キン肉マンⅡ世~転生超人襲来編~   作:やきたまご

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老体なれど、魂は10代バリバリ!!


授かったキン骨魂!!の巻

 ミスターノアの姿に冷や汗をたらしながらも、ジェロニモは言葉を発した

 

「お久しぶりです超人の神ミスターノア。あなたに超人にしてもらった御恩、いつなん時も忘れずにおります」

 

「うむ」

 

「着易く挨拶しているようだが、俺はあんたとは縁はないぜ」

 

 ブロッケンJrはミスターノアと距離を置くように接している。

 

「お前は聞かされていないのか? ブロッケン一族と私は大きく関係しておる」

 

「寝耳に水だ、亡くなった親父からも聞いたことがない」

 

「そうか、ならば」

 

 ミスターノアがそういうと、右手を手刀の形にして大きく振るう。

 

ぶおん

 

 その衝撃で、室内の壁に大きな切れ込みが入った。

 

「す、すごい手刀だ」

 

 ジェロニモが技の威力に対し率直な意見を言った。

 

「まず、私が直々に力を授けて超人となった人間は手刀が得意だ。ジェロニモ、お前の大木を切るトマホークチョップ。そして、ブロッケンJr、お前の切れ味抜群のベルリンの赤い雨だ」

 

「今、力を授けて超人となった人間といったな。確かに俺は親父から受け継いだ髑髏の徽章で人間から超人となった。だがお前から力を授かった記憶は一切ないぜ」

 

「確かに直接は授けてはいない。だがな、そもそも、その髑髏の徽章自体が、()()()()()()()()()()

 

「な、なんだと!?」

 

 ここまで冷静に対応していたブロッケンJrが驚いた。

 

「まあおいおいその辺は詳しく説明するとしよう、ここには用件があってきたのだ、どうだ? ()()()()()()()()()()() 悪いようにはせぬぞ」

 

 その言葉が一瞬の沈黙を作り上げた。

 その沈黙はまずジェロニモによって消された。

 

「お断りします。私にとってあなたは恩人ではあります。貴方のおかげで超人となれた、同時に私は死ぬまで正義超人一筋でいく気持ちも生まれた。それに、今のあなたのやり方には賛同できない。あなたなりの正義はあるとは思いますが、私達の正義とはまた反するもの。もしそれに従えというなら、()()()()()()()()

 

「やれやれ、俺はなんて言えばいいかな? 過去にお前のような胡散臭いと思った奴にはほれ込んだことはある。だがな、お前からは何の魅力を感じない。つまり仲間になる理由がない」

 

「そうか、ならば」

 

 そういうと同時にミスターノアは素早い動きを見せた。

 ジェロニモ、ブロッケンJrは戦闘態勢をとるが、年ゆえに対応が上手く出来なかった。

 ミスターノアが二人の後頭部に手刀を当てて、気絶させた。

 気絶したジェロニモ、ブロッケンJrを肩に担ぎあげて、そのまま屋敷を立ち去って行った。

 

 

 

 ところかわり、日本国内にある大規模な老人ホームにて、異変が八瀬していた。

 

「こいつですぐにあの世に逝けるぜ」

 

「こ、これでようやくわしも死ねる……」

 

 黒装束を羽織った一人の男が高齢の男性に石を向けた。

 その石がオーラを発すると、老人は更に加齢していき、衰弱死した。

 

「これでまた一人と」

 

「お前! 何をやっている!」

 

 黒装束を羽織った男は、声をかけた男を見て驚いた。

 

「ほう、こいつは驚いた、てっきり過去の世界に行ってるもんだと思ったがな、バリアフリーマンさんよ、いやニルスと呼んだ方がいいか?」

 

 そこには右腕がジージョマンとなっていないバリアフリーマン、つまりニルスがいた。

 

「私の名前を知っているとは光栄だ。だがな、お前のやった行為を正義超人として見過ごすわけにはいかない!」

 

「まあそうかっかしなさんな。俺はお前さんの負担を軽くしてやってんだぜ」

 

「ふざけるな! か弱いお年寄りを死なす行為が許されると思うか!」

 

「俺から見ればお前さんの方が許されない行為をしていると思うぜ。長生きさせることを徳と考えている奴らが多いが、問題は周りの奴に迷惑をかけちまうってこった」

 

「私は迷惑でも何でもない。これが私の生きがいだ」

 

「じゃあ聞こう、近年では日本の介護として働くやつが少ないと聞く。それはこの仕事が負担の大きいものだからじゃないか」

 

「そ、それは……」

 

「さらにだ、日本は高齢者を長生きさせた結果、年金をもらうやつが増えて、年金を払うやつが少ない逆転の現象が起きている。しまいには盗みでもやんねえと、国は年金を払えなくなるぜ」

 

「日本だけが特別なんだ! 他国もそうとは限らない!」

 

「仮にそうだとしてもよ、高齢者は次第にポンコツになっていき、やがては人様の負担にしかならん。だから安楽死を望むやつだって少なくはない。俺がやっているのはその安楽死の手伝いだ、悪い事と思っちゃいねえよ」

 

「ぐぅ……」

 

「きぇきぇきぇ、お前の正義が揺らいでいるのがようく分かるぜ」

 

「話は聞かせてもらいましたで!」

 

 唐突にふんどし姿のハゲて肥えたおっさんが現れた。

 

「あ、あなたは米男オーナー、危ないです! 離れてください」

 

「ニルスはん、見たところ相手は超人らしき人。ならば決着の方法はリングでつけまひょ」

 

「わ、わかりました」

 

「ところであんさん、名前は」

 

「おれはバンデットマン、世界浄化者(ワールドクリーナー)の一人だ」

 

「バ、バンデットマン!? 先の戦いでティアーマンが言っていた仲間の一人か! それならば、是非とも情報を聞き出さなければ!」

 

「勝てれば聞かせてやるぜ、もっともお前さんではハンデをたっぷりつけても勝てるかどうか疑問だがな」

 

「なに!」

 

「まあまあお二人さん、リングは施設内にあります。そこまで移動しまひょ」

 

 米男さんは二人の間に入ってなだめた。

 二人は米男さんに連れられ、リングへと案内された。

 観客には施設の高齢者達がいる。

 

「バリはーん! 頑張ってやーー!!」

 

 ET顔のおばあさんがニルスを応援している。

 ニルス、バンデットマンの両者がリングインした。

 

「気になっていたんだが、ジージョマンの方はどうしたんだ? ぽっくり逝っちまったのか?」

 

「ふざけたことをぬかすな。ジージョマンには私の体の一部を授けることで分離することができる。私は過去に切った右腕の残った部分をジージョマンに託した。私は現在を、ジージョマンは過去を守ると誓ってな」

 

「そうかい、そうかい。ってことは今のお前の右腕は義手ってことか? 見た感じ普通の腕だな。いい技術をもったやつに作ってもらったようだな」

 

 

 

 ニルスは万太郎達が過去にタイムスリップする前の記憶を思い出した。

 ニルスは老いたキン骨マンと話をしていた。

 

(ムヒョヒョ、わしは以前、正義超人の脚を奪ったことがあってな。それを今でも悔いておる。また誰かが手足を失った時のために、わしは義足、義手を作り上げる技術を鍛え上げてきた)

 

 キン骨マンは自作の義手をニルスに渡した。

 

(こ、これは素晴らしい。まるで本物の腕のようだ!)

 

(若人よ、正義を託したぞ)




骨身にしみる贈り物!!
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