横島忠夫、〇〇〇〇と付き合ったらどうなる? 作:一日三食MEN
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横島が住んでいるのは島津寮です。
九鬼英雄と仲がよく、Sクラスです。理由は読むとわかります。
ストーリーは半オリといったところです。
今回も10000字行ってしまった・・・。
「待たんか!スケベ!」
「ふざけるな!誰が待つっていうんだ!」
「何度も揚羽様だけじゃなくメイド達の着替えを覗こうとするとは、男として恥ずかしいと思わないのか!」
「男の本能じゃい!というか、何で追ってくるのが地球外生命体爺なんだよ!ここはメイド達が追ってきて、スカートがまくりあがってパンティが見えるお約束だろうが!」
ここは、九鬼家のでかい屋敷。その中で横島はキン〇マンレベルのマッスルな執事服を着た爺・ヒュームに追われていた・・・理由はもう二人の会話で分かるが。
「ふふふ、この二人の追いかけっこがもはや名物ですね」
「横島の野郎は結構ロックな根性持っているぜ!ヒュームとクラウディオがいるから、覗きは今まで誰もいなかったのに!」
「スケベ根性だけ立派」
その二人を楽しそうに見る同じ執事のクラウディオとメイドのステイシーに李静初。
「あんなに楽しそうなヒュームは「桐山!盾になれ!」「何で「邪魔だ!桐島(ズドン)」~~ぐおおおお!(キラーン)」久しぶりです。「ちい、役立たずが!」・・・本当ににぎやかになりましたね」
たまたまいた九鬼家従者の序列42位の桐山を盾にしようとしたが、ヒュームに星にされて舌打ちをする横島。
「さて、ホコリも出たし掃除でも」
「・・・一ついいでしょうか?」
「何でしょうか?」
「なぜ、横島を赤子扱いしないのでしょうか?」
「あ!それは私も気になったぜ!」
汚れが出た廊下を掃除しようとしたクラウディオに静初は質問をした。その質問に同意するステイシー。ヒュームは主の九鬼帝や一部の人間以外は「赤子」と呼ぶ。武の四天王だった九鬼揚羽の後輩の川神百代にすらもそう呼ぶが、横島は「スケベ」だ。覗きばかりしているからそう呼んでいるように聞こえるが、
「その理由はですね」
「(すたすたすた)くそ!また逃げられた」
「横島君を、一度も捕まえたことがないからですよ」
「え!」
ただの赤子呼ばわりされる者達・・・いや、実力者ぞろいの九鬼家従者達でもヒュームから逃げることは不可能だが、横島は毎回逃げ切る・・・これが、赤子呼ばわりしない理由だ。しかも、ただ逃亡がうまいだけでなく
「おや、今回はモチですか」
「最初は光をいきなり出して目を眩ませてきた・・・スケベも眩んでいたが、その姿を見せる事が既に罠だった。スケベに意識を持ったために足を踏み入れてしまった!」
ヒュームの脚に少しモチがついていることに気付いたクラウディオ。そう、横島は逃亡中でも罠を作って仕掛ける腕前もある。
「ですが、あなたならその程度でとまらないと思うのですが?」
「ああ、力づくで進んだが・・・そしたら、また眼をくらまされて完全に逃げられた」
横島がしたのは、モチをものともしないで進むヒュームにサイキック猫だましをしたのだ。いくら止まらないとはいえ、動きは遅くなる。しかも、目くらましを二度(最初は文珠の『光』)もするとは思わない。その盲点を見事について逃げ切ったのだ。
これほどの事をやりきる横島を赤子呼ばわりできない・・・でも、覗きばかりする奴を認めるのも癪。だから、スケベと呼んでいるのだ。だが、ヒュームが横島を認めたくない最大の理由は
「絶対に次は捕まえて叩きのめしてやる!例え、揚羽様の婚約者でもな!」
横島が、九鬼揚羽の婚約者ということだ。何故、そんな立場になったのか・・・後半に続く!
次の日、横島は目を覚ました。彼が住んでいる場所は
「ぎゃああああ!み、みみみ、京!」
「大和。お互いの準備はできている・・・さあ、モーニングセッ「それ以上言うなああああ!(どどどど)」あ、待って」
彼が通う川神学園の同級生・島津岳人の母がやっている学生寮に住んでいる。朝のモーニングコールは毎朝直江大和の部屋から聞こえる京の朝駆けにやられたときに出す声だ。
九鬼の屋敷で覗きをしているから、そこの従者用の住まいにいると思いきや、実はこっちで暮らしている。
「さて、百代ちゃんのおっぱいを拝みに行くか!」
朝一で百代の部屋に行って全裸に近い格好で寝ている彼女を見ようとしたが、
「お姉様の部屋に入るなあああ!」
「のぎょおおお!」
隣の部屋の彼女の妹の一子が、横島にトレーニング用のタイヤをぶつけた・・・因みに彼の後ろにガクトもいて、同じ目にあったのは気のせいではなかった。
朝の騒動も終わり、みんなで集まり寮の食堂で皆で食べる。
「京ちゃん、上手くいったか?」
「大和、おちん〇はいつもより大き「それ以上言うな!つうか、横島!やはりお前が元凶か!」」
「えええ!そ、そそそ、そんなに大きかったの!」
「京さん!食事中にそんな・・・詳しく!」
「ま、まままま、松風~~!どどど、どどど」
『おいおい、まゆっち~。言葉が出来てないぜ~』
横島の質問に、京が禁断の言葉を言おうとしたので真っ赤になって止めようとする大和。慌てるが興味が顔に出る同じ寮に住んで大和に想いを持つ川神一子・クリスティアーネフリードリヒ・黛由希江。黛の頭の上にいる松風と呼ばれる馬型の人形が彼女に突っ込む。
「おいおい!それなら俺「汚いから言わないで」おおい!モロ!せめて言わ「ガクト、食事中に言うなよ(ギロ)」は、はい~!わっかりました!ゲンさん!」
「ははははは!大和もガクトも災難だな~~!」
彼女らの話題にガクトが入ろうとするが、女装がとっても似合いそうな師岡卓也・モロに止められ、更に不良顔に見えて優しさはこの寮の中で一番ある源忠勝・ゲンさんの睨みに慌てて土下座するガクト。
「はははは!何だ、そんなに大和のを見たいのか?それなら、今日の夜にでも皆で押しかけて「頼むからやめて、姉さん!(かあああ)」何だ?恥ずかしいのか?それなら私のを「百代ちゃん!なら俺(べき)ぐべ!」というわけだ、夜に大和の部屋に突撃するぞ!」
「「「「えええええ!」」」」
「おおお~~~!!」
会話の内容に笑う唯一の三年生で元四天王・九鬼揚羽の後継ぎで現四天王となった川神百代。彼女の話に割り込む横島だが、拳を食らって沈む。百代の言葉に大和・一子・クリス・黛は驚き、京は気合十分な顔で拳をあげる。
「こら!そろそろ登校時間だろ!さっさと食べちまいな!」
そこに、寮長のガクトの母の一喝が飛ぶ。その言葉に全員急いで食べて、すぐに一塊になって学校へ向かって登校して・・・川神学園に着いた。
百代は三年の方に行き、黛は一年のクラスにそれぞれ行った。そして、残った皆が2-Fのクラスに行く・・・と思いきや横島だけは違った。横島が行く場所は何とSクラスだった。同じクラスの榊原小雪と葵冬馬と井上準がやってきて、榊原は横島に抱き着く。
「おっはよ~~、タダオ~~(ぎゅ)」
「こ、小雪ちゃん!頼むから抱き着くのはああああ、胸の感触が~~!」
「え~、別にタダオなら好きだから触っても、揉んでも~いいよ~」
「ほんと・・・って、だ、ダメや!罠だ!罠だあああ!」
「ふふふ、今日も朝から楽しいですね」
「まあ、俺もFクラスの甘粕ちゃんにされたら、ああなるだろうな・・・ぐへへ」
小雪の積極的行動に横島は苦悩して、その姿を楽しむ葵。ただ、井上は他人事ではない上に妄想して妖しい笑いをした。他の生徒達も小雪に懐かれていることに一部殺意を持つ者もいるが、微笑ましく見ている。
「ははは!横島も皆もいい感じで仲良くなっている!さすが我だ!」
「きゃるうう~~~ん!さっすが、英雄さまですううう~~!」
「・・・こいつの態度の変貌もある意味すごいな。だが、横島がきたおかげでクラスの雰囲気がよくなったのは事実だな。あれだけスケベな本性を見せているのに、不思議なやつだ(し、しかも、こんな風貌の私を、会った時から美人だの綺麗だの美しいだの・・・う、だ、ダメだ!意識するな!これでは、わ、私が、あああ、あいつのことが、榊原と同じようにす、すすす!!)」
その微笑ましく見る中に額の十字の傷がついた金髪の超どえらい態度をとる九鬼揚羽の弟の英雄と彼のメイドで英雄がいる時は彼を誉めまくる行動をとるが、いないと思いっきり腹黒い顔と暴言を出す忍足あずみがいる。そのあずみの表裏の差に呆れながらも、横島から言われたことを思い出して真っ赤になって困惑するクリスの護衛をしている眼帯女性のマルギッテ・エーベルバッハ。
元々Fクラスだった横島がSクラスに変わったのは、実は英雄がやったのだ。
そのきっかけが、体育の時間でSクラスとFクラスの野球の対決があった。この対決の数日前に、両クラスのサバイバル戦があって、Fクラスが勝ちそれ以来は少しずつ友好関係を気付いていたが
『は!屑クラスの屑共が相手じゃゾウとアリの戦いだな!』
その戦いの日に休んだSクラスの一人が、見下す態度でそう叫んだ。英雄はその生徒に戦いの結果とその時に結んだ和平条約のことを言ったが、
『全く!こんな屑クラスと和平条約を結ぶとは・・・くだらないことをしたものですね!』
全然、聞く気がない。Fクラスの皆は殺意を込めた目で見て、Sクラスの皆も英雄側に着いている(あずみは英雄を侮辱されたので暗器を出そうとしていた)。そこに横島が、
『ほ~~、そこまで言うなら一回でもFクラスに負けたらどうする?』
『ははは!俺が屑に負ける?そんなありえないことが起こったら、この学校やめてやる!』
軽い挑発をして、それに乗った男の言質を見事に取ってこの場にいる全員を証人にした。勝負はFクラスの誰かが投手でその男がバッターとなり、一球でも打てなかったらそいつの負けということになった。その際、
『お前が投手だ!』
その男が指名したのがモロだった。スポーツ系ではないインドア派のモロを選んだ時点で情けない上に、自分のクラスの評判すら下げる行為なのに全然気にしない。Fクラスの罵声とSクラスの「それはないだろう」的な視線すら気にしない。もちろん、モロはできないと言ったが、
『大丈夫だ、お前は勝てる!何故ならお前には神がついている!』
そう言って両肩を叩く横島。その叩いた手には、それぞれ文珠が一個ずつありこう書かれていた。
『筋』『神』(マッスル神・通称マ神)
何言ってるの?と言うモロの上に、勉強小僧な顔に眼鏡をかけるマッチョな体つきのマ神がパンツ一丁で現れた。ただし、これは文珠を使った横島とあと一人しか見えてない。その一人が・・・
『な、何だ!モロの上にいるパンツ一丁の変態な男は!ああ、モロに入る。いや、出た。あ、いや、やっぱり入る。いや、やっぱり出た。お、また入った・・・あれ、ケツだけ出してる。というか、パンツが脱げてる』
『『『『『『いったい何なんだあああああ~~!!!』』』』』』
大和だった。大和の説明についていけず、Fクラス全員で突っ込んだ。そして、マ神が乗り移ったモロはとんでもないマッチョになった。
『おい~~~~っす』
『『『『『な、なななな、何だ!それは!』』』』』
男はもちろん、SクラスもFクラスも全員が叫ぶ。だが、横島は気にせずにモロ(+マ神)に言う。
『さあ、お前の力。見せてやれ!』
『ああ、見せてやろう!』
口調まで変わったモロがボールを持ちピッチャーマウンドに立った。そして、キャッチャーをやっているガクトのキャッチャーミットめがけて、
『筋肉ボーーーーーール!!』
力いっぱい込めて投げた。その投げたボールはとんでもないものだった。地面が触れてもいないのに通った部分がボールから出る衝撃で削れるくらいすごい威力だった。
『な、な、な』
男は唖然とするしかない。バットを振るうのも忘れて、通り過ぎたボールを見た。その際、彼のベルトとパンツもその波動の餌食になった。
『ぐ、ぐおおお、あああああ!』
キャッチャーのガクトすらその威力に負けて、そのまま女子のブルマ覗きをしていた鉄心にぶつかった。鉄心も余りの威力に思わず全力で抑えて、かろうじてそこで止まった。全員が無言の中、
『・・・ふ、どうやら限界みたいだ(ばた)』
『『『『『た、たった一球で燃え尽きてる~~~!!』』』』』
『あ、あのマッチョな変態が永眠しようとしている~~!』
その場で膝をついて、元の姿に戻って、真っ白になって力尽きるモロを見て全員が突っ込む。特に大和はマ神が目覚めない眠りに着こうとした姿に呆れながら叫ぶ。そんな中、横島は
『確か、一球でも打てなかったら負けだったよな!というわけで、お前退学決定ね』
ボールの波動で下半身丸出しになった男にそう言った。
その後、下半身丸出し男は文句を言いまくった(上着を脱いでフル〇ンを隠した)。インチキだ、あんなのなしだ、屑のくせに、など自分の品をどんどんダメにする発言をした。だが、横島は全部聞き流してたくさんの証人、更にスケベ心でここにいた学長の鉄心まで聞いていたあの言葉を出した。
『ふざけるな!屑のくせに指図するな!選ばれた俺より、屑なお前が退学をするべきだ!』
この言葉が止めだった。同じクラスのトップ的存在の英雄が彼を殴り、自分のクラスにこんな人間がいたことの謝罪をFクラスにして、自分の言葉に責任を持て!と言って本当に退学させた。鉄心もあれほどの醜態を見せた男の退学は反対せず受け入れた。
そして、その空いた枠に横島が入ったのだ。本来ならこうしたことは認められないが、
『横島君。Sクラスに入ったらたくさんの女と関われますよ』
『入ります!』
葵の一言であっさり決まった。この時は、まだ九鬼揚羽とは会ってない。
因みに、どうしてマ神が大和に見えたのか?
『大和、お前なんか変態な神が見えたらしいが何でお前だけ見えたんだ?』
風間の質問に彼も考える。そこに横島が答えを出す。
『そんなの決まっているじゃないか!(ぽん)大和、人生とは?』
『死ぬまでの暇つぶし・・・って、ぎゃああああ!な、何言わすんだああああ!』
『『『『『あ、それって、昔の大和の口癖』』』』』
『大和にあの神が見えた理由はただ一つ。こいつが中二病だからだ!』
『ち、ちがああああうう!俺はそんな「君の右目は?」く!邪気眼がうずく!・・・って、いやあああ!』
悲鳴を上げて逃げる大和。結論・中二病だから見えた。
話を戻し、こうした経緯で横島はSクラスに入り、当初はFクラスからということで見下される部分もあったが、横島は全然気にしないでいると生徒達は少しずつ打ち解けていき、気づけば既に完全な一員となっていた。
では、横島はいつ九鬼揚羽と出会えたのか?それは、英雄のトラウマに関係していた。
『なあ、英雄。お前、右肩故障しているのか?』
『『『『!!!!』』』』
ある日、このさりげなく聞いたこの言葉に英雄・あずみ・葵・井上が絶句した。霊能力者特有の霊視をしたら英雄の右肩だけが、ぽっかり穴が開いているように見えたから気づいたのだ。
その後、英雄はかつてテロに襲われその時に負傷してしまい、当時夢だった野球選手になれなくなったことを語った。その時の英雄の苦しそうな顔を見て、金持ちで威張っている男として見ていた横島の彼への印象が変わった。だからこそ、
『ちょっと失礼するぞ』
横島が文珠『復』『元』で、二度と治せないとすら言われた彼の肩を治した。その事に四人・・・特に英雄はとても驚いたが、同時にまた夢をかなえられる喜びに一粒の涙を出した。その一粒がどれだけ彼の気持ちをこもっていたのか・・・何でも礼をいいからしたい!といった時に
『美人の姉ちゃんがいたら紹介してくれ!』
と、横島らしいことを言って姉ちゃんを姉と勘違いして、九鬼家に連れていき顔を合わせた。
『お前が横島という男『おおお!すっげええ!本当に美人だ!しかも、ちちしりふとももものレベルが全て美神さんより上だあああ!』ははは!面白いやつだな!あと、弟を救ってくれてありがとう!』
この時はまだ横島を弟の恩人としか見てなかった。
その後、英雄の心を救ってくれた恩人として帝やヒューム・紋白などと顔を合わせて、その際に一緒にある場所に行った。そこは武士道プランとして武士のクローンとして誕生した四人がいるので、彼女らと顔を合わせた。その移動の途中で英雄が実は努力をやめない一子が好きなことを聞いたり、腹黒いあずみの雰囲気が美神に似ていて懐かしかったり、ステイシーや静初、クローンの源義経・武蔵坊弁慶・葉桜清楚をナンパして玉砕したり、那須与一の中二病を見て大和に紹介してやろうと企んだりと楽しんだ・・・そこに、
『九鬼帝。そして九鬼英雄!貴様らを殺す!』
テロリストがやってきた。何十人もやってきたテロリストだが、
『ふん!我らに勝てると思っているのか!』
『しかも、主の帝殿に銃口を向けるとは・・・いい度胸ですね』
ヒュームとクラウディオ、そしてステイシー達従者に叩きのめされた。銃口を向けられた程度で降参をするような彼らではなかった。あっという間に捕縛・気絶させられたテロリストだが、横島は
『お前、もしかして退学させられたやつか?』
霊視をすると、一番最初に叫んだ奴が見覚えのあるオーラをまとっていた。そう、モロとの勝負に負けて退学させられた元Sクラスのあの男だ。
『そうだ!貴様のせいで退学になった!しかも、親父から勘当をさせられた!お前らのせいで!』
『っは!Sクラスだからって見下すことしかしない奴なんぞ、家族から見放されて当然だ。それともお前はSクラスにいるなら、それ以外のクラスの奴にはどんなことをしてもいいっていうのか?男なら奴隷のように扱ったり、女なら無理やり犯しても許されると言うのか?』
『ははは!当然だ!選ばれた俺だから許される!なのに、貴様らのせいで外された!』
『・・・全然反省してなかったのだな。しかも、テロリストに堕ちるとは・・・いずれ王となる我が、同じクラスだったこの男を正しい道に歩かせなかった。我は、自分が情けない!』
顔を隠していた面隠しを外して素顔をさらされたテロリスト。横島の質問に笑いながら答え、最後には憎しみの顔になる。ここまで落ちた元同級生の姿に英雄は悔しい思い出いっぱいだった。
『英雄、お前は悪くない。いいか、世の中にはな大バカと救いようのない超バカが存在する。こいつは超バカだった話だ』
英雄の苦しむ顔に肩を置く横島。そして、
『自分なら許されると言ったその罪を・・・される側になって味わって苦しめ!』
文珠『悪』『夢』をこの男にぶつけた。文珠の効果が切れるまでずっと悪夢を見続ける。ただそれだけだが、
『やめろおお!俺を、俺を犯すなああああ!男同士でええ!うえ!ぐぎゃああああ!ぐおぐえええ!』
苦しむ寝言で何をされているのかはわかる。その悲劇な夢に耐え切れなくなったのか、痙攣を起こし失禁すらしていた。そんな姿を見る英雄に姉と妹が近寄る。
『弟よ。これもまた勉強だ。我もまた、どうしようもない考えを持つ下の者がいた事を知った』
『兄様!紋白も、まだまだ頑張っていきます。一緒に頑張りましょう!』
『姉上、紋白・・・すまぬ!』
三人の姉弟妹の絆が深まったところに、
『もう、もう!どうにでもなれええええ!(かち)』
悪夢を見せられ続けている男が何かのスイッチを押した。すると、建物が思いっきり揺れてしかもそこら中にヒビも入った。
『ば、爆弾を仕掛けていたのか!』
『予想はしていたが、まさか歯にスイッチを仕掛けていたとは!』
『急いで逃げ(どがん!)て、天井が!』
ヒューム達が一瞬驚いたが、すぐに皆を脱出を促そうとしたが何と天井が落ちてくる。しかも倒壊してくる柱やたくさんの破片も襲ってくる・・・いくらなんでも全員をそれらから守ることはヒューム達はできない。最優先する帝や揚羽のところに行こうとしたときに
『サイキック・ソーサー!』
突然大きな盾が頭上に現れた。それが破片や堕ちてくる天井を全部止めた。文珠の『盾』や『壁』では一部分にしかすぎない上に、落ちてくる勢いに負ける可能性もある。しかし、この盾なら自分が全力を使って止めれば何とかなると思い、これにした横島。
『皆!俺のところに集まれ!抑えられる時間も限られる!』
『は!な、何を言っている!と、いうか、この盾はまさかお前が!』
『早くしろ!』
『わかった!我は、忠夫を信じる!』
破片が落ちてこない間に逃げるのではなく、自分に集まれといった横島。ヒュームは早く主を脱出させたいが、英雄はその言葉を信じた。自分の体を治すという奇跡を起こした横島の言葉を否定する気持ちがなかった。
その英雄の行動に
『英雄が信じるなら、我も信じる!』
『も、もも、紋白もです!』
揚羽と紋白も動いた。三人が横島の近くに行くと皆もどんどん集まった。テロリスト達も含めて全員が集まったのを確認した時、サイキックソーサーが消えて破片が落ちてくる。それを見てヒュームやクラウディオ達は身構えたが、
『護』
この文字を入れた文珠を使った。すると、全員を包むように大きく広い円状の結界が現れて、それが落ちてくる破片全てを止めた。
『(最後の一個、間に合ってよかった)』
文珠はあの男に使った二個で尽きていたのだ。この一個は、実はついさっき出来たもので英雄達三人が自分のところに集まった時に、揚羽が横島の目の前に立ちその時に彼女の胸の谷間が見えたのだ。そこから危機的状況でも煩悩が働く横島の霊力が高まり、文珠が出来てこれができたと言うことだ。
『(この姉ちゃんって、結構美神さんに似ているからな~。煩悩の高まりも早かった!)』
長髪でスタイル抜群、堂々とした性格に凛々しい顔立ち。金にがめつい部分は全くと言っていいほどないが、美神に似ている部分が確かに多いので、そこも運がよかったと言える。
崩壊も完全に終わり、全員助かった。文珠の効果が切れた時に警察がやってきてテロリスト達を連れていった。クローン達も近々川神学園に転入する準備をするために、何人かの従者と共に退散した。横島は九鬼一家とともにいる。今回の件で実力がばれてしまい、文珠も使ったのでその説明をした。そして、九鬼財閥に誘われたが、
『俺を丁稚にしていいのは揚羽さんくらいの美女だけじゃ!』
と言って断った。
『なら、私がお前を雇いたいと言ったら?』
『喜んで!』
名前が出た揚羽が言うとあっさり乗った。帝はその態度の変貌に大笑いして、横島の事を揚羽に任せた。
『弟を救ってくれたばかりか、我ら家族まで救ってくれたな!褒美を渡したい、何がいい!』
『何でもいいんですか!なら、とっても美女なあなたの熱く濃厚なキッスをください!』
これはあくまで演技で、この場でしらけさせて笑いを取ろうとしたのだ。だが、揚羽と会ったばかりで第一印象しか知らない横島。
『ふふ、それでいいのか』
『・・・え?』
その言葉通り、熱く濃厚なキッスを揚羽はした。それはもう・・・紋白の眼をヒュームがふさぐくらいに。英雄の眼が見開いてあずみが興奮するくらいに。そして、横島が脱力してその場でへたれ込むくらいに超熱烈に。
唇を離して
『丁稚なんてもったいない。お前のような必死に我らを守り、それを自慢しないでわざと嫌われるようにして皆の不安を消そうとする演技をする男は他にいない・・・決めた、横島忠夫!お前は我の夫になれ!』
揚羽は獲物をしとめた狩人の笑顔をして、またキスをした。彼女は多くの醜悪な老人の演技を見続けてきたため、横島の演技を見抜いた上で夫にすることを決めた。
これが、二人の出会いだ。その後『九鬼揚羽婚約発表!婚約者は学園後輩!九鬼家全員が認めた!』という記事が世界中に回った。その後、揚羽があの後出した記者会見で言った発言がやばかった。
『はははは!我があいつの一番の妻なら、二番三番、百番いようが問題ない!もし、あいつと結婚したい奴がいるならまとめてやろうぞ!我は迎え入れるぞ!卒業までに集まってこい!』
この言葉だ。つまり、自分が一番の妻なら一夫多妻してもいい発言をしてしまったのだ。これが
「た、忠夫の婚約者!よ、義経もだ!」
「殿と一緒の想い人か~。でも、いいかも~」
「あの時の忠夫さん。素敵だったな~。嬉しい」
あの時助けてくれたこの三人と
「ううう!タダオのお嫁さん。僕もなるううう~~!」
「・・・っは!な、何を今考えた!(今、何故私の頭の中にウエディングドレスを着た私を抱き上げる横島が浮かんだんだ!ち、違う違う違う~~!)」
同級生の二人の恋の炎を燃やした。その内の一人の心は決まっているが、何分初めての恋なのでなかなか認めようとしなかった。
これが横島の現状であった。揚羽は職を既に持っているのでそう簡単に会えないが・・・会った時は
「忠夫!愛しているぞ!(ぎゅ)」
「俺もです!揚羽さん!(ぐおおお!あ、揚羽さんの胸の感触ううう!)」
「ははは!遠慮しないでいいぞ!ほら(ぐい)」
「むごおお!(か、顔が胸の谷間に~~!)」
「主、私達もしないか?あれくらいしないと、まずいかも」
「べ、弁慶!何という事を!そ、それに、義経にはあれほどの胸は!」
「ええええ!あ、あれを・・・で、でも、確かにメロメロになっているし」
「もおおおお!タダオ~~!小雪も見てええ!」
「ううう、も、もう、どうにでもなれえええ!」
こうして、揚羽の強い愛情に結構押され気味だがそれも悪くないと思っている。それを見た婚約者候補たちも負けじと抱き着いたり、自分の体を使って誘惑したりする。そんなハーレムに
「(そうか、俺は今夢を見ているんだ。俺がこんな男の夢な環境にいられるはずがない。ここまでの美女達に誘惑されることなんてありえない・・・俺は、俺は今、死のうとしているんだ!)」
どっかのタバコを吸うコックが一時期病気と思えるくらい女性からの誘惑をそう思っていたように、横島も思っていた。
因みに、
「何か川神学園が騒がしいね」
「zzzお嫁さん~~」
「九鬼揚羽が婚約して、それが学生なんだって~」
この女王様と眠り姫とやんちゃ姫な三姉妹や
「へ~~、九鬼揚羽ほどの女性が婚約を認める男性か~。ちょっと興味あるな!納豆小町の松永燕!川神学園に行ってみよう~~っと!」
この納豆を常に持つ女性や、
「(ばさばさ)何だ新聞か、へ~あいつ婚約したんだ~。羨ましいな~~不運の塊の私なんて、絶対に縁のない話だろうな・・・」
この不運な女性も一夫多妻に入ることになるが・・・それは、今度の話を待て!
因みに大和ハーレムの彼女らはというと、
「よし、皆。準備はいいな!」
「うん!」
「「「は、はい・・・」」」
夜に、百代が言った大和ヌード計画を実行しようと大和の部屋の前にいた。京はカメラにスマホに撮影準備ばっちりで、三人も恥ずかしそうに頷くもスマホを持っていた。気合の入る五人に・・・
「た、助けてくれええええ!」
「もう、ダメじゃないか。ほら、脱がせられない」
そこに助けを求める大和の声が聞こえ、更にもう一人男の声も聞こえた。
「「「「「どうした!大和(さん)」」」」」
慌てて入ると、
「お、お願い!助けて!こいつをはがして~~!」
「ふふふ、素敵な体だよ。大和君、さあ、後は僕と裸の付き合いをしよう」
シャツとトランクスを脱がされそうになっている大和と、脱がしている葵がいた。何故、葵がここにいるのかはどうでもいい。ただし、
「「「「「(ごくり)」」」」」
「見続けないでえええ!」
「ここに、大和君の大和君が・・・(じゅるり)」
リアルBLな光景が繰り広げられていて、思わず見入ってしまった五人。葵がキスしようとした時に五人の意識が戻って・・・その後、どうなったのかは大和のすすり泣く姿と六人の満足そうな姿が証明している。
彼女の場合は、豪快一直線で横島にアピールして押され気味になる。と思います。実際横島は押すより押されるが弱いですから、彼女のような性格にはたじたじでしょう。
因みに、今度の話を待て!ですが・・・彼女らの為に続きを書こうと思います!でも、それは少し後にします!次回はBLEACHのヒロインと決めましたが、夜一三じゃない人にしようと思います!その次はリクエストもあったfateの桜ちゃんにします!凛を書いたから彼女も書きたいと思っていたので!