やる気多めのシンジ君、エヴァに乗る   作:九段下

11 / 15
戦友襲来/アスカストライク(前)

 巨大な地下空間に、騒々しい作業音が跳ね返る。大量の作業音を混ぜ込んだそれは、一定のリズムを持っているために音楽のように聞こえた。

 

「あーぁ、派手にぶっ壊れちまってまぁ」

 

 技術課の二人組の前に、巨人が横たわっている。結晶型の使徒との激戦を越え、ほとんどの装甲と右腕を取り外された初号機だ。

 二つの視線が、初号機の頭部を見る。頭部の装甲だけは傷が浅いが、それでも大量の傷が付いた装甲をそのままにするわけにもいかず、全ての装甲板は交換する事になっていた。

 

「でも、よくシンジを守ってくれた。ありがとうよ」

 

 脅威を打倒し、パイロットも守りきった初号機には感謝しかない。赤木リツコ率いる技術部の全職員は、目下初号機の修理と改修作業に全力を注いでいた。

 幸いにも零号機にダメージは無く、使徒の強襲があったとしても対応できる。その為に、時間的な余裕の出来た初号機には少し時間のかかる改修が施される予定だ。前腕部と頭部の装甲増加、接近戦用装備を取り付けるハードポイントの追加などの企画が同時に進む事になっている。

 

「赤木博士!こっちです!」

 

 禿頭の視界にリツコの姿が入る。書類を片手に持ち、軽く周囲に視線をやっていた彼女は、技術課の2人を確認して近づいて来た。

 

「ご苦労様です。司令から許可をもらって来ましたから、確認を。予算内なら内蔵型ロケットを意識した設計も認めるとの事です」

 

 言葉と共にリツコが差し出して来た書類に禿頭が目を通す。予算はそう多く下りなかったが、その分裁量は多めに与えるという旨が記されていた。

 

(ありがてえ話だ。少ない予算やり繰りすんのが得意だって、わかってくれてんだな)

 

 いつまでも敬語で話す自分らの上司に改めて感謝する。この有能な上司は、どんな魔法を使っているのだか、上の許可をもぎ取るのが恐ろしく上手いのだ。特務機関とはいえお役所勤めであるはずのネルフが、エヴァなどというSF兵器を運用できているのも、この有能な技術部長が辣腕を振るっている為だろう。

 

「さすがは博士だ。エヴァだけじゃなく、司令の扱いも上手いってんだから、恐れ入ります。そういや、今回の計画に博士の企画は入ってませんでしたが、どうされたので?」

 

「扱いが上手いだなんて、そんな。司令に近寄りがたいのは分かりますが、理性的な方ですよ。必要な事のためには努力を惜しまずに手助けしてくれます」

 

 少し頬を染め、謙遜交じりに司令を褒めるリツコを見て禿頭が内心でため息を吐く。

 

(男の趣味はそんなに良くねえみたいだなぁ)

 

 禿頭の内心を知るはずもないリツコは、そのまま話を続けた。

 

「まだ私の企画を通すには情報が足りないんです。ATフィールドの展開を補助する新型装備を研究しているのですが、初号機だけのデータだと不安が残りますから」

 

「なるほど。それで今回は見送ろうと」

 

「えぇ。実戦を越えたとはいえ、まだ零号機はフィールド実験すらしていません。ですがATフィールドの展開に成功した天才が来てくれるみたいですから、彼女たちのデータも参考にしようと思いまして」

 

 天才が多い職場だよなぁと禿頭は感慨にふける。

 話に出た、日本風の名前を持ったドイツのパイロットは禿頭も知っている。幼い頃からエヴァに関わり、常に最高の結果を出し続けるドイツの秘蔵っ子。

 どんなエリートかと思いきや、半月前に出した趣味全開で火力ロマンのガトリングミサイルの企画にすら興味を示して、シミュレーションに付き合ってくれるだけの余裕もある。とはいえ、これは彼女の銃器趣味に合っただけだと読んでいるが。

 

(シンジと正反対みたいな戦い方のパイロットさんなんだよなぁ)

 

 シンジが愚直に前に出て、勇気と根性で勝利をもぎ取る泥臭いタイプのパイロットだとすると、惣流・アスカ・ラングレーは的確に距離を取り、多種多様の装備を綺麗に使いこなして戦う天才肌だ。戦闘理論が噛み合うはずもない。技術屋としては最高のパイロットだが、シンジを中心に輪が出来つつある本部の人間としては、これからのパイロット同士のやりとりに不安が募る。

 

 どうか仲良くしてくれよ、と祈る禿頭の内心を察したのか、隣で書類を興味深そうにチラ見していたサングラスが呟いた。

 

「今頃、船の上ですか。迎えに行ったシンジと喧嘩してなきゃ良いんですけどねぇ」

 

 

 ◆◆◆

 

 

 大海原を渡る風を、シンジは全身で受けていた。

 潮の匂いを感じさせるそれに身を任せ、目を閉じる。海を行く鳥の声が耳に響いた。

 

(なんか、いいなぁ、こういうの)

 

 シンジは揺れる体と耳に聞こえる音を楽しみ、安らいだ感覚を得る。

 だが、その静寂を楽しめたのは一瞬だ。彼が立っている場所を思えば、一瞬だけでも海の静けさと安らぎを感じ取れたのは奇跡とも言える。それこそ、ロボット戦闘で培った技術を使ってまで感じ取った一瞬だった。

 

 シンジは今、国連所属の空母の上に居た。

 

「おーいシンジぃ、凄いのうこのでっかい船!海釣りできんかのう!」

「感激だよ碇!まさかこんな経験ができるなんて!マジありがとう!」

 

 二号機とそのパイロットの出迎えの為に海へ出ると、ミサトから伝えられたのは2日前。この場にトウジとケンスケが居るのは、丁度休日に当たった日程を確認したミサトが軽く言い放ったお誘いが原因だ。

 

「2人とも、英語わかんないのに暴れるなよ!通訳して謝るの僕なんだからね!」

 

 朝イチでヘリに乗り込んだシンジは、せっかくの静寂を打ち消した声に少し苛つきながら返事をする。せっかくの平和なのに、と内心毒を吐くシンジに、余裕が無いのには理由があった。

 惣流・アスカ・ラングレーと呼ばれる少女。名前からして不吉さを感じて居たが、見目麗しく、天才肌で、プライドが高いとの修飾が付けば間違えようが無い。

 

 問題は、そのアスカがどんなアスカか、だ。

 シンジと出会ったことが無いアスカなら良い。喝采ものだとすら思う。遠い世界にいるアスカの無事を祈りながら、この世界のアスカと新しく友情を築いていけばいい。カンニングのような行為だが、良くも悪くもクセの強い性格は知っている。多分、そんなに苦労はないだろう。

 不味(マズ)いのは、今から会うアスカがシンジを知っている場合だ。

 

(正直、最悪としか言いようがない)

 

 一度は会いたいと願ったが、それは一度二度の話だ。継続してまた戦友として戦うなど考えたくもない。なにせ

 

(僕の片思いを知ってるアスカに、ミサトさんと一緒に住んでることを知られたらからかわれるに決まってるじゃないか──!)

 

 異世界で最もシンジに近かったアスカは、シンジの事を知りすぎている。好みの食べ物から音楽の趣味、戦闘における呼吸だけではない。

 一年間を共にした2人は、生活のちょっとした仕草が示す感情から、お互い異性の趣味(驚くべきことに、両方とも年上趣味だった為にこの話は禁句となった)まで知っているのだ。

 

 当時、シンジは先代パンチャーパイロットである兄貴分の恋人へ横恋慕していた。決して叶わないとは知っていたが、シンジの心が最も弱っていた時に寄り添ってくれた女性への思いは、それでも捨てきれなかったのだ。

 アスカ自身も元の世界に思うところがあるらしく、当時はこの話に触れることは無かったのだが。

 

(アスカはカンがいい。ミサトさんがあの人に似ていることなんて、一目で気がつく。もう祈るしかないよ──!)

 

 シンジの悪い予感はよく当たる。それで命を拾ったこともある為に、自分の感覚には絶対の信頼を置いている。

 だが、シンジはその絶対の信頼が崩れることを心から祈った。

 

 結論から言うと、シンジの祈りはまったくの無駄となる。

 

 

 ◆◆◆

 

 

「アスカ、葛城達が着いたみたいだぞ」

 

 控えめのノックの後、小さく扉を開いた男性、加持リョウジの声が響く。

 年齢的には子供である自分の事を、一人の女性として扱ってくれる加持にアスカは明るく返事をした。

 

「はーい。準備はできていますよ加持さん。行きましょ行きましょ」

 

 笑顔は明るく、人懐っこく。黄色のワンピースに身を包んだアスカは加持に渾身の笑顔を見せつけながら、シンジをどう煙に巻くかを考えていた。

 

 

(最初は思いっきり他人の振りをすれば大丈夫かしら。流石のシンジだって、露骨にやれば気を回すでしょ)

 

 あれでシンジは気遣いが出来る人間だ。それが出来るようになるまで、遠慮なく蹴り飛ばし続けたので当然といえば当然だが、それでも一定の信頼はある。

 まぁ大丈夫でしょうと一人考えていると、ミサト達が居るはずの甲板が近づいてきた。

 

「わるいアスカ、ちょっと俺忘れモン取り行ってくるわ。後で合流しような」

 

 もう少しで甲板に着くというところで、加持が別れを切り出してきた。少し疑問に思いつつも、アスカはそれを受け入れて1人で甲板に向かう。

 カーキ色の輸送ヘリは甲板に到着しており、アスカの目は長身の女性と、それに引率された同年代の男子達を確認する。

 

(なんか知らないのまで交じってるんだけど。何アレ?)

 

 気弱な少年の皮をかぶった元戦友は分かる。エヴァ初号機のパイロットをしているシンジが、わざわざ守護している都市を離れた理由は分からないが、丁寧に出迎えに来てくれたことには嬉しさがある。

 

(太平洋艦隊の旗艦にジャージで乗り込んでくるバカに、明らかにオタク(ギーグ)の二人組み。エヴァ関係者だとは思えないから、シンジの取り巻きかしら?)

 

 まぁ、気にする必要は無いだろうと無視を決め込む。まずはシンジだ。

 

「ハロー、ミサト。こうやって会うのは久しぶりね。元気してた?」

 

「まぁね、元気よ、元気。アスカも背、伸びたんじゃない?この前の作戦は助かったわ。心強い味方が来てくれて、本当にうれしい」

 

 軽く挨拶し、シンジを含めた3人を見渡す。チルドレンの情報は分厚いセキュリティに守られているので、今のアスカはシンジの姿を知らないことになっている。

 

「で、どれが噂の最終兵器さん?」

 

「彼よ。何、アスカもシンジ君に興味津々ね?」

 

 ミサトがシンジの肩に手を置く。

 

「エヴァ初号機パイロット、碇シンジです。よろしく」

 

 そう挨拶し、手を差し出してきたシンジの手を握る。力強い手は、相変わらずのようだ。

 

「エヴァンゲリオン弐号機パイロット、惣流・アスカ・ラングレーよ。本部の守り、ご苦労様。私が来たからにはもう安心していいわ。促成栽培のパイロットじゃなく、しっかりと訓練をつんだあたしが使徒を倒してあげるから」

 

 少し威圧的に挨拶する。シンジ以外に初対面じゃないと知られると説明できないし、ドイツのエリートがシンジをそう簡単に認めるのもおかしな話だ。昔の自分はどう考えていたかを思い出しながら、アスカはドイツのエリートを演じた。

 

「僕も精一杯がんばるよ。でもエヴァの運用は難しいから、分からないところがあったら教えてくれると嬉しいな」

 

 あからさまにホッとした雰囲気でこちらを持ち上げるシンジに、アスカは違和感を覚える。腹芸が苦手なシンジにしてはうまい返しだが、こう、流れるように自分を持ち上げてくる理由が分からない。

 

(まさかコイツ、私のことあっちとは別人だと思ってるわけ?)

 

 確かに、そうなるように誘導したのはアスカ自身だ。だが、ミサト達だけでなく、この戦友までアスカの猫かぶりに気付かないのは何のつもりだ。

 

(なるほどなるほど?じゃあ無敵のシンジ様は、中二の女の子ぐらい簡単に手玉に取れると思っているわけね)

 

 シンジの考えは分かった。そして、これは丁寧に締め上げる必要があるわね、とアスカは内心でシンジの処刑を決める。具体的には、ミサトとよく似たあの人の封印を解いてもいいだろうと協定違反の最終兵器に思いを馳せる。

 

「えぇ。もちろん良いわ。これから艦長のところに挨拶に行くんでしょう?連れて行ってあげるから感謝しなさい」

 

 にこやかに笑いながら、握手した手を懐かしい手順で握りなおす。中指と薬指だけを二回握る、独特の合図。

 本来はお互いの健闘をたたえる合図を受けて、目の前のシンジは一瞬にして真っ青になる。

 

「さぁ行きましょ?あなたの話も聞かせてほしいわ。時間は、結構あるみたいだしね?」

 

 シンジの顔がおかしくて、風に乗って広がったスカートを左手で押さえたアスカはもう一度シンジに笑いかけた。

 さぁ、なんで青い顔を白くしているのか、たっぷり聞かせてもらうとしよう。

 

 

 ◆◆◆

 

 

 艦隊旗艦・オーバー・ザ・レインボーのブリッジにて、ネルフと国連の仲の悪さを表すようにミサトと艦長が丁々発止のやり取りをする。

 一通りの伝達を終え、ミサトがブリッジを去る。ミサトと邪魔な二人と別れるタイミングを見計らっていたアスカは、ブリッジの扉が閉まった瞬間にシンジの手を取って駆け出した。

 ごめん、と一言ミサトに謝りを入れてそのままシンジの手を引くアスカを、シンジは戦慄と共に眺める。

 

(終わった。何が終わるのかは分からないけど、生き残るんだ僕──!)

 

 精神はもはや降伏しているとはいえ、シンジもパイロットとして体は作ってある。手を引きながら、かなりの速度で走るアスカにシンジは身体的には余裕を持って付いていった。

 

 アスカの疾走はすぐに終わり、狭い個室にシンジは連れ込まれる。

 短期とはいえ滞在する彼女に割り当てられた部屋のようで、部屋の隅にはアスカの私物と思われるボストンバッグや明るい色彩の服が散乱している。

 何も考えずに視線を回したシンジは、女性物の下着が視界に入った気がした瞬間に目を逸らした。

 

「さて、バカシンジ。私が誰か分かるわよね?」

 

 逸らした視線の先に、断頭台のような質問を投げてくる美少女が居る。嫌な見慣れ方をしたその少女の顔を、シンジは視界に入れる。

 

「まさか、本当にアスカとまた会えるなんて。久しぶりだね──ッツ!」

 

 腹に一撃が入る。覚悟をしていたが、重い一撃を食らったシンジは、脂汗をにじませてアスカに笑いかけた。

 

「その、なんで突然僕は殴られてるんでしょうか…?」

 

「アラ、わかんない?おっかしいわねぇ。碇シンジともあろう人が、戦友の顔を見忘れた挙句になんでその戦友が怒ってるかもわからないんだ?」

 

 無駄に綺麗なアスカの笑顔を見て、シンジの顔が引きつる。アスカは明け透けに感情を伝えてくるタイプで、怒っているときは素直に怒ってくるのが普通だ。

 それを、わざわざ笑うなんて面倒な手順を踏んでいるという事がシンジの恐怖を煽る。

 

(まずい。最高のキレかただ。なんで怒ってるかは分からないけど、これは鉄壁でも耐えられない奴──!)

 

「あんたが!私のことを忘れたみたいな反応するからでしょ!次やったら二度と許さないから覚悟しなさい!」

 

 腹に二度目の衝撃が来る。感情に任せた一撃ではなく、足腰をふんだんに使った一撃がシンジを襲う。

 

(痛った!)

 

 体が、くの字に折れ曲がる。自然と頭を下げることになったシンジは、そのままアスカに謝る事にした。

 

「ごめん。その、アスカが僕を知ってるアスカなのか、分からなかったんだ。忘れたわけじゃない」

 

 殴られたからではなく、謝罪の証として頭を下げる。元々初対面を装ったアスカが怒るのは少し理不尽な気がしたシンジだが、少しだけ震えている足を見て納得する。

 こういうときに悪者になるのが男の器だと、誰かが教えてくれたな、とシンジは思い返した。

 

「もういいわよ。一発殴ったからこれでチャラにしてあげる。で、なんでエヴァなんかに乗ってるのよ。アンタ、ロボットなんか関係ないって昔言わなかったっけ?」

 

「僕も初めは驚いたんだよ。最初の黒いヤツが襲ってきた日に呼び出されててさ。行き先も知らされずに連れてこられて初めてネルフを知ったくらいなんだ」

 

 顔を上げると、懐かしいアスカの顔に戻っていた。勝気で、自信にあふれたアスカがシンジの前に居た。

 

「それって、初号機が初起動した日よね?」

 

「そうなの?」

 

「公式発表ならね。って、アンタまた唐突に機体に出会って戦ったの!?」

 

 驚いた、というよりも信じられないものを見る目で見られた。

 

「まぁ、それはもう良いわ。アンタを同じ人間だと思うと頭痛くなってくるし。本当に何なのよこの人間要塞。人の努力を何だと思っているわけ?」

 

 段々とセルフで怒りのボルテージを上げていくアスカが導火線に火のついた火薬庫に見える。爆発したときに巻き込まれないよう、シンジは一歩下がった。

 

「なるほどね。だから最初はパンチャーと同じ動きだったわけか。何も知らない基地なんて、アンタにとっちゃ守るべき弱者だもんね」

 

 そこでアスカは息を吐いた。もろもろの感情を乗せたそれを空中に散らし、アスカはシンジを見る。

 

「じゃあお互いの情報交換は後にするとして。シンジ、アンタこれ見ておきなさい。私の戦闘データの映像詰めてあるから、絶対にすぐ見ること。それ見ておけば、間違って私のことを知ってる風吹かせても、言い訳できるわ」

 

「了解。アスカは、僕のデータ見なくて良いの?」

 

「私は大丈夫よ。その、使徒に関わるから初号機のデータは見れたし。あの動きを見ればアンタだって分かったから、結構見返したし」

 

 少し顔を赤らめたアスカがそっぽを向いた。

 

「ほら、じゃあ食堂に戻るわよ!加持さんを待たせてるから、さっさと帰んのよシンジ!」

 

「誰だよ加持さんって!アスカの保護者の人?」

 

「うるっさいわねぇ、すぐ会えるわよ!アンタなんかより、ずっとかっこいい人なの!」

 

 アスカが顔を赤くして叫んだ瞬間、それは来た。

 突き上げるような衝撃と共に、遠くに爆音が響く。

 

「水中衝撃波!?……爆発も近かった」

「もしかして」

「私はエヴァのとこに行くわ!シンジはミサトに連絡をお願い!」

「わかった!」

 

 アスカがバッグを開き、プラグスーツを持ち出す。気風よく脱ぎだしたアスカを尻目に、シンジは部屋を飛び出した。

 嫌な感覚がシンジとアスカを襲う。敵を認めないまま、2人は確信していた。

 

 使徒が来たのだ。




JA戦は訳あって後回し。まずは役者が揃います。(アスカを出したかった)


いつも感想、誤字報告ありがとうございます。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。