横島忠夫、〇〇〇〇と付き合ったらどうなる?   作:一日三食MEN

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 どうも、平成最後の更新であろう話はこれになりました!


 今回は中編を1~3まで分けてやろうと思います。まず、1は今回参戦した彼女らの惚れた理由です!



第二回横島忠夫争奪戦・中1編(東方)

 ここからそれぞれのチームの視点で行きます。

 

 順番で1のチームとなったアリス・犬走椛・東風谷早苗・古明地さとり・霍青蛾から参ります。では、紅魔館へ向かった五人の様子を見てみましょう。

 まず、紅魔館と言えば一番思いつくのがレミリアのいる当主の間。ここに行ったのは

 「この屋敷にレミリアさん達がいないのはちょっと不思議ですね」

 古明地さとりだった。レミリアとはお互いの屋敷を招待しあった仲であり、その時はほぼ必ず当主の座る椅子に彼女らは座っていたのでこの部屋は愚か誰もいない紅魔館が新鮮だった。

 「さて・・・ちょっと探しましょう。えっと・・・あれ?」

 すいませんと思いながら、彼女の机の引き出しを開けると・・・そこには横島の写真が何枚かあった。

 「これは、見ない方がいいですね」

 この予選の様子は実況席にいる妖夢達や観客席にいる彼女等に映ることはなく、ミックスジュースを飲む審査員となっている横島のところしか映らない。一応、魔方陣のある所だけは映っているが、バラバラに行動してこのように知られたくないプライベートのものも出てくるのでそこを配慮したためだ。ただ・・・

 「持って帰ってはいけないのは二枚以上の材料が書かれたものだけで、それ以外なら・・・いいですよね♪」

 それはつまりこのように悪戯に持って行ってもバレないという事だ。その何枚かの写真から一枚だけくすねたさとりである。もちろん、

 「・・・こいしがどうしてこの人を好きになったのか?それを探っているうちに、あの人の心の中にある悲しみを見てしまい・・・私まで、す、好きに///」

 「今では、顔を見るだけで照れてしまって///」

 心を見ることができるさとりは、溺愛しているこいしを離すために横島の弱みを握ろうと心を見たことで、苦しい選択による恋人の死を見てしまった。それを必死に我慢して隠して生きる横島のあの夢を何度も思い返すうちに好きになっていった。

 「こんな大会に参加までしてしまうなんて、無能な作者の迷惑な催しと思っていたけど・・・恋人と言う立場を喉から手が出るくらい欲しいと思っている自分がいる。本当に迷惑な感情です・・・ふふ(てれ)」

 そう言いながらも彼女は探し続ける。でも、迷惑と言いながらも掘り出し物(横島の笑顔の写真)を手に入れたことに満足そうな笑顔をしていた。

 他のメンバーに視点を変えるとして、アリスは中庭、椛は食堂、早苗は台所でそれぞれ探している。椛・早苗は限られた空間なので何とかそれぞれ何枚かみつけることができたけど、

 「まだないのおおおおお!」

 アリスは中庭はそれなりに広いので、上手く見つけた一枚以外なかなか見つからない。前回の青蛾の悪戯で魔理沙から横島が好きになったけど、

 『ずっと魔理沙に見向きもされなかった私を慰め続けてくれた!あの人に嫌悪な態度を取り続けたのに!』

 だけど、性格反転茸入りの薬を飲んだからと言って、そんな簡単に好きにはなれない。アリスは頭脳明晰であり性格が反転した後でも、魔理沙を好きな記憶は残っていたので違和感からちゃんと気づいていた。

 『私の人形を褒めてくれて、私の為にいろいろしてくれて・・・それからそれからソレカラ』

 でも、反転したことで横島のいいところ・惚れるところに気付けたのだ。そこから、一気に

 『だから・・・・・・横島さんは、私が養う!そう、エイエンニイッショニ』

 魔理沙時代に作った病みだした想いをまた持ってしまったというわけだ。こうして封筒を探している彼女の目が既に光がないのはその為である。

 そして、後の青蛾は

 「ふふふ、こんなベッドで忠夫と二人っきりで・・・うふふ♥」

 客間のベッドにいた。既にこの部屋は探し終えているのだが、ベッドに寝転がって何やら・・・まあ、書かないのが得策だろう。

 「あいつには魔の力(ルシオラ)が眠っている。それを見抜いて、面白そうだから邪仙の道に誘って」

 そのベッドの周りには、彼女の着ていた服がある。完全に全部脱いでいることが分かる。

 「んん・・・私を、ここまで熱くして・・・キョンシーにしようと思って、私の傍に置こうと思って寄ったのに・・・私が傍にいたいと思わせるなんて、悪い男♥」

 既に布団をかぶって、水温やら艶がある声が聞こえ・・・まあ、この小説はR指定禁止なのでこれで止めます。

 「あはは、でも、一番はあれよね。壁をすり抜けてこっそり入って背後に回った時にまさかいきなり押し倒されて・・・あのままされていたら♥あはははははは!もう、燃えちゃうわ!絶対に、手に入れてやるわ~~♥」

 ここに来た目的を忘れているのではないだろうか?と思っているけど、ちゃんと脱ぎ捨てた服の中に封筒が一枚ある。多分、この一枚で満足して今は自分の欲を満たすためにあれなことをしているのだろう。では、ここからは皆さんの妄想に任せるとして二番目のチームに移動しましょう。

 

 

 2のチーム・・・一番問題のあるチームである博麗霊夢・フラン・永江衣玖・星熊勇儀・風見幽香の霊夢チームである。

 「もう、諦めましょう。フラン、無視して探すわよ」

 「楽しそうだけど、霊夢がそう言うなら我慢するぞ!」

 人里で封筒探しと言って暴れていた星熊勇儀と家屋に無断侵入した風見幽香のブレーキをしようとしたが、その二人がどんどん進んでいく姿をついに見失ってしまったのだ。最初はどうしようと思ったけど、もういいやとふっ切れたのか自分に着いているフランと一緒に封筒探しを始めたのだ。まあ、打倒な判断と言えよう。因みに衣玖はとっくのとうに一人でこっそり探している。

 額から角を生やし両腕に壊された拘束具みたいなのを着けている星熊勇儀さんにスポットをあてましょう。

 「いや~~、まさかこんな遊びに参加できるなんてな!横島の争奪戦か~、ははは・・・」

 今回の大会を遊びを言うあたり、チルノ同様別に本気で想ってないのかな?と思いかけた時に

 「・・・///」

 笑い声がなくなり若干だが顔が赤くなった。紅魔館とは違い外が多い人里の為、テレビでも彼女の赤らめた顔が映っていた。

 『パルパルパルパル・・・妬ましいじゃない』

 そんな勇儀を見て、彼女と親しいパルスィは嫉妬した・・・いや、

 『『『『『妬ましい・・・妬ましい!』』』』』

 無意識に彼女の嫉妬心を操る能力で、周りの彼女達も嫉妬していた。←この世界のパルスィは、勇儀は純粋に分け隔てなく接してくる数少ない親友レベルの友人である。そんな彼女を取られるかも。と言う気持ちからの嫉妬であり、決して恋や愛による嫉妬ではない。

 勇儀にスポットを戻し、

 「何というか、初対面が凄かったな。女性なら身だしなみをしっかりして!とこのあたいに向かって説教だったからな」←この世界の彼女の着ている者は着物・・・つまり、中は何も着てないし着崩しまくっているので肌が結構見えている。

 盃の酒を飲みながら探していたが、その酒をじっと見て、

 「みっともない、はしたないと言ってきて、女と見られるのは嬉しかったがうるさくもあったからな。全然聞く耳持たないで飲み続けたら・・・くくく、はははは!」

 思わず笑った。その理由はその後の事を思い出したからだ。

 

 『没収です!そんなに飲むと体に悪いです!罰として僕が飲ん(ごく)・・・・・・ぐへへへへ!そこの乱れた格好のお姉さん!僕と思いっきり乱れた日々を過ごしませんかああああ!』←罰は本気で思って言った。無くなれば飲めなくなると思ったため。

 彼女の飲む酒はかなり強い。それを気づかないまま飲んでしまって一気に理性が無くなり、かつての女大好き横島の性格が出て勇儀にとびかかったのだ。一瞬、その変貌に驚いたが飛びかかってきた姿に思わず拳をぶつけてぶっ飛ばした。手加減とはいえ鬼の一撃を人間が食らわせるのはまずいか?と内心思ったが、

 『あ~、死ぬかと思った。だが!まだまだ諦めないぞおおお!』

 ぜんぜん応えた様子も体も問題ない様子で立ち上がり、再び抱き着こうと胸の谷間に顔をうずめようと彼女に向かって走ってくる。

 『く、くくく、面白い奴だ!気に入った!もっと愉しませてあげるから駄目になるまでついてきなよ!そうすれば、この体好きにさせてやるよ!』

 ここから戦い・・・いや、勇儀曰く遊びが始まった。愉しければいいという考えでそう言って横島を迎撃したり、物理法則を無視した避け方をする横島にびっくりしたり、時にはもっと和服を肌蹴させて胸の先っちょまで見えそうにして動きが止まった横島の顔面に強い一撃を食らわせたりした。

 『あははは!あの女(幽香)とガチで戦うより愉しいよ!』

 途中から鬼の力全開でやっているが、それでもやり合える(逃げ回るが正しい)横島をこの時は楽しいやつと見ていたが、

 『は~~、面白かった・・・って、どうした?愉しませたから好きにしていいと言ったのに』

 『い、いや!何か、ご馳走が目の前にあるけど、その周りに檻が見えて・・・手を出したら終わりに思えて』

 心底楽しめたので約束通り、抱き着きなり胸揉みなりさせてやろうとしたのにこの態度。

 『それって、私を女と見ているからか?』

 『そりゃ!あんたみたいな美人をナンパしない、手を出さないのは男じゃない!』

 『・・・出してないだろ?』

 『下手すれば、心を傷つけるかもしれないじゃないか!』

 『ああもう!いいと言ってるんだから!(がし)おら!』

 あんな性犯罪者みたいな行動で飛びかかってきたのに、いざいいとなると臆病者。後者が嫌いな勇儀は頭を掴んで、自分の胸の谷間に押し付けた。暴れる横島はその胸を思わず揉んだ。だが、その時

 

 『(ドキ!)』

 

 彼女の胸が高鳴った。彼女はこの瞬間の感覚が何かわからなかった。そして、思わず

 『オラああああああ!』

 『だあああああ!!』

 思いっきり投げてしまい、かなり遠くに行き見えなくなってしまった。

 『な、何だったんだ?今のって?』

 胸を抑えて自分に何が起こったのか分からないままキョトンとした。男に体を触れさせるというのが女にとってどういう意味を持つのか。全然そういう意識を持たないからこそ女の体が反応したことに理解できてなかった。その後、横島の事を考えては胸と体が熱くなるということが何度かあり、前回の争奪戦に参加はしなかったが白蓮が勝ち残った時、酒を奪われたのと同じくらいムカッと来たのだ。

 だから、第二回には彼女は参加した。

 「これが何かはどうかわからないが、今は楽しむことにしよう!全てはあいつを手に入れてからだ!」

 勇儀はまだこれが恋と理解していないが、横島を求めている事だけは自覚している。それを理解するために、横島を手に入れる為にこの大会に参加したのだ。

 

 霊夢・フラン・衣玖はそれぞれ探しに行き、不法侵入を繰り返していた幽香は

 「ふう、これでいいわね」

 封筒を三枚見つけていた。後はこの中から一枚にするだけだが、今は団子屋で休憩していた。日傘もたたんで隣に置いて、お茶を飲んだ。

 「後はゆっくり待つとしますか・・・星熊をボコボコにできないのは残念だけど、あいつを手に入れてからでも遅くないわ」

 湯呑を置いて軽く舌打ちもしたが、優先順位が横島を手に入れる事だったから我慢できた。そもそも、花と力以外は興味を持たない彼女がどうして横島を手に入れたいと思うのか?それは、横島が一面ひまわりだらけの太陽の畑に足を運んだ時の会話にある。

 『あなた、誰かしら?』

 『・・・このひまわりはあなたが管理しているのですか?』

 『ここは一年中こうだけど、まあその通りね』

 『そうですか・・・時々見に来ていいですか?』

 『・・・花に乱暴しなければ』

 『ありがとうございます』

 彼女にとって自分以外の誰かがここに来るのは不愉快だ。この会話中かなり殺気をぶつけながら話していたが、横島は気づかなかったのかそれを流して彼女と会話をした。許可を貰えて、ひまわりをまるでとても愛おしそうな眼差しで見る横島に他人にあまり興味を持たない彼女が興味を持った。

 『このひまわりが何があるのかしら?』

 『いえ、俺はただ『許可したのだから答えなさい』・・・亡くなった恋人を思い出させてくれるんですよ』

 横島の重い言葉に『あっそう』と幽香は軽く返した。何しろまだこの時は特に横島に対して大した感情を持ってないからだ。

 何故、ひまわりとあの恋人がつながるのか?それは・・・恋人の笑顔がこの花のように大きく眩しかったからだ。ひまわりというのはその人の明るさなどを表現する時によく使われるので、横島は無意識に生前見せていた彼女の笑顔をそうやって見たのかもしれない。

 『ま、勝手にしなさい』

 花を摘み取ったり踏んだりしないから問題なしと見て、何もしない、無視、興味なしで当時の彼女は通した。横島は毎日ひまわりを見ては亡き恋人を想って夕方になったら帰る・・・時には花の手入れを手伝ったり食事を作ってきたりして、幽香はそんな彼を見続けただけだ・・・けど、異変が時々起こった時は横島はそっちに行き来ない時もあった。そんなときは

 『ちゃんとこっちにも来なさい!(ばっきいいいい!)』

 『ごはあああ!何か懐かしい痛みイイイイ!』

 苛立ちが彼女に発生して横島を殴り飛ばした。理不尽なパンチだが、横島にはあの上司のパンチに思えて『すんませんしたああああ!』と言いながらふつくしい土下座をする光景があった。そして、その後決まって

 『何で苛立ったのかしら?』

 と自問自答する。彼女はあの上司同様、いつの間にか横島といる時間が幸せに思っていたことに理性が気づかせてない。使いかってのいい奴隷と言うが、どんなに殴ってもぶっ飛ばしても必ず立ち上がって戻ってきては一緒にいることのが当たり前となり、それがだんだん好きという気持ちになったけど自分の本心を理性が認めてない。

 今回大会に参加したのはあくまで奴隷を取られないためと言い張っていたが、この認めない本心が行動させたのだろう。何しろ・・・

 「あの鬼(勇儀)と一緒だけど、あいつが手に入れるなら我慢するわ」

 勇儀と同じチームになるという気に入らないことがあっても、この大会をやめなかったのが何よりの証拠だ。

 

 

 続いて第3チームの十六夜咲夜・紅美鈴・霊鳥路空・小野塚小町・茨木華扇に視点を移しましょう。封筒の捜索場所はさっき出た古明地さとりが当主をしている地霊殿だ。空・・・ではなく、来た事のある咲夜が地霊殿の内部を覚えていたので来たことがない美鈴・小町・華扇を案内した。何故案内役が住んでいる空ではないのかというと・・・屋敷の全体を把握してなかったのだ。

 そんな五人は二人と三人に分かれて行動した。美鈴・小町というボンキュボンな二人と、咲夜・空・華扇という理想体型な三人に分かれてた。まず美鈴・小町から視点を見よう・・・二人は

 「へ~、地霊殿も噴水があるんですね」

 「三途の川からひいて、るわけないわな」

 中庭を中心に探している。屋敷の外を探しているのかというと、

 「お・・・よし、見つかった」

 「こういう時便利ですね。小町さんの能力って」

 彼女の距離を操る程度の能力のおかげである。本来は目的地との距離を操るものであるが、この時は彼女は認識を変えて封筒が置かれている場所をあえて目的地にしたのだ。このやり方が上手くいき、屋敷の中と中庭だと半々に置かれていることと咲夜達三人が屋敷内を調べることが分かったのでこっちに来たのだ。

 数分後には彼女らの手には8枚の封筒がある。

 「ここまで集まればいいだろ」

 「そうですね。後は魔方陣の前で待ちましょう」

 これだけ集まれば問題ないと決めて、魔方陣のところまで戻った。もちろん、3人はまだ戻ってきてない。ドカッと座って

 「さてと、後はのんびり寝てるか」

 「いやいや、ゲンコツをくらいますから起きてましょうよ!」

 小町はそのまま大の字になって寝ようとしたが、美鈴が長年の門番居眠りのお仕置きがトラウマになっているのかそれを止めようとしたが、

 「・・・・・・」

 「(もう寝そうになっている!まずい、ここは話をして!)え、えっと、小町さん。上司の映姫さんは今回の事は知っているんですか?」

 「ふぁあ~~(目をこする)ああ。今回はさすがに伝えたよ。横島を手に入れる大会に出るってな」←映姫も彼女の気持ちを優先してこの大会に出る許可を下した。

 「そ、そうですか。でも、どうしてです?死神のあなたと横島さんが会える機会ってそうそうない」

 「聞きたいか?・・・一言でいうなら、あいつが滅茶苦茶気に入ったからさ///」

 既にまぶたを閉じていたため、何とか会話で起こすことに成功した。その自分が惚れた理由に小町は顔を赤らめた。パッと見でもわかる恋する女の顔だ。

 

 その時の会話が

 『ダメだよ、仕事はしっかりやらないと!』

 『映姫ちゃん!許してあげて、僕が余計な仕事を頼んだんだ!』

 『死神か~、小町ちゃんみたいな可愛い子なら連れていかれてもいいかも!』

 まず自分を説教したり、かばってくれたり、褒めたりするものだ。これは美鈴も身に覚えがあるし、それは彼の優しさというのも理解した。でも、まだこれだと気になる程度であり恋まで行かない。そこまで行ったのは

 『ねえ、死神なら見えるかな?』

 『何をだ?』

 『・・・死んだ者の魂。俺の周りか中に見える?』

 『変なことを聞くやつだな?・・・?お前、何で寿命が二つ見えるんだ?』

 横島がある質問をした後、寿命が見える目を使って横島を見たら、その命が二つあった。その疑問を投げかけた途端・・・彼は泣き崩れた。小町からしたらいきなりの行動にびっくりしたが、

 

 『・・・まだ、いたんだ。よかった』

 

 この一言でおおよそ理解した・・・もう一つの寿命はかけがえのない者の命だと。その後、酒飲みな彼女は横島に飲ませると実は女好きだったり、逆に迫ると奥手だったりといろいろ知っていくうちに

 『弱かったり、強かったり、面白い!そう、本当に面白・・・い///』

 自分の心を大きく動かした男として、意識するようになり・・・死神の仕事をサボって会いに行こうとしても、上司の映姫の目が光っているため中々会えない。そういう焦らしが恋に発展させたのだ。

 思い出しながら話しているうちにそれを自覚したのか

 「あいつならこの気持ちを持っていいと思ったんだ。傍に立って、一緒にいる男としてな///美鈴、お前だってそうだろ?」

 「・・・そうですね///」

 逆に美鈴に訪ねて、彼女も真っ赤になって頷いた。

 「だから、まずは決勝進出だ!」

 「その為にも、しっかり選びましょう!」

 どうやら小町も目が覚めたのか、集めた封筒を選ぶことに意識を向けた。ただ、8枚と多いので地面に置いてその中から選ぶというやり方の為、

 『『『『『『『見せつけるな!』』』』』』』

 二人の巨乳が時々動いて揺れる。そして、魔方陣の傍にいるためテレビにも映るのでそれを見て負けている胸をもつ者は悔しがった。

 

 場面を屋敷内を探す咲夜達三人に変えて、

 「華扇様はどうしてこの大会に?」

 「決まっているだろ。私も横島が好きになったからさ」

 「でも、前回は参加しなかったですよね?」

 「・・・酒を飲む方に夢中だったから」

 美鈴同様、咲夜と空が華扇に大会に出た理由を聞いていた。前回に出なかったのは、かなり酒好きらしいので宴会か何かに参加していて見落としていたようだ。

 「なるほど・・・それより、いいのですか?旧地獄はあなたにとっては鬼門のはずですが?」

 「え!そうだったのですか!」

 「・・・まあ、その考えを改める結果横島を好きになったというか」

 「聞かせてもらってもいいですか?」

 「別に面白くないぞ。ただ・・・人間だろうと動物だろうと妖怪だろうと鬼だろうと神だろうと差別してはいけない!って説教されたんだ。仙人なのにそんなことをしたらダメだろ!ってな。本当に、そんな大事なことをどうして忘れていたんだろうな?」

 「でも、鬼の勇儀さんとは仲がいいと聞きますが?」

 「まあ、酒飲み仲間だからな・・・だけど、古明地さとりがしっかりこの旧地獄を平穏に納めている。そういうところもちゃんと見ないで封じるべきだと言うのはよくない。その事に気付かされたんだ」

 「そこから興味を持って、いつの間にか好きになったと?」

 「そういう事だ(間違ったことは言ってないな。実際は、その後だけど)」

 笑顔で咲夜と空の質問に頷く・・・ただし、こっそり思い出した真相は別だった。

 『差別は誰でもしますよ。昔の俺は男と女を滅茶苦茶差別してましたし!というか、イケメン死ね!と言っていましたし!』

 『は?』

 『世界中の美女は全部俺のもの!世界中のちちしりふとももも俺のもの!とか、思いっきり煩悩全開な言葉を言っていたな~』

 『ぷ、ぷぷぷ!全く、私にあんな説教をしておきながらお前が一番説教しないといけない存在じゃないか』

 『ふふふ!相手が美女なら例え神だろうと悪魔だろうと鬼だろうと仙人だろうとナンパする!これが俺の信念だ!・・・本当に今思い返してみても恥ずかしい(かああ)』

 『仙人でもナンパか・・・私はどうだ?』

 『喜んで!というわけで俺とランチと言わずディナーもしませんか!・・・あ』

 『どんなに理性で隠してもその本能は隠せてないぞ・・・はははは、でも、それもよかろう。いいぞ、ランチもディナーも付き合ってやろう!』

 だけど、この華扇は勇儀と仲がいいだけあって、

 『おいおい、これでおしまいか?』

 『ふぉあwmぱ:、ふぉ、;あら@jhp!fねお8~~~』

 『もう、何言っているかわからないぞ』

 酒が大の好物であり、しかもザルであり、飲むときは杯ではなく一升瓶で飲むらしい。当然、そんなペースで飲んでもけろりとする彼女に横島がついていけるはずがなく、もう口が回ってない。そして、酒というのは理性を外しやすいものである。

 『美人な華扇さああああんんん!俺とえろえろsjp!』

 『ははは、本当におもしろ(ちゅうううう!!)・・・!!!!』

 抱き着いてきた横島を受け入れた彼女だが、勢い余ってキスしてしまったのだ。された彼女は一瞬の空白後、とても驚き顔を真っ赤にしながら

 『この、この、このお~~~/////』

 どっかの格闘家の必殺技・昇竜拳をくらわせて、上空に殴り飛ばした。その後、数日恥ずかしさの余り拠点のある妖怪の山にこもった。拠点にいる彼女の能力により慕っている動物達は不安そうに見ている。キスを覚えていた横島は方術セキュリティーをクリアーして彼女の家に着いても

 『のぎゃあああああ!(ドドドドド!)』

 華扇をああした原因だと理解した動物たちの反感を買って追いかけられて、トラに噛まれたりされた。その為謝罪はなかなかできなかったという。

 これが真相である。自分へのナンパと酒の席でのキスが彼女をときめかせた。その後も横島が外の人間という事もあり、そこからいろんな話も聞いているうちに外の世界へ行きたいと思っていた彼女は二人っきりで暮らす妄想をするまでになった。

 「その為にも、まずは勝つこと・・・そして、十六夜咲夜。あなたや聖白蓮にも負ける気はない」

 だから、現恋人の白蓮や横島の初めての女の咲夜にも負けたくないのだ。

 「・・・私も負ける気はありません」

 「私は負けてもさとり様かこいし様が勝ってくれればいいです。一緒にいれれ「なら、まずは手を取りましょう」「そうですね」あれ?」

 火花を散らすが今だけは利害は一致。咲夜と華扇はにやりと笑ったが、握手はしなかった。

 「・・・私の話、聞いてない?」

 ただ一人、空気になっていた空はちょっと寂しそうにつぶやいた。 

 

 

 第四のチームは博麗神社に行ったレミリア・小悪魔・鈴仙・上白音慧音・古明地こいしだが、ここでは特に何も進展も色恋の話もないので飛ばし、第五の霧雨魔理沙・チルノ・八雲紫・八雲藍・純狐のチームに視点を置こう。彼女らは白玉楼、つまり横島が住んでいる場所に向かった。

 「いくぞ!あたいが全部みつけてやる!」

 「いや、それは無理・・・ああ、もういないんだぜ。はあ、まあいいか」

 チルノと魔理沙は別々に動くことにしたらしい。ただ、チルノは封筒は最低一枚でいいのに宝探しごっこでもやっているかの如く全部見つける勢いですでに一人で探しに行った。同じチームとなった主従の紫と藍は、

 「いつ見ても・・・空っぽね」

 「封筒もないみたいですね」

 最初に賽銭箱の中を見た。一応書こう・・・空っぽではない。五円あったが影で見えなかった。

 「それにしても、藍もこの大会に参加とはね」

 「はい・・・何か、とても気になるのです」

 「それは、恋愛的な意味で?それとも・・・別の意味で?」

 「どっちもです・・・あの人の傍がとても居心地がいいのです。そう、包まれたいという気持ちになるような」

 「でも、最初って毛嫌いしてなかった?」

 「そりゃ、主の紫様に言い寄る輩と思いましたから・・・ですが、不思議と」

 「不思議と?」

 その後、レミリア達とは別の咆哮に歩き出す二人。紫が藍に横島に惚れた理由を聞く中、真剣な顔になった。

 

 「あの人の傍にいないといけない。とても辛そうだ・・・そう思えたのです」

 

 神社の境内の中に入って探しながらそう言った。

 「・・・初めて会った時からそう思いました。最初は勘違いと思ったのですが、日が経つにつれてその気持ちをだんだん強く持つようになりました。まるで・・・ずっとあの人が苦しいのを傍でずっと見ていたかのように感じられたのです。そして、そこから徐々に想いを持つようになりました」

 「う~~ん、どういう事かしらね」

 「私もさっぱりなんですよ」

 二人とも疑問形を出しながら

 「まさか、紫様がライバルになるとは思いませんでしたけど」

 「それはこっちのセリフよ。負けないからね~」

 封筒探しを再開した。数多くいる女性達の中で藍だけでそう思えたのかというと、それは彼女が九尾だからである。何故九尾だからそう思えたのか?というと、横島が前の世界で恋人が死んだ心の傷を持っている時に二人の妖怪が常に寄り添うように傍にいて、一人は人狼のシロでもう一人が九尾のタマモである。

 『だい、じょう、ぶ。ありが、と、う・・・』

 とても辛そうな声で、悲しそうな顔でそう言う横島を見てとても悲しんだ。仕事の時は仮面をかぶって普段通りに見せたが自分の家に戻った時の悲しい・苦しいを全部見せたかのような表情に、いなくなる前日までずっと二人は傍にい続けようと決めたのだ。人狼のシロはまっすぐな性格の為そんな仮面の笑顔で言った言葉を信じたが、タマモはちょっとひねくれた性格の為、その言葉はすぐに我慢したものだと気づけた。そこからタマモは常に狐の状態で傍にいるようになった。

 藍が傍でずっと見ていた。というのはこういう事である。タマモの心で思ったその傍にいないといけないという想いが横島について、それがタマモと同じ存在の藍に流れ込んだのかもしれない。

 

 最後の一人・純狐は屋根の上で寝そべっていて、手には既に封筒が三枚あり選んでいるが決めたのか二枚を投げ捨てた。

 「不思議なやつね。横島って」

 純狐は空にある月を見た。その月には恨んでいた女・嫦娥がいて、彼女の夫が何と前の純狐の夫だった。夫が自分との間の息子を殺しまず夫にその恨みは晴らしたが、嫦娥には出来てなかった。復讐をしたいと思っていたところに横島が彼女を説得したのだ・・・しかも、たった一言で

 

 『結婚して下さあああああい!!!俺が、あなたを幸せにしまああああす!』←かなり酔っている

 

 最初は勇儀かレミリアあたりに飲まされて誘惑から逃れる為にかろうじて残っていた理性で文珠を使い逃げたのだが・・・そこに夫を奪い尚且つ息子も殺された恨み満載の彼女と出会い、酔いが完全に回って理性もなくなり元の横島に戻ってナンパしたのだろう。能力を使う間もなく抱きしめられ押し倒され・・・キスまでしたのだ。

 ただ・・・ここから先の展開を読者は期待しただろうがここまでであり、そこからは意識がぶっ飛んで眠ってしまった。ただし、起きるまで彼女をずっと抱きしめてだ。もちろん、寝ている間も彼女の体のいろんな個所を触ったり揉んだりした。←これは寝ている時の無意識である。

 もちろん、引きはがすことも自分を襲ったとして能力を使って殺すことも出来たのだが、

 『あんなに女として求められて力強く抱きしめられたのって初めて。しかも、幸せにするって・・・今思えばあいつ(夫)は私をあんなに求めて抱きしめたことってなかった・・・まずい、とても・・・とてもドキドキする』

 子を殺され、夫に裏切られ、その夫の妻に復讐をしたい。そんな考えを長い間持ち続けたため、純粋に夫を愛した気持ちを思いだした・・・が、その夫からはこうして求められたか?抱きしめられたか?というと答えはノーだった。こんな風に真っ直ぐに求婚されたことに純粋に嬉しかった。強く抱きしめられていることにもこのまま身を任せたいと思うくらいに幸せを感じた。

 そして・・・キスされたことを思い出すと、復讐よりもこっちを優先したいと考えが変わった。だからこそ、

 

 「結婚、うけるわよ♪今度こそこの腕に子を抱きしめたいし、何よりあれだけ体を好きにしたあんたを絶対に逃がさないから」

 

 この大会に参加した。前回は気づいた時にはもう既に終わっていて、横島と白蓮のいちゃつく姿を見て妬ましい気持ちをずっと持ち続けた。一層の事、能力で・・・とすら思ったが、第二回がいきなりやることに喜んで出場した。絶対に横島と結ばれる・・・純粋にこの気持ちを持って、純粋に結婚したいと思って。←純粋の使い方が間違っている?うん、分かっているけど突っ込まないで!

 

 これが、今回参戦したメンバー+アリスが横島に惚れた理由である。主に

  こいし・・・恋人を失った悲惨な過去を見て

  アリス・・・魔理沙が好きで横島を嫌っていた時でも優しかった

  青蛾・・・彼女の場合は惚れるより、欲望に火が付いた

  勇儀・・・まだ気持ちに気づけてないが、手に入れたい気持ちはある

  幽香・・・美神玲子レベルで気持ちを避けているが、確実に好きになっている

  小町・・・過去を思い出したときの顔を見たのと、かばってくれる優しさに惚れた

  華扇・・・酔っぱらってナンパ・キスをされて、女として求めてきたことに嬉しかった

  藍・・・前の世界の九尾・タマモの気持ちが自分に流れ込んできた

  純狐・・・復讐より大切な気持ちを持たせてくれた

 こんな感じである。

 

 

 さあ、それぞれ皆の選んだ封筒を持って、魔方陣に乗って目的地は横島と白蓮のいる会場だ!次回で、決勝進出のチームが決まります!




 何人かは同じような展開で好きになった感じですが・・・これが精いっぱい!許してください!


 次回はついにミックスジュースを飲んで決勝進出チームが決まります。・・・え?じゃあ中編の3って何?と思いますよね?ちゃんと考えていますが・・・答えは令和になってから!

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