横島忠夫、〇〇〇〇と付き合ったらどうなる?   作:一日三食MEN

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 俺・・・この原作に結構ハマったな。と自覚がある三MENです。だって、久しぶりにこんなに早く書き終えての投稿なんだもん!今回の話は10月劇場アニメまでです!
 今回、二人の関係は進展すると思います。後、やはり中編になっちゃった!


 皆さん、新生活スタイルは慣れましたか?今だ、油断できない状況なので気を付けましょう!


胡蝶 しのぶと付き合ったら?中編(鬼滅の刃)

     『柱合裁判』

 

 それは鬼殺隊の中でも指折りの実力者・柱と呼ばれる剣士達が集まり、この隊の当主・産屋敷耀哉の前で裁判を行う行事である。そして、今回この裁判に罪人として集められたのが、

 「ぐ!」

 「う!」

 竈門忠雄と炭治郎・・・そして、

 「う!」

 禰豆子だった。

 「禰豆子に何をする!」

 「何?決まってるだろ?(ぐしゃ!)」

 「ぎぎぎ!」

 「鬼なんだから、殺さないとな!(ぐりぐり)」

 柱の一人不死川実弥に禰豆子が入った箱を持ちながら、拘束されている睨む忠雄の顔を踏みつけて箱に刀を突き刺した。柱の皆は口を開かない富岡以外は鬼の禰豆子を殺すべきだと言っていた。←でも、甘露寺はそっちより熱い視線で富岡を見ていた。

 「禰豆子!」

 「て、てめええええ!!」

 「うお!」

 同じく拘束されている炭治郎が実弥に攻撃を仕掛け、更に忠雄も自力で起き上がって飛び上がって蹴りを入れようとしたが、

 「はははは!だったら、こうならどうだ!」

 忠雄の攻撃を避けた実弥は当主のいる屋敷の中に入って禰豆子を解放すると同時に、自身の腕を少し切って血をだした。

 「ほらほら、欲しいだろ!」

 「う、うううう!」

 「性質悪いぞ顔面怪我だらけ野郎が!」

 「禰豆子は人を食わない!だからやめてくれ!」

 「ははは!そんな口だけのを信じられると思うか?」

 二人の言葉も実弥は却下。ニヤつきながら血を禰豆子にみせつけるが、

 

 「「(ぶちいい!)禰豆子!!」」

 

 縄を自力で千切った二人の叫びに目を大きく開いた彼女が・・・

 

 

 「・・・う、う!!(ぷい!)」

 

 

 実弥から大きく顔を背けて、鬼の本能に自我が勝った。

 「う、嘘だろ」

 実弥だけじゃなく、他の柱の皆も捕食衝動に耐えきった彼女に驚きの眼差しを向け、

 「ふむ、これなら大丈夫そうだね」

 当主も禰豆子の存在を認めてくれた。実弥の血は鬼の捕食衝動を大きくする効果がある事は当主は愚か柱の誰もが知っているが、それすら乗り越えて禰豆子は自我を持ち続けたのだ。そして、この判断をした当主の決定は柱の誰もが従わないといけない。

 その後、監視下に置くことにする際にしのぶが率先して竈門兄妹の身柄を保護すると言ってくれた。こうして何とか裁判は終了したが、

 「さてと・・・お前には仕返しをしないとな」

 「ああ?お前を踏みつけたお礼か?」

 頭を踏みつけられた痛みと、禰豆子を刺して苦しめた憎しみをもった忠雄が実弥に鋭い視線を向けた。その視線を流す彼に、

 

 

 「ふんぬらばああああ!!(ずどごおおおおん!!)」

 「(ずどん!)う、うぎゃあああああ!!」

 

 

 どこで出したのか?呪いの藁人形を出して、思い切りある部分をトンカチで叩き付けた。

 「ふん、これで勘弁してやる!」

 やり遂げた顔をしている忠雄。

 「・・・が、ぐ、ぐ」

 いきなり来たある部分への痛みに、思わずそこを抑えて苦しんで悶絶する実弥は忠雄をギロ!と見たが、今度はブーメランと言わんばかりに忠雄はそれを流した。因みに、

 『あれ?あれって、炭売りしてた時に忠兄が時々やっていたことだ。確か、急に目の前を歩いていた男の人があの人みたいになったんだっけ?』←隣に女がいたことは覚えてなかった。

 炭治郎はその行為に見覚えがあった・・・君はそのままでいてくれ。

 

 「「「(うわ・・・あれは痛い)」」」」」

 

 実弥の苦しむ姿に男の柱勢は全員がそう思ったそうだ・・・どこを叩きつけたはご想像にお任せします。本来なら呪いの一種みたいなものだから、この時点で皆は忠雄を危険視するはずだが、ろくでもない使い方と唖然と男の痛みが分かる共感の方が強かったため、そっち方面に意識が全員いかなかった。←当主だけは気づいたが、スルーした。

 

 

 

 そんなオチも終わったが戦いが終わってすぐの裁判だったので、ボロボロの炭治郎はすぐに蝶屋敷と呼ばれる鬼殺隊の中で唯一の診療所であり、胡蝶しのぶの根城でもあるその場所に向かった。そこには同じようにボロボロだった善逸と伊之助も治療を受けていた。

 「・・・」

 最終関門の同期生の栗花落カナヲも蝶屋敷に住んでいた。ただ、忠雄の傷は

 「おかしいですね~~。完治してますね」

 「はははは!しのぶさん(の大きな乳)を見ればケガなんぞ!」

 「鬼ですか?」

 「鬼なら裁判の時点で灰になっているでしょ!」

 「・・・姉さんに近寄るな」

 「何故に信じない!」

 しのぶ(の安産型な尻)を見て煩悩全開で完治したのだが、その頃を全く知らない彼女はあれ?と思い鬼の言葉を出した。もちろん否定したが、姉の存在が全てなカナヲが警戒して忠雄の背中に刀を突きつけた。でも、念のためという事で忠雄も一応今日一日だけは入院ということになった。

 次の日から再び仕事に戻った忠雄は毎日炭治郎の見舞いと禰豆子の様子と、

 「しのぶさん!今日もお美しい!」

 「うふふ、お上手ですね」

 「近寄るな」

 「(ぶん!)おわああ!か、カナヲちゃん!待って!落ち着い(ぶんぶん)のぎゃあああ!」

 「禰豆子より、お前が危険」

 「もしも~~~し、大丈夫ですか~~」

 「大丈夫っす・・・ってああああ!だずげで~~!」

 しのぶにお近づきになるために蝶屋敷に来ていた・・・でも、カナヲの誤解は解けたがしのぶに気軽に言い寄る邪魔な男で鬼の禰豆子より危険という認識になり、幼少期に捨てられていたところを救ってくれた彼女からすれば許し難いことなので、追い払うように斬りつけてきて忠雄は必死に逃げている。

 「ほらほら、鬼とは戦うだけじゃなくて避けながら隙を見て」

 「ほ!サイキック猫騙し!」

 「う!」←突然の光に目を閉じるカナヲ

 「ふははは!さらばだ、カナヲちゃん!いつも美しいしのぶさん!」←蝶屋敷から出て行った。

 「鬼からうまく逃げることも大切ですよ。そうすれば、強くなった後に仕返しができますから」

 「勉強になります!」

 「逃げる?やだ!・・・でも、仕返しできるならそれもいいのか?」

 それが数日続けば当たり前の光景になってしまい、今ではしのぶが二人の攻防をこのように炭治郎・善逸・伊之助の勉強にしていた。その数日の間に炭治郎が機能回復訓練でカナヲに全敗して必死に勝とうと頑張る姿も見ていた。

 因みに、この数日の忠雄は蝶屋敷から出ると・・・

 「忠雄君。この前、私の着替えを覗きましたね」

 「(どっきいい!)な、なんばいっちょんとねん!」

 「それではお仕置きとして、私の目の前で全部着替えさせます」

 「そ、そんな!しのぶさんが痴女だったなんて!」

 「医療行為として、ですので問題ありません」

 「ちょ!刀抜いてる!つうか、ボコボコにしてケガを治すと見せかけて服を脱がす気満々!・・・あ、でもちょっとされたい気が」

 しのぶが覗きのお仕置きをするために忠雄を追いかけていた。しかも、

 「逃亡中の鬼を追い詰めるためのやり方もやっとくべきか」

 「おめえまでやるなああああ!」

 富岡が手合わせと称して加わったり、

 「あの時はよくも恥をかかせやがったな!お礼参りだ!」

 「てめえのせいだろ!あああ、この顔面怪我野郎を誰か止めてくれえええ!」

 男の痛みを受けた不死川実弥が怒りと共に忠雄を痛めつける為に登場したりした。

 「ぬおおおお!今こそ何十回と覗きに失敗して美神さんに追いかけられて鍛えたこの脚を生かすときいいい!」←こんなところで生かすな!というか、美神には全覗全敗全捕全撃沈だろ!

 だが、忠雄は逃げ切った。しかも、富岡の水の呼吸やしのぶの蟲の呼吸に実弥の風の呼吸の技すら出されてある程度受けたはずなのに、「あ~死ぬかと思った」で起き上がり走る勢いを上げて逃げ切った・・・忠雄は気づいているだろうか?柱三人の攻撃を浴びて逃げ切ったことが、しかも実弥は半分ほど本気で放ったのにその程度でいたことがどれほどすごいことか。

 次の日、今度こそ捕まえようという三人の話を聞いた同じ柱の煉獄杏寿郎と宇随天元等も興味がわいて加わり、日が経つにつれて参加する柱も増えたがそれでも逃げ切った忠雄である。しのぶか甘露寺が誘惑すれば一発で勝てたと思うが、柱の皆は鬼を追い詰めると言う設定でやっていたため女の武器を使うと言う考えがなかった。←炭治郎が完治するまでの数日間の間に、柱限定竈門忠雄鬼ごっこが開催されたのは別の話。この件で伊黒と甘露寺が結構いい雰囲気になったのも別の話。

 

 

 

 そんなある日、夜の蝶屋敷の屋根の上で炭治郎としのぶが会話しているのを目撃。会話も聞こえて来て、炭治郎がその話を聞いて一日でも早く復帰するよう意気込んだ。

 そして、彼の前から姿を消したしのぶは、

 「覗き見さんはお仕置きですね~」

 「知ってたくせに」

 そんな忠雄のすぐ横に降りた。

 「今の話、とても興味深い話だったな」

 「鬼と仲良く・・・カナエ姉さんの望みだった」

 「現実は無理に近かったな」

 「もし、禰豆子ちゃんが姉さんが生きている時に会っていれば」

 鬼に殺された姉を思い、さっきの炭治郎には見せなかった怒りの表情が少しずつ見えてきた。そんな彼女に、

 「俺さ、鬼と仲良くなったことがあるぞ」

 「え?」

 忠雄・・・いや、横島は(前の世界の)過去を語り始めた。

 「名前がピートって奴だけどさ、そいつって人間と鬼との間に生まれた子なんだ。俺とはかなり仲良かったぞ」←吸血鬼とは敢えて言わない。

 「人と鬼の間で生まれた子!」

 ヴァンパイアハーフのピートの事を話すと強く食いついてきた。

 「年齢も七百歳。人間の血を引いているおかげで太陽の下でも普通に動けるんだ。しかも、そいつの将来の夢が教会の神父・・・鬼と敵対する職だぞ。すげえだろ」

 「ど、どこにいるの!」

 「残念だけど、こ(の世界)の日の本にはいないから諦めてくれ・・・話を戻すけど、ピートは血を吸わなくても生きていけるし、皆からの(腹立たしいイケメンだから)人気者だったし、あいつがそういう存在だと皆は知っていても受け入れてくれたぞ(父親がバカがつくほどの時代錯誤野郎だったのは黙っておこう)」←( )はもちろん心の声

 「し、信じられない」

 唖然となるのも仕方のないことだ。この世界では鬼とは殺し合いをすることしか考えられないので、仲良くなるは愚か子が産まれるという事実は受け入れがたいのは無理もない。

 「ま、そいつが特別だと言うのは禰豆子を見たしのぶさんも分かるだろ?」

 困惑する彼女へのフォローも忘れない。

 「しのぶさんの過去でどれだけ鬼に対する憎しみが産まれたのかは知らない。でも、ごくわずかというくらい少ないけど人と友好的な鬼もいることは納得できなくても理解はしてほしい」

 もちろんこれは珠世の事を言ったのだが、しのぶは未だ信じられないと言う顔のままだ。

 「あと一つだけ・・・炭治郎や禰豆子を保護してくれて、本当にありがとう」

 そんな少し放心状態の彼女を横島は抱き締めた。←この時は下心無しの兄心でやった。

 「(!!!)」

 この瞬間、困惑していたしのぶは一瞬だけ・・・本当に一瞬だけドキッと来た。今までこうした触れ合いが全くなかったので、この話で狼狽えて心の警戒も緩んだ中で女の気持ちがこの瞬間だけ表に出たためである。

 横島・・・忠雄がいなくなると

 「・・・気のせいかしら?」

 一瞬高鳴った自分の胸を抑えたが、普通に心臓の鼓動が感じるだけ。結局、この時は気のせいで終わってしまった。

 

 

 

 そして、炭治郎のケガも完治して機能回復訓練も無事終了したら

 「なあ、炭治郎。お前あの時の炎の刀の事を覚えているか?」

 「うん。覚えている・・・ヒノカミ神楽。父さんの事を思い出したときに使えたんだ」

 二人は累との戦いに出した炭治郎の力について話し合った。炭治郎は富岡と同じ水の呼吸を使うがヒノカミ神楽は炎であり、真逆の性質なので何とか出来ないか二人で模索していた。

 退院時に炭治郎の友人である善逸と伊之助にも持っておけ。と言って文珠を渡し、しのぶには文珠の効果を実演した上で彼女とカナヲにも一個ずつ渡した。←その実演が煩悩全開で作った文珠であり、彼女の全裸を妄想したままだったため『脱』だった・・・まあ、そういう事だ。当然、忠雄が二人からズダボロにされたのは言うまでもない。

 そこで、炎の柱と呼ばれる煉獄杏寿郎に話を聞くことにしたが、彼は乗客がいなくなる無限列車の調査を命じられており、そこにいつものメンバーで共に乗り込むことになった。

 「これ、うまいな!」

 「はい!」

 柱の中で大きなリーダー的存在である彼には炭治郎は尊敬もしていた。何故なら彼は鬼への偏見をしない上に、自分の継子として誘うくらい炭治郎を気にかけていたからだ。それ以上に炎の柱と言うにふさわしい熱血漢な性格が、炭治郎だけじゃなく善逸と伊之助も尊敬していた。

 「いいか、今回の任務が終わったらまたやらせてもらうぞ」

 「おおおい!また追いかけられるのかよ!」

 「当然だ。あのままで終われない!」

 「は~~。何気に諦めが悪いな(でも、悪くない)」

 この会話に炭治郎達一行は疑問に思ったが、杏寿郎が柱限定竈門忠雄鬼ごっこの事を話すと柱全員を相手に逃げ切ったことを知って三人共唖然とした。

 

 

 

 無限列車に乗り込んで、今後の対策をして眠りにつくが、この時から既に鬼の進行が始まっていた。「下弦の壱」眠り鬼・魘夢の術に杏寿郎以外の皆が眠りについてしまったが、

 

 

 「ちちしりふとももおおおおおお!!!」

 

 

 美神やしのぶなどの今まで出会った女性の全裸の妄想夢を見た横島は、煩悩超全開とそんなうまい話があるわけないいいい!というなけなしの理性で、その術を打ち破って目を覚ましたのだ。夢だったことに大いに悔しがろうとしたが、霊感が現状のやばさを理解してまだ抜け出せてない炭治郎にビンタをぶちかまして起こそうとしたが・・・起きないままだったので、禰豆子の鬼の炎で起こした。

 「まさか、俺ともあろうものが」

 「いや、これは仕方ない。鬼にとって不意打ちなんて当たり前だ」

 「お前もだがな」←鬼ごっこの時、何度か不意打ち・罠にはまった経験あり。

 「現状はかなりやばい。この汽車自体がもう鬼と融合しちまっている。いわば、俺達は」

 「腹の中にいる。という事か」

 霊視から得た忠雄の情報に炭治郎達もやばさを理解した。

 「その通りだ。まず、俺と伊之助でこの融合しちまった鬼を倒す」

 「おう!」

 「俺じゃなくてか?」

 「この中にはまだ多くの人がいるだろ?杏寿郎は炭治郎達と一緒にその人達の生存確認してほしい。もしいたとしても、この汽車自体が鬼とわかると一気に恐怖が伝染して冷静さを失う。だから、何も言わずに眠らせておくべきだ」

 「なるほど、わかった」

 「忠兄、わかったよ!」

 「よ、よし!頑張るぞ!」

 「・・・!」←炭治郎を見て、目の前でぐ!と手を握る禰豆子。その姿を見た善逸が悶えた。

 結局、忠雄が全部仕切った。こうした指揮は煉獄に全てを任せて忠雄は従うはずだが、彼がこうしたのは訳がある。

 

 『・・・やばい気が大きくなる。この列車と融合した奴以上のが!』

 

 霊視した中で、更にやばい部類に入る奴が近づいているのを確認したからだ。だから、自分達より実力が上回っている杏寿郎の力を温存させて、そいつに全力で戦わせるために列車を止めるのは自分と伊之助にすることを提案したのだ。そして、作戦は開始した。

 「伊之助。この鬼を倒すのは任せるぞ」

 「おう!」

 「鬼本体の場所は・・・運転席の床下か」

 霊視で簡単に融合した鬼・魘夢の頚骨を発見した。まさかこんな簡単に発見させられるなんて、魘夢も思わない。しかも忠雄は鬼殺隊のメンバーではない上に、霊視や文珠の存在は鬼には知れ渡ってないので、文珠『遅』の効果で汽車の速度も減速させていた。忠雄の存在は知っていても、相手側からすれば予想外すぎる事ばかりだ。困惑している内に、

 「よし、いいぞ~~!」

 「死ね!」

 忠雄は珠世との契約である鬼の血の採取も成功して、その後は伊之助に止めを頼んで・・・見事、汽車は停止させることに成功した。

 「後は・・・(ぞくう)!」

 「どした?」

 「急ぐぞ!皆が危ない!」

 「???」

 かつて家族が殺された時と同じくらいの霊感が忠雄に来た。急いで合流するために、疑問そうにする伊之助を無視して急いだ。

 

 

 急いで霊感が一番やばいと感じる外に出ると、

 「た、炭治郎。これは」

 「忠兄・・・」

 忠雄は唖然とした。

 「ははは、すまない」

 「杏寿郎・・・お前でもこれほどなのか?」

 杏寿郎がボロボロで、彼が戦っている相手の鬼のやばさは見るだけでわかった。

 「ほう、お前か。魘夢をあっさり倒したのは?」

 「弱点さえわかればあっさりだったぞ。それより、一対二になってもいいか?」

 「・・・やめろ」

 「杏寿郎!そのケガじゃ!」

 「俺とこいつとの戦いだ。見届けるんだ」

 「・・・(ぎり!)」

 忠雄は後悔した。一対一で戦う杏寿郎のこの思いに対してじゃない。

 『文珠を使って、それをすぐにでも伝えていれば、全力で戦えたはず!』

 自分自身に対してだった。魘夢の汽車融合は自分達以外に乗っていた人達を人質に取っていた。忠雄と伊之助が倒したことで目の前の鬼・猗窩座はすぐにやってきたが、彼が人々や後輩の炭治郎達を襲う可能性があるからこそ自分の全力が出せなかった。

 忠雄が文珠やサイキックソーサーでその人達を守れるから、その情報を倒したすぐに伝えていれば守るではなく攻撃のための全力に費やせたはずだった・・・この考えに至らなかった悔しさがあった。

 「残念だ、杏寿郎。選ばれた存在だと言うのに」

 そんな杏寿郎をあざ笑うように

 

 「どう足掻いても、貴様ら人間では俺達鬼に勝てない」

 

 言い放った猗窩座。怒りに燃える忠雄と炭治郎だが、

 

 

 「俺は、俺の責務を全うする!」

 「ここにいる者は、誰も死なせない!!」

 

 

 この決意を聞き、

 「炭治郎。よく聞け」

 「忠兄」

 「あれは、死を覚悟した者の言葉だ」

 「死・・・を」

 「だから!俺達は、あいつの言う通り見届けるんだ」

 「・・・(こくり)」

 声と全身を震わせる忠雄の言葉に炭治郎が頷いた。こう言ったが、やはり死んでほしくない・・・あの鬼ごっこを続けてもいい。そう思いながら見ていたが、

 「「ああああああああ!!」」

 残酷が目の前で起こってしまった・・・猗窩座が杏寿郎の腹を右手で刺した。だが、

 『逃がさない!お前の頸を斬り落とすまでは!!』

 杏寿郎はそこから猗窩座の首を斬りにかかり、抵抗する彼のもう一つの腕を握り離さなかった。しかし、

 

 

 「逃げるな!卑怯者!!煉獄さんは、誰も死なせなかった!!お前の負けだ!!!」

 

 

 上がってくる朝日に恐れた猗窩座が自分の腕をひきちぎって逃亡した。怒りを込めて逃亡する奴に叫ぶ炭治郎に

 「追うな・・・腰抜けらしく逃げるなら逃がせ」

 唇を噛んでそこから血を出して必死に我慢する忠雄はそう言って炭治郎を止めた。文珠『治』を使っても、既に致命傷レベルまで達した怪我は治せない・・・やっと戦いが終わったのに、治療できると思ったのに

 

 『また、また、またかよおおおお!!』

 

 見ているしかなかった悔しさが大きく忠雄の中に出てきた。

 

 

 

 

 その後、杏寿郎の残された時間を遺言として皆と話をした。禰豆子を鬼殺隊の一員として認める事、ヒノカミ神楽のヒントになる事を・・・これからの戦いへのアドバイスを笑顔で言い、

 「竈門少年、猪頭少年、黄色い少年。もっともっと成長しろ。今度は君達が、鬼殺隊を支える柱となるのだ」

 これから先期待していることを三人に言ったが、そんな彼に、

 「柱になれ?いやいや、無理だって!」

 忠雄は杏寿郎にそう言い放った。この言葉に辛そうな顔から驚愕した顔になる三人。

 「無理?」

 「ああ。何しろ」

 そして、忠雄は三人を背に見せないように涙を必死に我慢しながら、

 

 

 「俺達が鬼がいない世界を作り上げるんだからよ!!」

 

 

 必死に作った笑顔で杏寿郎に言った。

 「鬼が、いない・・・か」

 「考えたことなかっただろ!だがな、絶対に作り上げて見せる!そうすれば、柱や鬼殺隊もいらないし、俺達は楽しく暮らせる!残念だったな!お前がその世界にいなくてよ!」

 「はははは!確かに考えたことがなかった!そうか、それなら確かに必要ないな!」

 杏寿郎の言葉を否定しているように聞こえるが、

 「杏寿郎、もし鬼がいない世界をどうしても確認したいなら・・・来世で確認しろ!」

 「来世?」

 「何百年先かわからないが、人間は必ず生まれ変わる!そこが来世だ!だから!」

 忠雄は、

 

 

 「来世のお前がその世界を確認しろ!その時にまた会おう!」

 

 

 最大の気持ちで送り出そうとしているのだ。そして、杏寿郎はそれを理解したから

 「わかった!では、来世で会おうぞ!」

 最高の笑顔で・・・・・・その命に終わりを迎えた。

 

 

 

 

 この時、忠雄は気づかなかった。使えなかった文珠『治』を落としてしまって、それが後ろにどんどん転がっていったことに。止まった時にその文珠の文字が『魂』に代わっていたことに。そして、それが杏寿郎にとって大きな存在となっていたことに。

 

 

 

 

 その後、炭治郎は煉獄家に行き杏寿郎の死の報告をしたのだが・・・弟・千寿郎は悲しみを我慢していたが、父親が酒に溺れながら杏寿郎への罵声をしたことで怒りを燃やした炭治郎との殴り合いなどで中々ちゃんとした話が出来なかった。一応、千寿郎から日記を見せてもらったが滅茶苦茶で読めなかったと言う。でも、炭治郎は杏寿郎みたいな鬼殺隊になることを誓った。

 一方の忠雄は、その蝶屋敷の屋根の上にいた。

 「・・・」

 「もしも~~し、大丈夫ですか~~」

 だが、忠雄だけじゃなくしのぶもいた。任務終了と当主や柱の皆に杏寿郎の死を報告するために来ていたのだ。その報告後各々思うところがありながら解散したが、戻ってみると屋根の上に誰かいることに気付いて覗いてみたら忠雄がいたのだ。

 「なあ、しのぶさん」

 「何ですか?」

 隣に座るしのぶの方を見ないで、

 

 「しのぶさんって結婚する気ありますか?」

 

 そう訊ねた。思いっきりキョトンとするしのぶは

 「どうしてそう思ったんですか?」

 「いや、だっ子孫を残すためにもしないとダメじゃないですか!あ!何だったら、俺がしのぶさんと結こ「とっととくたばれ糞野郎」じょ、冗談ですうううう!すんませんでしたああああ!」

 忠雄の突拍子もない言葉に半ギレしながらも、彼が本気で聞いてないことに気付いた。本気なら、もう自分にとびかかっているからだ。

 「何で、結婚が話題になったのですか?」

 「俺、杏寿郎に約束しちまったんですよ。来世で会おうって」

 「来世?」

 「何百年後か分からないけど、自分の生まれ変わりです。そいつに鬼のいない世界を確認しろって言っちまったんですよ」

 「生まれ変わり?鬼のいない世界?」

 威圧感を出していたが、それが霧散した。話が見えない事と、鬼のいない世界という言葉に困惑しているようだ。

 「俺はどうしてもそれを語り継ぎたい。本当にあいつの生まれ変わりと会うために・・・それが出来るのは自分の子孫だ。自分の子供に託すしか方法がない」

 「つまり、子供を作るなら誰でもいいと?」

 「いえ、俺はマジでしのぶさんを愛してますよ」

 「!!!」

 子供を作るための結婚。その為に誰でもいいから私を選んだ。そう聞き取れてもおかしくないので、軽蔑する目で忠雄を見たが、実にあっけらかんに愛の告白をした忠雄に驚くしのぶ。←真剣な話をしている為、この時の忠雄はいつもの女好きやギャクな性格がなかった。そう・・・天体観測をして邪念がなくなった白銀のごとく!

 「皆の為に治療して、いろいろ助言もしてくれて、カナヲちゃんを大切に思い」

 「(ちょ、ま。待って!)」

 「俺らの事情を理解してくれて、やる気に繋がる優しさをさりげなく出してくれて」

 「(わ、私、心の準備が!)」

 「こうして、仲間の死で辛い気持ちの俺の傍に寄り添ってくれる」

 「(お願い!やめて!)」

 愛している・・・いきなりきた一言にしのぶの心は大きく動いた。顔には出さなかったが内心超慌てる彼女を無視して、忠雄はどんどん彼女を褒めていく・・・そして、

 

 

 「そんなしのぶさんを本気で愛してますよ」

 

 

 本気の愛の告白をやった。この時、忠雄は隣を見なくて正解だった・・・その時の彼女の顔は

 「(げ、限界!)」

 すっごく真っ赤だった。←そう・・・かぐや姫を語る白銀君の話に真っ赤になるかぐやさんのごとく!

 「あの、しのぶさん。俺・・・あれ!いない!」

 ああもうダメ!私耐えられないいいい!と言わんばかりに、いつの間にかその場からいなくなったしのぶさんなのである。

 

 

 

 

 

 そして、次の日。

 「ああああああ!俺はなんてとんでもないことを~~!!!」

 「忠兄?どうしたの?」

 「うううおおおおおお!!!」

 元の忠雄に戻ったことで昨日のことを思い出した。その事で悶えまくって布団から出ないでいる忠雄を見て、炭治郎が疑問そうに尋ねるが聞こえなかった。

 




 不意打ち告白で動揺したところに、マジ告白でかぐやさん化したしのぶさんでした!今日、かぐやさんも最終回ですね!そっちも見ましょう!横島を竈門家の血をひかない家族としたのは、やはり炭治郎とカナヲちゃんが結ばれて欲しいからです。同じ血を引くとちょっと複雑になりますからね!

 いや・・・杏寿郎さんは心に響きましたね。真っ直ぐに萌える様に生きている人だから余計に。

 次回で完結できるかどうかわかりませんが・・・何とか頑張ってみます!


 後、原作者が女性らしいですね!正直、やっぱり。と思いました。女性らしいいろんな人達の深層心理の奥の深さを書く話が多かったので・・・だからこその大名作になったのでしょう!
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