それと……非常に遅れてしまって申し訳ありません!
色々と事情があって、こんなに空白期間を開けてしまったのです……すみません(´;ω;`)
ですが、もう受験も終わったので、これからは他の小説と並行してやっていけると思われます!
これからもどうぞ、龍神編を御愛読よろしくお願い致します!
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今日、
「大丈夫だ」としか言われないし、しかしどう見ても大丈夫な見かけではないので余計心配になってしまった。
……そして、心配が故の心のすれ違いは大きくなってしまう。
「父上は私のことなどどうでもいいと言うのですか!?」
不比等「違う!そうではないのだ!私は、全ては妹紅の為にと思ってだな……」
「何が私の為です!今日だって、かぐや姫の出したお題を持ってくる為に、あんな危険を犯しておいて、何が私の為ですか!?」
なんと、父上は大妖怪・八百万 秋葉の討伐に向かったのだという。
幾ら強い父上とはいえ、大妖怪を相手するのは無理がありすぎる。
相手は、見つかってしまえば殺されると畏れられている八百万 秋葉なのだ。
「かぐや姫の為に、毎晩毎晩、あんなに徹夜していたのですか?私との時間を割くまでして、かぐや姫と一緒になりたいのですか……?」
不比等「妹紅……」
私は、心の中で何かが弾けた。
「もういい!父上なんか、大っ嫌いです!かぐや姫と一緒になりたいなら、私の事なんか放っておいて、もう好きにすればいいじゃないですか!」
不比等「違うっ!!!おい、待つんだ!妹紅!!!」
私は、家を飛び出し、無我夢中で走っていた。
あの時は頭がヒートアップして気づかなかったが、今は夜だった。
夜は、妖怪の潜む時間。
そんな夜を、子供一人で駆け出すのはとてつもない危険を犯す行為であった。
『小娘、止まりなさい』
少し走っていると、前に大きな何かが現れた。
「ひぃ……!」
そこに現れたのは、高さ八尺はあろうかとも思える白い狼……浮いた炎を纏った、犬神・
私は、腰を抜かし動けなくなった。
犬神の切り裂くような紅い瞳で見つめられると、生気を吸い取られていくような感覚に陥った。
美しい純白の毛並みと、恐ろしい紅い瞳は、噂で畏れられているだけの迫力があった。
不比等「妹紅!待ちなさ……い……」
私に追いついた父上が、目の前の犬神を見て言葉を失っていた。
『
不比等「……っ!?待てっ!八百万 秋葉!私の娘をどうしようと……!!」
私は、いつの間にか犬神の背中に乗せられていた。
犬神は、家の屋根に飛び乗り、父上を見下ろしてこう言った。
『……貴方の娘、救いたいならかぐや姫の屋敷に来なさい。来なければ……』
……私の命は無い。
そう言いたげな鋭い眼差しで父上を睨んだかと思うと、かぐや姫の屋敷の方角へ向かうのだった……
❁❀✿✾
秋葉side
「全く……どうして、自らの子を放っておけるのか」
私は、闇に頼まれた仕事をこなすため、ある人物の屋敷に来ていた。
闇に頼まれた仕事とは、こうだ。
今日、私の首を取りに来た人間の娘を、攫ってくること。そして、その娘をかぐや姫の屋敷に連れてくることを頼まれたのだ。
しかし、闇にも言われていたけど……父親の癖に、自分の娘をどうして放っておけるのかしら?
会話を聞いていて分かったけれど、娘である妹紅とやらが心配してくれているのに、自分の身体の心配をしない。
かぐや姫と結婚したいがため、出された難題……私の首を取ろうとしたのね。まぁ、それは良いとして。
「かぐや姫と結婚したくてしたくてしょうがないみたいね……だから、娘との時間を割くまでしてるのか」
全く……腹立たしい。
親としての責任を果たせない親は、親じゃない。もっと責任を持って欲しいものね。
「まぁ……あの人間の考えを聞き出すっていうのも1つの手、か。しかし、いつ連れ去るか……ん?」
あの人間の娘……妹紅がこちらへ走り去ってくるのが見
える。多方、父親と喧嘩でもしたのだろう。
「……さぁ、あの人間は何を考えているのか。真相はいかに、ね」
私は、妹紅が走ってくる方向に周り、待った。
「少し驚かすくらいの方が良いわね……まぁ、この姿を見て驚かなかった人間はいないから」
暗闇の中を見ていると、妹紅が私の視界に入るくらい近くに来た。
私は、妹紅のすぐ近くまで来て、こう言った。
「小娘、止まりなさい」
私は、妹紅に話しかける。
妹紅の後ろ側を見ると、あの人間が走ってくるのが見えた。
不比等「妹紅!待ちなさ……い……」
「
私は、妹紅を背中に乗せ、屋敷の屋根に登った。
「……貴方の娘、救いたいならかぐや姫の屋敷に来なさい。来なければ……」
どうなるか分かってるわよね。
そうあの人間に言い放ち、私はかぐや姫の屋敷に向かって走り出した。
「来たわよ」
輝夜の屋敷の中まで来た時、元の姿に戻った。
妹紅が心底驚いていたが、それは良しとして。
闇「あら、来たみたいね」
闇が、部屋の襖を開け、顔を覗かせた。
私は、部屋の中に入り、妹紅を降ろした。
妹紅「……どうしてここに連れてきたの?」
妹紅は、輝夜のことを鋭く睨んでいた。
深い理由は分からないが、多方父親が自分のことを構ってくれなくなった原因だからだろう。
まぁ、そうなってしまったのはあの娘が悪い訳ではないのだが……
輝夜「あら、ご機嫌斜めかしら?私は、貴女を歓迎したかったのだけれど……」
妹紅「結構です、かぐや姫。私は来たくてここに来た訳ではありません。あの妖怪に攫われたのです」
妹紅が私に指を指す。
……なんか、ここにいることが物凄く嫌そうな感じが伝わってくる。
輝夜「あら、そう……でも、私は貴女と話がしたいわ。さぁ、こちらへ来なさい?」
輝夜が、闇がいる奥の方へ移動した。
妹紅「姫はそうかもしれませんが、私は嫌です。限りなく嫌なのです。それでは、失礼します」
妹紅が出ていこうとするので、私が止める。
「……かぐや姫が貴女とどうしても話したいことがあるそうよ。嫌かもしれないけど、少しでいいから付き合ってあげてくれないかしら」
私も、こんなところにいるのは限りなく嫌だが、闇にお願いされて仕方なくいるだけだ。
妹紅「……はぁ」
妹紅が、溜息をつき、さぞ嫌そうな顔をしながら輝夜の方に向かう。
闇や輝夜が考えた方法は上手くいくのか……
輝夜「さぁ、どこから話そうかしら……」
輝夜が、うーんと考える仕草をする。
この仕草だけ見れば、本当にお姫様のように感じられる。まぁ、姫なんだけど……
妹紅「何でしょうか、姫様」
輝夜「まぁまぁ、そんな畏まらなくても。私のことは輝夜って呼んで頂戴。私も、妹紅って呼ぶから」
輝夜は、妹紅の方を向いて言った。
輝夜「さっ、体制崩して良いわよ。疲れるでしょ?」
輝夜は、その場に横になった。
その姿を見て、妹紅はさぞ驚いたかのような顔をしている。
……そりゃあ、今までお姫様らしいお姫様って感じの雰囲気だったのに、急におっさんみたいな寝方したら誰でもビックリするわよね。
妹紅「……なんか、裏切られた感じがするわね」
輝夜「あら、そうかしら?あんなの演技よ演技。これが素だもの」
呆れたように妹紅は、今日何回目か分からない程の溜息をつく。
でもすぐに、最初来た時と変わらないような鋭い目付きに変わり、口を開いた。
妹紅「でもやっぱり私、あんたのこと……嫌いだわ」
輝夜「そうでしょうねぇ」
輝夜は、寝転んだまま自虐するような笑みを浮かべる。
まぁ、妹紅の気持ちもだいぶわかる気がする。
だって、父親が自分に構ってくれなくなったそもそもの原因が、輝夜にあるから。
相当輝夜のことを恨んでいるんだろう。
輝夜「実は私、もうすぐここを出ていくのよ」
妹紅「?」
妹紅が、どういうことか分からないという顔をしている。
さて、今から話す輝夜の作戦は上手くいくのか……
輝夜「私はね、とある罪を犯して、ここにいなければならなかったの。でも、もうちょっとでその刑期も終わる。私は、とある所へ帰らなくちゃならない」
妹紅「……それで?」
妹紅が、神妙な面持ちで輝夜の話を聞いている。
輝夜「私は、それが嫌なのよ。こんな楽しい所、離れたくない。だから、逃げることにしたの……誰にも見つからないような所へと。でも、求婚して来る人たちは絶えない。どうやったら諦めてくれるかって考えて、それぞれに難題を出した」
妹紅「それが、父上だったわけね。成程……」
妹紅が、何やら納得したような顔をする。
しかし、輝夜を睨む鋭い目付きをしなくなった代わりに、何か悩んでいるような表情に変わった。
妹紅「……分からない」
輝夜「どうしたの?」
妹紅「分からない!今まで父上が私に構ってくれなくなった原因があんただって分かってたのに、でも、でも……」
輝夜「でも、何かしら?」
輝夜が、妹紅に何かを諭すかのような口調で話しかける。
そして、妹紅は言った。
妹紅「あんたが悪い訳じゃなかった。あんたは、ただ当たり前のことをしただけ……でも、父上はあんたのことを諦めなかった。私はどっちを恨めば良いのか分かんないの……っ」
妹紅は、泣きながらに言った。
妹紅の気持ちもだいぶ分かる。
輝夜は、結婚したくても出来ないのだ。
もし、誰かと結婚したとしても、近い内に別れることになる。だって、月に行くから。
そんな所に、父親は求婚しに行った。
……結局、どちらも悪くないのだ。
輝夜「……私のことは幾らでも恨んでくれて構わないわ。でも、貴女の大好きなお父様は恨まないであげて。きっと、何かしら理由があったのよ」
妹紅「……分かった」
どうやら、輝夜と妹紅の問題は意外に早く解決したようである。
あんなに輝夜を嫌っていた妹紅が、こんなにも変わってしまうなんて思ってもみなかった。
……抱き合って妹紅を慰めている輝夜の姿を見ると、羨ましくなってしまうのは何故だろうか。
闇「2人共、解決したみたいね」
輝夜「えぇ、お陰様で。妹紅も、色々と気持ちの整理を着けたみたいだしね」
妹紅「う、うん」
輝夜の裾を掴み、後ろに隠れている妹紅。
話している時は気にならなかった私たちの姿に、緊張している様子だ。
半祟り神であるような私にとって、恐れられるのは嬉しいことなのだけれども。
輝夜「あっそうだ妹紅!」
妹紅「何?」
輝夜が突然、何かを閃いたように声を上げた。
輝夜「これも良い機会だから、私たちお友達になりましょう!」
妹紅「えっ!?きゅ、急にそんな……別に構わないけど」
輝夜「やったぁ♪これからよろしくね、妹紅!」
子供のように喜ぶ輝夜と、少し苦笑いを浮かべる妹紅の姿を見ていると、この娘たちは本当に仲良さそうに見える。
友達になるべくして生まれた、とでも言おうか。
しかし、妹紅にはまだやるべきことが残っている。
「水を差すようで悪いけど、妹紅。貴女まずはやらなきゃならないことがあるでしょう?」
妹紅「やらなきゃならないこと……?」
闇「……父親との仲直りね」
そう、妹紅は現在父親と喧嘩中なのである。
忘れていたかもしれないが、元々妹紅が父親を突き放してこの屋敷に来たのだ……というよりは、私が攫ってきたのだが。
父親との仲が修復されなければ、父親も、妹紅も本当の意味で、救われることは一生ないのではなかろうか。
「貴女、まずは酷いこと言ったの謝りなさい。そしたら向こうからも謝ってきてくれるはずよ」
妹紅「で、でも!父上がここに来てくれるかどうかすら分からないのに……」
「あぁ、それなら大丈夫よ。こなければ貴女を殺す、って脅したからね。貴女も聞いてたでしょう?」
妹紅「ひっ……」
妹紅が、さぞ怯えているかのように私から離れ、輝夜の後ろに回った。
……冗談のつもりだったのにねぇ。幾ら何でも怯えすぎだと思うのだけれど。
闇「茶番はそこまでよ。……妹紅、貴女のお父様が来たわ」
闇がそう言った瞬間、部屋の襖がバンッという音と共に勢いよく開かれた。
そこに立っていたのは、先日私の首を取りに来た時と同じ服装をした、妹紅の父親だった。
不比等「かぐや姫!うちの娘は……妹紅!」
妹紅「父上!」
妹紅は、父親を見ると、一直線に父親へと走り出した。
そして互いに抱き合い、子供のように泣きじゃくっていた。
輝夜「あらあら、藤原様。どうしたのですか?そんな武器など持たれて……藤原様のお子様は、傷一つついておりませんわよ?」
不比等「そ、そうですか。妹紅を護って頂きありがとうございます」
不比等は輝夜に深々と頭を下げ、お礼を言った後、私たちに視線を向けた。
不比等「……先程からそこにいる犬神が気になっているのですが。危険ではないのですか?あの八百万 秋葉なのですよ」
「あの時の人間ね。よくもやってくれたわね……と言いたいところだけど、まぁ、今回の所は許してあげるわ」
最初から許すつもりでいたけれど。
闇に許してやってくれと頼まれている上に、あの人間を喰らっても見るからに美味そうに見えないし。
不比等「……分かった。して、そちらの方は?」
不比等は、闇の方を向いた。
正直言って、私よりも闇の方が派手な服装をしているとおもうのだが……まぁ、私の方が因縁があるようだし仕方ないのかしら。
闇「私は夜刀神 闇。龍神をやらせて貰っております。以後お見知り置きを」
不比等&妹紅「「り、龍神!?」」
不比等と妹紅は、闇が龍神であるという事実に同時に驚いたようだ。
まぁ、そりゃそうよね。
今までそばにいた人がこの世界の最高神だというのだから。
闇「あぁ、龍神だからといって畏まる必要は無いわよ?友達と話すような感覚で構わないから」
不比等「り、龍神……様……」
妹紅「分かった、よろしくね闇!」
闇「えぇ、よろしくね妹紅」
不比等「!?」
妹紅のあまりにも早すぎる対応に、不比等はかなり焦っている様子だ。
その様子は、あまりにも滑稽で見ていてとても面白い。
輝夜「それで、藤原様……妹紅のことなのですが」
不比等「……はい」
不比等は、輝夜の方へ向き直った。
いよいよ、あの話を……不比等の父親としては酷い振る舞いについて、話し合うのだろうか。
輝夜「妹紅は、貴方様のことをさぞ大切にしております。それも、世界一の宝物のように……」
不比等「そうなのですか。それは、嬉しい限りで……「しかし」……」
輝夜「妹紅は、貴方様が最近構ってくれなくなり寂しいらしいのですが……何か心当たりはありますね?」
輝夜は、不比等のことを問い詰める。
不比等は、図星というような顔をして、どんどん申し訳なさそうな表情に変わっていく。
不比等「……はい。最近、かぐや姫への用事が多く、自らのことが疎かになっていたのです。しかし妹紅のことは気にかけてはいたのですが……」
輝夜「……まずはそのことを妹紅に謝ってあげて下さい。そうすれば幾らかはお互いに分かり合えるのではないでしょうか」
輝夜にそう言われ、不比等は妹紅とお互いに向き直った。
不比等「……妹紅、今まで寂しい思いをさせてきて本当にすまなかった!全ては、お前へと為だと思ってやってきたことなんだ!どうか、どうか許してくれないだろうか……」
妹紅「私の方こそ、酷いこと言ってしまってごめんなさい!それと、もういいですよ父上……私はそこまで気にしていません。それに、こんなにも素敵な友達に出会えたのですから……」
妹紅は、私たちの方を見て笑顔を見せた。
私も友達の内に含まれているのか、と疑問には思ったが……まぁ、良しとしておこう。
元々友達がいなかった妹紅にとって、こんな体験は出来なかっただろうから。
輝夜「ふふっ、無事仲直り出来たようで良かった……それと、藤原様」
不比等「何ですかな?」
輝夜「何故、こんなにも私に執着していたのですか?危険である大妖怪討伐をすんなりと受け入れたりする位に……」
それを聞かれた不比等が、答えにくそうに床を見る。
確かに、気になるのは気になる。
まぁ、不思議に感じなくもない。人間の中では美しい方の輝夜を気に入るのは分からなくもないが、力じゃ絶対敵わないはずの私に戦いを挑むのは少し疑問だ。
不比等「……実は、私は病に陥ってしまっているのです」
輝夜「……!」
不比等「医者からはもう治らないと言われました。私が死んだら、妹紅の面倒を見る人がいません……そんな時、かぐや姫の噂を聞きつけたのです」
不比等の治らない病気にかかった宣言にも十分驚いたが、何より気の毒なのは妹紅の方である。
驚いているというより、何が起こったのか分からないといった様子だ。
不比等「かぐや姫なら、私の死後も妹紅の面倒を見てくれるのでは、そう思ったのですが……しかし、直接伺った所で相手にされるか分かりません。ので、妻にさせて頂こうということで求婚しに参ったのです」
輝夜「そのようなお誘いなら別によろしかったですのに……」
成程ね。
自分が死んだ後、妹紅の面倒を見てくれる人を探していたのか。
それで、あんなに危険だった難題にも挑戦したという訳ね。
それなら、妹紅のことをあまり構えなかったのも分かる気がする。
妹紅「父上!?どうしてそのことを私に相談しなかったのですか!?最近、体調が悪いということで心配してみれば……」
不比等「すまない、妹紅……お前に心配をかけたくなかったのだ」
妹紅「私は放っておいて自分は死のうというなんて、そんな勝手なこと許しませんよ!!!」
妹紅が、涙ながらに自分の父親を叱責する。
自分の娘を心配させぬようにしていた努力は認めるが、それが裏目に出たとは……何とも悲しいお話ね。
不比等「心配をかけぬようにしていたつもりが、まさか余計に心配させていたのだな……本当にすまない、妹紅」
妹紅「……もう良いですよ、父上。分かって貰えれば良いんです。だけど、これからは私も頼って下さい」
不比等「あぁ……」
これが、親子の絆というものか。
妹紅は相当、父親のことが大好きみたいね。
こういう関係を見ていると、羨ましくなってしまうのは何故だろうか……不思議ねぇ、家族なんて遠い昔にいなくなったのに。
輝夜「藤原様、今日の所は妹紅を連れ帰り、その時が来たらまたここにいらっしゃって下さい。その時に、妹紅を預かりましょう」
不比等「はい。分かりました……妹紅、かぐや姫に失礼のないようにな」
妹紅「大丈夫!私たちもう友達ですもん!ね?」
輝夜「えぇ、そうね!」
不比等は、輝夜と妹紅の仲良さそうな所を見て、安心したような表情を浮かべた。
不比等「ご迷惑をおかけして申し訳ありませんかぐや姫……それでは、今日の所はお暇させて頂きます」
輝夜「えぇ、それでは……またね、妹紅」
妹紅「ばいばーい!」
不比等は、妹紅の手を引いて屋敷を後にした。
闇「大成功だったわね、輝夜……お友達にもなれて、不比等自身の気持ちも聞けて」
輝夜「えぇ、そうね。病気にかかったと聞いた時は流石に心配したけれど……」
「まぁ、大元は取れたし良いとしましょう」
輝夜「……それと、秋葉さん?」
「何かしら」
輝夜が、私の方を見る。
……まだ警戒してるような目付きだけど、気にしないでおきましょうか。
輝夜「今回のことは、妹紅を連れてきてくれて感謝しています」
「そう」
輝夜「……しかし、貴女の都での噂は、最悪です。人間を殺すのは、控えて頂けませんか?」
まさか、そう来るとは思ってなかったわ。
だって、私は人間を喰らったことが1度として無いから……まぁ、大怪我を負わせたことはあるけれど。
「私は、畏れを糧に生きる妖怪よ。それ故に、人間を怖がらせることも多々あるけど……だけど、人間を殺したことは1度たりとも無いわよ」
輝夜「……言われてみれば」
私の所に来た人間は、全て都へと帰している。
まぁ大怪我を負わせる程に止めているので、逆に恐怖を与えていると思われても仕方がないと思うが。
大怪我を負わせたことによって、殺された人もいるんじゃないかと極度に怖がらせている可能性もあるのか。
「まぁ、結論から言うと私は人間を殺したことは無いわ」
輝夜「そう、それならそのままで結構なのだけれど」
輝夜は、何か安心したようにほっと息をつく。
所詮は自分が堕とされた地上の人間なのに、そこまで心配するなんてお人好しね。
自分は月に帰ってしまうというのに……
闇「まぁ、解決したみたいだから良いじゃない。今度のことは今度考えましょう」
輝夜「そうね、そうしましょう」
「はぁ、やっと終わりなのね?こんな人間臭い所にいるなんてごめんだわ~」
輝夜「なっ……人間臭い!?失礼ね!謝りなさいよ!!!」
輝夜が、何やらギャーギャー喚いているが、無視しておきましょう。
私の言ったことは本当だし、人間臭いというのも事実でしょう?(笑)
まぁ、このことは解決したし……後はこいつらに任せて、私は森へ帰りましょうかね。
まぁ、何かしら困ったことがあるんなら少しばかり協力してやってもいいわね。
そう思いながら、私は森へと帰っていくのだった……