コラボストーリーシリーズ   作:水岸薫

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 慶斗さんの『侵略! パンツァー娘』とのコラボ作品です、許可はもらいました。
 話は『手がけなイカ?』の後日の話です。



『侵略! パンツァー娘』編
『侵略! パンツァー娘』編 第1話『何か知らなイカ?』


 2434年、地球と月の真ん中にある軌道上の建造物。国際時空管理局(通称:TWMS)のある部屋。ここは石川たちの組織『奇跡』の部屋で、今はみんな自由行動をしている。そんな中。

 

 

「戦車窃盗事件?」

 

 

 突然聞かれた勇樹たちは、驚きながらもその事件の話を聞くことになった。

 

 

「そう、ここのところ戦車しか狙われている事件が多くてね。犯人は誰だかわからないだって」

 

 

 太田はそう言いながらコンピューターをいじっていると、百合子が「あれ……戦車って」と何かを思い出したのか。考え始めた。

 すると伊江が「そう言えば、赤城さんがこんなこと言ったな」と言ったのを彼らは反応し、彼女に向けて「こんなことってなんだ?」と質問すると、彼女はこう答えた。

 

 

 

「現場周辺には犯人につながるものが何もなかったけど、地面には戦車が入るほどの大きさがあったのか一度壊して修復がされた跡があったんだ。そして電柱には蜘蛛の糸が絡んでたんだ」

 

 

 それを聞いた2人は「そうか」と同時に答えると、百合子が「あああ!!」と、突然大きな声で驚く。

 それを聞いたみんなは「何!?」と反応すると、百合子は石川に向けてこう言った。

 

 

「勇樹君、前に一度由比ヶ浜に行きましたよね。そこで!!!」

 

 

 それを聞いた勇樹は「そうか、あの戦車ももしかしたら…!!」と、何か思い出したのか椅子から立ち上がった。

 そしてみんなに向けて「総員、緊急指令だ!」と指示し始めた。

 

 

「今回の事件は戦車を狙った窃盗事件が発生している、犯人の狙いは何かわからないが過去の事件を調べてみた結果、どうやら犯人は戦車を狙っている」

 

 

 そして、結城に続いて太田も「そしてその戦車は時代、場所にもかかわらず盗んでいる。今回の事件は誰が何の目的でやっているかわからないが、次に狙う戦車は、勇樹君と百合子さんに幹子さんが一度行った21世紀の由比ヶ浜にある戦車の可能性が高いようです」と答える。

 それを聞いた幹子は「な、なんだって!!」と驚く。

 

 

「被害が広がらないように、オレ…じゃなくて私たちも出動するぞ。以上!!」

 

 

 そして勇樹が言い終えると同時に、椅子が出てきてみんなはそれに座った。すると椅子が突然下に動くと同時に彼らは普段着から彼ら専用の特殊変身スーツへと変身した。

 

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 長い通路から出て、勇樹たちが着いたところは。大きなモグラ型のメカがある倉庫へとたどり着いた。

 そして彼らは椅子から降りると、モグラ型のメカへと乗り込んで、操縦席へと移動して椅子へと座った。

 みんながシートベルトを装着すると同時に、百合子が「勇樹君、今回のメカの説明をお願いします!!」と言うと彼は「了解」と答えると同時に、メカの説明をし始めた。

 

 

【挿絵表示】

 

 

「今回のメカは、専用のバギーで出動しようとしたがあいにく修理中のためこのメカで行く事になった。モグラをモデルとして高速回転機と伸縮機能付きタイヤ、どんなに暗い所でもはっきり見えるサーもグラフィックレンズなどを使用したスーパー穴掘り戦車『モグラドン』である!!」

 

 

 それを聞いたみんなは「よく噛まずに言えたな…」と感心するのであった。

 そして石川は「じゃあ行くぞ!」と、操縦席に座ると同時にみんなは「了解!」と答えると同時に、彼はレバーを引いた。

 

 すると突然メカが謎の電磁波に包まれると同時に、彼らは21世紀へとワープしたのであった。

 

 

 

 

 

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 21世紀の由比ヶ浜、そこで勇樹たちが乗っている乗り物『モグラドン』が時空から出てきて砂浜へと着陸した。

 

 

「っと、着いたぞ」

 

 

 勇樹はみんなに向けて言うと、太田は外を見て「うわぁ……」と驚くのであった。

 そうしていると、アレンが「ここで合っているのか?」と勇樹に向けて言うと彼は「そうだと思うけど……」と言いながらあたりを見渡していると、ある物を見つけたのか「あれは……」とカバンから望遠鏡を出してある物を見てみると彼は「あった!」と言いながら百合子に渡した。

 百合子は何かと思いながら望遠鏡をのぞいて勇樹が見た方に向いてみると、そこに映っていたのは『れもん』と書かれた海の家、その近くにはチャーチルが一台駐車している。時間帯は昼なのか、多くの人たちが海の家へと入っていく。

 

 

「ありました! 勇樹君、急いでいきましょう!」

 

 

 百合子の言葉に彼は「もちろん! と、その前に」と言いながらカバンからある物を出した。

 それは変わった形をしたカメラと紙と色鉛筆を出した。そして紙と色鉛筆をみんなに渡すと彼は「好きな服を描いて」と言うのであった。

 

 

 

 

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 道具のおかげで彼らは着替えチャーチルがあるほうへと行くが、勇樹が突然は「ここだけではなく、町の方へとみんな解散だ、そして2時間後にここに集合、それまでに戦車があったら情報を提供して」と言ったため、みんなはさっそく戦車探しをするのであった。

 太田と伊江は住宅街、佐々木と中弐は海岸沿いの道路、幹子とアレンは江ノ島、百合子と福音は警察署、そして勇樹は道具を使って戦車があるかどうか調べる。

 

 

 太田と伊江は……

 

 

「ここにあるっと言うのはないと思うけど、戦車はあるかな?」

 

「そうだな、戦車は目立つからどこかにあるぜ」

 

 彼らはあたりを見渡しながら歩いているが、あの戦車を探してるが広すぎるためなかなか見つからない。すると。

 

 

 

「泥棒~!!」

 

 

 

 

「「ええ、泥棒!?」」

 

 泥棒っと言う言葉に2人は反応し、あたりを見渡している彼らが来たところから3人の男性が何かを持って逃げている。太田と伊江はそれを見て素通りしていると、赤髪の単発少女がやってきて「ぜぇぜぇ」と息を吐きながら走っている(走りすぎて歩いているけど)。

 彼女たちは何かと思いながら試しに聞いてみる。

 

「お、おいどうしたんだ少女。何があったんだ?」

 

「何がじゃありませんわ、どうして止めてくれませんの! あれはダージリン様が大切にしていたものですわ!」

 

 それを聞いた2人は「なに!?」と一瞬驚く、そして太田と伊江は彼女に向けて「待っておけ!」と言うと同時に、その男が言ったところへと走っていった。

 

 

 

 一方の中弐と佐々木は……

 

 

「海岸沿い、ここならどこに戦車があるかわかるわね」

 

「そーだな、でもここ電波あまりつながらないな」

 

 佐々木と中弐は海沿いに戦車があるのではと思い、歩きながら探している。しかしまあ広い事、戦車を見つけるのに苦労するのである。2人はそう思いながら歩いていると。

 

 

 

 

 

「ちょっと待ちなさい!! このカチューシャを置いてくつもり!?」

 

 

 

 

 それを聞いた2人は何かと思いながら振り向くと、無数の子供たちがちっこい子供(と言うより、少女)を連れて行っている。それを見た中弐は「なんだ、子供の遊びか」と言いながら再びゲームをしだす。

 その数十秒後、今度は大人びた女性がやってきて佐々木たちに向けてこう言ってきた。

 

「すみません、こちらに背が小さくて髪色がクリーム色の少女見かけませんでしたか?」

 

 それを聞いた佐々木は「ええ、さっき子供たちと一緒に行きました」と言うと彼女は「やっぱりそうですか……」と言うと急いで走っていく。

 それを見た二人は、何かあったのかと思ったのか彼女の後を追うことになった。

 

 

 

 

 一方の幹子たちは……

 

 

「ほほう、これが幹子が言っていたソフトクリームか」

 

「そうだよ、僕も食べてみたけどおいしかったよ」

 

 幹子とアレンは今、この江の島名産『しらすソフトクリーム』を食べながら戦車を探している。だがここは観光名所、このどこかに戦車があるのはどこか探すのにはもう苦労する。すると。

 

「ん、幹子じゃないか?」

 

 それを聞いた幹子は「ん?」とその声に気づいたのか、振り向くと。うすい茶髪をしたショートヘアの少女が幹子に向けていた、それを見た彼女は。

 

 

「ナオミ、ナオミさんじゃないか! どうしてここにいるんだい?」

 

 

「それは私もだ、ちょうどここのお土産に珍しいものはないかと探しているんだ」

 

 幹子とナオミの世界にアレンは入り込めず、目を丸くして「どうしてこうなった……?」と呟く。すると。

 

 

 

「ちょっと、あんた何するのよ!!」

 

 

 どこからか声がしたため3人はその声がしたほうに向くと、3人の女性が何かが入った袋を持って逃げているのを見かけた。初めは何かと思った彼女たちだが、数秒後、茶髪のツインテール少女がやってきた。

 その彼女を見たナオミは突然「アリサ、いったい何があったんだ?」と聞くと、アリサと言う彼女はこう答えた。

 

 

「何がじゃないわよ、サンダースの戦車のカギと部品が盗まれたのよ!!」

 

 

 それを聞いたナオミは「なんだと!?」と驚く、それを聞いた幹子は「それはさっき来たお姉さんたちかい?」とアリサに聞いてみる。

 

「ええそうよ、私が目を離したすきにカバンを……あんたたちだれ?」

 

 アリサが質問しようとした瞬間、幹子は「ありがと! じゃあ行くよ!」と言いながら走っていく。

 

 

 

 一方の百合子たちは……

 

「警察署……盗難届あるのかな?」

 

「福音もわからない、でもあると思うよ」

 

 ちょっと変わった方法で交番に行ってみようとしていると、後ろから『キュラキュラ』と音がしたため、何かと思い振り向いてみると。大きな戦車が戦車を引っ張っている……。

 

「福音ちゃん、私幻覚見ているのかな?」

 

「ううん、ふくねも見ているから幻覚じゃないよ」

 

 それを見た2人は目を丸くしていると数分後『待つんだ!!』と眼鏡をした少女とロングヘアをした少女が走ってきた。それを見た2人は急いでその人のところまで行くと、質問してみた。

 

「ねえ、どうして戦車の後を走っている!?」

 

 福音が質問してみると、眼鏡をした少女は「走っているじゃなくて、追いかけているのよ!!」と答える。

 

「あの中に隊長が入っていて、私たちが目を離したすきに戦車が隊長と一緒にさらったの!!」

 

 それを聞いた2人は「ええ!?」と驚くと百合子が「わたしに任してください!!」とある物を出した。

 

 

 

 一方の勇樹は、このあたりに戦車がないかあたりを見渡している。

 

「にしても、結構広いな…暑いし疲れるわ」

 

 夏の時期、浜辺で戦車を探すのは苦労している。普段はメカを作っているしアルバイトをしているが、浜辺でのアルバイトは一度もやっていないので、ヒィヒィと汗をかきながらあたりを見渡しながら歩いている。

 そして、彼は近くに海の家があったので「いったんそこに避難だ」と呟くと、急いでその家へと走っていく。

 

「ふぅ、すみませんお冷を」

 

「あいよ、お冷をいっちょっと……ん?」

 

 勇樹は椅子に座ってお冷を頼むと、どこかで聞いたことがある声がしたため彼は何かと振り向くと。

 

「あれ、おまえは確か彼女さんの彼氏じゃないか」

 

「ああ、そう言えばあんたはこの店の!!」

 

 この店の店員、相沢栄子と石川勇樹は驚いていると厨房から「え、彼氏さん?」と女性が反応する。そして。

 

 

「あ、勇樹殿!! どうしてここに!?」

 

「あ、お前は確か西住と一緒にいた」

 

 大洗の秋山たちも、この店に来たようだ。

 

 

 数分後………

 

 

「つまり、ここのところ。戦車の窃盗事件があるってことですね」

 

「そうです西住さん、もしかしたらあなたたちの戦車も狙っていると思います」

 

 勇樹は西住たちと一緒に店の奥に行き話を聞き、戦車が狙われていると伝えると。西住は心配そうにしていると麻子が「ま、船の上はさすがにないな」と答える。

 それを聞いた勇樹は「いや、そうでもないよ」と麻子に向けて言うと、秋山は「どう意味ですか?」と質問すると彼はこう答える。

 

 

「相手は巨大機械専門のロボットでね、いくら厳重な金庫や孤島にある城であっても。無理やりそれを奪う者がいるんだ」

 

 

 それを聞いた途端、みんなは「嘘…」と目を丸くしていると、突然彼の胸にしているテントウムシ型のバッチがチカチカッと光ったため彼は「なんだ?」とアンテナをカチッと動かすと。

 真ん中のマークからレンズが出てきて、壁に向けると4組のみんなが出てきた。

 

「て、どうしたんだみんな!?」

 

 勇樹は突然の姿に驚いて聞いてみると、画面から……。

 

 

「ダージリンさんと言う人から何か盗まれたよ!!」

 

「子供がさらわれた!!」

 

「戦車の部品が盗まれたよ!! 大至急お助けお願い!!」

 

「乗り物と子供が誘拐になったよ!!」

 

 それを聞いた彼は「あー、じゃあ今から調べるよ」とアンテナを動かすと、レンズから地図が出てきてみんなのい蛙所が出てきた。

 その地図を見たみんなは「うわっ!!」と驚くが、彼は「ふむふむ」と地図を見て分析をしている。そして何かわかったのか「そうか、そこに行けば!!」と言うとバッチのアンテナを動かし、地図をしまうと同時に急いで海の家から出て例の場所へと走っていく。

 そして例の場所へと着くが……。

 

「嘘、メカがない!!!」

 

 勇樹が作ったメカがないことに、彼は驚いた。

 そして彼はどうやって移動すればいいか慌てていると、砂浜から『勇樹殿!!』と声がしたため何かと振り向くと。ジャーマングレイ塗装のIV号戦車D型が勇樹のいるところまでやってきた。

 

「でかっ、てか秋山さん、どうしてここに!?」

 

 それを見た彼は驚いていると、秋山は「それはもちろん」と答え始める。

 

「何があったかわかりませんが、私たちに手伝うことはありませんか!!?」

 

 それを聞いた彼は何か思いついたのか「それだったら、野球場に集合してほしい。超高速で!!」と言いながら戦車に乗ると、操縦席にいる麻子が「わかった」とレバー動かすと、戦車は野球場があるところへと進んでいく。

 


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