〜本編〜
輝夜「やっほー来ちゃった♪」
霊夢「…」
龍「…」
突然の来訪者に驚きを隠せない2人であった…
昨日の戦いの後、疲れていた2人はそのまま布団に突っ伏して眠りについた。ふと起きてみると太陽は再び昇り始めている頃で、疲れからかあまり空かないお腹を心配しながらも、縁側で2人ぼーっとしていたところである。
心地よい日差しにあたりながらただお茶をすするだけのほのぼのとした時間は、お転婆姫の登場で崩されることとなろう。
霊夢「…それにしてもまさかあんたが1人で来るとはね…」
輝夜「1人じゃないわよ?天敵を連れてきたわ」
霊夢「はぁ?天敵って…あぁ……一体どういう風の吹き回し?」
輝夜「いや、今回の異変のMVPを見たいってせがまれたから渋々連れてきてあげたの」
???「勝手に付いてきただけだろーが」
と、鳥居の向こうから声がした。そこに居たのは鳥居にもたれかかっている1人の女の人だ。
あの人が輝夜さんの天敵だろうか、などと龍が考えているとその人は誰よりも先に龍に話しかけてきた。
妹紅「お前が家具屋が言ってた龍か?私は藤原妹紅、妹紅って呼んでくれ」
輝夜「家具屋じゃなくて輝夜よ」
龍「は、はい。よろしくお願いします妹紅さん」
妹紅「さんはいいよ、普通に妹紅で」
輝夜「そうね…もこたんって呼んであげると喜ぶわよ」
妹紅「あ?」
輝夜「ん?」
2人とも凄い威圧である…これは天敵と先に聞いていなくても連想できる程だ。魔理沙と霊夢とはまた違う…なんていうか本気に見える。
霊夢「暴れるなら他所でやってよね、迷惑」
妹紅「お、おうそうだな、今はこんなクソの相手をしてるんじゃなかった」
霊夢「へぇ?今日は存外聞き分けがいいじゃない。それで?なんの用?」
妹紅「いや、龍に会いに来たんだ」
霊夢「はぁ?」
妹紅曰く、暴走(?)していた鈴仙を、まだ能力も分かっていないようなヤツが倒したと聞いて興味が湧いたそうだ。そしてあわよくばお手合わせ願おうと考えていたらしいが、2人の疲れた様子を見てそれははばかれたらしい。すると輝夜がそれなら、と口を開いた。
輝夜「それはそうとして龍の能力が何なのかハッキリとさせておきたいわよね」
霊夢「それはそうだけど…そもそも龍に能力があるって確証は…」
妹紅「いや、この幻想郷でそこまで強いのに能力もってませんでしたーなんてないと思うけどな」
輝夜(昨日…あの時…弾幕を消し去り、さとりと多数の兎を落としたあの怪奇現象はきっと龍の能力…でも…)
妹紅(それだけじゃ情報が少なすぎるから、私を引っ張ってきて、実際に戦わせて、追い詰めて、その時と同じようなのを出させようって魂胆だったらしいが……)
さとり「なんだか雰囲気がほのぼのしてて無理強いできる状況でなかった…ということですかね」
一同「!?」
さとり「その気持ち分かりますよ…私ともあろう者がいつ話しかけようか迷う程に」
霊夢「さ、さとりがなんで!?」
龍「いつからいたんですか!?」
さとり「あぁそれはですね…話せば長くなるんですが…」
何か色々と長い説明だったのでばっさりカットして簡単に纏めると…
昨晩鈴仙の事情聴取が終わった後、地霊殿に帰るより博麗神社に行く方が近かった為、寄ってみると霊夢と龍が布団の上で突っ伏していた為、毛布を2人にかけ、自分は別の部屋を借りて寝ていた…と
霊夢「それじゃあ保存してた今日分のご飯が無くなってたのはあんたが食べたからって解釈していいのよね?」
さとり「えぇ、昨晩一食分いただきました」
霊夢「一食分?少なくとも7人前はあったはずだけど?」
さとり「あぁそれなら魔理沙さんが夜に全部持っていきましたよ?」
霊夢「…は?」
さとり「『龍の料理は絶品だからな!夜食にはもってこいだぜ!』って仰ってましたよ?……もしかしてこれが初めてではないのでは?」
霊夢「思い当たる節が幾らか…あんにゃろ…次会ったら殺す」
魔理沙「ぶぇくしょん!…あーっ…」
アリス「何?風邪?」
魔理沙「きっと天下一の魔理沙様を誰かが噂してたんだろ」
アリス「はいはいそうですねそうですね…」
妹紅「まぁ…要件は済んだっていうかダメだったっていうか………まぁとりあえず私はこの辺りでお暇させて頂こうかな」
さとり「え?もう帰っちゃうんですか?どうせなら皆同じ布団で1晩を明かしましょうよ」
霊夢「あんたは何言ってんの馬鹿じゃない?…でもまぁ…夜ご飯くらいなら食べてったら?なんせ龍の料理は絶品なんだから」
妹紅「なんだか悪いが…いいのか?ならお言葉に甘えさせてもらおうかね」
輝夜「勿論私も晩酌に預かるからね」
料理をいつもの3倍も作るハメになった張本人を放っておいてどんどん話は進んでいった。
料理に使う食材の量は足りたのだが、食費は地霊殿が負担してくれることになった。
流石に何もしないのは気分が悪いですからね
というさとりの言葉に反応して冷や汗をかいていた2人の事は、きっとさとりしか知らないであろう。
霊夢「ふぅ…食べた食べた…」
さとり「流石ですね。お陰で食べすぎてしまいました」
龍「お口にあって良かったです」
妹紅「これは…慧音にも食べさせてやりたかったな…」
龍「ふふ♪いつでもお待ちしてますよ」
妹紅「それじゃまた頼むわ!」
やっぱりみんなで食卓を囲むととても暖かい…
楽しい筈なのに何故か胸がキュッとするときがある…複雑な気分だ…この気持ちはなんなのだろうか…それはきっとさとりに聞いても分からないだろうし、自分にも、誰に聞いたって分かりはしないだろう。
今日はみんな博麗神社に泊まるそうだ。
皆、酒が回っていて帰らせると色々と危ないだろうし…
ということで酔いに酔った皆を布団に寝かせ、自分は居間の床に突っ伏して眠りについた。
あぁ…こんな日が毎日続くといいのになぁ…
どういうのを増やした方がいいのかとか分かればなぁ…戦闘とかほのぼのとか(自主規制)とか料理シーンだとか……
みんなの暇つぶしになるためにこれからも頑張って行きます!