私の転生物語 ~龍神として生きる~   作:夜刀神 闇

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第27話 再会

 ̄ ̄月人が輝夜を連れ戻しに来る日。

 

「輝夜、緊張してる?」

輝夜「いいえ、別に。貴女や永琳がいてくれるからね」

「それもそうね」

 

輝夜はいたって普通で、いつものすました顔だ。

妹紅はキョロキョロとせわしなく辺りを見渡し、これから何が起こるのかあまり分かっていない様子。

 

輝夜「それにしても……兵の数多すぎよ。こんなにいてもあんま意味ないし」

 

確かに。

帝から派遣されたと言われる兵は、輝夜の屋敷をぐるりと囲むかのように(きた)る月人たちを待ち構えている。

月の技術は凄い。龍神の私でもそう思う位に。

今もそうかは知らないが、私がまだ都市に住んでいた時でも、月に行くロケットを1ヶ月ちょいで作り上げてしまう程はあったのだ。

だから、そんな技術を持っている月人にただの人間が勝てるはずがない。

 

「まぁ、意味なんかないけど私がいるわ。何とかなるでしょう」

輝夜「ふふ、そうね。貴女がいれば大丈夫ね」

 

しばらく2人でこれからのことを話していると、妹紅が不安げに私たちに話しかけてきた。

 

妹紅「ねぇ、2人共……さっきから言ってる、月人ってそんなに強いの?危険なの?帝が派遣した最強と言われる兵たちでも勝てないの……?」

輝夜「妹紅……」

 

妹紅は、帝が送る兵こそが最強だと信じ込んでいるのだろう。

……まぁ、都の中ではそうだと思うけど。

でも、その最強の実力が月人に効くかと言われれば、それは否と断言出来る。

 

「月人の力は果てしないわ。貴女が見たこともない武器を使ってくる。例えば、人を一瞬で殺す光線を放ってくるわ。彼等は鋼鉄の乗り物を使う。兵が放つ矢なんか、当たった所でかすり傷すら付かないわ」

 

私がそう言うと、妹紅は更に怯え始めた。

まぁ、無理もない。自分が聞いたことの無い話をされた上、最強と信じている兵たちが手も足も出ないことを聞かされたのだから。

 

輝夜「でも、大丈夫……私の友人が月人で、協力してくれるのよ。それに、龍神である闇がいるのよ?私たちが負けるはずないわ。だから、私たちを信じて共に待ちましょう」

妹紅「……それもそうね、分かったわ」

 

輝夜がそう言うと、妹紅は安心して大人しく座った。

私は静かに目を閉じ、来るその時を待ち続けていた。

耳をそばだて、月人の力を感じ取る体制になる。

そして……

 

 

 

「……来たわ!!!」

 

私が目を開け、周りを見渡した時には、兵たちは全員地に伏せていた。

確認したが、どうやら死んではいないよう。気絶しているだけのようだ。

力の発する方に目をやると、銃を持った月人の姿があった。

オマケに、その月人の後ろにはえらくゴツイ宇宙戦艦が。

 

月人「かぐや姫を此方に寄越せ。でないと……」

 

その月人は、私に銃口を向けてきた。

その銃は、私が軍に居た頃使っていたようなものだ。

まぁ、私は銃よりも剣派だったのだが……

 

「ふふ、そんなことをしても無駄よ?月人さん、お久しぶりですね」

月人「なっ!いつの間に……!?」

 

私は、一瞬で月人の目の前まで行き、銃を掴む。

その銃を真横に歪ませ、そのまま月人の顎に拳を叩き込み真上に向かせ、気絶させる。

 

輝夜「貴女の戦ってるとこ、初めて見たけど……あの月人を一瞬で……やはり龍神ね、凄いわ~」

妹紅「す、すご~い……」

「これ位普通よ」

 

私の戦っている所(笑)を見ていた輝夜と妹紅は、さぞ驚いている様子だった。

まぁ、こんなの戦いって言わない……そう思っていたのだが。

すると、戦艦の中から見覚えのある顔が出てきた。

 

 

?「 ̄ ̄久しぶりね、闇」

 

……永琳だった。

長く揺れる髪は既に銀に染まっており、蓬莱人になったのだと確信させられる。

 

「本当に久しぶりね……えーりん」

永琳「なんか、発音が違ったような……まぁいいわ、行きましょう」

 

永琳は、弓に矢をあてがい、月人に向かって放った。

流石永琳、弓の腕は1級品だ。

永琳の放った矢がばらまかれ、周りにいた全ての月人の身体を貫いた。

 

「とりあえず逃げる場所は考えてあるの。私が案内するわ」

輝夜「えぇ。行きましょう、永琳、妹紅!」

妹紅「う、うん!」

永琳「分かったわ」

 

私は、用意してある逃げ場へとスキマを繋ぎ、皆を連れていった。

 

 

 

 

 

 

 

❁❀✿✾

 

 

 

 

 

 

 

 ̄ ̄私の神社にて

 

「はい、着いたわ。私が住む神社よ」

皆『うわぁ……』

 

皆を連れて、私が住む神社へ連れてきた。

本当は、永遠亭となる場所へと連れていきたかったのだが、永遠亭の建物がまだ出来ていないので一時的にここに皆住まわせてあげることにした。

 

妹紅「ここ、本当に闇の神社なの!?」

「そうよ~」

輝夜「とっても広いわね」

永琳「本当にね。流石龍神様って感じだわ」

 

皆は、口々に私の神社を見て感想を述べる。

まぁ、比較的大きめに作ったから……諏訪大社位はあるんじゃないかしら?

急にお客人を何人も連れてきて、お泊まり会~!なんてことも出来る。

 

「で、ここからの話なんだけど……」

 

私は、神社を見てはしゃいでいる皆に話しかけた。

ここからの話。そう、永遠亭が出来るまでの話である。

永琳は月人を裏切り、輝夜はずっとここに住むことを決めている。

2人の友人として、何とかしてあげたいと思った。

 

「貴女たちが住む所、もう決めてあるのよ。貴女たちが気に入ったらの話なんだけれど……」

永琳「私はどこでも良いわよ。姫様が気に入った所ならどこでも」

輝夜「私も。のんびり暇が出来ればどこでも良いわ~」

妹紅「私も!皆といられればそれで良い!」

「そう」

 

3人共どこでも良いそうだ。

それにしても、輝夜はニートなのかしら?

暇が出来ればどこでも良いって……暇が1番苦しいのよ、人生は。

まぁ、永遠亭となる場所はもう決まってある。

とある竹林の奥に、永遠亭となる建物を建てようと思っている。

 

「まぁ、とりあえず今日は寝なさいな。お部屋へ案内するわね」

永琳「あら、ありがとう」

輝夜「ありがと~!」

妹紅「ありがとう!」

 

私は、楽しそうにしている3人を連れて、アリシアとメリーが待つ神社の中へと入っていくのだった……

 

 

 

皆星 心七(夜刀神 闇)をホーム上から線路に突き落とした犯人についてのお話を書くか否か

  • 犯人についての話を書いてほしい
  • 別に犯人について書かなくていい

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