転生するらしいのでチートを頼んだら自分で手に入れろと言われた件。   作:ゆらぎみつめ
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プロローグ
プロローグ1NARUTOループ


 

 

 

 

 

 我輩は転生者である。前世の記憶は原作知識しかない。

 

 どうやら事故で死んだらしい俺を神様は暇潰しに転生させくれるといった。なので、チートを頼んだら自力で手に入れろとおっしゃり、NARUTOの世界に叩きこんでくれやがった。

 

 そして心折にも、もとい親切にも、力を手に入れるまで強制的に無限にやり直す。つまりループするようにし、おまけにアイテムボックスという、ループしても初期化されない無限に収納、永久に保存出来るfateの王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)的なものを持たされて。

 

 ループを終わらすにはチートを手に入れる事が必要で、神様がいったチートとは即ち、NARUTO最強のチート、大筒木カグヤの力を手に入れる事だった。

 

 なんて無理ゲー。しかし手に入れなければ無限にループを繰り返すなんて言われればやるしかない。

 

 不幸中の幸いと言うべきか、原作知識という心強い代物のお陰で大筒木カグヤの力を手に入れる為に必要な道筋は分かっている。

 

 ……問題はその道筋がルナティック通り越してヘルモードな点だが。

 

 はあ。どうなることやら。

 

 

 

 

 

 最初のループでは十代の若さであっさりと逝った。

 

 うん。あっさりと。

 

 記憶にはないが現代日本で平和に暮らしていたらしい俺に人を殺す経験も、殺し合う経験もある筈がない。故に、ろくに戦えずに死に至るのは当然の帰結であった。

 

 転生した時代も問題で、原作開始百年近く前である。

 

 うちはと千手が殺し合う時代であり、未だに一国一里の形もない修羅の時代である。

 

 無理ゲーである。

 

 人を殺す度胸はないし、殺される心構えもない。

 

 そんなんで生き残れる筈もなく、子供でありながら出された初陣にて見事その幼い命を散らした。

 

 なんて事だ。最初のループでもう絶望で前が見えない。ちくしょうめ。

 

 しかし一度で死は終わらない。

 

 何度もループし、何度も死に、何度も繰り返す。

 

 ループ転生先は毎回バラバラで、ある時はとある小さな忍び一族、あるいは商人の、あるいは普通の村人として転生し、死ぬ。忍びでなくても、巻き込まれて死に、理不尽に死ぬ。

 

 ループが二十回を超え、忍び一族の子として生まれてようやく人を殺した。

 

 死に過ぎたせいか躊躇いはもうなかった。

 

 この苦しみを一刻も終わらせたい。

 

 それだけだった。

 

 それだけを胸に俺は覚悟を決め、忍びになった。

 

 

 

 

 

 

 ………と格好つけたはいいものの、まず最初の目標は寿命で死ぬことである。千里の道も一歩から。まずは死なないことを優先することにした。

 

 その為に死ぬ気で修行をした。

 

 NARUTO原作で行われた修行方法。

 

 木登り。水面歩き。影分身を用いた高効率修行などなど。

 

 他にも様々な修行を繰り返した。

 

 それでループについて分かった事が多々あった。

 

 まずループを繰り返す事により、前回のループで成長して得た分のステータスが次のループに持ち越される事。これによって俺はチャクラも身体能力もかなりの物になった。そのお陰で、膨大なチャクラが前提条件の多重影分身の術を用いた修行が出来るようになった。とはいえ、ナルトみたく千人とか馬鹿みたいな数は出せず、辛うじて二十人ほど出せる程度だ。それでもかなり効率は良くなったが。

 

 次に原作知識。これは思ったより完璧なものではない事。

 

 生前の俺はにわかだったのか、あまり細かい部分は覚えていないし、あまり興味のない事柄は大雑把に分かる程度。

 

 更に神様の粋な計らいか、二十回のループを経て未だに記憶は薄れることがない。ループは毎回赤ん坊からであり、生きた年数で言えば二百年は経っているにも関わらずだ。

 

 最後に、偶然かどうかは分からないが、二十回のループを経て、様々な一族の忍びなんかをしているが、ただの一度も血継限界のある一族に当たっていない事だ。血継限界は珍しいため偶然なだけかも知れないが、もしも偶然でなければ俺は最終的に外法に手を出さなくてはいけなくなる。偶然だといいのだが。

 

 

 

 

 偶然ではなかった。

 

 ループが五十を超えても血継限界の忍び一族には一度も生まれず、いずれも凡庸な一族生まれである。

 

 これはいよいよもって外法に手を出さなくてはならない。

 

 そもそも原作の輪廻眼やら、人柱力やらが外法の筆頭格だった。

 

 最初から外法に手を出すのは確定していたのだ。

 

 あまりに甘い覚悟をしていた。

 

 人の身に余るチートである。生半可な覚悟で手に入れようなどと虫が良すぎたのである。

 

 その事に気付いてからのループは、純粋な忍としての技をひたすら磨くことに腐心した。

 

 血継限界を奪うには相応の実力が必要だからだ。

 

 ループを終わらす為には大筒木カグヤの力を手に入れる必要があるが、その為には十尾と輪廻眼がいる。

 

 十尾はまず輪廻眼に目覚め、一尾から九尾までの尾獣を集めなくてはならず、輪廻眼は永遠の万華鏡写輪眼と、千手柱間の細胞、インドラとアシュラのチャクラを手に入れなければならない。

 

 この中で一番最初に取るべきは写輪眼だが、しかしうちは一族はあのマダラが率いる一族である。適当なうちはの誰かから写輪眼を奪うにも難易度は高い。幻術対策もそうだが下手につついて万華鏡を開眼する奴が現れても大変である。幸いにも、アイテムボックスがあるからゲットして即自害し、次のループにて移植するなりなんなり出来る。というかこれが一番有効な手だろう。だが難易度は高いのは変わらない。

 

 なのでまず先に柱間細胞を手に入れる事にした。

 

 千手柱間は恐らく若い時に死んでいる。穢土転生で喚ばれる時の姿は死んだ時の姿である。その事から千手柱間は木の葉設立後から何年かで死亡している事になる。ループする時は必ず柱間やマダラと同年代に生まれるので、長生きすれば死亡した柱間の遺体を墓から奪うことが出来るというわけだ。最近ではかなり長生き出来るようになっていて、目標も比較的達成しやすい。

 

 その為には木の葉所属になり、火影の墓に近付ける地位につき、遺体を奪える実力を得る。それらの条件を揃えた上で柱間細胞を手に入れる。

 

 そうして柱間細胞を手に入れたら次はうちはの写輪眼だ。

 

 写輪眼の開眼条件は感情に左右されるから早めに手に入れたい。ループを繰り返し過ぎたせいか感情の起伏が小さくなってきていて猶予がない。木遁があれば入手出来る確率も高くなるだろうから頑張らなければ。

 

 

 

 

 ふははははは!やったぞ!手に入れたぞ!柱間細胞を!

 

 ループ九十回半ば。木の葉隠れの里に所属し、千手柱間の遺体を納める墓の警備係になった。二代目火影、千手扉間が他里の影との会談に向かった隙をつき、千手柱間の遺体を奪った。この時のために本来の実力を隠し、中忍程度の実力と周囲を欺いて。既に約九百年間忍びをしているのだ。弱い筈がない。血継限界はないが五属性の忍術は全て性質変化も最高ランクの高等忍術もマスターし、陰陽遁もそこらの奴等には負けないレベルだ。体術も八門遁甲の陣まで開け、既に三度開いている。医療忍術も綱手の再生忍術、創造再生も一応再現できる程度には腕がある。幻術と仙術に関してはまだまだ心許ないが、まあ並みの忍び相手なら問題はない。特に仙術は人獣形態としかいえない有り様だが、蛙人間て誰得。

 

 まあともあれ、千手柱間の遺体を奪った俺はそのまま里抜けし、前もって用意していたアジトに向かった。

 

 そこで柱間細胞を抽出し、遺体をアイテムボックスに入れてからすぐに移植した。細胞の鮮度は医療忍術でなんとか取り戻し、安全装置として全身に呪印を刻み、この時のために調合した秘薬を服用して。

 

 既に追っ手は放たれただろう。千手扉間も急いで引き返し、俺を探し始めるだろう。猶予はない。

 

 柱間細胞移植後。痛む体を引きずりアジトを後にする。

 

 流石は柱間細胞。恐ろしい生命力だ。呪印によって柱間細胞の力を抑えているにも関わらず体がバラバラになりそうになる。

 

 細胞が馴染むのにはどれほど時間がかかるか。それとも死んで次のループに向かうのか。

 

「そこまでだ」

 

 

 

 

 次のループ。

 

 まさか千手扉間があんなに早く俺を見つけるとは思わんだ。

 

 なんとか逃げようとしたがどうにもならなかったので、呪印を解除して柱間細胞を暴走させて道連れにしようとしたが、飛雷神の術で逃げられた。俺は柱間細胞の暴走により大木と成り果ててご臨終である。ぎゃあー。

 

 そして次のループ。まさかの柱間細胞が馴染みきっており、千手柱間には劣るが木遁が自在に扱えるようになっていた。やったぜ。

 

 更になんと、なんとループ転生先が千手一族である。ひゃっほー!まさかの千手。柱間細胞のお陰だろうが、初の血継限界の一族。正確には柱間だけが木遁に目覚めただけだが、これで目標に一気に近付いた。千手一族はうちは一族と並ぶ忍び一族であるから、戦場で幾度も戦う間柄だ。この機に写輪眼も手に入れなければ。

 

 

 

 

 ヤバイわー。マジヤバイわー。

 

 うちはマダラと千手柱間ヤバイわー。

 

 何あれ。何なんあいつら。化け物過ぎるわ。

 

 尾獣同士の戦いの方がまだマシなんだけど。

 

 目的の写輪眼はあっさり手に入り、予備の写輪眼も大量に入手出来たので、調子に乗って千手柱間とうちはマダラの戦いを観戦しに行ったのが間違いだった。

 

 それは最早戦いではなかった。

 

 例えるならば災害である。山が崩れ、地が割れ、天が轟く、恐ろしい天災。

 

 俺があの二人以上の力を手に入れられる未来を想像出来ない。そう考えることが恐ろしいと思ってしまう。

 

 なるほど、土影が絶望するのも納得の光景だった。

 

 それから少しして、戦いはどちらともなく終わり、撤退していった。

 

 俺は二人が去った戦場後に向かい、ある血のついたクナイを手に入れて戦場を後にした。

 

 

 

 

 その後、手に入れたクナイについていた血とほんの少しの肉片を移植。更に写輪眼も移植し、紆余曲折あり万華鏡写輪眼開眼。調子に乗って九尾を捕らえに行き、人柱力となる。

 

 正直調子に乗り過ぎた。反省している。後悔もそれなりにしている。

 

 九尾はとてつもなく強く、流石主人公のパートナーにして最強の尾獣と畏怖するべき存在だった。それ故に素晴らしい力ではある。しかし人柱力になったはいいが、いつ食い殺されるか分からないレベルで、万華鏡写輪眼と木遁が無ければ既に食い殺されていただろう。マジヤバス。

 

 更に一族を抜け、誰も来ないような僻地にアジトをかまえ、そこで余生を力のコントロールにあてる事にした。

 

 柱間細胞を追加で移植したり、写輪眼を志村ダンゾウみたく腕に沢山移植したり、九尾の力をコントロールしようとしたり。

 

 気が付けば老衰でぽっくり逝ってしまった。なんてこったい。

 

 次のループはなんとうちは一族だった。

 

 永遠の万華鏡写輪眼フラグである。

 

 だがしかし、今はそれよりもヤバイ事が起きていて頭から飛んでいた。

 

 なんと、九尾のチャクラが丸々引き継がれているのだ。コントロールに俺の余生を食い潰した九尾のチャクラが、丸ごと。しかも九尾の人格はなく、ただ力だけが体内に存在する。力を制御支配していた九尾がいないためか、気を抜けばチャクラが暴発してしまいそうだ。これは不味い。永遠の万華鏡写輪眼どころではない。その前に周囲を焦土に変えかねない。

 

 必死で力を制御し、なんとかまともに運用できるようになったのが木の葉隠れの里が出来た頃だった。やべえ。色々吹っ飛ばしたわ。不幸中の幸いか、父親が万華鏡写輪眼を開眼したので、意識のない時にこっそり眼を交換し、然り気無く永遠の万華鏡写輪眼にしたので一応の目的は達成した事になる。

 

 その後は再び里を抜け、九尾の力のコントロールに余生を捧げた。

 

 しかしまさか、人柱力になるだけで尾獣の力を全て手に入れられるとは、凄いご都合主義もあったもんである。これならば大筒木カグヤの力を得るのも時間の問題だろう。

 

 

 

 

 ……と、なれば良かったのだが、気が付けば十ループ分九尾のチャクラコントロールに費やしていた。とんでもないわ本当に。

 

 ようやくコントロールが出来るようになったはいいが、これを後八回繰り返さなくてはならないのだから洒落にならない。通常の忍術ですらチャクラコントロールが狂い、その都度調整していく作業。九尾のである程度慣れたので、次は大分マシにはなる筈だが、あまりしたくない作業だ。

 

 他の尾獣は数字の小さい順から手に入れるとしよう。原作でも暁はそんな感じだったから、そうするとしよう。

 

 でなければいずれチャクラの制御が出来なくなり、自滅する。そうなるともうどうしようもない。

 

 

 

 

 更に百ループぐらい経ち、全ての尾獣を入手する事が出来た。

 

 戦乱の最中なお陰か、尾獣を集める機会が多々あったことも早めに手に入れられた要因の一つである。

 

 力のコントロールを並行して行い、順調に全ての尾獣の力を得た上で大体の制御を可能とし、順調そのものなのだが。未だに輪廻眼は開眼していない。うちはマダラの血肉を移植したが、あれではまだ足りなかったのだろうか。しかしだからといってうちはマダラと戦い、その血肉を奪うには俺はまだまだ弱い。万華鏡写輪眼もまだまだ全然使いこなせていないし、須佐能乎もまだ骨組み状態で一部しか発現できていない。やはり完全に力を制御出来るようになってからしか輪廻眼にはなれないのかもしれない。となると練度を上げるためにひたすら修行を行うしかないだろう。最終的にはうちはマダラから血肉を奪う為に他の血継限界も手に入れておくか。そうすれば引き出しが多くなって有利になる筈だ。いや、その前に力を完全に使いこなせなくてはならないか。

 

 

 

 

 更に百ループ経過。

 

 尾獣の力を使いこなすのはかなり難しかったが、なんとか使いこなす事は出来た。万華鏡写輪眼も完成体須佐能乎までなんとか使えるようになった。そして他の血継限界も幾つか集めた。

 

 まず一つ目。白眼。

 

 なんとか日向の宗家から奪う事が出来た逸品。両目は写輪眼なので両手の平に移植したら、次のループでは写輪眼と融合していた。両方の力を持つ眼になっていたが負担が大きすぎて同時には使えず、どちらかに切り替えて使うしかないが、それにしても破格である。

 

 二つ目。かぐや一族の血継限界。

 

 骨を自在に操る血継限界であり、白眼と同じく大筒木カグヤ由来の由緒正しい力である。

 

 そして最後に、これは血継限界にあまり関係ないが、うずまき一族の封印術と生命力である。これにより、尾獣の力もかなり安定したし、体力もかなり増した。原作主人公と同じ血かと思うと中々に感慨深い。

 

 他にも氷遁や嵐遁などの血継限界も手に入れたが、上の三つに比べたら大した価値はない。塵遁もあったが、あれは威力がありすぎて逆に使いどころがないのである程度使えるようになったらお蔵入りになった。

 

 色々な血継限界を手に入れたわけだが、この中でも俺の目覚めた万華鏡写輪眼の力は埋もれていない。

 

 右目は大国主(オオクニヌシ)。左目は八上比売(ヤカミヒメ)。形は赤地に黒い六枚の花弁の形をしている。

 

 右目が融合。左目が分離の力を宿している。要は物質融合能力であり、他者の肉体や無機物と融合したり、一つの物を二つ以上の物に分離する事も出来る。頑張れば須佐能乎にも使えたり出来る。主な使い道は血継限界の一族の肉体と融合し、血継限界を奪い切り離したり、物質と一時的に融合する事で壁や攻撃をすり抜けるなど、神威モドキの芸当も行える。言ってしまえば音の四人衆、右近と左近の力の上位互換である。これにより、血継限界を奪うのが楽になり、相手を殺さずに奪う事が可能になったし、効率良く血継限界を取り込めるようになった。柱間細胞を得るために千手柱間の遺体と融合し、オリジナル並みの力を手に入れる事も出来た。流石に一気とはいかず、少しずつ取り込んだわけだが、それでも素晴らしい事なのは確かだ。

 

 後は仙術もようやく完璧に使いこなす事が出来た。柱間細胞を完全に取り込んだ為か柱間と同じ形の仙術に収まり、一瞬で自然エネルギーを溜めることも長きにわたる鍛練により出来るようになった。天才てずるいね。

 

 うちはマダラについてだが、よくよく思い出してみれば絶好のチャンスがあった。うちはオビトがうちはマダラのいるアジトに迷い込むときである。その時、うちはマダラは死ぬ。その直後にその死体を食らう。これほどベストな瞬間はない。それには長生きしなければならないが、尾獣を全て身に宿したからか、それとも血継限界をいくつも宿したからか、俺の寿命は格段に伸びている。それは簡単に達成出来る。後は気付かれずに侵入し、うちはマダラの遺体をいただく事。うちはオビトをストーキングするだけでうちはマダラの場所は分かるから問題ない。よし、やってやるぜ。

 

 

 

 

 幾つかのループ後。ようやくうちはマダラの遺体を奪う事が出来た。黒ゼツの監視を振り切り奪うのは至難の技だった。だがその苦労のお陰で、うちはマダラの遺体と融合した瞬間、輪廻眼に目覚めた。外道魔像はないからか輪廻写輪眼には目覚めていないが、六道仙人化は出来た。完全になるには外道魔像も取り込まないとなれないが、大筒木カグヤに侵食されかねないので今はここで踏みとどまっておく。

 

 とりあえずあと一歩のところまで来れたが、せめて大筒木カグヤと正面から渡り合えるぐらいの力は欲しい。機会があるなら月に行き、転生眼も手に入れたい。俺はボス戦の前には出来るだけレベルを上げ、入念な準備をして挑むタイプだし。たまにテンションに任せて挑むときもあるがそれはそれである。仕方ないね。

 

 

 

 

 約三百回ほど経ち、ループ六百回目。

 

 月に行き、転生眼強奪。大筒木ハムラの子孫の血肉も手に入れる。

 

 尾獣を再び集め、それぞれ十匹ずつになるように揃えた。

 

 血継限界を集めるのと、戦闘経験を積む為に世界征服に乗り出した。

 

 ……まず、転生眼は欲しかったので大筒木ハムラの子孫には悪いが奪わせて貰った。お陰でチャクラ吸収能力と傀儡を操る力が異常に強化された。

 

 尾獣を再び集めたのはチャクラ量を増やすためである。大筒木カグヤは星そのものといっていい膨大なチャクラを有している。だからそれに打ち勝つために尾獣というチャクラのタンクを狙った。何故九尾だけを狙わなかったかだが、九尾だけを集めるとチャクラが不安定になったから仕方なくそれぞれ十匹ずつになるように集めた。これで少しはいい勝負が出来る筈だ。

 

 そして血継限界をかき集め、戦闘経験を積む為に世界征服に乗り出したのは、趣味と実益を兼ねた世界平和の為の行動である。

 

 いずれ里の形に落ち着き、仮初めの平和が訪れ、原作主人公の力で真の平和に辿り着くわけだが、予定を少し早めてもいいだろうと思ったからだ。まあ、要は原作に関わってみたいというミーハー根性故である。多少余裕が出来たからこういうふざけた事も考えられるようになったと、いい変化と受け止めておきたい。うん。

 

 さて、実際の内容だが、一度目はうちはと千手の一族が手を組み、更に様々な一族が一丸となって俺を倒した。

 

 六道仙人モードからの尾獣化。威装・須佐能乎の上に転生眼によるチャクラ無差別吸収、輪廻眼による無差別広範囲攻撃と何その無理ゲーな感じだったんだが、まさか倒されるとは。俺の散り際、黒ゼツが何か介入しようとしたが当然その対策はしており、このループで手に入れた万華鏡写輪眼に神威を仕込んでいたので最期は月にエスケープしてご臨終。

 

 そしてそれを後に三度行い、最後は勝って世界を統一。百年に及ぶ大帝国を築き上げた。

 

 黒ゼツは不意をうって地爆天星で封印し、宇宙に飛ばしたので安心して過ごせた。

 

 百年もの間国を治めたが、君臨すれども統治せずで、基本は各里のやり方に任せ、俺自身は力を磨く事に専念した。

 

 大筒木モモシキと大筒木キンシキとかいう奴らが来たりしたが、融合して食らいつくし、輪廻眼を頂戴した。お陰で忍術を吸収し倍にして放つという能力を得た。最期は外道魔像を取り込み、太陽に生身で突っ込んで消滅した。因みに輪廻写輪眼が額に開眼したが、無限月読なんぞする気はないのでラッキー程度に思って次のループに向かった。

 

 そして次のループは外道魔像を取り込んだ事により、大筒木カグヤにもっとも近い存在になった。後は無限月読を使えば大筒木カグヤが復活するぐらいには。だが俺の中には大筒木カグヤの意思はない。尾獣と同じで力だけ残して精神は消滅しているようだ。

 

 大筒木カグヤの力。正しくは神樹の力を制御するのでそのループは終わった。まさか不老不死とは思わず、気が付いたら千年以上修行していたのは驚愕ものだった。原作なんてとうの昔に終わっているので前回と同じように次のループに向かった。

 

 その次のループでは原作を見守りながら、欲しかった物を隙を見ては奪い、最後は六道仙人化し、輪廻写輪眼に目覚めたうちはマダラをそれ欲しさに丸ごと融合し食らい尽くした。幾ら最強の忍びとはいえ、六道仙人の年季はこちらが上である。呆気なく食い尽くせた。あの時の原作の登場人物の顔は見物だった。黒ゼツも面白いくらいに驚いていたので行き掛けの駄賃代わりに地爆天星して宇宙に飛ばし、更にうちはサスケの輪廻写輪眼と万華鏡写輪眼、六道仙人から託された陰遁の力を奪い、うずまきナルトからは六道仙人としての力と託された陽遁の力を奪って無限月読を発動。大筒木カグヤを介さず、同じ神樹の力を持つ俺自身に世界中のチャクラをかき集め、完全に覚醒を果たした。

 

 その後は正直この世界はどうでも良かったが、流石に空気読めていなかったと反省し、このループの十尾を体から切り離して九つにばらし、同じくこのループの外道魔像も切り離して月に返還。更に外道・輪廻天生の術によりこの大戦で命を落とした者達を全員生き返らせ、うちはサスケとうずまきナルトも傷を癒し、陰陽遁の力を切り離して返した。後はうずまきナルトとうちはサスケを起こし、原作通りになるかは分からないが似たような展開になるようにし、前回、前々回と同じように次のループに向かった。

 

 そして次のループ。

 

 それが最後のループになった。

 

 

 

 

 

 前回のループで完全に覚醒した事により、俺は大筒木カグヤと同じになった。一度得た力は消費しても欠損しても次のループで元通りになる。前回は切り離したり消費したりしたが、一度俺の力になった物は必ず元通りになるため、今の俺は大筒木カグヤと同じ存在となった。尾獣がそれぞれ九匹分余分ではあるが。

 

 つまり、いよいよこのループも終わる時が来たというわけだ。

 

 おそらく最後の仕上げに、この力を大筒木カグヤレベルに扱うことが出来るようになれば、俺はこのループから解放される。

 

 長かった。永かった。本当に。気のトオクナルヨウナ時間を過ごした。

 

 あらゆる痛みを。あらゆる苦痛を。あらゆる死を経験した。

 

 発狂しそうになった。もしかしたら発狂したかもしれないが、しても次のループになれば元通り。

 

 さすが神様。

 

 昨今の転生ものの神様とは違ってスパルタだぜい。

 

 だがまあ、そんな文句も今はどうでもいい。早くこのループを終わらせよう。この無限に永久に終わらない世界を。

 

 

 

 

 

 

 

 








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