横島忠夫、〇〇〇〇と付き合ったらどうなる?   作:一日三食MEN

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 どうも!今回は少し苦戦しました。何しろ、原作主人公ラブから横島ラブにするのは苦悩しました。今回は今までとは少し違った想いの持ち方にしました。

 設定です!
 横島は最初は衛宮の家に住んでません。
 これはHeaven's heelのストーリーをオリジナルにしてます。
 少し、真剣かつ残酷と思える部分もあります。

 では、スタートです!
 


間桐桜と付き合ったら?(Fate/stay night)

 横島忠夫。今どこのいるのかというと、

 「ねえ、先輩。お願いですから、どこにもいかないでくださいね」

 「ちょっと!桜ちゃんってこんなことする子だったの!」

 「すいません忠夫。私ではどうしようもできません」

 「ライダーちゃん!お願いだから、この拘束・・・って君がやったんだった!」

 衛宮家の横島が間借りしている部屋。しかし、

 「さあ、ライダー。私達の愛を先輩に伝えて・・・ふふふふふふ」

 「いやああああ!二人とも美人でとってもいいちちしりふとももをしてるけど、これは怖いいいい!」

 「忠夫、私も我慢の限界だったのです・・・あの時、仕方ないにしても、あなたに体を触られ揉まれた時にどれだけの欲望が生まれ、それを抑えていた事か」

 「のおおおお!今までやってきたことが全て裏目にいいい!」

 横島はパンツすら脱がされた状態にされて、巨乳かつ欲情して四つん這いで迫ってくる間桐桜と彼女のサーヴァント・ライダーに性的に襲われるピンチに立たされていた。

 

 

 そもそも、彼がどうしてこの家にいるのか?それは、衛宮四郎と彼のサーヴァント・セイバーと遠坂凛に頼まれたからである。三人は魔術の本拠地ともいえるイギリスの時計塔に行っており、この家の留守を桜とライダーの二人でするつもりだったが、男もいた方がいいとして聖杯戦争の時に出会った横島の実力を買って頼んだのだ。

 最初は柳洞寺にいた。霊能力者としての感ががここはやばい!と訴えていたため、公園で自分を見つけた衛宮に頼んで、運よく友人がいたのでここで暮らし始めたのだ。ついでによく彼の家に出入りする藤村大河に同じ学校に通えるようにしてもらった。

 話を戻し、当時聖杯戦争中でありその時にハサンと呼ばれるアサシンが現れ、そのサーヴァントと契約した間桐臓硯がランサーを殺したと言う情報が入った。その為、すぐに横島はこの寺に『護』を置いてその様子を調べに行った・・・その文珠でできた結界にこの寺にいたキャスターが疑問そうにしていたが、自分レベルの高度な結界をいったい誰がやったのか警戒もしていたのを横島は知らない(だが、このおかげで彼女も彼女のマスターも死ななくて済んだ)。

 「てめえ、何者だ!」

 「おや?誰かね君は?」

 「・・・よ、横島、さん?」

 横島はその時に臓硯と霊体化しているが霊能力者なので見ることができたハサン・・・そして、桜と出会った。学校で彼女を衛宮に紹介され、ナンパをするも撃沈し、明らかに衛宮に好意を抱いているのが丸わかりだったので衛宮を呪っていると、通りがかりの遠坂にぶっ飛ばされたのは別の話。

 そんな桜に

 

 「いかん!いかんぞ!そんなクソ爺と援助交際なんぞ!俺としてくれええ!」

 

 そんな見当違いなことを叫んだ横島。

 「「・・・は?」」

 キョトンとする二人。そりゃ、そんな言葉が出たらそうなる。

 「いいか!そんなクソ爺と援交なんぞしたら絶対人生損するぞ!だから、俺とするんじゃあああ!」

 「な、何を言っているんじゃ?」

 「あ、あの、この人は(がし)・・・え?」

 「桜ちゃんは俺がもらう!がはははは!さらばだ!」

 そう叫び、唖然としている桜の腕を掴んで走り去っていった。いまだに唖然とする臓硯と

 『マスターよ。あっという間にいなくなったがいいのか?』

 突っ込むハサンだった・・・だが、このおかげで彼女の兄を殺さずに済んだとは爺もハサンも桜も、そして横島本人も思わなかった。

 

 横島はそのまま走り出した。もちろん、援交するためではない。あれが、一番状況的に連れ出すための警戒を解く彼らしい最大のやり方だった。

 『上手く連れ出したが、あの寺はまずい!』

 桜の体の中にあるものを霊視で確認して、臓硯がそれをした張本人だと確信して、

 『よし!衛宮のいる場所なら大丈夫だろ!』

 一番の精神安定剤である衛宮のいるところが安全だと踏んだ。何度か、彼に誘われて飯を食いに行った時とても穏やかにしている彼女を知っていたからだ・・・だが、桜を衛宮の家に連れて行くと珍客もいた。

 「さ、桜!あなた、どうしたの!」

 「え!ね、ねえ・・・いえ、遠坂さんこそどうして!」

 「それより、この男は何者だ?」

 遠坂凛とサーヴァント・アーチャーがいた。アーチャーも少し驚いた顔で桜を見ていた。

 「あれ?セイバーちゃんは?」

 「・・・」

 「それより!どうして、横島が桜を?」

 「・・・なあ、何で衛宮が二人もいるんだ?」

 衛宮に以前いたセイバーがいないを聞くと無言になる。何かあったとすぐに気づき、何とか話を変えようと遠坂が割って入ったが彼女の後ろにいたアーチャーを見て思わずこの言葉を出した。その言葉に、彼は最大限に警戒して思わず斬りかかり、その時人間の関節の動きを越えた避け方をして全員が驚いた。

 

 

 その後、お互いに説明をしないといけないことができたので遠坂と横島で分けた。まず、遠坂がいる理由は聖杯戦争という戦いがこの冬木町にいる魔術師とサーヴァントで行われていて衛宮と遠坂は同盟を結んでおり、セイバーがいないのはさっき会ったハサンが襲ってきたときに足元に影を出して、それに取り込まれたから。その時にライダーと呼ばれるサーヴァントが助けてくれ、桜がそのライダーのマスターであることを教えてくれた。しかも、その話をついさっきしていたのでその本人が現れたから驚いたのだ。

 次に横島はあの援交のくだりを無くして説明したが、桜にばらされて三人が白い目で見て横島が「俺の格好いいイメージが台無しになった~~!」と自爆発言を繰り返した。遠坂のゲンコツで話の軌道を戻し、桜の体の中には何かあり、それが彼女に何か悪影響を及ぼす恐れがあると付け足して、彼女を安心させられる場所がここだったから連れてきたと伝えた。それが分かったのは自分が霊能力者で霊視で命の状態を確認できることができるので、桜の体が暴発前の爆弾の様に危険だとわかった。

 「そこまではいいのよ。でも、どうしてアーチャーを見て衛宮君が二人もいるって言ったのよ」

 「・・・ことと次第では殺らせてもらうぞ」

 「どういう事なんだよ」

 「あ、あの?どういうことですか?」

 だけど、四人の疑問はやはり遠坂が訪ねたこの発言だった。衛宮と桜はキョトンとしているが、遠坂とアーチャーは鋭い視線をしていた。

 「アーチャーと言ったか?お前さっきの攻撃と言葉・・・全然否定してないじゃねえかよ」

 「あいにく、マスターのうっかりなミスで記憶がなくてな。だが、真名が知られる可能性はつぶさんといかん」

 「ちょっと!私が悪いみたいに言わないでよ!」

 「それ以外にどう説明すればいいのだ?まだ魔力がない状態で召喚早々死ぬところだったのだぞ」

 「ぐぬぬぬ・・・続けなさい!」

 ちょっとした主従漫才でボケツッコミを入れつつ、説明を続けた。

 「霊視は相手の命の状態を見ることができると言ったな。つまりその命の持つ力も見れるが、似ている双子でもその命の力は異なる。でも、お前と士郎は同じだった・・・同一人物じゃないと納得できないくらいにな」

 「「「・・・」」」

 マスター三人の視線がアーチャーに突き刺さる。さすがのアーチャーも、見られただけでそこまで知られるとは思わなかったのか、思わず無言になる。

 「(ぱん)「「「「!!」」」」そんな疑問は後でいい。今は、桜ちゃんを助けるんだ!」

 そこに、横島が話と意識を戻した。

 「そ、そうだ!セイバーも助けないと!」

 「そうね。放っておくわけにはいかない!」

 「そ、そんな。私の為に・・・」

 「桜ちゃん。俺らは、どうしても君に生きてほしいんだ。幸せな女の子としての生き方をしてほしいんだ・・・っは!そうだ!何なら俺が、今から女の悦び「ひ!」「妹に何をするか!(べき!)」ぐべら!「・・・ね、姉さん、ありがとう」「ん?妹?姉さん?」」

 「「・・・あ」」

 感動からギャグにするのが横島。とびかかったところを遠坂が庭まで殴り飛ばした。だが、思わず出した妹と姉という言葉に衛宮が疑問に思った。つい出したうっかりな一言がこの二人の関係を明らかにしてしまった。

 

 その後、衛宮家では遠坂と桜が姉妹だったことや桜の虐待の日々などの話で一致団結していった。だが、飛ばされた横島は既に庭ではなく

 「これでいいんか?」

 「・・・まさか、気づかれていたとは」

 屋根にいた。そこには横島好みのスタイルを持つ両目を隠したライダーがいた。

 「がはは!美神さんと同レベルのちちしりふとももの君に気付けないはずがない!・・・一応いうと、アーチャーも気づいていると思うぞ。まあ、敵意がないから動かなかったけど」

 「気づかれた理由が納得できないですが・・・桜には幸せになってほしい。私もそう思います」

 横島は遠慮なしに隣に座って話し始めた。

 「なあ、目を隠しているんだ?」

 「私の眼は相手の石化する力があります。これで覆わないとあなたを石化します。意識しなくても勝手になりますので、外そうとしないことです」

 「・・・せや!」

 その質問にライダーも遠慮しがちで説明したが、横島はそれを無視して眼帯外した。

 「な、何を!」

 「ぐおおおおお!ま、まけるかあああ!」

 彼女の眼を見てすぐにまた戻したが、石化が止まらない。そこで出した文珠『解』で何とかその石化を解除して助かったが、体は力がなくなったのかそのまま倒れた・・・ただ、顔が着いたその場所が

 「・・・大丈夫ですか?」

 読者の皆様のご期待通り、ライダーの胸に着いた。ただ、彼女は女性としての気持ちが乏しいのでさほど気にしなかったが、

 「はあ~~、天国や~」

 ぱふぱふ一歩手前の状況に鼻の下を伸ばしていた。

 「なぜあんなことを?忠告したはずですが」

 「何故って、決まっている!美女(きみ)の眼を見たいからだ!」

 「・・・そんなことの為に?」

 「何を言う!君という素敵かつ(パーフェクトなちちしりふとももの持ち主で)あれだけ美しい君の素顔を見たい!これはもう、当然の事!」

 「・・・え?」

 「実際とってもきれいで素晴らしいきらりとした目をしていたじゃないか!ああもう!どうして、君の眼にはそんな機能がついているんだ~~!」

 『・・・美しい?きれい?私が?』

 横島にとってはあいさつ代わりのナンパだが、彼女にとってはドキドキさせる言葉だった。何しろ、魔眼とすら呼ばれた自分の眼をそこまで褒めてくれた。今までうっとうしいとすら思ったこの目を、初めて褒めた横島に少しばかり心が動いた。

 隣では何故か西条に怨嗟の叫びをしている横島だが、困惑と少しの照れが聞こえなくさせた。

 しばらくすると、

 「ライダー、あなた、どうして横島さんと一緒にいるの?」

 そこにマスター三人とサーヴァント一人がやってきた。

 「な!あ、さ、桜!」

 「ライダー。そうか、あの時は助けてくれてありがとう」

 「・・・とりあえず、敵じゃないわね」

 「甘い。と言いたいが、仕方あるまい」

 どうやら、更に混乱が加わりそうだ。 

 

 その後、ライダーも加わったが、一番の問題である桜の体の中にあるものだ・・・が、それを

 「桜ちゃん。ちょっと、ごめんな」

 「え、え(ぽにゅ)はう!ああう!」

 「ちょ、何をやっているの!」

 横島が霊視で一番危険信号のある桜の心臓についていた蟲を文珠『分』『離』で、彼女の体から見事に分離させた。ただ、その文珠を使うには正確な心臓の位置にその文珠を押し付ける必要があるので、遠坂の何倍(ねえ、何て言おうとしているのかしら?)・・・いやあかいあくまが将来なるであろう大きい胸を揉むに近い形で鼻血を出しながら押し付けた。その時はセクハラ行為に見えるので遠坂が殺気を込めて見ていたが、数秒後に

 『な、何だ!何故光が』

 蟲が目の前に現れて全員目を疑った。あくまで蟲なので声は聞こえないが、その蟲が臓硯の本体であることが分かり、すぐに『封』『印』の文珠で動けないようにした。ただし、抵抗として影に取り込まれたセイバーを出して味方につけようとした。

 「セイバー!戻ってきてくれ!」

 「士郎、戻ってほしい気持ちを込めて使え!」

 だが、衛宮には文珠一個を予め渡しており、使わせた(その時も文字は『元』)。おかげで、

 「し、ろう?」

 「セイバー!よかった!」

 『な、何!』

 封印されて動けない臓硯は、影に取り込まれ黒セイバーとなった彼女が元に戻ったことに驚いた。彼女に抱き着いて喜ぶ衛宮を見る桜は、彼がセイバーの事が好きだと気づいた。一年の間、衛宮家に通い妻をして想いを募らせてきたからこそ、彼の持つ心もそれなりにわかる。だから、その衛宮がセイバーが好き。

 『先輩・・・』

 この時抱いた気持ちが、のちに後悔することになるなんて彼女は知らなかった。

 

 

 最後に残った蟲の臓硯の処遇だ。できる事なら二度と甦らないよう消滅させたい・・・そこで決めたのは

 

 「よし!俺がやった生身で大気圏突入の刑じゃ!」

 

 横島のかつての二番目に辛かったことをやらせる、だった(一番はもちろん美神のお仕置き)。その言葉に全員が絶句した。冗談だろ?とアーチャーですら("゚д゚)ポカーンとした顔で言った。その顔が隣の士郎と似ていたのでやっぱり同一人物だなと思った。

 「いや、冗談じゃないぞ。前の職場が悪霊退治専門の職場でな。上司が金塊につられて月に行ったとき「月に行ったことあるのかよ!」うるさいぞ士郎。えっと、受けた仕事は流すとして帰りのロケットに乗った時に残っていた敵が俺を引きはがしてな。一緒に行ったマリア、いやアンドロイドがいて「アンドロイド!そんなのができるくらいの世界だったの!」・・・凛ちゃん。詳しいことは今度話すけど、彼女が俺に冷却剤をかけ続けたからできたけどな!でも、あれはつらかったな~~。一日記憶喪失になったし!」

 実感のこもった話し方で、本当だとわかった。大気圏という言葉が知らないライダー以外はこの時だけは横島を化け物として見た。そして、

 

 『宇』『宙』

 

 この二文字で、臓硯を宇宙空間に出した。例え平行世界でも、地球と月の位置はどの世界も同じだ。実際に見たことも行ったこともある横島だから、どのあたりに出せばすぐに大気圏突入するかもわかるので横島が空を見ると思わず皆も見た。その方向に、臓硯が燃えながら落ちているのでは?と思ってしまいながら。

 その蟲・臓硯はというと、

 『あああああぁぁぁ~~~!!!』

 大気圏でどんどん体が燃えていき、徐々に炭となって灰となっていく。いくら仮初の不死を手に入れても、あくまで仮だ。何千度にも及ぶ限度が超える熱量をずっと受け続ければ体が耐えられない。そして、最後の爪程度の大きさとなって・・・ついに消滅した。ずっと死ぬことのなかったこの男がやっと死んだ瞬間である。

 

 全部で七つの文珠・・・何故、こんなに用意できたのかというと

 「あ、はう。ああん!」

 「すごい・・すごい!おおおお、煩悩が絶好調だあああ!」

 「ほ、本当に、で、できるの、ですか?あう!」

 「大丈夫だ!ほら!ありがとうううううう!もうちょっと!」

 実は横島と屋根にいた時、ボディコンでナイスバディであるところが美神と共通しているので思わず我慢できなくなり彼女に抱き着いて胸を揉んだり、尻を触ったり、太ももに顔をうずめたりしたのだ。そこからできた煩悩のおかげで、これだけの分作れたのだ。もちろん、彼女にはやりながら理由を話して納得してもらったが、

 『はあ、はあ。こんなに、体が、疼く、なんて・・・横島、いえ忠夫。責任、とってもらいますよ』

 すっかり女の悦びに目覚めたようで、責任を取ってもらうことを決めた。

 

 

 話を戻し、これで終わりではない。聖杯戦争自体を終わらせないことには桜はおろか、ほかのマスター・サーヴァント達も安心して暮らせない。その後、他のサーヴァントであるキャスターとバーサーカーのマスターに会い、聖杯戦争に参加するか否かを直接聞いた。キャスターのマスター・葛木宗一郎はキャスターが彼とずっと一緒に暮らせればいいとのことで参加しないことを表明し、バーサーカーのマスター・イリヤスフィールは士郎と交流が続けられれば別に聖杯はいらないと言った。ランサーはハサンに殺され、マスターを失ったハサンはというと何と横島がマスター兼自分の護衛としてサーヴァント契約した。ランサーを殺しその心の臓を持ったことで、契約した主への忠誠心はしっかり持っていたのでアーチャーと共に冬木の監視役にした。現界するための魔力も文珠一個で戦闘がなければ一か月は持つとのこと。

 『マスター、報告だ』

 数日後にそのハサンからの報告が入った。その報告は、見たことがないマスターとサーヴァントがこの衛宮家に近づいていることだ。しかも、

 「・・・」

 「イリヤ!」

 そのマスターがイリヤを誘拐していた。衛宮が走って捕まえようとしたが、マスター・言峰綺礼が撃退した。セイバーとライダーが倒れた衛宮を捕まえて後退した。

 「ふん、後はそこのまがい物の器か」

 「え?わ、私?」

 サーヴァントは桜を見てそう言った。すると、とても偉そうなサーヴァント・ギルガメッシュが説明した。イリヤと桜が今回の聖杯戦争の聖杯だと。しかも、桜の方はかなり出来が悪く滅ぼすべきだと言ってくる。セイバー・アーチャー・ライダー・ハサンが戦闘態勢に入った時、

 「見せろ、貴様の聖杯を!」

 「ああああああ~~~!」

 桜が臓硯によって何年もかけて作らされた聖杯を、

 「お前の望みは、かなわない・・・そう、衛宮士郎への想いは!」

 言峰に開放させられた。衛宮を想い続けた気持ちが否定され、セイバーを意識するその姿を思い出し、更にその時に抱いた・・・嫉妬と病んだ気持ちから生まれたどろどろの闇の気持ちも表面化してしまった。

 「こ、これは!」

 「桜あああああ!」

 「こんなのが桜の中に!」

 「・・・桜」

 「っく!これは想定外だ!」

 「・・・マスター、どうする?」

 変貌した姿・黒桜となった彼女を見た皆。それぞれ思い思いの顔になる。

 「これが間桐臓硯が作った聖杯か・・・ふん、見るに堪えないな」

 「くだらん。王たる我にこのようなものを「うるさい」む!」

 「うふふふ、よくも私をこのようにしてくれましたね・・・お二人とも、その身を滅ぼす覚悟はおありですね」

 さっきまでの桜の顔がとても凶悪に見える。その顔を言峰とギルガメッシュに向けた。

 「「貴様程度ぐむ!」」

 「二人とも・・・いただきます」

 「「「「「「な!」」」」」」

 見下す顔で桜を見る二人の背後からいきなり闇の触手が現れ、更に影も出現させてそこに飲み込ませた。幸い、イリヤは触手の範囲外に手放されたため飲み込まれずに済んだ。唖然として見る皆にぞっとする笑顔を向ける桜。

 「皆さん・・・先輩。私はもう、戻れません。これから先は、嫌でもこの影が冬木を覆い尽くし・・・その前に、殺して、ください」

 だが、その顔もすぐに悲しげな顔に変わり自分を殺すよう言った。

 「ダメだ桜!元に戻ってくれ!」

 「そうよ!妹を、殺すことなんてできない!」

 衛宮と遠坂は反対したが、

 「士郎!決断する時だ!」

 「マスター、どうしようもない時があるのはわかるだろう?」

 「・・・桜、私は、幸せに、なってほしかった」

 「マスター、ハサンに命令を」

 サーヴァント側は殺す覚悟を持った。後は、二人からの命令を待つだけだ。横島は考えた。

 『どうする。俺が持っている文珠は二つしかない。『解』『除』や『分』『離』はだめだ。既に一体になっているから、あの蟲爺みたいにとりついていたわけじゃない。くそ!せめてもう少しあれば・・・今からライダーちゃんのおっぱい揉ませてもらって文珠を作ろうにも、その間に意識が影に染まる可能性も否定できない!他に、他の字はないか!桜ちゃんのあれを全てをなかったことにできる文字は!』

 だが、文珠の数が少ない。作ろうにもその時間の事を考えると言い判断とは言えない。

 『セイバーちゃんやアーチャーの奴はもう殺そうと決めている。そんな・・・待てよ、殺す?死なす・・・そうだ!よし、一か八かの賭けだ!』

 サーヴァントの皆が得物を持つ姿を見て最初は苦悩したが、すぐにそこから思いついた。

 「皆、いいか!今からある手段に出る!俺を桜ちゃんのところに連れていけ!」

 「横島。思いついたのか!」

 「あるの!あの子を救う方法が!」

 「救うと言うより・・・ああもう、とりあえずやるぞ!」

 衛宮と遠坂は横島の言葉に希望を持った。だが、説明を苦い顔で区切ったことに違和感も持った。でも、横島を信じるしかなかった。

 「やるぞ!桜ちゃん救って、その体味わう作戦開始じゃ!」

 「「本気ですくう気があるのかああああ(べき)「ぐおおおお!」!!」」

 そして、横島の言葉に皆が動いた・・・作戦名が煩悩過ぎたから二人から殴りのツッコミが入った。

 

 セイバーのエクスカリバーで道を触手を切り開き、アーチャーのロー・アイアスで進む途中で戻ろうとする触手から身を守り・・・そして、ライダーのベルレフォーンの破壊力と移動で桜の目の前まで来ることができた。ハサンは意識を失っているイリヤの護衛に行かせた。

 「桜ちゃん」

 「横島さん・・・先輩じゃないんですね」

 来てくれたのが衛宮ではなく、横島であることにがっかりする。だが、気にしないで

 

 「君には・・・少しだけ死んでもらう!」

 

 横島は覚悟を込めて『滅』の文珠を彼女にぶつけた。そして、足から少しずつ文字通り滅していく。

 「よ、横島!何を!」

 「あんた、殺す気だったの!」

 「これしか、ない!」

 「(ぎり)忠夫!!!(ずぶり)」

 遠くにいた衛宮と遠坂の文句に返答する横島の背中を、ライダーが刺した。彼女も助けたい気持ちで協力したからこそ、この行動に我慢が出来なかった。

 だが、横島はその刺されたままどんどん体を無くしていく桜を見て、

 『もう、少し!』

 最後の文珠を持っていた。ついに、肩までなくなり首から上の部分だけになった時に

 『今だ!』

 文珠『蘇』を使った。横島がなぜこんな事をしたのか?彼女の中にある聖杯の機能を最小限の被害でなくすには一度死なすことが一番手っ取り早いと気づき、しかも体そのものをおおよそなくした状態にして蘇生させればもしかしたら聖杯そのものをなくすこともできるのでは?と思ったのだ。

 これは、かつて仕事先で人を食う鬼グーラーに対してやったことだ。体全部を失いかけたところを『蘇』で復活させたら洗脳も解けたので、この切羽詰まった状況の中で思いついたのが、これだった。傷口から血が出てくるが気にしない。目の前には体が戻った桜がいる。しかし・・・体を蘇らせただけの様で魂の方が蘇ってなさそうだった。

 『くそ、クソ!せめてあと一文字分あれば!』

 悔しがる横島。出血と賭けの失敗に膝を着いた時だった。

 

 『いいわ、少し力貸してあげる』

 

 世界で一番聞きたい声が聞こえたのは。目を見開いて周りを見ても、ライダーと目を閉じたままの桜しかいない。桜が死んだことで、触手の方は動きがなくなりどんどんサーヴァント達で壊していく。

 「い、今、あいつ。え?え?」

 桜の体に乗せている状態の『蘇』の文珠が消えてなかった・・・それどころかもう一文字見えた。

 

 『蘇・生』

 

 だが、横島が見れたのはそこまでだった。血の出た量がそれなりにあったため、意識がそこで失いそのまま桜の上に覆いかぶさるように倒れた。

 『・・・え?』

 そこで桜がその衝撃で意識が戻った。

 『せん、ぱ、い?』

 うっすらと開けた目で横島を見た。衛宮ではないことを確認したが・・・

 『先輩、助けに来てくれた』

 横島を先輩と呼んだ。

 

 『ここまで、私を・・・救ってくれた。身も、心も、魂も・・・そして、人生も。この人が・・・私の、永遠の、先輩で・・・生涯、愛する。人』

 

 どうやら、文珠の効果は記憶にも影響を及ぼしていたようだ。少しとはいえ死んだことで、意識と記憶と認識が一度なくなり蘇った時に最初に見た横島を先輩という自分を温めてくれた存在とすり替わったようだ。実際肉体的にも今温めているし、死ぬ前に告白はしてないが失恋みたいな気持ちにはなったので、その二つが余計にそうさせてしまった。

 次の日、横島は意識を取り戻した。ライダーの刺した箇所に包帯が巻かれていた。いつもなら「あ~死ぬかと思った」と言ってぴんぴんな様子を見せる横島も、今回はかなりの疲労と出血が重なり、また結構な無茶をし続けた代償として衛宮家で絶対安静を言い渡された。

 そして、その間に冬木の聖杯戦争の結末を時計塔に伝えるために遠坂が行くことになり、衛宮は自分がこれから先行くであろうということと、護衛としてセイバーもついていくことになり・・・冒頭に戻ると言うわけだ。

 

 

 

 柳洞寺での居候は終了して、衛宮家で暮らすことにした。そして、桜は自分の全てを救ってくれた恩人兼愛する人として、ライダーは桜を救った恩人兼体を弄ばれてできた女の悦びと女として見てできた想いから、二人して横島への性的行為を迫るようになり・・・

 

 「先輩、私ず~~~っと、離れません。そう、永遠に、たくさん子供を作りましょうね。私達の愛の結晶を、そして、そして・・・うふふふふふふふふ ❤」

 「忠夫、責任は、三人が最後の時になるまで、とり続けてもらいます。覚悟してくださいね♥♡」

 

 看病と書いて、愛の営みと読む行為は今日も続くのであった。

 




 記憶違いから想いを持ち・・・病桜(やえざくら)へと代わりました。自分もどうやって横島流に桜を元に戻し、尚且つ横島を好きにさせるのか悩みました。そこで、あのグーラーの惚れさせ法を思いつきました。
 文珠の作り方はすぐにライダーを体が思いつきました。首から下はマジで美神?と思ったくらいですから。やはり、彼女も桜と一緒に入れないとね。
 後、久しぶりに大気圏突入出しました!やったのは横島ではないですが!


 次回はこち亀のハーレムに・・・するか!そうします!その次は食戟のソーマにしようと思います!料理の説明は多分大幅カットするかと思うけど!

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