キン肉マンⅡ世~転生超人襲来編~   作:やきたまご

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たとえスクラップになろうとも!!


地獄でまたやろう!!の巻

 クリオネマンはデッドシグナルのパロスペシャルによって関節をきめられ苦悶の表情を浮かべている。

 デッドシグナルが力を入れるたびに、クリオネマンの関節が音を鳴らしている。

 しかし、超人強度を増したクリオネマンも、技のかかりを浅くしようと必死に抵抗する。

 

「ギョ~!」

 

「これで終わりじゃねえぜ! デッドガードレール!」

 

「デッドシグナル! パロスペシャルの状態を保ちながら、胴体にあるガードレールを伸ばす! ガードレールはクリオネマンの背中をどんどん押していく! クリオネマンの体が弓状に沿っていくぞーーっ!」

 

バキバキ

 

「ギョガーーっ!」

 

「お次はこれだ!」

 

 ピシピシ

 

 デッドシグナルの体全体に少しずつ亀裂が入っていく。

 

「デッドシグナル、お前……」

 

「人の心配をするな! てめえの心配をしてろ! お次はこれだーーーっ!」

 

「デッドシグナル! クリオネマンの股間に顔を入れ、そのままバク転!」

 

「Yドロップ!」

 

「クリオネマン! 脚を開脚されながら、脳天から落下した! その形はYだーーーっ!」

 

「グガッ!」

 

「最後はZだ!」

 

「デッドシグナル! クリオネマンの両足をもって空高くジャンプ!」

 

 ピシピシ

 

 デッドシグナルの体にさらに亀裂が入る。

 

「この体勢は! クリオネマンの後頭部、背中、腰がリングにたたきつけられる形となり、デッドシグナルが空中でうつ伏せの状態をとりながら、クリオネマンの足をロックしつつ、Zを表現するようにクリオネマンの体を曲げていく!」

 

「キョキョキョ、ここまでよくx・y・z(エグザイズ)を表現したもんだ! だがな、最後の最後で甘かったな! この技は私の上半身のロックが甘い! 死にぞこないにしか通じん技だぞ」

 

「Zにはな、真ん中にスラッシュをつけた表記方法もあるんだぜ! デッドガードレール!」

 

「あーーっと! デッドシグナルのガードレールが延長され、クリオネマンの上半身をきめる! これは某ジャンプ漫画のタイトルのZだーーー!!」

 

「う、動けない!?」

 

「食らえ! Z落としーーーー!!」

 

ズドン

 

 リングに響く轟音がデッドシグナルの技が決まったことを知らせた。

 デッドシグナルが技を解くと、クリオネマンが大の字となった。

 委員長ハラボテが首を振り、試合続行不可能の判断を下した。

 

 カン カン カン カン

 

 デッドシグナルの勝利が決まり、会場にゴングの鐘が響き渡る。

 観客の歓声がそれにつられるかのように大きくなった。

 

「クリオネマン! クリオネマン! クリオネマン!」

 

「デッドシグナル! デッドシグナル! デッドシグナル!」

 

 両者を称える声が会場のあちこちから聞こえてくる。

 

「の、呑気なもんだぜ、グガッ!」

 

 ビシッ バキッ

 

 デッドシグナルの全身に大きく亀裂が入り、そのままリングに倒れた。

 

「死力を尽くしたからな……当然の結果だな……」

 

 デッドシグナルが弱った状態で言葉をはく。

 

「デッドシグナル……お前は誰かのために戦っていたように思えた……それが聞ければこの敗北も納得がいく……」

 

 まだ息絶えてなかったクリオネマンがデッドシグナルにしゃべりかけた。

 

「物好きな奴だ、聞かせてやるよ……俺の仲間にビリーマンってやつがいた……同性愛の差別を無くすために活動していたホモ野郎だったが、いい漢だったぜ……オレの特訓のために寝る間を惜しんで付き合ってくれたからな……だがよ、無理をしすぎて体が弱っていてな、ある日、ダンプトラックに轢かれて死んじまったんだ」

 

「そうか、いくら超人といえでも、弱った状態では車に轢かれた程度でも死んでしまう……」

 

「奴のために何かしてやりたいと思った……泣こうとは思ったが交通標識だから泣けなかった……だからよ、交通事故をこの世から無くしたいと思い人間を襲った……」

 

「お前も分かっているんだろ、こんなことをしても喜ぶ奴はいないって……」

 

「分かってはいてもよ、大事な奴を亡くした感情ってやつは理屈で納得できないんだ……もうオレは死ぬ……生まれ変わることがあればな、涙を流せる交通標識になりてえ……」

 

「キョキョキョ、無理だな、お前は地獄行きだ。閻魔様がそんなこと許すわけがない……」

 

「こ、このやろ……」

 

「安心しろ……私も地獄まで付き合ってやるさ……さっきの敗北には納得いってないからな」

 

「さっき納得いくとか抜かしてたのお前だろ……」

 

「先程お前が言った感情ってやつは理屈で納得できないってやつさ……私はお前が死なぬ程度に超人強度を吸収したから逆転された、それが悔しくてな……お前にリベンジしなきゃ納得いかないのだ……」

 

「負け惜しみか? いいぜ、また返り討ちにしてやんよ……それにしても、リ、リベンジのために流氷の天使が地獄に行くってのも傑作だな……」

 

「キョ~キョキョキョ!!」

 

「グガギゴゴゴゴ!!」

 

 両者の大きな笑い声が会場にしばらくの間響いた。

 その笑い声は次第に弱まり、やがて二人は笑いを発さなくなった。

 デッドシグナル、クリオネマンは息絶えた。

 委員長ハラボテがリングに入り、二人の顔を見て、つらい表情を浮かべる。

 

「両者素晴らしい試合をしてくれた。惜しむらくは、互いに命を削りつくし全力を出したことだ……」

 

 観客も彼らの死を追悼するように静かになっていた。

 

 

 

 場所は変わり、ドイツのとある場所にある古びた豪邸。

 豪邸内は散らかっており、一室で、先の戦いを酒を飲みながら観戦している隻腕の男がいた。

 ブロッケンJrである。

 

 ギィ……

 

 ドアを開く音がした。

 この豪邸はブロッケンJr以外住んでおらず、何者かが入ってきたことを意味する。

 

「ほう、懐かしい奴が来たな」

 

 ブロッケンJrのもとへやってきたのはジェロニモであった。

 

「ブロッケンJr、今度の戦い、おはんさんも重要なカギを握っているずら」

 

「さぁて、なんのこった? 今の俺はただの飲んだくれのダメな中年親父さ」

 

「現在行われている戦いは、転生超人達の勢力によるもの。そして、おらも元は人間から転生した超人、そして、ブロッケンJr、あんたもだ」

 

「止めてくれ! 俺はもう超人レスリングに関わらない!」

 

「ほう、二人共元気にしているようだな」

 

 ジェロニモ、ブロッケンJrは突然の声に驚いた。

 彼らはある程度近くにいる超人の気配を察することができる。

 そんな彼らに気づかれず近づいてきたものがいるということは、かなりの強者だということだ。

 

「一応紹介しておく、私は超人の神、名はミスターノア、この世を浄化する者たちの首領を務めている」




ラスボスお出まし!!
テガターズ復活か!?
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