横島忠夫、〇〇〇〇と付き合ったらどうなる? 作:一日三食MEN
今回の設定はこうです!
今回の横島は活躍がなく、かなり真面目です。
このタイトルで想像できるように、その真面目でかなりのヒロインから好かれています。まあ、彼は元々人外には好かれますからね。
ある大会にあるゲームを参考にしました。今話題が結構あるあれです!
ただ、今回は少し短いので、すいません!
では、スタートです!
ここはとある大会の会場。そして、そこには数多くのヒロイン達がいた。
「「「「「「「目指すは優勝のみ!」」」」」」」
彼女達は、その目に炎が見えるくらい燃えていた。その理由はその大会の優勝賞品がとても魅力的だからだ。では、その賞品と言うのが
「む~~!ぬ~~!(おいこら~~!ほどいてくれ~~!)」
ご存じ、我らが主人公・横島忠夫だった。今、彼は全身を簀巻きにされて口も手拭いでしゃべれないようにされていた。しかも、その「賞品」という立札をかけられていた・・・どうしてこんな状況になったのか?それは、彼が幻想郷に来た時からそこに住む彼女達の目つきが一気に変わった。
この幻想郷には男が全くと言っていいほどいない。いや、人里に行けばそれなりにいるが今出場している能力を持つ女性達からすれば大したことないのだ。唯一、目を引いた男性と言えば香霖堂という道具屋を営んでいる森近霖之助だが・・・
「皆、目が血走っているみょん」
「それだけ、僕達の姿が羨ましかったんだね」
白玉楼の主の幽霊・西行寺幽々子の従者である魂魄妖夢がゲットしたのだ。二人はヒロイン達の血走った眼付に冷や汗をかいていた。この二人が彼女達の前でいちゃついていた時は、おおよその人物が
「「「「「ひゅ~~ひゅ~~、お暑いね~~」」」」」
と冷やかしていたが、彼女らの内心は
『『『『『おいごら!私らへの見せつけか、ごら!』』』』』←こら!ではなくごら!は誤字ではない。発音がおかしくなるくらい怒っているためこうなっている。
何人もの彼女達がキャラ崩壊しているのでは?と思うくらいに怒り狂っていた。そう・・・本当は滅茶羨ましかったのだ。一応、彼へ想いを向ける者も何人かいたが先を越されてしまい、とても焦っていた中で、
「・・・あれ?ここって、どこ?」
横島が『転』『移』でこの幻想郷にやってきたのだ。
ここに来た時の彼が普段の彼なら、こんな賞品扱いではなく女性達の着替えや入浴の覗きを常習的にするはずなので、ボロ雑巾か存在を認められない空気レベルの扱いをされるはずだ。
だけど、こうなっている理由は、
『ここにいる人達を、大切にしたい。何より・・・悲しませたくない!』
ここに来た時に思った事・・・ルシオラと二度と再会できない悲しさと彼女の姿を見ることも声を聞くことも出来ない寂しさ、これらを一生抱えて生きる辛さ。この経験からここで出会った彼女達を大切にしたい・同じ気持ちにさせたくない気持ちを持つことにして、覗きや追っかけと言った行為を一切やめたのだ。
かつてのルシオラの遺言の『横島は横島らしくいて』の意味を普段の自分と言う意味ではなく、『守りたい人を守っていって』という意味に変えて、彼のおかげで助かった人や妖怪に神族・魔族など、幻想郷の彼女らを助け、救うために戦い、そして誰も憎むことなく皆が仲良くすることができた。
その経緯の中で当然横島はいろんな目で見られた。敵として、不審者として・・・時には殺す相手としてとすら見られたこともあった・・・でも、くじけなかった。必死に、ひたすら一生懸命に行動と言葉を出し続けた。そして、これが煩悩を抜かした元々の横島らしい横島とも言える。
そして、これが・・・
『『『『『『『この人と恋人になりたい』』』』』』』
多くの彼女達にこの想いを持たせることになったのだ。
彼は魂魄妖夢の住む白玉楼に住んでいた。たくさんの幽霊がそこにいるし、彼らを見ることができる横島にとっては居心地がよく自分のいた世界の思い出にも浸れるからだ。狙っている彼女らも、恋人のいる妖夢なら横島を奪うつもりはないと思い一緒に暮らして、抜け駆けする気持ちを我慢していた。
そんな中、幽々子がこんな質問をした。
「横島君は、誰か本命っていないの~~」
・・・思えば、これが発端だった。そんな質問に横島は
「いえ、いたんですけど・・・亡くなってしまいました。しかも、俺のせいで」
「幽々子様!」
「ああ、ごめんね~。そういう意味で聞いたんじゃないのよ~」
トラウマを思い出し暗くなった。さすがに悪いと思い謝罪する幽々子だが、
「でも、いつまでもそれじゃあ彼女さんも悲しむと思うわ~」
それは同時に現実から逃げていることにもつながる。そこを乗り越えないと彼女も救われないと思い幽々子は続けた。従者の妖夢もその意図に気付いたので、止めることをしなかった。
「それは、わかってるんですけど・・・どうしても怖いんですよね。また、俺の前からいなくなるんじゃないか?と思うと」
「なら、いなくならないのなら恋人を作る気はあると言う事ですか?」
「そりゃ、俺だって幽々子さんの言う通りだと思ってますし・・・でも、いないですよね。俺みたいな過去でうじうじしているような男を好きになる女性なんて」
「「え(みょん)?」」
横島の自分を過小評価している言葉に二人はえ?と思った。妖夢と森近が恋人同士になってから、まだ横島がいないときはどうやって妖夢から寝取ろうかと言った行動を起こそうとする女性達がいたが、そんな彼女達が全員横島に恋愛感情を持っていたことを二人は気づいていた。
ただし、横島が気づいてないことに驚いたのだ。そして、
「もし、こんな俺と恋人になりたいと言う女性がいたら喜んで受け入れますよ」
この言葉を言ってしまい、これが騒動を起こしてしまったのだ。実はこの時、文々〇新聞を書いている射名丸文がこっそり話を聞いていたのだ。幻想郷にいる大半の女性達が狙っている横島の記事を書こうと無断でこっそり(でも幽々子は気づいていた)密着取材をしていて・・・これを聞いたのだ。目を輝かせた文が早速、
『幻想郷の女性の心をわしづかみにした横島忠夫さん、ただいま恋人募集中!何人でも受け入れるハーレム願望希望で、それでもいいと言う女性達はぜひ告白してくださいとのこと!』
ねつ造入りでこの記事を出したのだ。人里で配りまくり、これを見た彼女らはすぐに横島のところに行き告白したり、ただの外の世界から来た人としか見てない者は面白半分で更にねつ造して想いを持つ友人に吹き込んだり、それは地底や天界にまで及んで・・・最終的に
『横島忠夫の本命女性決定戦開催決定!優勝者は本命になれて、敗者でも愛人になれる損のない戦い!さあ、彼を想う女性達は、愛されたいと思う女性達は今すぐ戦いに参戦せよ!』
ねつ造が更なるねつ造を生んで・・・この戦いを作り出してしまったのだ。
では、ここからは・・・
「どうも!この度この第一回横島忠夫本命女性決定戦の実況に選ばれた作し・・・いえ、通りすがりの者です。この大会の為だけに呼ばれたので終わればいなくなります。呼び名はミスターとでも呼んでください」
「「その呼び名、無理やりですよ(みょん)!」」
「と私にツッコミを入れた二人はこの幻想郷のバカップルでありこの大会の解説でもある、こーりんこと森近さんとみょんこと魂魄妖夢さんです!いや~、息の合ったツッコミですね。さすが、バカップルなだけある!」
「ぐぬぬぬ」
「妖夢ちゃん。もう諦めよう。聞き流すのが一番だよ」
と森近に言われて諦めた妖夢。溜息をついたところに、
「では!今回の彼女達の戦いは優勝賞品の席にいる彼の本命になるための戦いです・・・といっても、当然実力行使な戦いだと横島君は傷つく彼女らを見て悲しみます。ちゃんと、傷つかない戦いにしてますのでご安心を!」
その言葉に、彼女らの半分はっち!と内心舌打ちしたのは彼女らだけの秘密。
「今回、皆さんにやってもらう戦いは・・・鬼ごっこをやってもらいます!」
そのゲーム原作の名前を聞いて、全員がは?とキョトンとさせた。どうやら、子供の遊びとも言える戦いに何言ってるんだ?このミスターと言うバカは?と思っているようだ。そこから説明を始めた。
1、とある屋敷で鬼から逃げる。もちろん、捕まったら負け。
2、鬼に対して攻撃も可。能力・スペルカードは自由に使ってもいいが、出場者への攻撃は即失格。
3、残り六人になったら決勝に進出できる。
4、鬼は既に用意しているので、後は彼女達が屋敷に入ったら開始。ただし、出現場所はランダム。
5、我慢できなくなったら能力・スペルカードを使って脱出してもいい。ただし・・・できればの話だが、
「では!健闘を祈る!」
「「「「「「「「五番目って何!」」」」」」」
と言って笑顔でサムズサインを出したミスター。彼女らのツッコミを無視してある方向に指さすとそこに屋敷があったので、彼女達がやれやれと思いながら進みだした。
「因みに、鬼は誰なんですか?」
「気になるみょん」
「ははは!それは見てのお楽しみ!!」
「「??まあ、そうですね」」
「何はともあれ。全員入ったらスタートで、一分後に鬼が出現するのでそれまでは逃げる場所なり、隠れられそうな場所なり探していていいですよ!」
実況のいい加減な言葉にキョトンとする解説の二人。因みに、今回この大会に出場するメンバーは
博麗霊夢・霧雨魔理沙・十六夜咲夜・レミリア・フラン・紅美鈴・小悪魔・アリス・鈴仙優曇華イナバ・八雲紫
チルノ・上白音慧音・犬走椛・東風谷早苗・秦こころ・射命丸文・永江衣玖・古明地こいし・霊烏路空・聖白蓮
以上二十名です。
「いや~、意外な方達が出場していますね。多分、チルノちゃんやこいしちゃんやこころちゃんは面白そうだからでしょうし、射名丸さんはスクープを求めて参加したものでしょう。そして、最も意外な慧音さんや白蓮さんは自称永遠の十七歳(無理がある)の紫さんに頼うわああ!」←いきなり紫のスキマがミスターの後ろに現れて、中に入れられた。そして、数分後に・・・全身が血まみれで死にかけの状態で出てきた。
「・・・いえ、出るのは本人の自由です。友人の頑張りを間近で見たからでしょう」
その死にかけの姿に
「えっと、ゆっくり休んでください」
「(びく!)みょ、みょん達が代わりますので」
「す、すまない・・・では、失礼する」
良く死なないな。と思いながら、曲がってはいけない方向に曲がっている腕を治しながら実況席から出て行ったミスターを見る二人。二人とも冷や汗を流しながら、
「では、皆さん屋敷に入ってください」
「・・・皆入って、扉もしまった。では、始まるみょん!」
彼女らが屋敷に入ったのを確認して、妖夢が開始の合図をした。
そして、一分後に説明通り鬼が出現したが・・・
「ぎゃああああああ!」
何とたった三十秒くらいで誰かがすぐに大きな悲鳴を上げて失格となった。その人は・・・
「今のは・・・犬走椛さんですね」
「多分、運悪く出現場所のすぐ近くにいたんだと思うみょん。残念ながら、脱落みょん」
二人は、悲鳴で誰が失格かわかった。その証明として、失格者の椛が二人のすぐ傍にてレポートされてきたのだが、
「・・・・・・(ガタガタブルブルガタガタブルブル)」
その姿は・・・どこかのマナーモードのたけしを思わせるくらいに震えていた。いや、まさに彼そのものと言えるくらいに恐怖に引きつっていた顔をしていた。
「あ、あの?」
「椛さん?」
「!!!・・・あ、な、何だ。森近さんに妖夢さんですか。驚かせないでください」
「えっと、何があったのですか?」
「嫌です!思い出したくない!」
「・・・しばらく気持ちを落ち着かせる時間が必要だみょん」
そんな彼女に声をかけたが、恐怖を思い出すのかまたマナーモードになってしまった。もう大丈夫の場所にいるので、少し落ち着かせてから話を聞くことにした。
「えっと、とりあえずミスターからもらったメモによると、屋敷のありとあらゆる場所に監視カメラがあるのでそれを皆で見てくれとのことです」
「では、皆さん。大画面に移動してくださいだみょん」
こんな大会に出なくてもまだチャンスはあると思い、参加しなかった彼女達がどこからか出てきた巨大なテレビの前に移動した。
「どうしてこんなものがここにあるのかしら?」
「いや、それは・・・」
「言わないお約束だみょん」
この幻想郷にはテレビと言うものが存在しない。それが何故か出てきたことにパチェリーの言葉に二人は苦笑いをしてそう言った・・・というか、二人も疑問だったのだ。
『テレビに関する質問があったら、言わない約束とでもいう事!』
というメモ書きもあった。つまり、それに従ったまでの事だった。
数分後にやっとテレビの画面をつけられた。何故、スイッチ入れる程度で時間がかかったのかと言うと、幻想郷では存在しないテレビのつけ方がメモに書かれてなかったからだ。そのミスターは集中治療室で治療
『ぎゃああああああ!やめてくれえええええ!っごrめgmrmgpせm;~~!』
『ふふふ、作し・・・もとい、外の世界の男がどれだけのものか興味があるわ~。人里の男どもには手を出すなと姫様に言われているし』
・・・もとい永琳亭にて実験させられていた。この世界の唯一の医者である八意永琳の手に持っているのは、どう見てもやばい色の薬品が入っている注射器だった。しかも・・・隣にある机にはもっとやばい色の液体の注射器が何本もあった。もしかしたら、白玉楼で横島と会うかもしれないだろう・・・。
さて、雑談もここまでにしてそのテレビには彼女達の姿が全員見れるように画面が二十分割されていた。もちろん、椛が写る予定の部分は黒くなっていて失格の白い文字が出ていた。
「ふむ、こんなに見事に皆の様子が分かるものなのね。ううう・・・こいし大丈夫かな?」
「へ~、お!霊夢が家探ししている。確実に心は金目のものがないことに腹立っているだろうな」
「魔理沙さんは本棚を探して、ち!と舌打ちしてますね。多分、魔術書がないからでしょう」
「ち、チルノちゃん・・・いきなり凍らせるのはどうかと思うよ~」
それぞれ見たい目的の彼女らを見て楽しむ見物者達。そんな中・・・
「皆さん、逃げてくださいいいいい!」
やっと落ち着いて、元に戻った椛が画面に叫んだ。
「あ、あの!いきなり叫んで、どうしたんです?」
「大変なんです!あそこには、最悪の本物の鬼がいるんです!」
「鬼、ですか?それは勇儀さんや萃香さんみたいなものですか?」
「それ以上です!あれは・・・確実に、とんでもない!」
体を震わせて恐怖を見せる椛。でも、意識はまだあるので話を続けられた。
「ほう、では見せてもらおうか」
「ああ、楽しみだ」
鬼の二人は自分以上と言われたことに少しムカッと来たのかどんな鬼か見る気満々だった。他の皆もそんな感じで早く出ないか。と思ってみている。
そして・・・悲しき二人目の遭遇者が。
「うおおおおおお!」
その鬼に思いっきりスペルカードの『スターボウブレイク』の力をぶつけまくっているフランだった。どうやらレミリアや咲夜とは別行動をしていたようで、一人で笑顔で力をぶつけまくった。
「あはは、これで死んだよね~。キュッとしてドカーンが何でか効かないし」
と言ってありとあらゆるものを破壊する程度の能力が効かないのを疑問に思いながらぶつけるのを止めて、黙々と出た煙が消えるのを見ていたが・・・その顔が凍り付いた。何と、煙でまだ鬼の顔は見れないが、存在は確認できた。
「き、禁忌『レーヴァテイン』!!」
それに焦ったのか、フランのスペルの一つの槍を出して投げてまた爆発を起こした。だが・・・また煙に存在が確認できた。
「ううう、禁忌『禁じられた遊び』!!」
怖くなってきて、涙を浮かべながら彼女の持つ必死のスペルをぶつけた。見ていたパチェリーはやり過ぎ!と思ったが、
「な、な、何で死なないのおおおおお!」
どうしても、煙に映る存在が消えない。散々スペルを使ったので、疲れてしまいその場で膝をついて顔を床に向けてしまった・・・それが彼女の悪手だった。
画面を見ていた皆も絶句して今はフランに注目している。何故なら、あれだけのスペルをぶつけられたら誰でもただでは済まないのに全然効いていないのが煙越しでもわかる。
「ううう、こ、怖いよ。お姉様~~!咲夜~~!」
ついに涙をこぼして前を向いた。そこには壁があったが・・・それが彼女の最後に見たものだった、
「「・・・・・・やああああああああ!!!!」」
それは壁じゃなく・・・全身が青く、無表情で、二メートル以上の身長があった。彼女が壁と重い上を見上げると、口を開けて自分に迫るその青い鬼・・・青鬼がいた。
「ど、ど、どうです!こんなに怖いんですよ!」
襲われた椛はフランと同じ涙交じりの顔で皆に言った。確かに、二人以上の鬼と言える者だった。何しろ、さっきのフランの攻撃はこの二人もただでは済まないスペルなのに、平然としてフランを失格にさせたのだから。
だが、まだ始まったばかりである・・・これからが恐怖の本番である。
鬼ごっこ・・・開始8分経過。リタイヤ二名。犬走椛とフランドールスカーレット。
と言うわけで、青鬼でした!最初はイカとタコのインクぶっかけゲームにしようかと思いましたが・・・これが一番やりやすい!と思いやりました。
あと、妖夢は森近君とくっつけました。ダメ・・・だったかな?いや、だって彼女と青鬼って、確実にまずいでしょ。
え?私が出ている?フランがあんなにスペルを使ったら屋敷が壊れるのに壊れてない?・・・嫌だな~、気のせいですよ!それに・・・壊れたら意味がないでしょう。
次回は決勝に進む六人が決まります!・・・さあ、誰にしたらいいかな?(まだ決めてない!)