イカの惑星   作:り け ん

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決めた! 章の初めと終わりは2話更新!


まあただ、プロローグという名の元、意味深なこと書きたいだけです。


立ちはだかる因縁 チーム「絶対制圧」編
二章 プロローグ


「…それは、確かなの?」

 

 

電気もついていない、暗い部屋。

ベッドから上半身を起こして問いかけるガールの姿から、彼女が寝起きであることが伺える。彼女が問いかけている先は、ドアの近くで片膝をついて頭をたれているガールに向けてだ。

 

 

「ええ、『ショタコン連盟』有志からの情報です。間違いありません。かの『伝説』の名を冠するショタ…『ソウ』が、ここ最近ナワバリバトルに相当な頻度で参加しています」

 

「そして、その彼が暮らしている場所の特定も確実です……『あのガール』の家、です」

 

 

『あのガール』という言葉を口にした瞬間、頭を垂れていたガールの顔が歪む。しかし、この暗い部屋に置いてそれを見ることができるイカはいない。

 

 

「そう…」

 

 

ベッドの上のガールは、何かを考えるように宙へ視線を彷徨わせた。

そして、視線をまたドアの近くにいるガールへ戻した。

 

 

「…あなたは、どうしたい?」

 

「わ、わわわ私ですか? 私は…もちろんお姉さまの意思に…」

 

「いいえ、(わたくし)は、あなたの意思を聞きたい…正直な、ね」

 

「……う」

 

 

問われたガールは、唇を噛み躊躇するような素振りであったが、やがてきっと顔を上げてはっきりと口にした。

 

 

「戦いたいです! まだ、私はあの時の雪辱を果たしていません…!あのチームが復活するというのなら…奴らを倒して、再び『高み』へ登りたいのです!」

 

「そう。なら、私たちのチームも、復活しましょうか」

 

「…へ?」

 

 

思わず惚けた声を出してしまったガールに、暗い部屋ながらも、ベッドの上のガールは微笑みを向ける。

 

 

「負けっぱなしは、私も良くないと思うわ。最近は静かに暮らすのもいいなって思ってたけど…もう一回、みんなでワイワイしながら『高み』を目指すのも…楽しいし、ね」

 

「そ、そ、そ、そうですか! このリツコ、感慨の極みです! お姉さま!」

 

「ふふ、あなたが喜んでくれるのも、嬉しいわ」

 

「ももももったいないお言葉で…」

 

 

慌てふためくガール…「リツコ」を見て、ベッドの上のガール、は少し楽しんでいるようにも見える。

ひとしきり上品に笑った後、今度は別の問いをかける。

 

 

「そういえば…あの娘は?」

 

「ああ…あいつなら今日また路地で大道芸してると思いますよ。全く…せっかく我がチームに勧誘したというのに、特訓プラベには全然顔を出さずに、芸の練習ばっかり…」

 

「そうねえ…でも、あの娘はあなたも認めるほどの実力を持っているでしょう? しっかりチームで仕事を果たしてくれるのであれば、自由にしていてくれても私は構いませんよ」

 

「それはそうですけどぉ…もうちょっとチームとしての規律も大事で…」

 

「ああそうそう…チームと言えば…実は私、ぜひともチームメンバーに迎えたい子が、一人いるんですよね」

 

「っ!!??」

 

 

リツコは跪く姿勢が崩れて倒れるほど、驚いた。

ベッドの上のガールはそんな反応を楽しみつつも、言葉を紡ぐ。

 

 

「…ただ……その子は…あなたにとっては、辛いかもしれない…」

 

「ど、どういうことですかっ!? 私は、姉上様が望むイカならなんでも受け入れ…」

 

 

 

 

 

 

 

「『二重(ふたえ)』」

 

「!!!」

 

 

ベッドの上のガールが呟いた言葉に、地面に転がっていたリツコは更にびっくり仰天した。今度ばかりはベッドの上のガールは面白がることはなく、神妙な顔つきで言葉続ける。

 

 

「…『ショタコン連盟』にとっては、特別な言葉…よね? 連盟が定める『特別指定ショタ』…それぞれにつけられた二つ名...その一つ」

 

「私は『二重のショタ』……彼を、我がチームに迎えたい」

 

「………」

 

 

リツコは、視線を落として、俯いた。

 

 

「分かっています…。『YESショタ NOタッチ』の規約…直接的に犯さなくても、身内が『特別指定ショタ』と親しい関係になる時点でも、『ショタコン連盟』からは村八分の目に会わされる…」

 

「あくまでこれは、私の、独りよがりな希望です…もし、あなたが望まないのであれば…」

 

「いいえ!」

 

 

ベッドの上のガールの言葉を、リツコは強い言葉で遮った。

 

 

「ショタコン連盟が何ですか! 例え連盟から外されようとも! ショタを愛でることなど一人でもできます! 規律に縛られるショタ愛なんてクソ喰らえです! 私は…私の意思で! 『二重のショタ』を迎え入れたいと、思います」

 

「……ありがとう」

 

 

ベッドの上のガールは、目を閉じてリツコに頭を下げた。顔を上げてくださいとまたもや慌てるリツコ。

 

 

「あなたにはわざわざ言うまでもないでしょうけど……『二重のショタ』…彼の扱いには、気をつけた方がいいです。肝に銘じておきましょう」

 

「…無論です」

 

 

リツコは、神妙な顔をして頷いた。

 

 

ベッドから降りたガールは、部屋のカーテンを開けた。

明るい日差しを受けて目を細めた撫子色のゲソをしたガールは、ポツリと呟いた。

 

 

 

 

 

「チーム『絶対制圧』…いよいよ、目覚めの時ってことね」




ショタコンへの理解を深めるために、ショタコンの人々へインタビューしたいと思いました。
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