ヘラクレスファクトリー内にて、地球に起こった異変について会議が行われていた。
「かつて私を人間に変えたあの石がなぜあやつが!?」
ロビンマスクが驚いて発言した。
「そうか、おめえ確か若気の至りで人間になったとか言ってたな」
力士の姿をしたウルフマンがこう発言した。
「ふふ、黒歴史というか、あまり触れられたくない過去だがな。だがこの際恥じてる場合ではないな。あの石は見てのとおり、超人を人間にする力がある。ご先祖様がかつて作ったものと言われているが、詳しく調べる必要があるな。」
「更にこれまでの二つの戦いから、人間を超人にできる何者かがいるということだ」
頭にカレーを乗せた超人カレクックがこう発言した。
「まさか
バッファローマンが発言した。
「まつズラ、敵に心当たりがある。かつて、おらを超人にした神、その名はミスターノアだ!」
ジェロニモが発言した。
「ミスターノア? もしかしてノアの箱舟のノアですか? その神話を聞いたことがありますが、実在するのですか?」
ジェシーメイビアが疑問そうに発言した。
「おらが本人から直接聞いたことがあるから間違いないズラ。断片的であるが、神話という形で彼の記録が残っていてそれが語り継がれていると。さらに、自分の見込んだ人間を何人か超人にしていると」
ジェロニモが返答した。
「つ、つまりそいつは意図的に超人を量産できるってことか、やばいな。ほかに何か分からないのか」
カナディアンマンが多少びびりながら発言した。
「もし彼が関与しているとしたら、何故そんなことをするのか、本心を聞きたい」
「よし! ここで議論しても問題が解決するわけではない! 経験と知恵を持った私達だからこそできる仕事をしよう! 何人か私についてきてほしい! もちろんヘラクレスファクトリーをあけるわけにもいかないから選抜はさせてもらうぞ!」
ロビンマスクがリーダーシップをとって発言した。
「ならばわしもいたほうがいいじゃろ?」
唐突にハラボテが現れた。
「委員長! あなたはもう引退した身、我々に任せてください!」
「イケメンやジャクリーンがいない今、誰がこの闘いを治めるんじゃ? わしでは不安とは思うが、その、年寄りの最後の我儘と思って仕事させてくれ」
「委員長……」
「ミートの力もできれば借りたいが、奴は今アレキサンドリア図書館におる。過去の世界のミートと脳を同化させるためにうかつに触れられない状態じゃ。その状態を解除した場合、ミートの脳に大きなダメージを与える恐れがある。それに過去にいっている超人達にいらぬ心配はかけたくない。我々の力だけでなんとかするんじゃ!」
「はい!!」
さて、場所は変わり女子高、私立白薔薇高校。
一人の超人が学校の屋上にいる。
その超人は液体状となり、床の隙間にしみこみ、学校の三階の廊下に液体となって落ちた。
そして、元の人型へと戻った。
「うわぁー!! 水が人になったーーっ!?」
「こ、怖いーーーっ!」
女子生徒達がその非日常的な様子を見て驚いた。
「ウルルル、僕はティアーマン、悲しみが僕の強さだ」
ティアーマンと名乗る超人は透き通ったボディをし、目から涙を流しているような模様が顔についている。
「僕には分かる、悪い奴がここにいる」
ティアーマンが一人の女子生徒へと視線を向けた。
「
ティアーマンは女子生徒へ向かって勢いよく液体を飛ばした。
バシャア!
「うわっ! いきなりなにすんのよ!」
「ウルルル、お前は虐めをしているな、その報いを受けてもらう」
「うっ、アガァーーーっ!!!」
女子生徒は苦痛の悲鳴をあげた。
体中から水分が飛び出し、段々体が干からびていく。
干からびた女子生徒は息絶えた。
「いやぁーーーーっ!!!」
「キャァーーーーっ!!!」
周りの女子生徒が悲鳴を上げた。
「僕には分かる、この中にまだ悪い子供がいる」
ティアーマンは狙いをつけたかのように、更に
何人かの女子生徒が被弾し、先ほどの生徒同様干からびていった。
あたりは阿鼻叫喚だった。
「な、なによこれ、ひどいわ!」
「
前川たまきと恵子が騒ぎを聞きつけて現れた。
「ウルルル、そこのガングロちゃん、君は過去にそのそばかすちゃんをいじめたようだね」
前川たまきが過去に恵子にカツアゲをしていた記憶を思い出し戸惑う。
「
「た、たまきーーっ!」
恵子がたまきをかばうように正面に立った。
「よけろーーっ! 僕は君を殺したくない!」
ティアーマンが慌てたように大きな声で叫んだ。
突如、恵子の前に人影が現れた。
ブフォー!
その人影は勢い良く吐き出した息で、
「ムンタ、買い物帰りでこんな場面にでくわすとは」
そこには、超人OKANの姿があった。
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