ハイスクールd×d 仮初めと虚無   作:Third+s

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今回は前回のその後位しか進みません。すんません遅くて…





保護責任

「タカシ、私本気で怒ってるのよ?」

 

 

 

さて、やっとこさ目的地の駒王学園旧校舎。心身疲れ果てながらアーシアを連れて来れたんだが、今まで見たことない位覇気を纏ったグレモリーこと先輩が仁王立ちしていた。そんで今は正座で説教を食らってる。何これ新手のイジメ?

 

 

 

「あ~はいはい、役立たず扱いしたことは謝るから休ませてくれ」

 

 

「そうじゃない!勝手に堕天使と戦闘した挙げ句、堕天使サイドのシスターを匿えですって?身勝手にも程があるわ!自分の行動に責任を持てないなら初めから首を突っ込まないで!」

 

 

 

……ものっそい正論だ

 

 

 

「分かってるの?悪魔の私達の元なら安全と言ってるけど、あなたが仕出かしたことは言い方一つで三勢力の戦争を起こしかねない大問題なの!あなたは平穏を望んでるけど、こちらにもこちらの平穏があるの!それを崩そうものなら例えあなたでも許さない!」

 

 

 

恐ろしいまでの気迫で俺迫ってくるグレモリー。正論過ぎて言葉もねえ…その通りだ、俺でなくても、生きる限り平穏を望まない奴なんていないはずだ。例外も無きしもあらずだが

 

 

 

「…ふぅ~、その通りだ…済まない。けどアーシアは匿ってもらう、元はと言えばお前が辺り構わず凶悪攻撃しなけりゃ済んだ話だぜ?それは棚に上げないくれや。…2日、今日を含めた2日だけこいつを頼む!」

 

 

「え、ちょっ、タカシ!?」

 

 

 

グレモリーが咄嗟のことで混乱してるみてえだが、関係ない。今後ろで見たことない位暗い顔したアーシアを、危険な外にほっぽる訳にはいかない。安くてもこの頭を土下座で下げ続ける…この子を救うにはそれしかない!

 

 

 

「俺も、正直な話お前らに任せりゃ解決すると思ってた。でもお前らの事情考えずに酷えこと言った。勝手に戦争のタネを撒いた!俺だってお前らならきっと殴り倒してると思う!それでも、頼むよ!俺には戦うことは出来ても゛守り続ける力゛はねえ!自覚しててやった俺をここで半殺しにして構わねえ!その代わりに、アーシアを助けてやってくれよ!!」

 

 

「……どうして、そこまで」

 

 

「後悔したく、ねえからだよ!」

 

 

 

この時、自分でも驚いた。俺はここまで他人の為に何かをするような人間だったのか?と。俺は正真正銘凡人だ、あるとすればスポーツ関連では全く役に立たなかった『勘』とある程度喧嘩負けしない位の筋力。そんな俺は常に平穏を保つ為に、周りから距離を取った。失った時の悲しみに耐えられないから…自分を守ることしか出来ないから。それがどうだ…一度ファンタジーに片足突っ込んだばかりに力をつけちまった。それが現状に繋がってるのかね?

 

 

 

「…部長、彼の要望を聞いてあげてもよろしくては?」

 

 

「朱乃?」

 

 

 

すると土下座で下を向いてた際、俺の耳に届いたのは姫島さんの声と、俺に近付いてくる足音だった

 

 

 

「あなたは約束を守り、ここへ二人で訪れました。ならばこちらも約束を果たさなければなりませんわ。うふふ」

 

 

 

未だ下を向いてる俺の側で、姫島さんは俺を立てる言葉を放ってくれる。…ホント優しくて出来た悪魔ばかりだな。ここの悪魔達は

 

 

 

「僕からもお願いします」

 

 

「…私も賛成です」 

 

 

 

きっとこいつらは人よりも人らしい。仲間を想い、厳しく俺に当たるグレモリーだって、きっとそうだ

 

 

 

「もう一度、頼む!2日だけアーシアを匿ってくれ!」

 

 

「…はあ~、これじゃ私が悪者じゃないの。分かったわ、匿ってあげる…ただし!ちゃんとこの子の面倒は見てあげなさい」

 

 

「…ありがとう」

 

 

 

でも、眷属の言葉を聞き入れるこの人は、甘さもあるのかもな?

 

 

 

「って!ひ、姫島さん!?近くで座り込んでるからパンツ見えてますって!」

 

 

「あらあらうふふ…タカシ君は意外と初なのですね?」

 

 

「馬鹿ヤローーーー!健全な男子はそういうの見るとハアハア言うのばっかなんですよ!?てか俺にそんなの言わすな!こっちが恥ずかしいわ!」

 

 

「…先輩、いやらしいです」

 

 

 

なっ!?このチビっ子猫少女何て目で見やがる!

 

 

 

「心外だおチビ!俺は届くことの無い甘酸っぱい青春ライフを捨てて気楽な平穏ライフ送ってんだ!ぜってーモテないから諦めたとかでは決してない!」

 

 

「近衛君…言ってて悲しくならないのかな?」

 

 

 

イケメン…それは触れるな

 

 

 

「ー、~/…?」

 

 

 

するとアーシアが徐に声を出した。そういや日本語で喋り続けてたから置いてけぼりだった、この子のことなのに

 

 

 

「あら、ごめんなさい。タカシが何を喋ってるか分からないのよね?大丈夫、あなたの為にここに保護してもらうように頼み込んでただけだから、心配しないで頂戴」

 

 

「ー!~/ーー!」

 

 

 

アーシアが俺の方を見て涙ぐみながら笑顔で何かを必死に伝えてる。この時、俺は彼女が何を言わんとしているかすぐに分かった

 

 

 

「その子はあなたに」

 

 

「分かってる。ありがとう、だろ?俺もアーシアにこんな感じで笑って伝えてたから、分かるさ」

 

 

「…そう」

 

 

 

何だ?グレモリーが暖かい笑顔?らしき表情を向けてきやがる。他の連中も似た感じだし、ちょっとムカつく

 

 

 

「何だよ!何笑ってんだ!」

 

 

「いいえ?あなたがとても優しいっていうことが分かっただけよ?やっぱり私の眷属にならない?」

 

 

「却下だ!俺は人間に誇り持ってんだよ。つか悪魔になれとか結構シビアな話コロッと言うな!」

 

 

「…そう言えば、タカシは人間でありながら堕天使を複数相手にしてここへ来たのよね?一体どうやって」

 

 

 

するとグレモリーの興味は俺の力に向いた。まあ、ある程度は覚悟してたけど、敵に回ることはしばらく無さそうだし言ってもいいか

 

 

 

「どうやって、ねぇ。こうだよ」

 

 

 

てな訳で、早速実践して俺の技を見せる。まあ、゛魔力の手゛でグレモリーの机っぽい所から本を引っ張って手元に引き寄せただけだが

 

 

 

「……あなた、それどうやって?」

 

 

「は?いや簡単な話、魔力を手足の延長みたいに伸ばして、俺の魔力をこの本に貼り付け、取得。これだけのタネだぞ?」

 

 

「あらあら…魔力の形状変化をこうもあっさりと。しかも自由に操れるだなんて…」

 

 

「しかも魔力が透明?どれだけ桁外れなのあなた…」

 

 

 

もの凄い驚かれた。あれ?こんな簡単だと思ってたのが実は凄かったみたいなやつ?

 

 

 

「つってもこれ、゛魔力の手゛は一本が限界だぜ?『龍の手(トワイスクリティカル)』があれば倍化で二本操れるけど、今のとここれぐらいにしか使いようねえんだ」

 

 

「それだけでも充分よ!まさかこれほどの才能があるだなんて…やはり眷属に引き入れて」

 

 

「却下!もう俺帰るぞ」

 

 

 

グレモリーさんよ、学習しろよ。断ってんだよ!三回も!なら諦めようね?根性出すな、俺以外の人材なんぞ山といるんだ!

 

 

 

「帰る?ならここに泊まりなさい。いくらそんな特異な力を持とうと、危険に変わりないわ」

 

 

「アンポンタン…それが狙いなんだよ」

 

 

「は?何を言って、っ!…まさか」

 

 

 

馬っ鹿だねえこの人。何で命狙われてるアーシアを゛たかが2日゛程度預かってとか、考えなしに言うんだよ

 

 

 

「自分を囮にして堕天使と戦うつもり?」

 

 

「っ!?ーー~!!」

 

 

 

アーシアが必死に俺の裾を掴んで止めようとしている。優しいねぇ

 

 

 

「まあ最悪今日は来れないだろうがな?結構コテンパンにしといたし、あのー何だっけ…はぐれもやし?が来るかなぁ程度でしょ」

 

 

「そんな軽い話じゃないわ!それにあなた、相当消耗が激しいんでしょ?なら今回だけでも、私達を頼りなさい」

 

 

「言葉を返すが俺に゛アーシアの面倒見ろ゛って言ったのお前だろ?なら最後までやんねえと、な?」

 

 

 

今にも泣きそうなアーシアだけど、一度頭を撫でてやった後、そっと手を解かせる。まあ、これ以上やったら確実に死ぬ光景しか目に浮かばない上に、平穏ライフも終わるな絶対…名残惜しいけど、他の連中に迷惑かけたんなら当然の代価か

 

 

 

「アーシアに、すぐ会えるから待ってて~とか言っといてくれ。何か知らんが言葉通じるみたいだから、頼むな?」

 

 

 

今俺、すっげぇ手が震えてんだろな…下手すりゃ泣き出しそうな顔かも。まあ背を向けて歩いてる俺に声を掛けない所、バレては…ないだろ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…二回」

 

 

「は?」

 

 

 

だけど俺がドアに手を掛けた時に聞こえた声。そっちを見ると、傷を癒やしてもらって着替えたらしいチビっ子猫、塔城がこっちを向いていた

 

 

 

「…向こうにいた時、さっきと二回。゛チビっ子゛って」

 

 

「…あ」

 

 

 

そこで合点がいった。初めて会ったこいつが、チビっ子と言った時何をしてきたのかを…そして俺は無意識に二度言っただと?こうなると結果は目に見えてるよねぇ!

 

 

 

「……あば、よおおおおぉぅ!?」

 

 

「帰るのは勝手ですが、最悪二発ぶん殴られて下さい」

 

 

 

こいつぅぅぅ!咄嗟にドアで防いだと思ったら拳でそのままぶち抜いて殴って来やがった!可愛らしい手しといてなんつー馬鹿力!

 

 

 

「潔く死んで下さい」

 

 

「あれぇ!?ここで死刑宣告!?つかこんなとこで暴れんなチビね、こ…あ」

 

 

「…死ね」

 

 

 

最早命令形!?ヤバい、目が本気だ!

 

 

 

「先輩!窓から御免!」

 

 

「ちょ、タカシ!?」

 

 

 

後ろの目とか声とか関係ねえ!とにかく後ろの猛獣と化したロリ猫から命を守らないと!ってもう追いついた!?

 

 

 

「てめっ!木引っこ抜いて何追っかて来てんの!?」

 

 

「もちろん投げる為です。潰れて」

 

 

「いやあああああ!自然は大切にしましょうねえぇぇ!」

 

 

 

ダメだ!このままだとカエルみたいに潰れて死ぬ!?そんな間抜けな死に方あるか!

 

 

 

『Boost!』

 

 

「さらば子猫ちゃん!」

 

 

「っ!ちょこまかと!」

 

 

 

大木避ける為に倍化してんのにまだ来んのかよ!

 

 

 

「俺の平穏どこ行ったああああああ!!」

 

 

「…何でこの高さで無傷なの、あの子?」

 

 

「うふふ、恐らく魔力をクッションにしたのかと」

 

 

「器用、何ですね、彼」

 

 

 

今日の命の取り合い、何としても生き延びねば!てかあんのアマあああ!仲間と一緒に苦笑いとかシャレにならねえ!俺もう限界だっつの!魔力も出すのやっとだし足も重い!おまけに眠いとか何だよこの野郎!

 

 

 

「逃がさない」

 

 

「やられるかっての!…ああもう、平穏返せコンチクショーーー!!」

 

 

 

自業自得かって?まあ、損だけじゃなかったけどさ?

 

 

 

 




貞子3Dがホラーじゃなくモンスター映画にしか思えなかった…リングで良かったじゃん
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