ですね」
「ああ、弟は目が離せない・・・全く困ったものよ」
「どうして俺が一番悪い空気になっているのか説明してほしいんですけど!」
当然だ!いつも、私にプロポーズを企む忠夫の行動は常に注意しないといけないんだぞ!だから、早く忠夫が変態を卒業してくれれば私も落ち着けるんだ。
「(あ~~、そういえばこの子は、靄子の「忠夫は姉の自分に恋をして結婚しようと企んでいる」を本気で受け止めちゃった子だったな・・・忠夫、ご愁傷様)」
さあ、風花ちゃんの弟もシスコンにならないようしっかり接し方を教え込まないと!
さて、時間も経って学校も終わって家に帰ってきたわ。早速私は夕食を作り始めて、忠夫はお風呂を洗ってお湯を入れる。これに関しては最初は夫婦の共同作業と思ってしまったけど、全然どうってことなかったからもう変に考えなくなったわ。
「それにしても、中々父さんも母さんも帰ってこないわね」
私達二人を残して単身赴任に行ってしまったけど、たまには連絡の一つくらいよこしてほしいものだわ。二人がいた時はまだ父さんと母さんの抑止力があったから目立った行動をしなかったのに・・・
『お姉ちゃん。お風呂』
『あらあら、忠夫はお母さんと入りましょうね♡』
『え、ちょ、ま』
『さあさあ、行きましょう♡』
・・・あの時の母さんの目が少し歪んでいた気がしたのは気のせいよね。←恥ずかしがる息子を楽しむ母親なので、全然変な意味はありません。ただ、靄子の妄想が激しいからそっち方面に意識がいっているだけです。
「ね~ちゃ~ん。お風呂入ったよ~」
「分かったわ。じゃあ、後は頼んだわよ」
「わかった」
夕飯はもうほとんど作り終わっている。後はシチューが煮込むのを待つだけだから、いったんここで交代。さあ・・・気を引き締めないといけないわね。
「・・・うん、ないわね」
そう、忠夫は私との結婚を狙っているのなら当然私の裸を見るのを狙っているはず!ならば、服を脱ぐ洗面所には隠しカメラが仕掛けられているはず!
『ぐふふ、姉さんの体はいつ見てもいやらしくていいな。そう、この体は全部俺のものなんだ。ああ、靄子。なんて素敵な裸体なんだ・・・早く結婚したいな。そうすれば、靄子の全てが僕のものになるのに』
そんなことを考えながら、自分の部屋で着替えをした私の裸を見ていろいろしているはず!
「と思っていた時期が私にもあったわね」
中学時代からそう思って、入浴前は必ずカメラがないか隅々まで確認したけど発見されなかった。まあ、これに関してはホッとしたわね・・・一応、今でも確認作業は続けているけど今回もなかったわね。
「さて・・・入りましょうか」
もちろん、浴室内も確認してないのがわかってから湯船に入ったわ・・・しばらくお風呂でリラックスして、体を洗い、頭を洗ったわ。ただ、盗撮のカメラがないとなると、
『やはり、今日も姉さんの体をじかに覗かないの行けないな。ふふ、俺の嫁になる女の体は常にチェックするのが夫となる俺の役目と言うもの!さあ姉さん、その裸体を見せてもらおうか!』
自分から覗きに来るという可能性もあるけど、私は子供の時から実の弟からの求婚に悩まされた女!普段は使わないけど、貞操の危機に直面するお風呂では話が別!小学生の時から注意していたら、どっかの英雄コ〇ーみたいな見聞色の覇気を使えるようになったわ!今はテレビを見ながら時折シチューの様子を確認しているわね。
「変態な弟の事だから、もっととんでもない方法で来るかもしれないけど・・・これなら大丈夫そうね」
さて、そろそろお風呂を上がって忠夫と交代しないと。お風呂がまだ温かい・・・ん?
「お風呂・・・次が忠夫・・・っは!」
な、なんてこと!わ、私としたことが気づけていなかったなんて!
「忠夫・・・なんて恐ろしい弟!」
分かったわ!忠夫の本当の目的・・・それは!
「私が入ったお風呂のお湯を飲むことが目的だったのね!」
くう!お風呂は体も心もリラックスするから、つい長く入ってしまう。そして、入った時間が長ければ長いほど私の汗と言う名の出汁がお風呂に出る!
『うんうん、今日の姉さんの出汁は少しだけ違うな。これは汗だけじゃなく涎も入っているな。ふふ、あの秘所らへんのお湯は・・・やはり今日も最高の味になっている!もうこれなしじゃ生きていけないくらいに姉さんの出汁はやめられないぜ♪』
くうう!私の後に入るっていうのはその意図があったからなのね!←男は体毛が抜けやすく、その抜けた毛がお風呂に浮きやすい。それらを湯船から全部取り除いても、男が先に入ったという認識からお風呂に入りたがらない嫌悪感を持つ女も少なくない。忠夫はそれを考えて靄子を先に入れていた。
なら私が忠夫の後に・・・ううん!もしそれをしてしまったら、先に忠夫の汗や体液が入ったお風呂に入ることになる。それすなわち!
『ふふ、さあ、姉さん・・・僕の汗や涎が入ったお風呂は僕そのもの・・・それが姉さんの体を包み込めるなら・・・ふふふふ!』
という狙いを達成させてしまうことになる!くうう!忠夫、本当に恐ろしい弟だわ!
「そ、それをさせないためなら・・・少しくらい飲ませて満足させた方がましね」
苦渋の決断だけど、それで忠夫の変態を少しでも阻止できるなら!←そもそも、飲んでないのに飲んでいると決めつけている靄子である。
「だけど問題は、どれくらい飲ませるか・・・うううう、コップ半分?それとも、いっぱい?」
ああああ、もう、忠夫のバカあああああ!
その頃、シチューが煮込んだので火を止めた忠夫。
「いつまで入っているんだろう?」
中々あがってこない靄子を不思議がっていた。
「後は、器に入れるだけだけど・・・ちょっと遅いな」
様子を見に行こうかと思ったが、さすがに裸を見る可能性があるため洗面所には行かず視線だけをそっちに向けて扉を見ていると、その扉ががら!っと勢いよく開いた。出てきた靄子はバスタオル一枚姿だった・・・どうやら、服を着るのを忘れるくらいに悩んでいたようだ。
「ね、姉さん!服!服!」
「忠夫・・・お姉ちゃんのことはこれで我慢しなさい!」
そして、姉の出汁が入ったお湯の入ったコップを忠夫に差し出した・・・一応、量は大体七分くらいだ。
「何が我慢しろなのさああああああ!」
当然、全然靄子のしていることがわからない忠夫は思わず大きな声を出してしまった。
・・・私は何てことをしてしまったのかしら!た、た、忠夫にバスタオル姿を見せてしまうなんて!こ、このままでは
『ぐふふ、今日はバスタオル姉さんをしっかり目と脳裏と股間に焼き付けたぜ!普段は妄想の中であの姿を思い描いていたのに、ふふふ、姉さん・・・姉さん、いい体だよ、はあはあはあ』
夜の自家発電にされること間違いなしだわ!
「うう、反省しないと」
忠夫を変態の道から更生させないといけないのに、私の行動で更なる変態の道に進ませてしまったわ!←補足するがあの後は何事もなく食事を済ませてお互い自分の部屋にいるが、忠夫は宿題なり友人にラインなりをやっている。驚きはしたが、自家発電はやってない。
「忠夫の変態を治すには・・・ダメ!私一人では考えがまとまらない!」
あの五歳のプロポーズからこの日までずっと私を狙い続けてきたあの忠夫を、私一人でどうにかするには・・・このままでは近いうちに
『姉さん・・・キレイだよ』
『忠夫・・・私、ああ、私』
『さあ、僕達の愛を確かめ合おう』
『う、あ、う・・・だ、だいす、き』
何て展開になってしまうわ!それだけは絶対に阻止しないと!
「これは、私と同じ弟を持つ姉の力も必要!」
その人から対策を聞くべき!・・・早速、明日相談しましょう!
私が頼った相談相手と言うのが、
「ふむ、悩みはわかった。忠夫の求愛をどうすれば止められるかだな?」
「は、はい!どうしても、他の女性にも目を向けるようになればいいのですが!」
生徒会長・十全ふぶき先輩だ。とても頼りになる先輩で、いろんなことを知っている!この先輩にも弟がいるから、何かしらのヒントはもらえるはずだ!
「忠夫君か・・・なら、私が彼と付き合うというのはどうかな?」
「・・・え?」
え?先輩と忠夫が、付き合う?
「君としても悪くない話だと思うが?」
「あの、どうして、先輩が、忠夫と、付き合おうと?」
ま、ままま、まさか!忠夫の事が!
「つまり、君としては忠夫君が他の女性に興味を持ってほしいのだろ?」
「は、はい」
「だが、考えてみたまえ。もし本当に興味を・・・例えば、そうだな。君達姉弟の幼馴染の黒須香澄君が忠夫君と付き合うことになったら?」
香澄と忠夫が付き合う・・・っは!そうだわ!付き合うということは、当然私に向けていたあの変態な視線が全部香澄に行くことになるわ!それはつまり・・・下着の色を確認して着たり、偶然を装って混浴を迫ったり、夜に部屋で二人っきりで・・・あああああ!しかも香澄は幼馴染だから忠夫の好みも知っているはず!が、学生の立場でそれはとても危ない!
「そ、それはまずいです!」
「君の想像がどこまでいったか知らないが・・・まあ、そういうことだ。だが、私はその想像通りにならない。何故ならそういう弟の対処を知っているからだ」
「な、なるほど!」
さすがは先輩!そこにしびれる憧れる!←その先輩が、何故妄想の忠夫のような弟の対処を知っていることに疑問を持たない靄子である。
「それに・・・私の弟も少しは私以外の女を知ってほしいしな(ぼそ)」
「先輩?」
「何でもない。それで、どうだ?この提案は?」
でも、結局それは私以外の女が忠夫の傍にいることになる・・・私以外、私以外・・・何か、それは・・・。
「すいませんが、もう少し様子を見てからでよろしいでしょうか」
「そうか?まあ、そうすぐに決めることもないな。まあ、考えの一つとして頭の中に入れておくがいい」
「はい、ありがとうございました」
「ははは、私は生徒会長。悩みを持つ生徒のためになることをする立場の生徒だ!」
先輩の助言は、ありがたいけど・・・何か、何かしら?もやもや、したのよね。忠夫の傍に先輩がいる想像をしたら・・・ううん?何かしら?これって?
アドバイスを聞いて授業も終わって家に戻ってきてベッドに寝転がっている。
『私が彼と付き合うというのはどうかな?』
先輩の言葉がどうしても頭から離れない。そして、この離れない言葉を思い出すたびに
「どうして、私はそれが嫌と思えてしまうのかしら?」
すぐに拒否ってしまう考えをする自分がいるわ。う~~~ん、どうして私は忠夫がほかの女性に興味を持つようになってほしいと思っているのに・・・何でそれが嫌なのかしら?う~~ん。
「姉ちゃ~~ん。ご飯できたよ~」
「っは!しまった!」
ずっと考えていてご飯を作り忘れていたわ!うう、忠夫に全部任せるなんて・・・いえ、これはむしろチャンスなのでは!そう、私から自立するために!そうよ!私がいつも忠夫の世話をしていた!つまり、忠夫は
『ふふ、僕の世話をする姉さんはもう既にそれをしないと生きていけないメイドのようなもの。後は姉さんの体を僕のものにすれば・・・ぐへへへ。楽しみだぜ、五歳の時にプロポーズをしたあの時から仕込みを始めてよかったぜ。さあ、姉さん。僕がず~~っと、愛してあげるからね♡』
あの時のプロポーズの時からこんなことを考えていたに違いないわ!そう、私が自分から忠夫のためにいろいろやっていたわ!あ、あれが、全部計算ずくでやっていたなんて・・・恐ろしい弟だわ!く!だけど、気づけて良かったわ!さて、ここから私からの反撃開始よ!まずはこの後の食事で味や感想を聞いて、その返答次第で私をわがものにしようとしてくるあの子にどう対応するか考えないといけないわね!←さあ、読者の皆さん。彼女にツッコミましょう・・・んなわけないでしょ!
姉の部屋に向かう忠夫。
「う~~ん、どうしたんだろう?」
夕飯ができたことを伝えたが、10分過ぎでも来なかったので迎えに行くことにした忠夫。今まで靄子がいつもご飯を作ってくれたので、今回はたまにはと思って忠夫が作ったのだ。姉と同じ美味しさがあるとは思えないが、それでもいつも世話になっている姉のために作った料理を食べてほしい。そんな弟心を持って作った料理を早く食べてほしい。
「姉~さ~ん。早く食べないと」
そんな気持ちが普段しているノックをするのを忘れて扉を開けてしまった。そこには、
「ん、あ、んん」
こんな声をする姉がいた。
「ね、姉さん!」
「え?・・・っは!」
「「な、な、な」」
声だけだとあれなことをしているように思えるが・・・二人は慌てて固まる。靄子がやっていたのは
「い、いや!これは!」
忠夫の写真にキスをしていたのだ・・・まるで、普段の妄想内の忠夫なことを彼女がやっていた。
「え、えっと、これは」
「・・・ご飯、早く食べに来てね」
「あ。ああ!これは、これは!」
余りにもやばいところを見られたことに靄子は待って~~~!と言ったが、扉は無常にもしめられた。
姉、靄子は
「あああああああ!な、なんてことを!ただ、ただ、私は話の展開次第では忠夫にキスされるかもしれないから万が一を考えてやっていただけなのに!」
もう大混乱である。実の弟の顔写真にキスをした・・・そもそも、どうしてそんな展開を妄想したのか?まあ、これに関しては彼女だからとしか言えない。
弟、忠夫は
「姉さんも女だし・・・いったい誰の写真にキスしてたんだろ?」
う~~ん、と考えていた・・・実は忠夫視点では写真は後ろしか見えてなかったので、前の忠夫の顔が見えてなかったのだ。だから、自分以外の男の写真にキスをしていたとしか思ってない。
そんなすれ違いな考えのある二人の晩御飯は、
「「・・・・・・」」
お互い無言で、時々視線が合うと顔を逸らしたりしているうちに終わってしまった。もう、靄子は実の弟の写真にキスをしたという思考と、忠夫は靄子が写真にキスするくらい想いを持っている男性は誰かと言う思考でいっぱいになっていたので、二人とも料理の味の感想どころではなかった。
「た、忠夫!」
「な、何!」
でも、せめて一言くらい言わないとダメと思って靄子は声をかける。
「さ、さっきの事だけど」
「うん!」
必死に考える。せっかく作ってくれたご飯だけど味が全く分からなかった。
「わ。わ、私は」
じゃあ、何を言えばいい?まるで私が忠夫を愛しているみたいなことをしたあの写真キス場面を、どう誤魔化せばいい?必死に考えて・・・そして、やっと思いついたのでそれを言葉にした。←この時の彼女は完全にパニクっていますので、
「忠夫のことだけ考えていたのよ!」
・・・聞きようによっては完全に墓穴な一言だったが、
「だから、誤解しちゃだめよ!」
本人は納得のいく一言だったのか、部屋に戻っていった。
「う~~ん、いったい何だろう?」
原作の横島だったら、
『な、なんと!姉さんは俺とキスしたいと思っていたのか!待っててくれ姉さん!今その夢を現実にして、その先のあんなことやこんなことを実現させてやるからなあああああ!』
という煩悩めいた妄想をして靄子の部屋に行くが、
「ただおって誰だ?」
まさか、自分以外の『ただお』の名前を持つ男の事を考えていると勘違いしていた。まあ、弟である自分は最初からそういう対象ではないと思っているからだった。
ううう、私としたことが・・・忠夫の写真にキスしているところを見られるなんて!このままじゃ、忠夫の私への変態な想いが強くなってしまうじゃない!ああああ、もうダメ!このままじゃ明日から忠夫にどんな顔をして一緒に生活していけばいいのよおおおおお!
と悶々としている靄子は気づいていない。弟の五歳の時のプロポーズを未だに覚えていること自体、弟をかなり意識していることに・・・徐々に変態じみたことをされると思っているその妄想が自分が弟にされたいと思っている妄想であることに。ふぶきが忠夫と付き合うと言ってすぐに断った時に胸の中に渦巻いた感情が好きな人をとられたくない嫉妬であることに。
そう・・・忠夫が靄子と結婚したいくらい変態な愛情を持つシスコンではなく、靄子が忠夫と結ばれたいけど素直に慣れなくて忠夫が変態な弟になったと思い込んで自分にいろんなことをしてくるのを望んで妄想をするブラコンだったのだ。
「さあ、今日も忠夫に気を付けなくっちゃ!」
そんな彼女は次の日も忠夫の行動が自分を求愛してくる企みと勘違いして妄想する・・・それが、自分の願望であることに気付くのは果たしていつだろうか?
こんな姉がいたら、結構面白そうでいいですね。原作はいろいろツッコミどころ満載なので読んでみてください。というか、以前も書いたと思いますが記憶喪失状態の横島だとやはり違和感が強すぎますね。やはり、横島は煩悩全開を表に出さないと横島じゃありませんね!
では、次回まで!・・・・・・2か月以上空いてしまって申し訳ございませんでした!