ハイスクールd×d 仮初めと虚無   作:Third+s

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さて連続投稿…夜更かしは体に毒!

オリ展開有りです、取り敢えずどうぞ!


御守り近衛、恋って何?

マッチョパワー溢れる変態戦士の相手をして翌日、俺こと近衛剛は疲労困憊である。朝方までアニメ鑑賞に付き合わされて、おまけに魔力講座的なこと軽く言ってやったがもう限界!瞼が重い、でも目を閉じればあのマッチョがキラキラしてるから怖くて目も閉じられん!…唯一の救いは契約が成立した位か

 

 

 

「あ"あ"ねむっ…グレモリーの野郎残業代もくれねえとは。約束通りモノは貰ったから文句はそう無いけども…」

 

 

「松田よ、集中するんだ…集中すればあのブルマがパンツに見えてくるはずっ!」

 

 

「見えるぞ…見えるぞ元浜!あの紺色のブルマが、いつしか白にぃ!」

 

 

 

で、今俺はと言うと、体育でグラウンドにいる。目の前には女子の体操服ブルマの姿でハアハア言ってるいつものど阿呆共、殴るべきか…絞めるべきか?否、蹴り飛ばすべきか

 

 

 

「二人とも、ちょいと体調悪いし保健室行ってくるわ」

 

 

 

結果、眠気に勝てずにそのまま俺はその場を退避してふけた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『…い…んは、…無…きに』

 

 

『止めて!……!!』

 

 

 

あぁ、またこの夢だ…悲鳴と破壊が続く悪夢

 

 

 

『うぉぉぉぉ!』

 

 

 

だけど、俺は初めて、景色を見た。このどうしようもない混沌の景色を

 

 

 

そこは辺りに血まみれの屍が地を埋め尽くし、未だ建物を…刃向かう者を虐殺する化け物がいた

 

 

 

『はっははははははは!!』

 

 

 

それは狂気じみた笑いをあげる、先日の灰色の龍だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うっ!?…はぁ、くそっ」

 

 

 

目覚めて見た天井は、いつもと変わらない日常のいち風景。保健室で寝ていたのを思い出し、俺はさっきの夢に悪態をついた。くそ、汗が噴き出してやがる

 

 

 

「あ~授業終わったか、な…」

 

 

 

俺はふと、目の端にあるものを見た

 

 

素っ裸のリアス・グレモリーである

 

 

 

「あれぇ!?いつの間にいたのこいつ!てかまた裸、そして色白の肌と美しい美曲線、じゃなくて!目を奪われる程豊かな胸…でもねえ!あぁくそまたパニクってる俺!」

 

 

 

てかこいつ寝ながら翼出してんぞおい!人来なくて良かったなおい!そして俺もこの状況誰も見てなくてホント良かった!

 

 

 

「ん~…あら、起きたのタカシ?」

 

 

「おはようお馬鹿、てめえいい加減男の前で裸寝とか止めろ!こう社会的に考えろ!お前自分の立場とか容姿考えて行動しろ!」

 

 

「うふ、相変わらず寝起きから賑やかね」

 

 

 

誰のせいだじゃじゃ馬!

 

 

 

「てかてめぇ翼!」

 

 

「え?あらいけない!」

 

 

「よし閉まったな。まず冷静に着替えながら俺にここまでの経緯を説明しろ」

 

 

「疲れて仮眠を取ろうとしたら、タカシがいたからお邪魔させてもらったの。抱き枕みたいなものが欲しかったから丁度良かったわ」

 

 

「ぬいぐるみか俺は!」

 

 

 

って女の着替え姿真ん前で見てツッコむのはおかしい!即座に視線を回れ右しておく

 

 

 

「あら、見てていいのよ?」

 

 

「痴女かお前!さすがにそれは人としてどうかと思う俺の配慮に気付け!」

 

 

「でも見たいとも思ってるんでしょ?初だけどまんざらでもなさそうな顔してるわよ…うふふ」

 

 

「てめえ俺の寿命狙ってんのか!?体張って取るほどの価値俺には無かろうに!」

 

 

 

俺の耳元で囁く声が背筋に鳥肌を立たせる。そりゃぁ…こんな美人にここまで言われたら男の誰でもこいつの虜になるだろうさ!俺もなりそうで怖い!

 

 

 

「まぁ、あなたが欲してた残業代って事でいいわよ?」

 

 

「そんなに見せたいのかてめぇ!?もう訳分かんない!羞恥心って言葉無いの悪魔って!」

 

 

 

さっきの夢なんてどうでもよくなるほどには、この一時は刺激が強かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で?部長直々に監督するって?俺を」

 

 

 

またも時間は飛んで放課後の夜、日課になりつつあるオカ研部室の勉強会を終えた俺は、部室でグレモリーから、『昨日の契約取得の手腕を見てみたい』との旨を伝えられ、二人で今回の依頼主の元へ行くことになった

 

 

 

「報酬は変わらず渡すし、あくまであなたのサポートに回って監督するだけだから。昨日の様にしてくれて構わないわ」

 

 

「部長さん、タカシさん!頑張って下さい!」

 

 

「お気をつけて」

 

 

「タカシ君、ファイト!」

 

 

 

何か部員からエールもらってるけど、そもそも人間なのになぁ…今更言っても遅いが。ちなみに姫島さん、どうやら魔法陣を改良したようで、俺の魔力にも反応するようにしてくれたので、今後は自転車運行では無くなるそうだ。出来る人は違うね!悪魔だけど

 

 

 

「それでは行きますわよ~!」

 

 

 

姫島さんの一言で、俺とグレモリーは転移された

 

 

 

 

 

 

 

「…ふぅ、成功っぽいな」

 

 

 

転移されて数秒した後、景色が変わったことで転移した実感を得て、俺は溜め息を吐く。魔法ってやっぱ便利

 

 

 

「てか何だ…この戦国グッズの山は」

 

 

 

そしてこの依頼主の部屋らしき場所の第一印象、おかしい。何故…目の前の鎧武者がやけに存在感を漂わせる、ってか明らかに人の気配を感じるんだが!

 

 

 

「あ、あの…悪魔の方でしょうか?」

 

 

「てやっぱ人か!つか声的に女!?」

 

 

「はい、私スーザンと申します。日本の文化に憧れて来日した、留学生です」

 

 

 

この鎧武者、年上かよ…もう嫌この街。気違いばっか!今まで見なかった汚ねえ部分を見てるみてえだ!

 

 

 

「取り敢えずはっきりさせて。その鎧は何ぞ?」

 

 

「あっ、すいません!深夜は怖くて、こうして鎧で身を固めてしまって!」

 

 

「ガチガチにも程があんでしょ…まあ昨日よりマシか」

 

 

 

恐らくだが戦闘力はあの最終筋肉兵器、ミルたんの二割程だろうがな。最早どっちが悪魔か分かんねえ領域だぜあれ、俺人間だけど

 

 

 

「でも、優しい悪魔さんで良かったです!でなければこの真剣丸国重を抜かざる、抜かざるを得ないかと!」

 

 

「既に抜いて振り回してんじゃねえ!!」

 

 

 

前言撤回!こいつもミルたん並みの気違いだ!

 

 

 

「で?大学にあるノートを一緒に取りに行ってほしいと?それだけなの?」

 

 

「だって夜の大学って怖いんですよ!!」

 

 

 

取り敢えず落ち着かせて正座で話を聞いてたんだが、どうもこの留学生さん。この圧迫感の割に臆病らしい

 

 

 

「その姿なら警察辺りは卒倒しそうなんだが…まあいいや。善は急げ…警護なら、次にこの部屋へ帰るまで必ず守る。約束だ」

 

 

「あっ…は、はい!」

 

 

「…んぅ」

 

 

 

何故グレモリーは不機嫌そうな顔をする。何か不備があったか?まぁ、こいつは監督ってだけだし文句は言わせねえがな

 

 

 

 

 

 

「はあ…スーザン?」

 

 

「ひっ!?う"わああ!う"わあああ!」

 

 

 

こいつの家から出てこの方、同じ様な問答を繰り返している。てかこいつ夜でも真剣振り回すなよ、そんなに手錠はめられたいか?

 

 

 

「お前法律って知ってる?」

 

 

「だって!深夜の街って怖いんですもん!!」

 

 

 

そんな顔で詰め寄られても説得力ねえよ!てかもうさっさと俺が取りに行きゃあ済む話だった…

 

 

 

「っ!?部長!」

 

 

「分かってる」

 

 

「えっ、えっ!?」

 

 

 

その時だ…どうやら招かれざる客ってのが現れたらしい

 

 

 

「おいおい、随分堂々と来やがるじゃねえの。はぐれ野郎」

 

 

「…ニィ!」

 

 

 

さっきまで正面にいなかった"人の形をした"何者かが、橙のコートと灰色のハットを被り、口元を裂くように横一線に伸ばして笑った。正体はすぐ分かった…人外だ

 

 

 

「ニャアアアア!」

 

 

「ひいいいい!?」

 

 

「部長!スーザンを頼む!」

 

 

「…気をつけて、タカシ!」

 

 

 

コートを脱ぎ去った猫は、長靴を履いた虎柄の猫だった。色はオレンジだが

 

 

気配からして悪魔、猫は躊躇する間もなく俺へと踊りかかり、武器である爪を振りかぶる

 

 

 

 

 

 

 

「で?そんなノロマで良いのかよクソ猫」

 

 

「ニャ!?ギニャッ!?」

 

 

 

だけど頂けない。こんな素人のテレホンパンチ、じゃなくてネコパンチか?どこぞの可愛らしい猫娘の倍近く遅く感じる。魔力を全身に流した効果は絶大な恩恵を与えてくれる。現にも左手でパンチの勢いがつく前に、ストレートを放って攻撃を止めて、すかさず右ブローを土手っ腹に突き刺した。猫は元来た場所へ戻り、腹を抑えて喚いてやがる、雑魚だな

 

 

 

「す、凄い…」

 

 

「まだまだ手を抜いてるわね。これなら助力も要らなさそう」

 

 

「実際要らねえよ、こんな猫にスーザンを触らせる間でもねえ」

 

 

 

右肩を回して首を鳴らす。ふむ、準備が出来たくれぇだな。ついでに魔力の"点"を貼り付けておいたからかなり楽にいけそうだ

 

 

 

 

あの心臓の鼓動が聞こえなきゃな…

 

 

 

「フーッ!フーッ!ギニャアアア『ア"ア"ア"ア"ア"!!』」

 

 

「っ!この感覚、強化体!タカシ!油断しないで!」

 

 

「めんっどくせぇ…ま、新技の実験台にしてやらあ!起きろ!」

 

 

『Boost!』

 

 

 

先ずはこいつ、『赤龍帝の篭手(ブーステッド・ギア)』を発動して、強化の準備をしておく

 

 

 

「『ガオゥ!グルルル…』」

 

 

「えぇ、猫だから虎ってか?捻りねえなこいつ」

 

 

「こ、怖いですぅ!!」

 

 

 

目の前の猫は強化体独特の黒い靄に覆われ、それが晴れた瞬間、猫から黄色と黒の虎にシフトした。それを見て余計に震えだしたスーザン。そろそろ刀抜きそうだからグレモリーが止めてるけど

 

 

 

「スーザン!約束したろ?絶対守る、胸張って待ってろ」

 

 

「っ!は、はい…」

 

 

「……」

 

 

 

だから何故!この期に及んでグレモリーがそんな険しい顔をする!?俺に向けて!

 

 

 

「『ガオオ!』」 

 

 

「あ?しゃらくせぇ猫だなおい!」

 

 

 

さっきとは比べものにならない速さで、鉤爪の様に伸びた三本の爪を俺に振るう。今度は受けるとお陀仏だから、かわして鳩尾に膝を入れてやった。でも硬い!やっぱ筋力もかなり上がってやがる、"強化中の俺"じゃ不利か

 

 

というのもどうやらこの篭手、発動中は魔力関係を使うと強化がリセットされるという残念仕様らしいのだ。まあそれでも俺の一撃の鋭さは中々のものの筈だが、これも人間レベル…些か火力不足だ

 

 

 

「『ガロロオォ!』」

 

 

「速かろうがネコパンチに変わりねえんだよ!バカチン!」

 

 

『Boost!』

 

 

 

二度目の強化、これで十分過ぎるから、ここで力を解放するとしよう

 

 

 

『Explosion!』

 

 

「『ガルォ!?』」

 

 

「きゃああ!?な、何ですかあれぇ!」

 

 

「彼があの悪魔を始末する合図って所かしら?」

 

 

 

周りからすれば暴力的とも言える魔力が空気を震わせ、俺という存在が敵を圧倒する

 

 

 

「さ、て。虎が龍に刃向かうな」

 

 

「『グルッ…ガオォォ!!』」

 

 

 

俺の脅威を知って尚、破れかぶれに襲い掛かる猫。元々が雑魚のせいか、今までの強化体で一番弱かったな

 

 

 

「ふん!」

 

 

 

先ずは篭手で爪を弾き、猫の懐へ潜ると、すかさず両手で拳を作り再び土手っ腹を両手で殴る

 

 

 

「『ガロォ…』」

 

 

「只でぶっ飛ばすとでも?」

 

 

 

拳の威力で文字通りクの字に曲がった猫へ、俺は押し当てた拳に魔力を込め、新技の一つをお披露目する

 

 

 

「拡散双拳(ツイン・ラッシュショット)!!」

 

 

「『ギニャアアアアアッ!!』」

 

 

 

『拡散拳』の進化型、『拡散双拳』…文字通り拳を二つに増やして、威力と手数を倍にした魔弾攻撃だ。おまけに零距離、結構多めに魔力も込めたからかなり堪えるだろ

 

 

だけど空にぶっ飛ばした猫に、休む間なんてありゃしねえ

 

 

 

「イメージを…明確に!」

 

 

俺は左手を脇へ引き絞り、一つのイメージを強く想像して空中の猫を睨む

 

 

 

「形は鏃、敵を射抜く鋭い弾!」

 

 

 

透明で形も何も見えないが、確かにイメージしたものは、自分の拳に生まれている事が感じ取れた。さぁ、新技その二だ!

 

 

 

「狙撃拳(スナイプ・ショット)!」

 

 

「『ガボッ…ゴロロロ』」

 

 

 

『狙撃拳』も名の通りだな。鏃をイメージした魔弾を、引き絞った拳に込める事で狙いを定めて撃つだけの芸当だ。何が違うのかは、先ずは速さ。今までの球体と違い驚く程目標に到達するのが速い…おかげで威力もばっちし上がった。そして何より名前を読めば分かるが、射程距離が前の五倍は上がった。ビルからでも見えるものはしっかり捉えれたら仕留められる

 

 

脇腹を貫通した猫は無様にコンクリに体を打ち付けたが、そこは強化体。まだ息がある

 

 

 

「…仕舞いだクソ猫」

 

 

 

長引くのはこちらとしても良くない。よって速攻倒す…こういうのは生かすと後が悪いから、情けもかけねえ!

 

 

 

「新技その三、『魔力の腕(マジック・アーム)』!」

 

 

 

俺は自分でイメージした、巨大な腕を二つ作り出す。『魔力の腕』、『魔力の手』改め『マジック・ハンド』の進化型だ。違いは勿論、ガムみたいに引っ付けて、ゴムのような用途だった"手"を、完全に形作った俺の五倍ある"腕"にした所だ。こいつは手と違い質量があり、一撃の重さは折り紙付きと来ている(ちなみにグレモリーからだ)。腕は手の二倍、魔力精度を要する代物で、副産物として篭手なしで二つ手を作れるようになった。そして、こいつもまた篭手の倍化で"増やす"事が出来る!

 

 

 

「二回倍化したから、まだ"腕二本分"魔力精度の処理が出来んだよねぇ!」

 

 

「『ギャッ!?』」

 

 

 

俺は腕と別に『魔力の手』を二本、猫に貼り付けておいた魔力の"点"に接続して、無理やりこちらに引っ張り込んだ。そして俺の目の前に来た猫の両脇から

 

 

 

「クラァァァッシュ!!」

 

 

「『ギッ!!』」

 

 

 

二本の『魔力の腕』で挟み込むように拳を打ち付けた。何かバギボギッ!って嫌な音聞こえたが、無視!

 

 

 

「あばよ踏み台!昇天していけ!」

 

 

 

そしてラスト、これで今作った新技の最後になる大技を叩き込む!

 

 

 

「登龍門(ライジング・ドラゴン)!!」

 

 

 

『登龍門』…勿論アッパーカットさ!『魔力の腕』をそのまま敵にブチ当てた瞬間射出して、高~いとこまで打ち上げるだけ……やっぱ恥ずかしいぃぃ!!何だよ登龍門って!?今までのネーミングも厨二過ぎる!鳥肌立ってきたよ!

 

 

 

「…と、飛んでいきましたね」

 

 

「タカシ…あなたの異常さが良く分かった気がするわ…」

 

 

 

何だか跡形もなく消えた猫を見届けながら、すんごく不愉快なこと言われた。どこのどいつがパトロールしろとか言ったのをお思い出させてやろうか?

 

 

 

「あ"あ"ハズかった、とっととノート取りに行こうぜ?また変なの来たら肩凝っちまう」

 

 

「そ、そうですね!早く行きましょう!」

 

 

 

こうして、俺の新技お披露目会は幕を閉じ、無事ノートは取りに戻れた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの、もう一つお願いしてよろしいですか?」

 

 

 

それで終わり、とは行かなかったが

 

 

 

「…とか言ってるけど、いいのかよ?」

 

 

「ええ、構わないわ」

 

 

 

俺は割と本気で疲れながら、第二の依頼を受ける羽目となる。追加報酬も貰えるらしい

 

 

 

 

 

 

「で、相談が恋愛相談…と」

 

 

「は、はい。出来れば悪魔のお力を借りずに告白したいのですが…」

 

 

 

どうもスーザン、好きな人がいるけど臆病で戸惑ってる様子。こりゃぁ俺の射程外だぜおい…青春を捨てた人生を送ってる俺にそれを言われたら俺が酷って奴だ

 

 

 

「あ~言っちゃ悪いけど俺恋愛とか未経験だぞ?ほら見た目これだからモテもしないし」

 

 

「そんな!タカシさんは凄く魅力的ですよ?その…約束通り守ってくれましたし…」

 

 

「へいへいへい話が歪んでるぞ鎧武者、そして部長よ!何でさっきから怖い目で見る!」

 

 

「…ふん、だ」

 

 

 

こんのじゃじゃ馬娘、ぜってぇ監督って本来の目的忘れてるよな?

 

 

 

「はあ、取り敢えず~何だ?どストレートに好き!ってはっきりしてみたら?逆にすっきりするかも」

 

 

「そ、そんないきなりは無理ですよ!」

 

 

 

こんな厳つい武者が女の子みたいに両手振って恥ずかしがってたら、さぞ戦国武将も笑い転げるだろうに…実際女だけどさぁ

 

 

 

「だとしたらぁ…手紙か」

 

 

「成る程ね。確かに、想いを文字にして伝えるのも中々素敵ね」

 

 

「あっ、Love lleter…」

 

 

 

するとグレモリーが相づち打ってくれた。スーザンもやたら発音良い声で、満更でもなさそうだ。これでやらせるか

 

 

 

で、書かせてみたんだが…墨使って古文書き始めやがった。侍オタクここに極まりだな…留学生って変なベクトルで凄まじいよ。勿論ツッコんでおいた、矢文でやり出した時は頭痛がしたがな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、翌日。近くの公園で、そりゃぁ警察沙汰レベルで敷かれた戦布陣のセットの中心で、座って待つスーザン、その横で立つ俺とグレモリーというちゃんちゃらおかしい構図が出来ていた。通行人の目が痛い!平穏って単語自体を忘れそうだよ!

 

 

 

「…来たみたいね」

 

 

 

するとグレモリーの目先に、目的の男が現れたようだ。スーザンも確認して緊張していた…俺は逆に弛緩したがな

 

 

歩いて来たのが西洋の甲冑姿の変人だからねぇ…頭に矢突き刺さったまんまで

 

 

 

「…終わった」

 

 

 

最早、告白現場じゃなくて一騎打ちの場が出来上がっちまった!マジで矢文だったの!?電子機器あんだろ!郵便あんだろ!民営化しただろ!どこまで古典好きじゃこの勘違い鎧は!

 

 

 

「スーザン…」

 

 

「っ、堀井君」

 

 

「しかも着てるもん本来逆の出身地だろが…頭痛がぶり返して来た」

 

 

「しっ!静かに!」

 

 

 

グレモリーに咎められたが、普通ならこの状況…甘酸っぱい青春のシーンとは思わないぜ?寧ろ血生臭い

 

 

 

その決着や如何に!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「忘れてた…あんなの着てる時点で"普通じゃなかったな"…ったく」

 

 

「ふふ、そう言わないの。絵に書いたようなカップルじゃない」

 

 

 

まあ結果は会話の通り、新たにカップルが生まれたんだがな?夕暮れの中、暑苦しい装備したカップルの写真を慈しむように見るグレモリーと、ソファーで疲れを癒やす俺は二人きりで部室にいる

 

 

 

「…ねぇ、タカシ?好きな者同士が一緒になったら、どうなのかしら?」

 

 

「はぁ?どうって言われてもなぁ…」

 

 

 

こんな中で何の気なしにグレモリーが恋愛について聞いてくる。これ間違ったら好きな人にどう思う?って聞いてるようなもんだろ?どうせ無いが…考えた自分が虚しい

 

 

 

「…逆に言うが、好きでもねぇ奴とくっついて幸せと思う奴、この世に何人いるよ?」

 

 

「え?」

 

 

「俺は恋を知らない、愛も異性の愛を知らない。けど、"『家族の愛』は知ってる"。産んで死んじまった母さんは勿論、必死こいて育ててくれた親父の愛を…俺はもらってここにいる。そこに互いの"好き"が無い訳、ねえだろ」

 

 

「っ!…そうね、その通りだわ」

 

 

 

この時、俺はグレモリーが"籠の中の鳥"のように見えた。手を伸ばしても、羽ばたいても、見ることしか出来ない…哀れな鳥に

 

 

そして同時に、こいつもまた普通の女の子なんだと、酷く実感が湧いた

 

 

 

「タカシ…こっちに来てくれない?」

 

 

「…はぁ、はいはい」

 

 

 

今回ばっかは、言うこと聞いてやっか…一つ上の姉系悪魔が、俺の胸に頭を付けてしなだれかかって来るのも、今回は目を瞑る。今まで見た彼女が芝居のようで、酷く弱ってる今のグレモリーが本物の彼女のように思えた俺は、自然とグレモリーの頭を撫でていた

 

 

 

 

 

    

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後帰って来た部員フルメンバーによって一悶着あったがな!畜生!ちっとは普通に終わらせろよ!




技名厨二過ぎて頭痛がしそう…考えたのは私ですが

近衛のキャラがどんどんデカくなる、これがオリキャラの弊害なのか…

次回シトリーと使い魔。一話で済ませてライザーに行きたい所…では!
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