ハイスクールd×d 仮初めと虚無   作:Third+s

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今回急展開です。コロコロ視点が変わって読み辛い事が多くなってますが、すいません!

ではどうぞ!


ハプニング!

『随分派手にやられたな、近衛剛』

 

 

 

声…目の前が暗くて何も見えない。それ以前に…自分に何があったのかが分からない

 

 

 

『お前はあの不死鳥に心臓を貫かれたんだ。一時的ショックでそうなるのも、無理は無い』

 

 

 

てかさっきから頭で喚いてるのはどこのどいつだ?しかも心臓刺されたとか俺死んでんじゃん!

 

 

 

『忘れたか?俺の名を、赤き天龍の名を』

 

 

 

待て…赤い龍、っ!お前いつしかの夢で話した!それに俺、チャラ男と戦ってたんだ!あれ?でも俺死んだんだよな?…何がどうなってんの!?

 

 

 

『まあ落ち着け、順を追って説明する。だがまずは知らなければなるまい…"私が何故お前に宿ったのか、そしてお前の中で目覚めた忌まわしき力について"、な』

 

 

 

すると俺の視界が突然赤く照らされ、そこから想像を超える異形が姿を現した

 

 

赤い龍、『ウェルシュドラゴン』、ドライグ!

 

 

 

『さあ、ようやくご対面の所だが、説明に入ろう…お前の力の発現は、俺という力の塊がお前の存在と同化してしまった事から始まる』

 

 

 

それって…兵藤一誠が殺される夢のことか?

 

 

 

『そうだ、あの時の俺はまだ相棒…兵藤一誠の中で"眠っていた"。今回のように覚醒前に宿主が死ねば、必然として俺は別の宿主に宿る…そこで、夢からの視点という不確かな繋がりによって、お前を見つけたのだ』

 

 

 

でも…それって"都合が良すぎねえか"?

 

 

 

『そう、都合良く"合わせられた"のだ。"お前の中で眠る者"によって、な』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あのゲームから…2日。私はほぼ何も考えられない内に、式場でドレスを着ていた…挨拶だけだと言うのに、まるでもう結婚式に出るかのような…純白なドレスを

 

 

 

「……」

 

 

 

鏡の自分を見ると、酷いものだわ。隈が目立って、目に光が無い…自分なのか疑う程の姿だ

 

 

 

「よぉ、会いに来たぜリアス」

 

 

 

その声を、今聞きたくなかった。背後で荒れ狂う炎を見ると、怒りと憎しみが頭を支配する!

 

 

 

「…ライ、ザー!」

 

 

「おいおい、親の仇を見る目だな…ま、気持ちは分からんでもないが」

 

 

 

周りの付き人達がライザーの退室を促す中、私は自然と前に進み出て、ライザーに向けて手を振り上げていた

 

 

 

「おっと!いきなり不躾だな」

 

 

「どの口がそれを言うつもり!あなたは…あなたは!」

 

 

 

もう枯れてしまう程流した涙が、また溢れていた。止められた腕を見て悔しさが溢れた…こんなことしたって何も変わらないのは分かってる、分かってるのに!

 

 

 

「リアス、奴は…"近衛剛は死んだ"。これは事実だ、それにもう踏ん切りをつけろ…奴は"お前を拒んで死んだんだ"。今更お前を拒んだ男を掘り返すな!」

 

 

「っ!?」

 

 

 

その言葉が胸に突き刺さる。口を開こうにも、思考が纏まらず言い返せない

 

 

 

「あいつは死を覚悟して俺に刃向かった。ならば本望だろ…式も間近だ。しっかり顔を作っておけよ?貴族の方々に悪い印象を与えないようにな!」

 

 

 

そう言い残して、ライザーは再び転移の魔法陣を使い、この場を去った。私は体から力が抜け、その場でへたり込んでしまった

 

 

 

 

 

 

そう…タカシは死んだ。ブーストを切らして全身から出血し、ライザーに心臓を貫かれたことで

 

 

その後は怒りの余り記憶が曖昧だけど、ライザーへありったけの『消滅の魔力』をぶつけていたと思う…結果は無駄だったけど

 

 

 

『投了(リザイン)しろ。そうすればその男に駒を使っても構わない』

 

 

 

ライザーのこの言葉に縋るように…私は条件を飲んだ。もう、私のちっぽけな夢なんてどうでも良かった。ただ、私の為に命を投げ売った彼を救うことが私の最期の望みだった

 

 

そして条件通り、ライザーは駒を使うことを許し、『兵士』の駒全てを使って転生を開始した…けれど

 

 

 

 

バギッ!

 

 

 

そんな不快な音が響いた瞬間、タカシを囲んでいた魔法陣が歪み、『兵士』の駒は

 

 

 

"『赤龍帝の篭手』に吸収されてしまった"

 

 

 

理解出来なかった。何故駒は彼に宿らなかったのか、そして駒は何故"今も機能しているのか"

 

 

だけどそんな些細な事は関係ない…その後に起きた現象は、今でも鮮明に思い出せる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「タカシ…?どうして…、どうして目を開けてくれないの?」

 

 

 

駒は正確に発動したはずなのに、タカシは目を開けるどころか、傷も一切治っておらず、瞳孔が開いたまま仰向けに倒れたまま

 

 

 

「他の駒…『騎士』は、『戦車』は!」

 

 

 

他の駒を使っても、ピクリとも反応を示さない。それはつまり、彼の潜在能力に不釣り合いということ

 

 

 

「私が…私が弱いからなの?どうして…どうして私は彼を救えないの!」

 

 

 

人間であることを誇りにしている彼を転生させる、それは彼が最も望まない事。それでもいい、恨まれたって構わない、それでも生きて欲しいと願っているのに、それすらも叶えさせてくれないの!?

 

 

 

「『…リアス、もう無駄だ。そいつは悪魔になれない』」

 

 

「いや…いや!」

 

 

 

子供が我が儘を言うように、必死に私は縋りつく。涙が冷たくなったタカシの頬を伝う。血塗れの体に触れる私の制服も、彼の血で汚れた。その悲しみに浸る中

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ギィィィィィィィィィ!!!】

 

 

《!!?》

 

 

 

彼の右手、タカシの神器である『虚無の篭手』から悲痛な叫びが轟いた

 

 

その瞬間、篭手から発せられた尋常じゃない量の"黒い雷"が瞬き、フィールドを無差別に破壊し始めた

 

 

 

「タカシ!」

 

 

「『離れろリアス!』」

 

 

 

咄嗟に弾かれた私が再びタカシに近寄ると、ライザーはそれを必死で止めに入った。それを振り払おうにも、今の私にそれだけ出来る魔力は無かった

 

 

 

そしてライザーとユーベルーナが、アーシアと私を抱えてフィールドから転移する瞬間…タカシが次元の狭間へ落ちていく姿を見て、それっきり記憶が無い

 

 

 

 

 

 

 

「タカシ…!」

 

 

 

思い出すだけで、涙が溢れた。悲しみは増すばかりで、私は再びその場で泣いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここは婚約パーティーの会場、あちこちで悪魔の貴族の方々が談笑し、部長のお父様や、フェニックス家の方々に挨拶する者たちで賑わっていた。そんな会場の中で、僕、木場祐斗を含むグレモリー眷属も参加していた…だけど

 

 

僕たちは誰も動くことなく、ただその場にいた。子猫ちゃんは普段の無表情とは違い、見るからに陰のある表情を見せ、朱乃さんは必死に自分の感情を抑えるため、彼女が羽織る着物の裾を握り締めていた。アーシアちゃんに至っては、普段の明るさが微塵も感じられない

 

 

 

僕たちはゲームに負けた。そして部長は約束通り、ライザーと結婚することとなった…だけど僕たちが一番悲しく、辛い現実は、ここにいたはずの存在が消えたことだ

 

 

 

「散々な事を言ってますね」

 

 

「っ、会長…」

 

 

 

すると僕たちに声を掛けた一人の女性、シトリー家次期当主、駒王学園の生徒会長でもあるソーナ様だった。彼女も恐らく、部長との仲で招待されたのだろう。どうやら、ゲームに勝ったライザー眷属たちが好き勝手喋っている事に対して言ったようだ

 

 

 

「結果は負けということでしたが、あのゲームの勝者など誰が見ても明らかです。…彼のことについては、とても残念です」

 

 

 

ソーナ様の言葉に、他の皆が悔しげな表情を浮かべる。きっと、僕も同じ様な顔をしているんじゃないだろうか

 

 

彼は、タカシ君は思えばいつも前に立っていた。僕たちよりも、部長よりも前に立ち、決して立ち止まらず戦っていた。死線なんて超えた事も無いのに、殺し合いなんてしたこともないのに、ただ自分の為と言って、アーシアちゃんを救い、強化体の悪魔を倒し、部長を守ろうとしていた

 

 

最初は本気で嫌がっていたけど、少しずつ僕たちを受け入れて、少しずつ分かり合えてきたんだ。なのにどうして今彼が死ななければならなかったんだ!

 

 

 

「…一重に、僕たちの力不足だと思います。彼は、タカシ君は結局、僕たちすら守ろうと戦っていました…"共に戦おう"と思わせられなかった、…僕の力不足です」

 

 

 

手が震えていた。抑えられない感情が堂々巡りして、中々抜け出せない

 

 

 

「いいえ、近衛君は一人で戦ってなかったと思います」

 

 

「え?」

 

 

「一人なら、ライザーの『女王』を朱乃に任せません。一人なら、木場君や塔城さんをそもそも敵と戦わせません。近衛君とそれほど関わりはしませんでしたが、彼の姿勢を見れば、一人で戦っているようには見えませんでした」

 

 

 

優しい笑みを見せ、ハッキリと告げるソーナ様を見て、心が軽くなった。どうしてなのか自分でも分からない、彼の死の後だというのに、何故こうもスッキリと納得出来るのだろう

 

 

 

「…ありがとうございます」

 

 

「いいえ、気にしないでいいわ。そんな暗い顔をして、彼に笑われては示しがつかないと思っただけよ」

 

 

 

一応の礼を述べると、ソーナ様が何気なく言葉を返した。その時、会場が騒がしくなる。見ると、会場の最前で炎が巻き上がり、不死鳥、ライザー・フェニックスが現れた。彼は赤いスーツを着込み、会場の方々へ口上を述べる。だけど、僕は奴を…仲間の仇を良くは見れなかった。朱乃さんが今にも飛び出しそうな所を、ソーナ様がそっと引き止めていらっしゃった。あの姿を見なければ、きっと僕も飛び出していた所だ

 

 

 

「それでは紹介します!我が妃、リアス・グレモリー!」

 

 

 

ライザーの言葉の後、僕たちが見慣れた赤い魔法陣と共に…僕たちの主、リアス・グレモリーが式場に現れた。その顔は毅然としているが、僅かに目が腫れている…きっと泣いていたんだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビシッ!!

 

 

 

だけど次の瞬間、僕たちは予想すら出来ない現象を目撃する

 

 

 

「な、何だ!」

 

 

「どうなっている!」

 

 

 

他の貴族が驚く中、僕たちも身動きが取れなかった

 

 

 

「空間が…"割れている"?」

 

 

 

この会場のど真ん中、丁度僕たちの目の前の空間が、不自然にヒビ割れていた。しかもそれは尚もヒビを広げ、現場は騒然とした。そこへ駆け付けた衛兵も、いつ何が来ても対応しようと武器を構えた

 

 

 

 

 

 

「え~と何だ、勘で殴ったらヒビ入ったし、このまま抜けるぞ?」

 

 

 

「え…」

 

 

 

気のせいかと思った。何かの幻聴なのかと…でも聞き間違いでは無かった。その声は、今一番聞きたかった声なのだから!

 

 

 

 

 

 

 

「せ~の!ぶっ飛べ~!!」

 

 

 

威勢の良い声と共に、ヒビの入った空間が叩き割られた。そこから現れたのは…死んだと思っていた彼、これほどまでに待ち望んでいた僕らの仲間

 

 

 

 

 

 

「タカ、シ?」

 

 

「お?何だよ幸先良いじゃねえか。目標発見、かな?」

 

 

 

飄々とした口調で現れた彼は、ゲームの時に着ていた学ランを羽織り、両腕に篭手を装着した状態で、不敵な笑みで部長を見た

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『お前も随分イカレた奴だよ』

 

 

 

俺、近衛剛は俺の左手に間借りしてる龍、ドライグに様々なことを聞き、"チャラ男をはっ倒す策"、並びに延命処置を終えた事で意識を現実に戻した

 

 

 

「…なぁ、ドライグ。ここどこ?何か万華鏡みたいな吐き気しそうな空間が見えるんだが?」

 

 

『ここは次元の狭間だ。お前の世界と別の世界の境界線、といった解釈でいいだろう』

 

 

「ウェイト!サラッととんでもない事言ったよこのトカゲちゃんは!何でそんな地獄より傍迷惑な空間飛ばされてんのよ俺!帰り方も分かんねえじゃねえか!地獄なら鬼とか踏み倒して無理矢理尋問すりゃ脱出出来んのに!」

 

 

『サラッと問題発言をするな貴様も…そして私はトカゲか』

 

 

「落ち込んでんなよあんた!取り敢えずどうやって出んのよこれ!」

 

 

 

俺の状況はかなりヘヴィーなものらしい。そしたら何故か俺の近くにフヨフヨと何かが流れて来た…ってこれ俺の学ランじゃん!猫娘に貸してたけど、リタイアした時に服だけ転送から逃れたのかな?

 

 

『あ~待て、待たんか!…ふむ、確かにそれも問題だが妙だ。普通人間がこんな所に放り出されれば肉体そのものが崩壊してもおかしく無いんだが…』

 

 

 

取り敢えずその学ランを手に取り羽織る。一応、"この姿"だとまた何かと喚かれそうだし…て待て。肉体が崩壊、て!おいおいおいふざけんじゃねえ!んならとっととこのクソ空間からおさらばしねえと俺が体ごとおさらばするってのか!?笑えねえ!何一つ笑えねえ!

 

 

 

「あぁもう焦れったい!」

 

 

『待てよ、もしかしたら宿主の虚無が崩壊を阻止して…ってタカシ!何をするつもりだ!?』

 

 

 

何って言われても、今から空間の壁を『虚無の篭手(ゼロ・ギア)』でぶん殴るだけなんだけどね!

 

 

 

『待て早まるな!今狭間を壊して"奴ら"の気にでも触れたらとんでもない事に』

 

 

「御託はいいから取り敢えず出るぞボケ!!」

 

 

『Zero!』

 

 

 

右手の篭手を発動し、俺は右腕全体に紫炎を纏わせ、思いっきり近くの壁を勘でぶん殴った!そしたら何かガラスにヒビが入る音がしてそこを見ると、どうやらホントにどっかと繋がっていたらしい

 

 

 

「え~と何だ、勘で殴ったらヒビ入ったし、このまま抜けるぞ?」

 

 

『…はあ、もういい。今更止めた所でもう目を付けられているだろう』

 

 

 

何故か諦めムードの赤きトカゲちゃん。誰に目を付けられてんかは知らんが…もしかして管理人さん?ま、どうでもいいや

 

 

 

「せ~の!ぶっ飛べ~!!」

 

 

 

取り敢えずは脱出!右手をもう一度ヒビに向けて振り切り、今度こそ壁はガラスのように割れ、世界の景色を見た

 

 

だけど殴った勢いもあって、どうにか地面に踏ん張りながらその勢いを殺していく。2メートル程滑った後停止して周りを見ると、どっかのお偉いさんのパーティー?的な場所にいた

 

 

 

「タカ、シ?」

 

 

 

すると耳に聞き慣れた声がした。そっちの方を見ると、何という事でしょう!最初に見つけたかった目標、てかめっちゃ綺麗なドレス来たグレモリーと赤いスーツのチャラ男がいるではありませんか!

 

 

 

「お?何だよ幸先良いじゃねえか。目標発見、かな?」

 

 

 

そう言ってる間にちょっと嬉しくなりつつ、後ろを見ると、いつの間にか割れた空間は元に戻っており、そこにいたのはグレモリーの眷属一行と…生徒会長がいた

 

 

 

「お前らもいたのかよ!丁度探す手間が全部省けたわ」

 

 

「タカシ、さん?本当に…?」

 

 

「何か幽霊見た感じの反応だなおい。てか周りの如何にもな兵隊さんは何よ?」

 

 

 

何だか俺に熱い視線(殺気)を送ってる兵隊さんが心臓に悪いったらありゃしない。そしたら眷属一行が震えだした。何?俺何か怒らせた!?

 

 

 

「タカシさん!」

 

 

「ええ!?アーシアさん!?何故飛び付いてんのよこんな公然の場で!」

 

 

「私、私…もう会えないかと思いました。二度とタカシさんとお喋り出来ないかと思って…ずっと辛かったです…!」

 

 

 

めっちゃワンワン泣かれて俺困るんですが!?って良く考えたら俺心臓刺されたんだ。死んだと思われて当然か

 

 

 

「タカシ君…お帰りなさい」

 

 

「本当に、生きてるんだね!」

 

 

「…先輩のお馬鹿さん」

 

 

「あれ?一つ歓迎どころか罵られてる!?」

 

 

「…先輩が死んじゃったら、悲しむ人たちが…たくさんいるんですよ!」

 

 

 

って、猫娘まで泣き出しちゃったよ…畜生、俺も無茶し過ぎたな

 

 

 

「…悪いな、皆。感動の再会に浸りたいんだけど…生きて帰る以外にも、"約束"が残ってんだ」

 

 

「タカシさん…?」

 

 

 

そろそろここまでにしよう…俺がここにいるのは決着付けたいからだ

 

 

 

「…まさか殺しても生き返って来るとはな」

 

 

「よおチャラ男…いやライザー。俺がここにいる理由については…説明いるか?」

 

 

 

ライザーは一歩進み出て俺を少し高い位置から睨み、俺は悠々と歩きながら好戦的な笑みでそれを返す

 

 

 

「曲者が!」

 

 

「てめえに用はねえんだよ」

 

 

 

そしたらその空気も読まず兵隊さん1が矛を突き出した。勿論それを危なげなく篭手を付けた右手で鷲掴みにして、篭手をはめた…いや今は違う表現だが、『赤龍帝の篭手』のある左手で矛の棒を叩き折り、その勢いで回転して右後ろ回し蹴りを兵隊さん1の側頭部へ叩き込んだ。兵隊さん1はモロに受けて横へ吹き飛ぶと、隣の兵隊さん2と3を巻き込んで転げていった

 

 

 

「今から誰一人文句を吐くな…近付くなら問答無用で潰すぞ」

 

 

《!?》

 

 

 

俺の中の魔力を押し出すように解放し、周りを威圧する。簡単に換算したら、多分会場内で序列八位ぐらいの魔力は出してんじゃないかな?

 

 

 

「おいおい、死んでからまた魔力の量が出鱈目になってねえか?」

 

 

「どうやら"元々バグってる"らしいぜ?この力を持ってる奴は必然的に化物になる予定らしいから」

 

 

 

そう言って右手を見せると、篭手の中から"黒い意思"が頭に流れ込んだ…クソ、これがドライグの言ってた"あれ"か!

 

 

 

「リアスを取り返しに来たか…だが既に決着は付いた!結婚を取り止めるつもりも無い!」

 

 

「よし、ならば戦争だ。今からその首根っこ締め上げて調理してやんよ。自分の火で表面炙ってな!見映えだけは良くなりそうだ」

 

 

 

だけどその黒いのはすぐに消え、正気に戻った。どうもあれは気を強く持たないと"侵蝕"してくるらしいから気を付けよう…とまあこれは置いといて、我ながら安い挑発だと思うよ。周りはザワザワ言いながら罵倒の嵐、良い傾向だ。ここで俺を殺す意向に傾けば、あれよあれよとライザーとの勝負に持ち込み易くなる

 

 

 

 

 

 

 

「来ないで!!」

 

 

「…あん?」

 

 

 

だけど俺のせっかくの考えを、紅髪の花嫁さんがパァにしてくれやがった…どうすんのよこれ 




ドライグとの対話は所々補足的な場面で明らかにします。でないと進まないんです…ただてでさえ遅いのに

取り敢えず次回、タカシ復活!だけど当の救出対象は彼を拒んだ!?さてその真相は…みたいな感じです

では!
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