私の転生物語 ~龍神として生きる~   作:夜刀神 闇

51 / 78
第48話 ???キケン???

牛鬼side

 

俺は、先日、龍神……夜刀神 闇の傍に行ったことを思い出していた。

押し倒して上から見下ろした時のあの表情。何度も思い返してはそそられていた。

それに、龍神の左手薬指には指輪が。

だから、俺はこう思った。

 

あの娘は、龍神王と契を結んでいる……

 

何て官能的な響きだろうか。

下界にいるからこそ、ああいうことが出来るのが最高なんだ。

羨ましくも思ったさ。龍神王のことを。

あれ程までに美しい女と契れるなんてな……ってさ。

だが、何とまだコトに至っていないと言うではないか。

何度も何度も殺そうとした相手、だが。毎々失敗に終わった。

でも……でも、思いっきり堪能した後に観賞用として置くのも悪くはない……か?

 

「ククク……最っ高だな」

 

俺は、誰にも聞かれない喜びを独りで呟いていた。

 

 

 

 

 

 

 

❁❀✿✾

 

 

 

 

 

 

 

闇side

 

「ふふっ……この時代の人間は律儀ね……ŧ‹”ŧ‹”( ‘ч’ )ŧ‹”ŧ‹”」

 

私は、拝殿の屋根からお参りに来る人間たちを見下ろしていた。

……ファ○リー○ートに売ってるジャーキーのおつまみを再現したものを食べながら。高いよね、あれ。

何て罰当たりなんだ、と言われても仕方ない。

御神体は私自身なんだから。

 

チロル「闇ちゃん♪私にも1つ頂戴♪」

「良いわよ。はい、あーん」

 

私は、袋から1切れ取り出して隣に座っているチロルの口に入れてあげた。

チロルは、それなりに硬い筈のジャーキーを数回噛んだだけで飲み込んでしまった。

……何て強力な顎なのかしら。

このチロルが、私が前世で飼っていた亀と同じ亀だとするなら……チロルは「ミシシッピアカミミガメ」かしら?

しかも、普段はあまり気にならないが耳に赤い模様が。

 

「でも、この時代にはまだ輸入されてない筈よね……?」

チロル「輸入って?」

「何でもないわよ?」

 

私は、キョトンとしているチロルの頭を撫でてあげた。

いつの間にか私より高くなってしまった身長でも、可愛いものは可愛いのだ。

難しい話は辞め、私はまた人間モニタリングに徹することにした。

この時代の人間の服装を見てると、現代に移り変わっていくのを見るのが楽しみになってくるわね。

 

「ふふん♪……あら?」

 

私が、来る人々を流し目で見ていると、とある人物に気がついた。

この時代ではまず有り得ない服装に……他の人間よりも圧倒的な存在感を放つ人間が。

 

「人間?」

チロル「あの子妖怪じゃないの?」

「いいえ。妖力が一切感じられないわ」

 

私は、勢い良く拝殿から飛び降りる。

人間に見つからないのか、とツッコまれそうだけど、私の姿は元々見えないから大丈夫よ。

妖力を隠すのが1級品な妖怪か、それとも強力な力を持つ珍しい人間か……

 

「ねぇ、貴女!」

?「!」

 

群青色の髪に、前髪の一部が白メッシュ。

ミント色のパーカーを身に纏った少女は、こちらを少し驚いたような表情で見ていた。

 

?「どこかで見たことあるような……」

「私を?」

?「うん」

 

適応能力高いな、と思いながら少女を観察する。

背は私より高い位……明らかに普通の人間じゃない存在感。

もしかして、現人神だったりして?

 

「神様?」

?「違うよ、僕は時雨沢 千奈(しぐれさわ ちな)。生物学上は普通の人間」

「存在感がまず人間じゃないんだけどね……とりあえず、上がってく?」

千奈「いいの?ありがとー」

 

自分は人間だと言う千奈に疑問を覚えながらも、家に上がらせることにする。

危なくないのか、という声が聞こえてきそうだが、この人間は警戒する必要も無いように感じるのだ。

まぁ、勘なんだけどね。

 

「本当だったら皆いるんだけどね。出かけてるみたいだわ」

千奈「へぇ……君と僕とこの緑の子だけなんだね」

チロル「"チロル"よ。これからはそう呼んで欲しいわ」

千奈「あぁ、ごめんね?」

チロル「気にしてないわよ」

 

緑の子ってwと言いそうになったが堪える。

それより……この人間の正体が気になる所ね。

危なくなさそうな気はするんだけれど……

私は、千奈を居間に案内し、お茶と菓子を出す。

 

「さて、千奈?そろそろ貴女のことを聞かせてもらえるかしら?」

千奈「そうだね、そろそろ自己紹介しないと。まず、僕は人間で、能力は……この世界風に言うなら、"想像を具現化する程度の能力"とでも言えば良いのかな?」

「えっ……何で、千奈がその"言い方"を知っているの?」

 

ちょっと……というか、かなり驚いている。

〜程度の能力って私の周りの子たちしか知らない言い方だもの。

それなのに、どうしてこの千奈という娘がこの言い方を知っているのか……気になる所ではある。

……というより、"想像を具現化する程度の能力"。

使いようによってはかなり危険だと思うわ。

 

千奈「それは、僕が……"夜刀神 神琉"とかいう奴に転生させられた時に教えて貰ったからさ」

「うっ……え!?主様に!?」

千奈「あ、うん。主様って呼ばれてるんだ?あの人」

「いや、私だけだけどね。あの人っていうか……あの方は、全世界の最高神なのよ!」

 

うっ……なんて変な声が出たけど、本当に驚いた。

まさか、主様と千奈が知り合いだっただなんて。いや、それよりも千奈が転生者だっただなんて。

これは……私以外にも転生者がいる可能性が???

 

チロル「ねぇ、転生って何?」

「あぁ、チロルは分からないかしら。転生っていうのは……『同じ世界または違う世界に生まれ変わること』をいうのよ」

チロル「なるほど……」

「ちなみに、私も同じ転生者よ」

 

私が、オマケ程度に付け足すと、チロルは物凄く驚いたような顔をしていた。

千奈は、元々の性格からなのか、さほど驚いたような反応は見せなかった。

ちなみに、この場合は……"同じ世界"と言えるのかしら?

"東方Project"という世界観が貼り付けられた、元の世界とは違う世界ではないのかしら?

 

「私の元々の世界も、似たような所だったわよ。まぁ、私が似たような世界にしたかったから"そう"作ったんだけど……」

チロル「闇ちゃんが凄い神様だってことは知ってたけど……でも、そんなことまで出来たなんて」

千奈「あぁ、そういえば。転生する時、あの人が僕以外にも転生者がいるって言ってたな?もしかして、君のことだったりする?」

「高確率でそうなると思うわよ。何も教えて貰えなかったの?」

千奈「能力・種族・世界観位だよ」

「あぁ〜なるほど……」

 

主様は、私に対しては割と抜けてるところがあったりするからそこら辺が愛嬌があるんだけどね。

まぁ、その"愛嬌"すら計算されてたりするから……全く、心の内が読めない。

 

「で、どうする?ここに住む?それとも人里で暮らしてみる?」

千奈「いや、時々遊びに来る位にしとくよ。人里で何とか家を探してみる」

「じゃあ、私が人里の長にかけあってみるわね」

千奈「そう?ありがとね」

 

私としては、これから仲良くやっていきたかったからここに住んで貰いたかったのだけど。

まぁ、この子の意向を尊重したかったから仕方ない。

ちなみに、人里においての私の種族は人間。驚かせちゃうからね。

買い物は香織か紫に頼んでいるから、私はほとんど人里には降りないんだけど……

 

チロル「これから仲良くしなきゃ、だね!」

千奈「うん。よろしくね」

「何か困ったことがあったら言うのよ?仲間なんだから……」

千奈「仲間……か。嬉しいね。ありがとう……!」

 

よろしくね、と言いながら私たちは握手をしていった。

さて、これからやらなきゃいけないことがあるわね。

 

「そうと決まれば、今から千奈の家を探しに行きましょうか!まだ日は暮れてないけど、善は急げって言うしね」

チロル「あっ!私、その間に家事をしておくから……ゆっくりしてきて良いよ(* 'ᵕ' )」

「あら、そう?ありがとうね、チロル!」

チロル「えへへ……!」

 

私がチロルの頭を撫でると、チロルは嬉しそうな笑顔を浮かべる。

千奈が、その様子を見て微笑ましそうな表情をしていた。

 

千奈「そういえば、君の名前を聞いてなかったよね?」

「あぁ、そういえば言ってなかったわね……私は、夜刀神 闇。気軽に闇と呼んで欲しいわ」

千奈「うん、分かった」

 

これから、千奈の能力制御の特訓に付き合わないといけないわね。

強力な分、危ないから……

 

千奈「そういえば、チロルって闇が名付けたの?」

チロル「そうよ!立派な名前でしょう?この"声"も闇ちゃんに貰ったのよ!」

千奈「うん、甘くて美味しそうな名前だよ」

「千奈!その言い方……ふふっ……」

チロル「えっ……私、甘そう?って!闇ちゃんまで笑わないでよ!」

 

チロルにペチペチと叩かれてごめんなさい、と謝ったが。

でも、よくよく考えれば"チロル"ってチョコの名前よね?前世の私、なんでチロルって名付けたのかしら?

 

「でも、良い名前だと思うんだけど?だって、この私が名付けたんだからね!そうでしょう?」

チロル「う、うん!そうだよねぇ!」

 

でも、私は、チロルと名付けたことに誇りを持っている。

前世で愛した子と、現世で私と話が出来てるんだから。

本当に幸せなことだと思うのよ……

 

「さぁ、千奈。そろそろ行きましょうか?人里へ!」

千奈「うん!」

チロル「行ってらっしゃい。千奈、闇ちゃん!」

 

私は、チロルに見送られながら千奈と一緒に外に出た。

んー、良い天気!

 

「そういえば、千奈は空を飛べるのかしら?」

千奈「ここに来た時は、飛んで来たよ?意外とすぐに慣れちゃった」

「あら、凄いじゃない……じゃあ、私に着いてきて。人里に案内するわ」

 

私は、人里に千奈を連れて行く為、空に浮き進む。

それを見て、千奈は私に着いてきた。勿論、空を飛んで。

本当に飛べるんだ……と感心しつつも、この娘の適応能力・程度の能力に末恐ろしさを感じつつもいた。




『時雨沢 千奈』は、中学以来の親友のオリジナルキャラクターです。後々の重要人物であることが私の中での決定事項です。(出演許可済み)
そして、牛鬼がだいぶ気持ち悪くてスミマセン……後々の展開に必要でして。
もうちょっとでUA数10000超えますね……ありがとうございます。
いつも見て下さっている皆様のお陰です!これからもよろしくお願いします(ᐢ' 'ᐢ)ᐢ, ,ᐢ)ペコ

あっ、あと、いらないかもしれませんがチロルの絵を載せておきます。(๑ ᴖ ᴑ ᴖ ๑)
↓↓↓

【挿絵表示】
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。