キン肉マンⅡ世~転生超人襲来編~   作:やきたまご

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清らかなる魂! 屈せぬ魂! 介護の魂!
これぞニルスの3Kだ!!


飛び出す盗賊七つ道具!!の巻

 ニルスの熱い思いの叫びに観客も応えた。

 

「ニルスはーん!」

 

 ET顔のばあさんが応援の声をニルスに送った。

 周りもそれに呼応するように、応援の声を送っていく。

 

「そうか、そんなに勝ちたいか、なら」

 

「バンデットマン! ニルスに向かって突進! ニルス! それを迎え撃つ」

 

「真っ向勝負でいく盗賊なんざいねえよ、ばーか」

 

 バンデットマンは跳び箱を飛ぶように、ニルスの頭に手をついて飛んだ。

 バンデットマンは頭のバンダナからロープを二本取り出した。

 

「盗賊七つ道具の一つ! バンデットロープ!」

 

シュルシュルシュル

 

 ロープの一本が生き物のように動き、ニルスの脚に絡みついた。

 

「バンデットマン! ジャンプして背後にまわり、ロープをニルスの両脚に縛り付ける!」

 

「うわっ!」

 

 ニルスはロープで両足を固定され、引っ張られたことにより、仰向けになるように転倒した。

 

「そうれ! もう一本!」

 

 バンデットマンがもう一本のロープを口にくわえたまま、ロープの両端がニルスの腕へとのびる。

 ロープはニルスの腕に絡みついた。

 バンデットマンは倒れているニルスの背中と首の後ろを足で踏んだ。

 さらにニルスの両足を両腕で固定し、口にくわえたロープで腕をひっぱりながら、ニルスの体をエビぞりの形にするように、折り曲げていく。

 

「きぇきぇきぇ! 盗賊拷問(バンデットトーチャ)!」

 

グキグキ

 

「うぐわぁーーっ!!」

 

「ニルスの背骨がきしむ音が会場に響く!! このままではニルスの背骨が真っ二つになってしまうぞ!!」

 

「俺はお前みたいなやつのプライドをへし折ってやるのが好きなんだよ! さあ背骨とプライド、どっちを折られたいか、好きな方を選びな!」

 

「ぐぅ、私はまだ戦える! こんなあっさり負けてしまったら、ここまで戦ってきた正義超人達、そしてご老人方に申し分が立たない!」

 

ボワァ

 

 ニルスの体が金色に発光した。

 

「なに、この発光現象は!?」

 

「今こそ老人介護で培った力を見せる時が来た!!」

 

 ニルスは両の腕に力を込め、バンデットマンの体勢を崩すように引っ張った。

 

「ぐぅ! なんだこの力は!」

 

「ニルス! 強靭な腕力で盗賊拷問(バンデットトーチャ)の技から脱出! 驚きです! ニルスにここまでの腕力があったとは」

 

「ニルスはんは仕事で一日中わてらご老人を持ち上げる作業をやっているんや! それで腕力が自然と身についたんや!」

 

 ET婆さんがニルスの逆転に興奮した。

 バンデットマンの体が倒れたと同時に、ニルスはバンデットマンの足を関節に決めていく。

 

「ニルス! 逆転! アンクルホールドでバンデットマンの足を決めていく!」

 

「そんな普通の技じゃ俺はギブアップしないぜ!」

 

 バンデットマンが両腕に力を入れて、体を浮かせ、その状態でニルスの股下へと頭を突っ込む。

 

「お前がそう来るのは読んでいた!」

 

 ニルスはバンデットマンの首が股間下に来たタイミングで両脚力強く閉じた。

 

「なに!?」

 

「アンクル&ネックホールド!!」

 

「なんとニルス! アンクルホールドに首絞めの効果を加えた技を見せた! 」

 

「さあ、今度はお前が選択する番だ、プライドか、体、どちらを選ぶ!」

 

「もちろんどっちも嫌だに決まってるだろ! 盗賊七つ道具の一つ! バンデットスチング!」

 

ぶす ぶす

 

 バンデットマンがバンダナから針を取り出し、ニルスの両脚に針を刺した。

 

「そんな針ごときで、私がこの技を外すとでも、くっ!?」

 

「どうしたことだニルス! バンデットマンの首を挟んでいた両脚の力が弱くなっているぞ!」

 

 首のフックが緩くなったタイミングで、バンデットマンはニルスの足をとった。

 

「バンデットマン! 逆襲のドラゴンスクリュー! ニルス転倒する! バンデットマン、技から脱出したーーーーっ!」

 

 同時にニルスの発光現象も無くなった。

 

「しばらく両脚に力の入らなくなるツボを針で押してやった。これでしばらく立ち上がれないぜ」

 

「ぐっ!」

 

 ニルスは四つん這い状態で立ち上がろうと体に力を入れるが、脚が思うように動かない。

 

「そうれ! サッカーの始まりだ!」

 

「バンデットマン! 四つん這いのニルスにサッカーボールキックの雨嵐! ニルスがたちまち流血していく!」

 

「うぅ!」

 

「ニルス! 両腕でバンデットマンの両脚をがっしりととらえる! そのままバンデットマンにしがみつく体制となった!」

 

「往生際が悪いぜ! そのまま立ち上がろうって魂胆だろうが、そうはいかんぜ!」

 

「バンデットマン! ニルスの頭にエルボードロップを連打!」

 

「今こそ、研鑽した技を出す時だ!」

 

 ニルスの体がまたも発光した。

 

「ちっ、またか!」

 

 ニルスは自分の両腕を交差させるようにして、バンデットマンの両腕を掴んだ。

 その状態から、ニルスは両腕の力だけでバンデットマンの体を浮かせた。

 バンデットマンの腰がニルスの頭につき、さらにバンデットマンの両脚をニルスの脇下で挟んだ。

 

「な、なんだこの技は!?」

 

「いくぞ! ニルスバックブリーカー!」

 

「出ました! ニルス両脚の自由が利かない状態から逆転の必殺技だーーーーっ!!」

 

「あ、あれはバリはんの楢山(ならやま)バックブリーカー! いや、似ているが違う!」

 

 ET顔の婆さんがニルスの技に驚きのリアクションを見せた。

 そこへ、米男さんが入り解説をした。

 

「従来のニルスはんの技のかけ方やと、脚のフックが甘いという弱点があった。あの技は両腕を交差させることにより脇下の締めをより強力なものにしている! さらにニルスはんは介護で腕力だけでなく、胸筋・背筋も鍛えているから、技のかかりを深くし、威力のあるものにしている! 驚きましたでバリはん!」

 

 ニルスの逆転劇に観客のボルテージが上がった。

 

「ニールース!! ニールース!!」 

 

 

 

 さてその試合を密かに見る二人の人間がいた。

 

「ムヒョヒョ、お前、大丈夫か、わしじゃお前を援護できんぞ」

 

「心配するな親父、見つかってもそう簡単に捕まりはせんさ」

 

 そこには杖をついたキン骨マンと黒装束の漢がいた。

 黒装束の隙間からしわしわの口、横方向に大きな傷が見える。

 その男はボーンコールドであった。




最凶の殺し屋がやってきた!?
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