キン肉マンⅡ世~転生超人襲来編~   作:やきたまご

38 / 51
誰かこの男を止めてくれ!!


電子レンジの悪夢再び!!の巻

『ボルトマン! 巨体に似合わない蹴り技を見せた!! ライトマン倒れまいとするも、体がぐらつく!!』

 

「ドヘドヘ、おねんねさせてやるよ」

 

『ボルトマン! ライトマンをリバースフルネルソンにとらえた!』

 

ゴゴゴゴゴ

 

『ライトマンの体がリバースフルネルソンで振り回される!!』

 

「そらそらそら~~~~~~っ」

 

「ピカァ~~~~~~ッ」

 

『ボルトマン! 両腕を離して自らの体をブリッジさせていく――――――っ!』

 

ズシ ギュルルルル

 

『勢いのついたライトマンの体がボルトマンのボディの上で踊っている――――――っ!』

 

「メガヘルツ・テンペスト!」

 

ギュルルルル

 

『ライトマンの体がそのまま上空へ勢いよく上がった! ボルトマンもジャンプしてライトマンを追いかける!!」

 

「ミステイクだぞボルトマン、ユーが今かけようとしている技は、ミーが抵抗もせずに落ちてこそ、かけられる。まだミーは動けるぞ!」

 

「じゃあ、動けないようにしてやりゃあいいんだな」

 

バリバリバリ

 

「ビガァ――――――ッ!」

 

『ライトマン! ボルトマンを返り討ちにしようとするも電撃による襲撃により失敗! そのまま落下していくところをボルトマンが捕まえに行く!』

 

グイ ガキ ガキ

 

『右手で後頭部をとらえ、左手で両脚をとらえた! ライトマンぴくりとも動かない!』

 

「死ねぇ!!」

 

ガガァン シュウウ

 

 ボルトマンが技を解くと、ライトマンがリングに倒れた。すぐさま、超人委員会がゴングを鳴らそうとした。

 

ガシッ

 

「困るなぁ~、メインのショーが終わらない内にくたばっちゃあ」

 

『ボルトマン! 意識のないライトマンを片手で宙に高く放り投げた!』

 

「ングググ~~~~~~ッ」

 

バリバリバリ ボァァ

 

『ボルトマンの胸に巨大な電気プラグの差し込み口が現れたぁ――――――っ!』

 

 ハラボテがその光景を見て、はっと気付いて顔をして慌てた。

 

「いかん! すぐにボルトマンを止めるんじゃ!」

 

 ハラボテの一声で超人委員会のメンバーが動き出す。

 

「ゲギョゲギョ、お前ら」

 

 サタンの一声で超人委員会のメンバーの前にネプチューンマン、ボーン・コールド、ヒカルドが立ちふさがった。

 

「お、お前達! すぐにどかんか!」

 

 それに、ネプチューンマンが応えた。

 

「だったら力尽くでどかしな。力なき正義は正義とならないぜ。一試合闘い終わった後だから、お前らでも俺達に勝てるかもしれないぜ」

 

「ムヒョヒョ」

 

「フィギュギュギュ」

 

 ボーン・コールド、ヒカルドも同じ意見であった。

 超人委員会のメンバーは誰一人何もできなかった。

 

魔の四角窓(ファータル・スクエア)~~~~~~ッ」

 

 ボルトマンが拳についているスイッチを押した。

 

ブォォン

 

 ライトマンの足が魔の四角窓に入り、ライトマンが苦悶表情をした。

「ビガァ――――――ッ!」

 

「どうだぁ! 超人電子レンジの湯加減は!」

 

「ど……どうやらミーもここまでか……ミスターノア!!」

 

「!?」

 

 ライトマンの一声にミスターノアが反応した。

 

「ベリーサンクス……そしてソーリー……」

 

「ライトマン!!」

 

ブォォォ シュウウウウ

 

 ボルトマンの超人電子レンジにより、ライトマンの下半身まで消滅した。

 

「EZOマン!」

 

「なんだ!」

 

「ユーの盟友チヂミマン……立派なマンであった……」

 

 EZOマンはその言葉に涙した。

 

「ああ! その伝言奴の墓まで伝えにいくぜ!」

 

 そしてライトマンの体の大半が消え、顔にも体内の水分の沸騰によるふくれがみえてきた。

 

「心底悔しい……ユーのようなやつに負ける事が……」

 

 ライトマンの体は完全に蒸発した。

 

カン カン カン カン

 

『試合終了! ボルトマン危うい場面もありましたが、終わってみればライトマンに圧倒的な実力差を見せつけた試合でした!』

 

 観戦していたキン肉マンが喋った。

 

「ライトマンは決して弱い超人ではなかった。かつて、私はブラックホールと闘い、ライトマン同様の分身殺法をくらった。あれを破るのにどれだけ苦労したか……」

 

 それにテリーマンが応える。

 

「ボルトマンが強すぎたとしか言い様がない。ライトマン自身、桁外れのスピードを持ち、光を活かしたトリッキーな殺法、そしてレインボーシャワーも扱えた。ここにいる伝説超人が全盛期に戻ったとしても、大苦戦は必須だろう」

 

 ロビンマスクもその話に頷いた。

 

 さて、リング上のボルトマンはまだまだ元気な様子を見せている。

 

「まだまだ暴れたりないぜ! また一戦やってもいいぐらいだぜ! なんなら、そこにいるボーン・コールドやヒカルドでもいいぜ!」

 

 ボーン・コールドとヒカルドが驚愕の表情をした。

 

「ドヘドヘ、俺は悪魔種子として闘ったときに、お前らも来るもんだと思っていたんだぜ~~~。でもなぜかオムツじじいとポンコツ飛行機が来やがったがな。情けない雑魚のライトマンより、お前ら二人を相手にした方がよっぽど面白いってもんだ!!」

 

 一人の男が走り出した。その男は瞬時にボルトマンの近くまで来て、右の拳をボルトマンの顔面に放った。

 

「ドヘラァ~~~ッ」

 

 ボルトマンはふっとばされ、そのまま意識を失った。ボルトマンを殴った男はミスターノアであった。すぐさま、アヌビ・クレアもそばによってきた。

 

「ただでさえ組織が壊滅的な状態になっているのに、ボスのあなたが短気起こして暴走してどうするのよ!」

 

 アヌビ・クレアが怒り気味にミスターノアに言った。

 

「こやつの言動が許せなかった。仲間を侮辱されて怒らぬ者はいないだろう」

 

「ふぅ、あなたの気持ちは分かるけどね」

 

 アヌビ・クレアは呆れた顔をしていた。

 

「そうはいかない、オラと闘う余力はちゃんと残して貰わなきゃな」

 

 ジェロニモもミスターノアの元に駆け寄ってきた。

 

「断っておくが私はお前が思っている以上に強いぞ。むしろ、私が消耗した方が良いのではないか?」

 

「オラはそこまで賢く動けない正義超人だ。だからあんたとハンデなしに正々堂々と闘いたい!」

 

「お前がその気ならいいだろう」

 

 ハラボテが会場にアナウンスをした。

 

「ミスターノア、ジェロニモよ。超人委員会がリングを用意してやった! そこでお前達の決着をつけるがよい!」

 

 いつのまにか、会場周辺に真新しいリングが用意されていた。ミスターノアとジェロニモがリングインした。ジェロニモは落ち着いた表情でミスターノアに話した。

 

「ミスターノア。出来ればおはんさんがこのまま引き下がってくれた方が、皆としてはありがたい」

 

「そのリクエストには応えられんな。私には使命が残されている。善良なる人間を救うために、この世の悪なる人間を排除せねばならない。それを邪魔する者も同じくだ!」

 

「そうか……これでふんぎりがついた!」

 

カーン

 

 ジェロニモとミスターノアの試合が始まった。

 

 

 一方、超人KO病院にてメディカルサスペンションカプセルが二つ動いている。その一つのロックが解除され、一人の超人が出てきた。

 

「ガゼルマン様! ただいま復活だぜ!!」




全国1000万のファンの皆! 待たせたな!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。