初めまして、羅文です。
ひょんなことからポケモン小説を書きたいと思い当サイトに辿り着いた者です。
ある程度は調べたつもりですが、まだ右も左も分からないド素人です。
細々活動していくつもりなので、宜しくお願いします。
天才と言われるには才能が無く、秀才と言われるには努力が無く、凡人と言われるには素直さが皆無。
俺──
「都、今日ゲーセン行かね?」
塾での授業を終え、荷物を片付けていると友人に話し掛けられた。
「わりぃ、GEO行くつもりなんだ」
「GEO? レンタルしたいもんでもあんの?」
「ポケモンのソフト売る」
「ハァ!? マジかよ!」
「マジ。そろそろ、受験に備えて勉強しようと思って。ポケモンとか子どもっぽいし」
「おい聞き捨てならねぇぞ。ポケモン購入者割合を最も占めている世代は無邪気なチビッ子じゃなくて俺らよりちょい上でだな……」
「それ何回も聞いたから」
「大体お前らひよっこトレーナーにはポケモンという世界への愛が足りん! 最近のゲームには、会ったことのあるポケモンならば効果抜群かどうかが分かる機能があるが、それこそが愛情欠落の証明だ! タイプ相性とポケモンのタイプ806種類くらい覚えろや!」
「はいはい、俺はもうGEOに行くからな」
友人の発狂寸前とも言える説教をかわし、俺は教室をあとにした。
俺の性格故か、友達は彼1人だ。類は友を呼ぶという言葉は正しいらしく、彼は俺以上の社会不適合者である。見たものを瞬時に暗記し、それを的確に応用できる天才中の天才だが、その才能全てをポケモンのゲームだけに注ぎ込んでいる奴だ。
天才と狂人は紙一重である。
◇◇◇
自転車を走らせ、GEOへ向かう。勿論道路の左側、自転車道をだ。
時刻は既に9時を過ぎており、急がなければ未成年外出禁止時刻である10時になってしまう。
俺は交通が少ないGEOへの道を急ぎ行く。
「……ん?」
違和感に気付いたのは、割りと早かった。視界の端で火花が散っていた。
危ないなと思い、火花とは逆の方向にハンドルを切る。ところが火花が視界から消えることはなく。むしろこっちに近付いてきた。
「……!?」
ついには視界全てを火花が包み、バチバチと音が鳴り響く。咄嗟にハンドルから手を離し目を覆った。ハンドル掴まずに運転できるほど器用な人間じゃない。バランスを崩して転倒した。
「……っ……」
あまりの痛みにうずくまり悶絶する。純水培養されてきたひねくれ者は打たれ弱いのだ。
そうすること十数分。漸く痛みが引いてきたので顔を上げた。
辺りは一変。森のような場所で、木にはゲームで見慣れた青い木の実──オレンの実がなっていた。
やって来ました、ポケモンの世界です。