ハイスクールd×d 仮初めと虚無   作:Third+s

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お久しぶりです。そして遅れてすいません!

創作意欲を向上させるべく別の作品を書いて漸く出来ました

その割に進みませんが…どうぞ!


災禍の火種

「さて、それじゃあ皆の契約件数を発表するわね」

 

 

「…」

 

 

 

今、俺は家のリビングにいる。オカ研メンバーとテーブルを囲み、いつものように定例会議を進め、何気ない報告を聞いていた

 

 

あの"黒い意思"の猛攻を受けた俺は、時間にして10分程気を失っていたが、思いの他意識の回復が早く、何とか精神が不安定な状態を誰にも気付かれずに家に帰る事が出来た

 

 

 

「最後にタカシ…流石ね、10件よ」

 

 

「凄いです!流石タカシさんですね!」

 

 

「あらあら、これは目覚ましい記録ですわね」

 

 

「これなら中級に昇格するのも時間の問題だね!」

 

 

「…ん?おい待てイケメン!俺は悪魔じゃねえぞコラ!」

 

 

 

何だか聞き捨てならん話が聞こえたので、一応突っ込みは入れさせてもらった

 

 

 

「…タカシ先輩?どうかしましたか?」

 

 

「っ!え、あぁいや…ちょいとヒマ過ぎて眠かったんだよ」

 

 

「…タカシ?ひょっとしてまた隠し事かしら?」

 

 

 

だけど俺の様子に感づかれた瞬間、主に女子陣(てかほぼ全員か…)が血相変えて俺をジト目で見てきた。朱乃さんに俺の状態を暴露されたから、もう隠し事したらタダじゃ済まないのは目に見えてる

 

 

 

「……はあ、まあいいか。どの道聞きたかった事だし」

 

 

 

そんな訳で、俺は全員に見えるようあるものを見せた

 

 

 

「これって、写真?」

 

 

「これに写ってるのは…もしかして兵藤君かしら?」

 

 

 

姉さん方が言うように、俺が見せたのはイッセーの写真…ドライグ曰わく聖剣が写った写真だ

 

 

 

「あぁ、この写真について…何か気付いた事はあるか?」

 

 

 

ここで俺は敢えて、聖剣の事を口にせず皆に質問する。そうすれば、聖剣という単語を最初に発した奴が、聖剣に詳しいということになる

 

 

 

 

 

 

 

「それは聖剣だよ」

 

 

「っ、木場…?」

 

 

 

そして食い付いたのは、木場だった。だけど俺が予想外だった事は、木場の雰囲気が激変した事についてだ……おいおい、こりゃ因縁有りかな?

 

 

 

「…まさかこんな偶然があるだなんて」

 

 

「木場、お前聖剣について何かっ!?ぐっ!」

 

 

「っ!タカシ!?」

 

 

 

だけどその時、俺の頭に再び"黒い意思"が覆い被さり、膨大な負の感情を流し込んできた

 

 

それは正しく、『殺意』『恨み』『復讐』…あらゆるドス黒い意思を脳に叩き込んで来る中、俺は推測を立ててみた。いや、ほぼ確信というべきか

 

 

 

「~~っ!、ぐが…やっぱ、り…!"聖剣が原因か"!」

 

 

「どうしたっていうの!?タカシ!しっかりしなさい!」

 

 

「部長…申し訳ありませんが、これで失礼します」

 

 

「っ!祐斗!?こんな時にどこへ!」

 

 

 

すると木場の奴、俺を置いてその場から去っていった。だけどふと、あいつの胸の辺りから"黒い霧"が漏れているのが見え、そこから何故か感情が流れ込んで来た

 

 

 

 

 

【『聖剣計画』…『聖剣エクスカリバー』、『実験台』…『復讐』!】

 

 

「は!はっ、は…はぁぁ。…"エクスカリバー"?」

 

 

「タカシ、良かった…もう大丈夫なの?」

 

 

 

木場の声がくぐもって聞こえた後、突如俺を苦しめていた"黒い意思"が霧散した。何だったんだ?まるで"聖剣を憎む感情"が共鳴したように見えたが

 

 

 

「ああ…なあ部長、聖剣ってのは何なんだ?見た感じだと、木場と一悶着あったみたいだが…」

 

 

「…そうね、あなたになら話してもいいかしら。それと、後で苦しんでた理由を教えて頂戴。それなら話すわ」

 

 

「分かった。これ以上隠し事で面倒はゴメンだからな」

 

 

 

そして俺は、新たな戦場に足を踏み入れる事となる。一人の男の、憎しみの過去を知ると共に

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな事があって翌日の放課後、俺は木場を呼び出して剣道部の道場にいた。実は俺と木場、ライザー戦の後からちょいちょいこうして剣を交えている。無理言って借りさせてくれた剣道部に感謝だ。特に女子軍はキャーキャー言いながら譲ってくれたんだが、単に木場のイケメン効果だけでなく、何でも剣道部に助っ人として大分貢献しているらしく、その恩返しとして貸してくれてるらしい……何故か俺にも握手を求めて来た部員もいたが

 

 

気を取り直して、木場は竹刀を正眼に構え、俺はいつものように型無し…自然体でただ利き手に竹刀を持ち、後は肩の力を抜く状態で向き合う。勿論、互いに防具は無い

 

 

 

「いつも通り、一本勝負の参ったと言わせるまで続く無制限試合だ。いいな?」

 

 

「…出来れば今日は止めておきたいんだけど、いいかな?勝手で済まないけど、体調が優れなくて」

 

 

「何言ってんだ?"その状態だからこそだろ"?」

 

 

「え?」

 

 

「それでは、始め!」

 

 

 

木場が俺に何かを聞く前に、剣道部員の合図がなり、試合が始まった

 

 

 

「隙だらけだ」

 

 

「っ!?く!」

 

 

 

俺は出来る限り余計な動きを省いて木場の懐へ飛び込み、すくい上げるように横凪ぎに竹刀を振る。木場それを持ち前の反射神経で竹刀を使い、攻撃を凌いで見せる

 

 

 

「敵がコンディションに合わせるとでも!」

 

 

「このっ!」

 

 

 

竹刀がぶつかる乾いた音が止まぬ内に、二度目の衝突が起こる。俺は横凪ぎの勢いを乗せて回転しながらもう一撃を、木場は防いだ際上に上げられた竹刀をそのまま縦に振る一撃を繰り出す

 

 

 

「くっ!」

 

 

「ぎっ!?」

 

 

 

だが結果は相撃ち、互いの一撃は双方の右肩に直撃し、苦悶の表情を浮かべながら、互いに左へ体を流し、距離を取った

 

 

 

「いっつつ…嫌なのもらったな」

 

 

「くっ、相変わらず読めないよ。君の攻撃は」

 

 

「そりゃ読ませないようにしてんだからな?」

 

 

 

食らった一撃の具合を確かめるように肩を回して安否を確認した後、俺は何気なしに質問に答える

 

 

 

「まあ何だ、あの勝負で課題が出たのは、何もお前等だけじゃないって話だ」

 

 

「そう言いながら剣で僕と渡り合う時点で、君は異常だよ」

 

 

「抜かせよイケメン、今のお前、"本気でもないクセに"」

 

 

「っ!言ってくれるね!」

 

 

 

今度は木場が仕掛ける。竹刀の切っ先を俺に向け、自分の顔横に構えながら正面から突っ込んでくる

 

 

 

「ほら、隙だらけ」

 

 

「なっ!」

 

 

 

だが"今の木場"じゃ俺に剣を届かせるには至らない。何せ剣が"迷ってる"、いつもの鋭さも欠片とて見受けられない

 

 

だからしっかり分からせてやる。即座に体を半身にして一足で向かい来る木場を迎え撃ちつつ、竹刀の腹を自分の竹刀で横から押して逸らす。すると木場は反応が遅れ、徐々に竹刀の軌道を逸らし近付く俺に対処出来ないまま、懐への進入を許し

 

 

 

「余所見のし過ぎだ…俺の勝ち」

 

 

「…参りました」

 

 

 

逆手に持ち直した竹刀で木場の喉元に腹を当て、勝負をつけた

 

 

 

「う、嘘!?木場君が負けちゃった!?」

 

 

「てか何今の試合!凄すぎて信じられなかった!」

 

 

「きゃー!木場様が、木場様が~~!」

 

 

 

周りが煩いが、木場から伝わる雰囲気は重い。俯き、拳を固め、震えている

 

 

 

「お前このパターン一度受けたろうが……そんなに憎いか?」

 

 

「っ!?」

 

 

「復讐をとやかく言う気はねえ。俺ならすぐにでもここ飛び出して顔殴りに行くだろうし…ただ言っといてやる。今のお前の命は、"その程度で投げ打つ程軽くはねえぞ"」

 

 

 

俺が何を言わんとしているか、頭の良いこいつならすぐ分かるだろう。俺が聖剣の事を言ってるのも…少なからず気付いてる

 

 

 

「…部長から聞いたのかい?」

 

 

「情報元が重要なんかじゃない。それに俺も"お前の用"に付き合う必要があるんだ。だからお前とは協力関係を結ばないといけないのは必然、それに…仲間を、俺の世界の住人を失う訳には、いかねえんだ」

 

 

「君には関係無い」

 

 

「悪いが嫌でも協力させてもらう。てか協力しろイケメン」

 

 

「身勝手だね」

 

 

「らしいだろ?」

 

 

 

そんな軽いやり取りを終えると、俺は木場に背を向け、その場を去る

 

 

 

その後グレモリーに球技大会の練習をサボった件でボロカスに怒られた…畜生め

 

 

 

 

 

 

「行くぞお前等!打倒近衛!打倒リア充!今こそこの激情晴らさずおくべきか!」

 

 

《うおおおおおおおおおお!!!》

 

 

「向こうも気合いが入ってるわね。さあ皆!この球技大会、絶対優勝しましょう!」

 

 

《はい!》

 

 

「了~解。そして張り切ってる理由には全力スルーなのな」

 

 

「…」

 

 

 

そしてやってきました球技大会。一応、ここまでに大きな事態は起こっていない。強いて言うなら何故かはぐれ悪魔の討伐が相次いだ際、俺が全て駆り出されたくらいか。しかもグレモリーのグループに留まらず、生徒会長のグループとも行動する羽目になってるし…便利屋か俺は!

 

 

 

「てか何だよあの嫉妬に満ちた殺意は、見てて哀れに見えるわ」

 

 

「…その元凶が良く言います」

 

 

「ホンット口が減らねえな猫ちゃん」

 

 

「はわわ、緊張しますぅ」

 

 

「大丈夫ですわ、気を張らずに行きましょうね」

 

 

 

何だかいつもの軽いやり取りの中、やっぱり残っちまってる違和感。恐らく、グレモリーも気付いてるだろう。少々不安だが、今は仕方ない

 

 

 

 

 

一回戦第一打席 一番 塔城

 

 

「…バッチコイ」

 

 

《か、可愛い!》

 

 

 

結果、猫娘の打った豪速球がファーストの腹部に直撃。白目を向いて気絶していたが、大事をとってヒットに留まる(ファーストは保健室へ直行)

 

 

 

二番 木場

 

 

「クソ!食らえイケメン!」

 

 

「ふっ!」

 

 

 

結果、三塁側へ打ち返し、無難にヒット。塔城も無事二塁へ

 

 

 

三番 アーシア

 

 

「あ、あわわわ!よ、よろしくお願いします!」

 

 

《…ぽっ》

 

 

 

結果、腑抜けたピッチャー(てか全員)によるフォアボールで押し出しで満塁へ…グレモリー、策士!

 

 

 

そして四番、俺…

 

 

「出やがったぞ野郎共ーーー!!」

 

 

《死ね地味野郎!そして羨ましいぞリア充!!》

 

 

「すっげぇアウェイ…」

 

 

 

さっきまでのほんわかムードは何処へやら、一気に殺気に満ちた野郎共の血眼を浴びる羽目になった…あれか、女性陣は本気で叩ける訳が無い。でも木場は叩きのめせば女子が怖い、なら自分らに近しく尚倒しやすい俺…みたいな消去法の元出た結果なんだろうなぁ…

 

 

 

「何で地味なテメェがモテんだよ!」

 

 

「絶対俺の方が顔良いだろ!?理不尽にも程がある!」

 

 

「今こそ全モテない男子の嫉妬をその身に刻みやがれ!」

 

 

 

でもよぉそれって…舐めすぎだろハゲ共

 

 

 

「食らえ!そして恥をかけリア充野郎!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「しゃらくせえわコラアアア"!!」

 

 

《……えええ》

 

 

 

ピッチャーの全力投球をフルスイングして綺麗に吹っ飛んだボールは、ピッチャーの坊主頭のド真ん中をかすってフェンスに突き刺さった。手が届かねえとこに刺さったんだ。こりゃホームランかな?

 

 

 

「は、はが…っ、」

 

 

「つべこべ言う暇があんなら、命張ってでも女の心掴もうとは思わねえのか臆病者共。好きって"我が儘"も通せない野郎が!俺の生き方にいちゃもん付けてんじゃねえぞハゲ!」

 

 

 

ホームベースでピッチャー目掛けて中指を立てた後、俺は悠々とベースを回る

 

 

ちなみに五番の朱乃さんがトドメのホームランを入れ、野球部は尊厳もろとも砕け散りながら膝を突いたとさ…ドS撫子は今日も健在か

 

 

 

そして最終的に、俺たちオカ研は決勝で生徒会とぶつかり、またも人外スポーツを展開するが、無事勝利を収める。だけど

 

 

 

「いい加減にしなさい!」

 

 

 

パチンッ!と乾いた音が鳴った方を見ると、グレモリーが木場をひっぱたいていた。今日のあいつは、明らかにおかしかった。心ここに有らずみたいな雰囲気と言うべきか…まあ原因は分かってるが

 

 

 

「いつまでボーッとしているつもり!?あなた最近ずっと変よ!?」

 

 

「…もう帰っていいですか?それに今日は調子が悪いので。勝手ですいません」

 

 

 

普段のあいつにしては余りに素っ気ない態度にグレモリーは驚く。そんな彼女をよそに、木場はこの場を去る為、此方に向かって来ると、俺と視線が合う。しかし、それもあいつは無視し、俺の脇を過ぎ去る

 

 

 

「宛てもなく目くじら立てて、しんどくねえの?」

 

 

「…放してくれないかな?」

 

 

 

そんなイラつく態度を取る木場の肩を、俺が掴む。まあ能面みたいな笑顔で振り解かれたけど、立ち止まるには至ったらしい

 

 

 

「君に何が分かるんだい?何も失った事も無いクセに、知ったような口を聞かないでくれるかな」

 

 

「なら教えてくれんのか"死にたがり"、教える気もねえのに知って欲しそうな態度取ってんじゃねえぞ」

 

 

「ちょっと祐斗!タカシも止めなさい!」

 

 

 

グレモリーが止めに来るが、それを無視して睨み合いが続く

 

 

 

「何が失った事も無いクセに、だ…高が剣一振りに命を落とし兼ねない馬鹿やろうは、"この世を去っちまった仲間"の分まで生きようとも考えないらしいな。それがどれほど生きられなかった連中に対する侮辱か…理解出来んてんのか!!」

 

 

「黙れ!!」

 

 

 

だがその時、木場が俺の言葉に激昂した。頬に走る衝撃に、思わず後ろに下がりそうになるが、俺はそれを耐え、真っ直ぐ木場を見据える

 

 

 

「テメエ何様だ『騎士』さんよ。拾われた命を懸けて復讐したんじゃ何の意味がねえだろうが!」

 

 

「自分で言ったはずだろう?君は復讐を否定しないと!今更何故止めるんだ!」

 

 

「どうせ復讐すんなら"生きる為に復讐しろよ"!」

 

 

「っ!?」

 

 

「これから先、過去を引きずる位なら断ち切る…それくらいの気概なら別に止めはしない。だけど今のテメエはワザと全部を失うように復讐に走ってるようにしか見えねえ!そんな命を安く見るクソ餓鬼を!俺の世界の一部を切り捨てる程俺はまだ腐っちゃいねえ!」

 

 

 

俺の言葉に、木場の目が揺らぐ。だけどそのまま俯くと、木場は拳を固めつつ、絞り出すように言葉を漏らした

 

 

 

「……分かってるさ、そんなこと」

 

 

 

そう言うや否や、木場は俺をすり抜け、どこかへ歩き出す…あいつの背中へ投げかけられる言葉は、今の俺にはなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして放課後、どうにも言えない空気のまま、オカ研の面々は解散した。俺はというと、一人いつもの如く、イッセーの家に足を運んでいた。とはいえ、今日は借りてた写真を返しに来ただけだが

 

 

「木場は復讐の感情に歯止めが利かない、相変わらずイッセーはダウン状態、そして俺自身の浸蝕。問題は山積みと来た…誰か休ませてくれ」

 

 

 

泣き言が出たっていいと思うんだ。何で半年もない間にこんな血みどろなファンタジーに巻き込まれてんだ俺!俺が選んだ道とはいえポンポン問題起こし過ぎなんだよ周りの連中は!

 

 

 

「そういや暫く親父たちに手ぇ合わしに行ってねえや。ここんとこの近況教えたら…どんな事思うだろうな」

 

 

 

そんな呑気な事を考えていると、お俺の前に妙な奴らを見つけた。妙、というよりも変な連中と言うべきか

 

二人組で白いローブを纏い、全体的なシルエットは隠れているが、体格からすると女だろうか。そいつらがフードを目深に被って、片や何だか大荷物を背負って歩いているのだ…いや、どう考えても変だよね~?…それに、だ。あいつ等から"覚えのある気配"を感じる

 

 

「…(ここは自然と無視するか)」

 

 

覚えのある気配、それは言いようの無い"光のオーラ"。この気配を覚えたのは、あの時の堕天使戦の時だ

 

だが奴らが堕天使という訳じゃない、堕天使特有の僅かな嫌悪感が無いのは良い証拠だ…となると何だ?こいつらは何に似てるんだ?

 

そして特に警戒していない風を装って、二人組の横を通り過ぎた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もし、そこのお方」

 

 

「…何かご用ですか?」

 

 

 

出来れば干渉を控えたかったが、そうも行かないらしい。俺の背中から掛けられた声は、僅かに棘を潜ませていた

 

 

 

「君から良くないモノを感じる、良ければ我々が浄化して差し上げよう」

 

 

「残念、宗教勧誘はお断りだ。信教者なら余所で見つけてくれ」

 

 

「そうか、ならば…貴様は何者だ」

 

 

「っ!?ぬお!?」

 

 

 

嘘だろオイ!警戒してたとはいえいきなり斬り掛かって来る奴があるか!咄嗟に張った『腕』のお陰で大事には至らなかったが、こいつイカレてやがる!

 

 

 

「随分なご挨拶だなぁオイ…!」

 

 

「ほお、これを防ぐか…悪魔の気配を感じていたが、これは想定外だ」

 

 

 

こっちのセリフだ!と言いてえがまずは状況確認!敵は二人、一人は何か黒い十字架みたいな剣で突っ込むお馬鹿さん、一人は余りの状況に着いてけてない奴。…おまけに思い出した、この気配、あの"クソもやし"と似てるんだ

 

 

 

「はあ、確かぁ『悪魔祓い』だったか?テメエらの教えにゃ白昼堂々と殺し合いをしろとでも書いてあんのか?どいつもこいつも人見れば斬り掛かりやがって!」

 

 

「生憎悪魔信教者に通じる教えは持ち合わせていない。それに、貴様のその奇妙な力の事も聞かせてもらおう!」

 

 

 

どうやらこの女、青髪に緑のメッシュ入れた馬鹿は『腕』もろとも叩っ斬るつもりで剣を押し込んで来る。だが生憎とパワー馬鹿に押し合いは挑まないのは常套手段だ

 

俺は即座に後ろに回避しつつ『腕』を解除すると、女は剣を空振りさせて静止する

 

 

 

「ちょっと『ゼノヴィア』!いきなり襲い掛かるのはマズいでしょ!?それにここで争い事を起こせば面倒が増えるじゃない!」

 

 

 

するともう一人の女、茶髪ツインテールの女がパワー馬鹿、ゼノヴィアと呼ばれる奴を止めに入った。どうやらこっちはまだ融通が効きそうだ

 

 

 

「む、だが奴は悪魔で無いにしろ何らかの接点がある。見逃す訳には」

 

 

「お前裏事情に明るいなら考えろよ。ここがその"悪魔の領地で、そいつと何らかの接点がある人間がいても不思議じゃない"、て位よ?」

 

 

「そう言うのならアナタ、もしかしてグレモリー家の関係者?」

 

 

 

どうやら平和的解決に持ち込めそうだ。常識を語るツインテールが率先して応対を始めた。その間にパワー馬鹿は剣をそそくさと仕舞い出している

 

 

 

「んまあ、なし崩し的に協力してるもんだ。そっちは悪魔祓いで堂々と道を歩いてる様子だと、天使側の人間かね?」

 

 

「その通り、私たちは天界側から派遣された者で、この街に用があって来たの…そのついでに故郷だったから、友達に会いに来たんだけど、行方知れずみたいなんだよね」

 

 

 

そう言うとツインテールは暗い顔をする。…待てよ、行方知れずの友達?何だろスッゴい聞き覚えがある

 

 

 

「…そうかい、てことはその帰りだったのか。それで鉢合わせするたあ、俺らも運が無かったな」

 

 

「そうみたいね」

 

 

 

互いが互いに何とも言い切れず、僅かに笑い声を漏らすと、ツインテールはパワー馬鹿、ゼノヴィアと並び立って手を振って来る

 

 

 

「悪魔なんかといると命が幾つあっても足りないわよ?明日グレモリーの令嬢と会談があるから、もしかしたらそこで会えるかもね!」

 

 

 

そして二人は何事も無く背を向けて去って行く。ゼノヴィアが一度こちらを見て来たが、結局何も言わずまた背を向けたけど…あいつ謝りもしなかったな

 

 

 

「…もし推測が正しかったら、あの子には"コイツの事"何て説明するべきなんだろな」

 

 

 

そして俺は懐に仕舞っていた写真を見て、幼少期のイッセーの隣にいる"少年と思っていた彼女を見る"

 

 

 

「こりゃあ、悪い勘が冴えて来てんぞ…勘弁してくれ」

 

 

 

俺の嘆きを受け入れてくれる理解者が欲しい、そう思えてならない




あれ、イリナってこんなに落ち着いてたっけ?そしてゼノヴィア、辺り構わず聖剣を振り回とかて…何故かキャラ的にやりそうと思ったのは私だけでしょうか?

取り敢えず次はバトル入ると思います。出来るだけ早く書くことを心掛けます!

後、恋姫の世界にオリ主鎧武を突っ込む作品って需要ありますかね?見切り発車で書いてますが、もし何か要望がございましたら出したい所存です

それ以外のご意見などもお待ちしています!では!
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