ハイスクールd×d 仮初めと虚無   作:Third+s

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奇妙な夢

 

ー雄叫びが聞こえたー

 

 

 

性別は男、そいつは多分…暴れてる。あちこちから何かが壊れる音や悲鳴が聞こえるから、恐らくそうだろう。けど何故か、景色が見えない。何でだろ?夢だからで片付けるべきかな?けど何でかね?この夢はほっといちゃいけない気がする、直感だけど

 

 

しかし夢ってのは自覚しちまうと覚めるもんだ。だから俺もだんだん意識が遠のく。そうだな、気にする程のもんじゃ…

 

 

 

 

 

「夕麻ちゃん?」

 

 

 

?あれ、今度は何だ?

 

 

 

「死んで頂戴」

 

 

「がっ!?」

 

 

 

景色も、音もはっきりしてる…つかいきなり目の前で人殺しかよ!?

 

 

 

「あなたの神器…『セイクリッドギア』は危険みたいだかーー」

 

 

 

って、声が掠れて良く聞こえねえ…セイクリッド何だって?

 

 

 

゛あぁ、俺こんな所で死んじまうのか…゛

 

 

 

訳分かんねえ夢だなおい。しかもここ近所の公園かよ

 

 

 

゛今思えば惨めな人生だったよな~…゛

 

 

こいつ死に際みたいだな。夢にしちゃリアル過ぎやしないかね?土手っ腹穴開いてドハドバ出血って…見てる方の気分も悪いわ

 

 

 

゛どうせ死ぬなら…あの人の…゛

 

 

 

限界、何だろうか。もう言葉が続かないし、死んだのかな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ほぉ、これは面白い器がいたものだ』 

 

 

っ!?って今度は何だ!?

 

 

『お前の器、俺と今代の『赤龍帝』の為に貸せ!』

 

 

急に死んだ男から火が出たと思ったら何なんだよこれ!?

 

 

 

赤い、龍!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぬお!?」

 

 

朝から間抜けな声を出したな~、なんて事考えちまってる俺は馬鹿なんだろうか?

 

 

 

「はぁ、はぁ…あ~何つーダルい朝だ」

 

 

 

そんなこんなで、奇妙な夢が鮮明に頭に残ったまま、俺『近衛剛(このえたかし)』の人生の転機となる朝が訪れた

 

 

 

 

 

近衛徹。歳は16、身長も172とまあ地味な所で、体格は唯一プチ自慢で体脂肪率3パーセントの細マッチョである。けど顔は非常に平凡、絶世の貴公子だとかワイルドだとかそんな特徴はなく、この角度から見たらちょっとは!とか言っちゃってる悲しい顔立ちだ

 

 

 

「母さん!親父!行ってくる!」

 

 

俺はいつも通り簡単な目玉焼きをバタートーストに乗せてかぶりついた後、先に逝っちまった両親へ声をかけた

 

 

両親は既に他界していて、親戚の類の人達から仕送りや授業料を貰って、格安アパートから学校に通っている

 

 

 

 

ちなみに俺の学校は公立、『平安高校』と呼ばれるとても平穏な高校に通っている。金の都合やら諸々の理由があるから贅沢は言ってられない。最近巷の男子共は、共学となって日が浅い『私立駒王学園』を目指しているそうだが、ぶっちゃけ下心満載で行ったんじゃ後程ボロ出して後悔するに決まってるだろ

 

 

「くぁ…ふぁ~!今日も変わり映えしねえ1日だ…」

 

 

 

俺は昨日の妙にリアリティある夢のせいで早く起き過ぎたから、欠伸を一つ漏らしておいた。ここは生まれ育った街、昔から変わらねえ良い街であり、退屈に溢れた街でもある。親を無くしてこの方、人との関わりが極端に減った気がする。不良って訳じゃない、人と必要以上の関わりを作らないってだけ。帰りにカラオケとか何とか、そういう類は全部行った試しがない

 

 

 

だから良い街であり、退屈。本当に良き友がいないから…いや作ろうとしないから。大切な者を失うと、二度と経験したくねえって思っちまうんだよ。失ったのが小4と産まれつきだったから余計に、だ

 

 

 

『次のニュースです。昨日未明、○○市の高校生、ーーーー君が行方不明となっており、警察は誘拐の線で捜査をーー』

 

 

ふと、街の大型テレビに流れたニュースが目に留まった。そして俺は知らぬ内にカバンを落としてしまっていた

 

 

「こいつ…あん時の…!」

 

 

偶然?それにしては出来過ぎたもんだ。目の前に映っていた写真は

 

 

 

「兵藤…一誠」

 

 

間違いなく、あの際どい服を着た女に殺されていた男の顔だったのだ

 

 

 

「……って、ないない!これが俺に関係ある訳ねえよ」

 

 

けど今すぐどうこうなる訳じゃねえ、取り敢えず、学校行こっと

 

 

 

 

「……さあ、て。どうしましょうか」

 

 

既にどうこうなってるなんて知る由もなかったんだがな

 

 

 

 

 

 

 

「あ゛あ゛…全然授業受けた気がしねえ」

 

 

 

今日も結局変わらない学校生活。ノートを書き、話を聞いて、それとなし人と話すフリして聞き流して、俺が今までしてきた事をやっておしまい。それはどうでもいいとして、俺は夕日に染まった街を背に、ある場所へ向かった

 

 

 

「とはいえ、ここに来て何か分かる訳でもない、か」

 

 

 

それは昨日夢見た場所。例の彼、兵藤一誠が殺されたであろう噴水のある公園だ

 

 

 

「第一あんだけ血が流れてたのに痕跡一つないとか、有り得ねえだろ。夢以外何物でもないんだよな…そうだ、それに違いない!」

 

 

 

 

 

 

「ほお、これは珍しい人間がいたものだ」

 

 

だが俺は一生後悔する。こんなとこ来なけりゃ良かったと




開始時期は原作頭からです。序章の書き方悪いな~とは思いつつ、次話持ち越しの方が話進めやすいのでこうしました。


それでは失礼します
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