〜本編〜
霊夢「おはよう、龍」
龍「お、おはようございます…///」
霊夢「…朝ごはん、食べよ」
龍「は、はい」
朝っぱらから変な雰囲気になる。普段なら何も無い時でも魔理沙やら誰かしらが顔を出していたのだが今日は珍しく2人以外誰もいない朝だ。いて欲しい時にいてくれないのはそういうものなのだろうかと諦めるしかない。
霊夢「ねぇ…龍」
龍「は、はい?」
霊夢「昨日はその………………何見てんだ魔理沙ぁぁ!」
魔理沙「ひぇっ」
霊夢は突然外に向かって怒鳴ると鬼の形相で外に走り出した。龍から見えたのは鬼気迫る霊夢と恐らく隠れていたであろう魔理沙がこれまで見たことないほど速いスピードで追いかけっこをしている姿である。
いや魔理沙いたんかい…それに
……ブレイジングスターは高速で逃げるための技ではないはずなのだが…そんなに怖かったのか……
そのまま2人は見えないほど遠くに飛んでいってしまった。
こうなってしまってはどうすることも出来ないので、霊夢の食べ終わっていた食器を片付け、いつもの家事に戻った。
暫く経った、軽く2時間くらいだろうか。霊夢と魔理沙が飛んでいった方角とは別の方向から帰ってきた。あの方角にはたしか、永遠亭がある迷いの竹林があった筈だが…
そして魔理沙は身体中包帯が巻いてある。ぐるぐる巻きである。
そして霊夢が腕に自分と同じくらいの少女を抱えていることにも気付いた。
龍「おかえりなさい霊夢さん。色々と突っ込みたいところがあるんですがまず何から言えばいいのでしょうか」
霊夢曰く、あれから丁度神社が見えなくなるくらいに魔理沙に追いついて、龍のやったようなかかと落としを食らわせてやったら魔理沙が気絶し、落ちていったらしい。気が晴れたから仕方なく永遠亭に連れて行って治療を施してもらった帰り、なんか倒れてるのが見えたからとりあえず拾ってきた。そうだ…
とりあえず龍は一通りの看病を施し、その少女を布団に寝かせた。
龍「それで…霊夢さんこれ下手したら誘拐になるんじゃ…」
霊夢「あんな所で寝てたら妖怪にでも食われるところよ、いたしかたなしよ」
龍「まぁ、そうですけども…」
龍は自分が看病をした少女を改めて見た。青髪のショートヘア?ボブヘア?ショートボブ?髪型にあまり詳しくないから分からないけどそんな様な短い印象を受ける。背はやはり龍と同じくらいの、どことなくさとりに似た雰囲気の少女であった。
そんなことを考えていると、その少女が目をゆっくりと開いた。
赤と黄色のオッドアイだった。
龍には赤い方は透き通った、黄色い方は濁った目をしているように思えた。
???「…うぅ…」
龍「あ、起きました?」
???「…こ、こは?…」
霊夢「博麗神社よ、道端で倒れてたアンタを拾ってきて看病してあげたって訳よ。それで?アンタ名前は?親御さん心配してるんじゃない?」
???「親…か……」
龍「?」
???「いえ、なんでもありません。えっと…私の名前はルカ。冬峰瑠樺と言います。」
霊夢「いい名前ね、それで?なんで倒れていたのかしら」
ルカ「何で…私もなんでここにいるのか分からないんです」
霊夢「は?」
ルカ「私は『外の住民』であり、幻想郷に招かれた者…と夢の中で紫様という方から聞いたことは覚えています…」
霊夢「…これはきっちりと問い質してやらなきゃ…」
紫「その必要は無いわよ」
3人(+魔理沙)でそんな話をしていると霊夢の後ろに突然スキマが開いた。そしてそこから出てきたのは八雲紫であった。噂をすればなんとやら…とはよく言ったものだ。
霊夢「…紫説明」
紫「いいけど…龍、その子と一緒に少し別の部屋に行っててくれるかしら?」
龍「あ、はいわかりました」
龍は言われるがままにルカを連れて部屋を移動した。恐らく聞かれたくないことなのだろうと気を使い、声が届かないくらいの部屋を考え、そこに布団を敷き、ルカを寝かせた。
ルカ「あ、ありがとうございます」
龍「いいんですよ♪今は安静にしててくださいね」
ルカ「優しいんですね。もし貴女が女の子じゃなかったら惚れていたかもしれないです」
龍「…ふぇ!?」
ルカ「ふふ♪冗談ですよ冗談」
龍「び、びっくりしたぁ…」
ルカ「…こんなに心の綺麗な人は初めて会いましたからね♪」
龍「?」
ルカ「私、外から来る時に能力を貰ったんです。まぁ実際は貰ったというより強化された、みたいな感じなんですけどね」
龍「強化された?…それは一体…」
ルカ「私の能力は………」
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……霊夢side……
霊夢「で?なんであの二人を他所にやったの?聞かせたくない話でもあるってわけ?」
紫「当たりよ、まぁ貴女の聞きたいことは分かるわ。なんであの子を幻想入りさせたか、かしら?」
霊夢「あたり、で?」
紫「…そうね、偶々見ちゃったの。あれ見たらほっとけないわ」
霊夢「……?」
紫「あの子は元々同調体質持ちなのよ」
霊夢「何よ同調体質って」
紫「他人に同調する…考えてる事とかいい事嫌な事が一緒になるみたいな感じかな?だから実質さとりと似てる能力よね」
霊夢「は、はぁ…」
紫「それ故に虐めにあったのよ、後は言わなくてもわかるでしょ?」
霊夢「………それで?幻想郷で生きるのは難しいから本人に秘密で人外にして私達の通り道に捨てておいたってこと?」
紫「60点」
霊夢「……」
紫「まず一つ目に人外って言い方は無いわ、あれはもう既に神霊の域に達しているわ。それに霊夢達があの子を見つけたのは偶然。誰が拾ってもここには辿り着いていたからね」
霊夢「つくづくアンタってやつは…」
紫「それは褒め言葉として受け取っておくわ」
霊夢「それで?前世でできなかった楽しい人生をここで第二の生を過ごさせてやれと?」
紫「……」
霊夢「ま、生ぬるさも大概ね、分かったわ。やってあげる」
紫様「霊夢も相変わらずね…まぁ任せるわ」
魔理沙(私空気だな…)