ラブライブ!〜引きこもりとツンデレな女神〜   作:黒っぽい猫

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本日はクリスマスですが、皆さんどうお過ごしでしょうか、黒っぽい猫です。自分は冬期講習があるのでクラスメイトと過ごすクリスマスです(´・ω・`)

おそらく今年最後の更新となるかと思われますが、今回も生暖かい目で最後まで読んでくださると嬉しいです。

後書きの方に、今作品に出てくるオリキャラ(二人)のざっくりとしたプロフィールを添えておきます。ぜひ読んでいただけると嬉しいです。


第4話「世間は狭い」

前回のあらすじ

 

一悶着ありながらも、真姫の縁談を破棄する事に成功した彰馬だが、あくまでも今回は偶然会ったからだと言って真姫の前から去ってしまうのだった。

 

 

 

 

西木野の件の翌日、俺は、メイドカフェに来ていた。別に客として来たわけではなくて、今日はアルバイトの面接のためだ。たまたま本屋からの帰り道に『メイドカフェ!執事募集!!』というチラシを渡され、そのメイドさんの猛烈なアプローチによって気が付いたら店にいた、という訳だ。

 

「やあ、ごめんね、遅れてしまって」

 

「いえ、本日は、面接よろしくお願い致します」

 

「はい、本来なら履歴書とかお願いしたいんだけど、とりあえず簡単に自己紹介お願いしてもいいかな?」

 

「は、はい。倉持彰馬です。歳は16で高校は通っていません。両親や身寄りも居らず、一人暮らしです。趣味は読書と料理で、一応内職と足りない分は生活保護で補っています。このまま生活保護に頼り続けるのもどうかと思って電話いたしました」

 

あまりに淡々とした様子に驚いた様子を一瞬だけ見せたが、さすが大人と言うべきか、切り替えて矢継ぎ早に質問してくる。

 

「ふむ…接客とかはできるのかな?」

 

「はい、人と話すのは問題ありません」

 

「趣味の料理ってどの程度?」

 

「なにかお見せしましょうか?」

 

「うちのメイド喫茶って、他と違って料理は一から作って出すから、みんなある程度できるのが条件なんだ」

 

「そうなんですか…そうですね、写真ならありますが…」

 

そう言いつつ俺はスマートフォンの画面の中で最も最近作った料理…オムライスを見せる。オムライスは好物の一つなのでそれなりに作れる。

 

「おお!これはすごい!!じゃあ採用!色んな説明したいからついてきてね!」

 

「は、はい!」

 

そうして俺はメイドカフェで執事としてバイトをする事になったのだが…メイドなのに執事ってなんだ…?などと今更なことは考えないことにした。

 

昼頃に面接を受け、あれこれと説明をされていたらいつの間にか日が傾いていた。店長さんの説明は懇切丁寧でわかりやすく、それでも不思議と退屈はしなかった。新鮮なことばかりで驚く事も多かったが、リアクションには出さないようにしていたのだが

 

「彰馬君は驚くと目がキラキラするからわかりやすい」

 

と言われてしまい、接客のプロは違うのだと思い知らされた。

 

 

 

「っと、こんなものだけど、どうかな?」

 

「はい、とてもわかり易かったです、ありがとうございます」

 

「それで、早速で申し訳ないんだけど今日から入れるかな?風邪をひいて休んじゃう子が1人いて、ホールは2人いるんだけど裏方の調理係がね…」

 

「わかりました、ホールは2人で大丈夫なんですか?」

 

「うん!なんたってうちの店にはアキバのカリスマメイドがいるからね。もうすぐ来ると思うから仲良くやってね♪歳も近いと思うから」

 

「へえ……わかりました。制服はどこにありますか?」

 

「あ、奥の部屋にあるからそこを更衣室に使って。用具置き場になってはいるけどそれなりに広いと思うから」

 

「了解です」

 

店長さんの言う通りに奥の部屋に入って着替える。なるほど、これが執事の制服ね…ご丁寧に手袋までついてる。しっかりしてるけど布地は薄いな、これなら動きにも問題なさそうだ…この服装あまりにも黒○事に似てないか?店長さんの趣味なのか?

 

「よし!行くか」

 

密かに気合を入れると俺は用具室から出て調理場の方へ向かう事にした。その途中でこの店のメイド服を着た人にあったので挨拶をすることにした。

 

「新人ですけど、料理をやらせていただくことになりました、倉持彰馬です、よろしくお願い……します」

 

背後から話しかけられてびっくりしたように振り向いた人が固まるのを見て俺も途中で言葉が止まりかけたが、なんとか続ける。

 

「えーっと、貴方は…昨日の真姫ちゃんの彼氏さんだよね?」

 

「違います、誰ですか西木野って」

 

「私は名前しか言ってないよ?」

 

「……」

 

しまった…墓穴を掘ってしまったようだ。

 

「昨日ぶりですね、南さん」

 

世間は狭いというか……狭いどころか密集しているようだ。

 

 

 

 

調理場に入ってから約2時間、俺もホールに出てくれと店長さんに言われたのでホールの方に出ていったお客さんの食器などを運ぶことに従事していた。

 

「思ったよりも体力いるんだな…カフェのバイトって。多少体力作りしておいてよかったかもな」

 

時間だけはあったので、読書や勉強の合間を縫って筋トレや走り込みをしていた成果がここで出たことに感謝しつつ仕事をする。

 

「あ、ショウ君♪」

 

「なんです、南さ……ミナリンスキーさん」

 

この店では、どうやら本名ではなくあだ名で働くようだ。うっかり南さん、と呼びかけながら慌てて呼び直す。

 

「あそこのテーブルのお客様の接客をしてきてくれるかな?注文を聞いてくるだけだから、よろしく♪」

 

「はい、わかりました」

 

まさか初日で接客をさせられるとは思っていなかっただけに、多少緊張しつつ、お客さんに近寄る。女性客が2人か…緊張する。

 

「お待たせいたしました、お嬢様方、ご注文をどうぞ」

 

一瞬こちらを見てぼーっとし他お客さんだが、慌てて注文を始める。一体なんだってんだ?わからんな…。

 

全部聞き終わるとそれを繰り返して、調理場へ戻る。

 

「なんであのお客さんぼーっとしてたんだ?顔になにか付いていたのか?」

 

容姿は別に整ってる方ではないと思うんだが…。そう思ってると調理場から店長さんのお呼びがかかる。

 

「ショウ君!この料理運んでくれるかな?」

 

「わかりました」

 

ええっと、アイスミルクティーとナポリタンか…。嫌な予感もするけど気のせいだと信じたいものだ。

 

「お待たせいたしました、お嬢様。ナポリタンとアイスミルクティーでございます」

 

「ええ、ありがとうございます……もしかしてしょうm「それではごゆっくりどうぞ」……?」

 

あんな大見得切ってお前の前から居なくなろうとしたのになんでお前の方からこちらに来るの?後ろを向くとめっちゃ見られてたし!もう嫌だ…帰りたい。などと思っていると神の声…もとい店長の救いの声が!

 

「ミナリンスキーちゃん、ショウ君。今日はもう上がって〜!」

 

「はーい、わかりまし「わかりました!お疲れ様です!」た…?」

 

南さんも驚く速さでホールを歩いて通り過ぎるととりあえず用具室に入ってドアを閉めると溜息をつく。

 

「嘘だろおい…何でここに真姫がいるんだ…今度からシフトは午前中だけに入れよう…」

 

そんな決意を胸に秘めると俺は裏口から出て帰ることにした。

 

「店長さん、お疲れ様でした。次のシフトは明日の仕込みからでいいんですよね?」

 

「あ、うん。気をつけて帰ってね〜」

 

「はい」

 

ハプニングはありながら、なんとかバイト初日は乗り切れた…。

 

 

 

 

 

 

 

家に帰るとシャワーで汗を流してから疲れた体をソファーに預けつつ冷蔵庫からボトルのコーラを取り出してぐっと飲む。

 

「ふう…にしてもまた真姫と会う羽目になるとは…」

 

コーラの炭酸と甘みがしみていくのを感じながら、ここ最近の自分が今までと違うことを感じていた。そんな所でふと、真姫達はスクールアイドルってのをやっていたな…と思い出す。

 

「……少しくらい見るか」

 

パソコンを起動してスクールアイドルのページから音ノ木坂学院スクールアイドルを探す。

 

「ミューズ、か?」

 

ギリシャ神話の9柱の女神、それぞれが司るものを持ち、アポロンを指揮者として演奏していたという。

 

パソコンから流れてくる音に今度は耳を傾ける。歌詞は直接的であって、聞くものを引きつける歌声。この曲調から、作曲は真姫がやっているのだと分かる。

 

「いい仲間に出会ったな、真姫」

 

俺が知る頃のあいつとは似ても似つかない輝くような笑顔。改めて目を閉じ、より音楽に集中する。

 

──いつの間にか、眠りについていた様だ。

 

(夢だってわかることがあるなんて珍しい──え?)

 

夢を見ていると認識した俺の目の前には──輝くステージで歌い踊る9人の少女達の姿があった。

 

見るものを惹きつけてやまない魅力。それを肌で感じると同時に自分は劣等感を覚える。

 

(きっとこれは正夢なんだろうが、一つだけ間違ってるな)

 

この場所で、俺が彼女たちを見ている、その事だけは絶対に間違っている。

 

(俺が関わってしまえば、多分この夢は潰えてしまう)

 

前がそうであったように、また他人を、人の思いを駄目にしてしまうのだろうから。疫病神みたいなもんだ、だから俺は関わりすぎない。もう二度と真姫には、会うつもりも会いに行くつもりもない。

 

(最愛だからこそ……会ってはいけない)

 

 

 

 

 

 

 

「ん……もう朝、か…。首が痛い…ソファーで寝てたからか…」

 

時間を確かめると6時半。夜はまともに飯を食わなかった事もあって腹が抗議をしている。

 

「はぁ…仕方ない、頑張るか」

 

重い腰を上げる前に、パソコンを再び開き俺はある場所にカーソルをもっていってクリック──μ'sへの一票を投じる。

 

「…フッ、我ながらこんな事するなんてな…」

 

あの日諦めたはずのものをまだ、諦めてないって事か…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時の彼の目は半年ぶりに光を灯していた。その事に気づいた者はいない。

 

 

次回第5話「勉強と露見」

 




まず、ここまで読んでいただきありがとうございます。前書きの通り、以下はこの作品内のオリジナルキャラのプロフィールとなります。

倉持彰馬(くらもちしょうま)
年齢:16歳

血液型:A型

好きな食べ物:オムライス、ケーキ、和菓子

好きな飲み物:ドクター○ッパー、マック○コーヒー

性格:捻くれているが、正義感が強い

苦手なもの:人間、集団の中に入ること

趣味:読書、ナンプレ、パズルゲーム

本作品の主人公。
両親を亡くし、身寄りもない。現在は一人暮らしをしており、内職をしながら日々を過ごしている。真姫とは中学の頃に何かしらの関係があったと思われる。高校には通っていない。




日野海叶(ひのかいと)
年齢:18歳

血液型:B型

好きな食べ物:果物、ハンバーガー

好きな飲み物:紅茶

性格:優柔不断

苦手なもの:辛い料理、レバー

趣味:アニメ鑑賞、二度寝

本作品のキーパーソン。
真姫の元許嫁。父親は大企業の社長であり、彼自身も跡を継ぐつもりでいる。進学校に通っていて成績もトップクラスであるが、本人に勉強しているそぶりは見られない。今後の展開にどのように関わっていくのかは作者にもわからない。



ざっくりとこんな感じです。
それでは皆さん、良いお年を!
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