コラボストーリーシリーズ   作:水岸薫

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※長く待たせて申し訳ありません、完成しましたので送ります。


『侵略! パンツァー娘』編 第6話『大変じゃなイカ?』

「今のところ変化なかったよ、聖グロの戦車は紛失に侵入者はなし」

「僕もだよ、サンダースはリッチな学校であり戦車道をしている生徒は体を鍛えているから相手が侵入したとしてもすぐにやられるよ」

「こっちは警備が厳重って言った方が良いわ、カチューシャが指示しているから安心したわ」

「福音も大丈夫! 愛里寿ちゃんは福音と同じだけど高とび飛び級だからメグミ、アズミ、ルミちゃんの大学生たちが戦車の管理しているよ」

「オレもだ、最近アンチョビのところも戦車に異常はないし、大洗の方もレオポンさんと一緒に戦車管理しているよ」

 

 勇樹たちは、『れもん』で、各校やと相沢家に戦車が盗まれていないか話をしている。今のところそう変化はないが佐々木が「気を引き締めましょ、いつ盗まれるか分からないわ」と言うと彼らは「わかりました」と答える。

 佐々木たちは「用事があるからお先に」と言いながら言ったが、勇樹は「さて財布財布」とカバンから財布を出そうとしている。すると「やっほー」と声がしたため振り向くと、沙織と麻子が『れもん』の中に入っている。

 

「沙織さんに麻子さん、どうしたんですか?」

 

「それはこっちのセリフだ勇樹」

「そうだよ、こっそりと学園艦から出て行こうとするから後を追ったら『れもん』にいるなんて、どうしたの?」

 

 勇樹が質問すると麻子と沙織の逆質問に彼は「やれやれ」と頭を押さえた瞬間、外から「なんだなんだ!?」と、声がしたため勇樹と沙織と麻子は、外に出てあたりを見渡してみる。

 すると海から巨大なタコ型の潜水艦が現れて、近くの岩場に着陸した。

 

「なにあれ!?」

「タコ……にしては変な姿だな。なんだ?」

 

 2人は何かと見ているが、勇樹は「敵か!?」と武器を出そうとするが、突然頭のハッチが開くと10人千歌人数が出てきた。

 麻子と沙織は一体誰だ? と頭を傾げるが、勇樹は「ウソだろ!?」とそれを見て驚いた。

 

「ふひぃ……やっと着いたっすぅ……」

「や、やっと熱い潜水艦から出られたな」

「そうですか? まだ涼しいですわよ?」

「奈々様、体感温度の違いは人によって違いますよ」

「そ、そうだな……この暑さには私はギブアップだ……」

「そうでもありません、これも修行の一種です!!」

 

「だー!! もう限界だ、おめえら熱すぎだっ!!!」

「そうですわ、このレディーを殺す気ですの!?」

「てか、暑い暑いというなっての!!」

「うみゅ~~……」

「わしは暑さはあまり感じないが、大変なのは理解するぞ」

「そうですね、私も同意します」

 

 それを見た勇樹は「だあ、こいつらは」と頭を抱える。

 

 

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「まあ、それじゃあこの子たちは勇樹君の友達?」

「友達っというか、正式にはオレの知り合いなんです」

 

 勇樹はとりあえずみんなをメカから出して海の家へと行き千鶴から大量のお冷とおしぼりを用意していったの彼女たちを休ませる。

 彼女たちは暑さから解放されたのか、お冷を一気に飲むと同時に「ふう」と、ため息をするのであった。

 

「しっかしなんだあのへんてこな乗り物は?」

「む、へんてこは余計っすよ! これは先輩が作ったタコ型の潜水メカ『オクトパスメカ』っす!」

 

 栄子が変なことを言うと、180センチ以上はある茶色のショートヘアーの少女が彼女に向けてにらみつける。

 あまりの身長差に栄子は「うおっ!?」と驚く。

 

「このメカは先輩が作った中で潜水可能で陸でも歩行が可能、であり空を飛ぶことがだってできるっすよ!!」

「ほえー、それでこんなにもすごいメカなんすね」

 

 彼女がそう言っているとペパロニはメカを見てほめると、170センチ以上はある銀色のポニーテールの少女は「ああそうだ」と答える。

 

「嫁が作ったメカは他のとは違って素晴らしい物だ!」

「そうっすね……あれ?」

 

 すると、ペパロニはあることに気づいたのかあたりを見渡している。

 

「む、どうしたんだあたりを見渡して」

「あいや、実は栄子さんの姿が見かけないんでどこに行ったのかなー? と思って」

 

 ペパロニの言葉に彼女はあたりを見渡すと、確かに栄子の姿が見かけられない。

 それどころが、あの4人と奈々がその場から消えたのを見て彼女は「あいつらどこに行った!?」と驚くのであった。

 みんなは急いで、彼女たちを探し始めた(栄子、千鶴は店があるため不可)

 

 

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「にしてもあちーなー、円何とかしてくれいか?」

「わたくしも同じですけど、それが出来れば問題なしですわぁ……」

「しゃべればしゃべるほど、暑さが増す……それ以上喋るの止めることできるか?」

「お、お星さま……お星さまが見える~~」

 

 そう言ったのは、ブン・ボーグの彼女たちであった。彼女たちは現在砂浜で休んでいる。円は現在、何かのメカを作っているのか巨大メカ作っている。

 沙市音が円に向けて言うが、彼女はそれに答えながら機械をちゃっちゃと作る、それを聞いたイレイザーはムカムカッとしながら本を読んでいる。双葉は目を回しながら、頭から蒸気を出している。

 すると、ちびっ娘……ではなく、神条は何かを見つけたのは「おい、あそこにいる生徒はいったいだえれじゃ?」と言ってきた。

 それを見た沙市音は「ん、見たこともねえ姿だな」と答える。その生徒とは、黒峰高校の生徒・逸見エリカであった。

 

「ん、あんたたち」

 

 彼女たちを見たエリカはジト目で見ると、「またあのイカ娘のような奴が来たわね」と言う。それを聞いた神条は「だれが不審者じゃ!」と怒るが、円が「まあまあ、落ち着いてくださいまし」と落ち着かせる。

 

「これはすまなかったな。神条は棘がある言葉が苦手なんだ」

 

「そう、あんたの保護者ってことね。まったくちゃんとしているの」

 

 保護者と言う言葉に彼女は「へ?」と頭を傾ける、どうやら保護者は分かっているがどういう事なのか、理解していないようだ。

 

「どういう意味だ、まあ保護者みたいなものだが神条はオレたちの先輩で最年長だぞ」

 

 彼女の言葉にエリカは「はあ!?」と驚くと「そんなのウソに決まっているわよ!」と答える。

 

「だいたいね、そんな子供が最年長っておかしいわよ。みほなんか隊長と同じだけど双子じゃなくてしまいだからね!」

 

 それを聞いたみんなは「へ?」と目を丸くして答える。すると。

 

 

「エリカ、一体どうしたんだ?」

 

 

 突然声がしたため、エリカは「隊長」と答える。黒峰高の戦車道隊長、西住流の姉・西住まほが歩いてきている。

 

「あまり見かけない人たちと話をするのは初めて見るからな、何かあったのか?」

 

「は、はぁ。なんかおかしな人たちに注意したら、変なことを言うので」

 

 すると、エリカの言葉に不満を持ったのか。円が「お待ちなさい」と口答えをする。

 

「わたくしたちのどこがおかしな人たちですの? こう見えてわたくしたちはエレガントですのよ」

 

 それを聞いたエリカは「ふっ、どこがエレガントやら」と笑う。すると円は「ああ?」と頭に血筋が浮かび上がる。

 それを見た沙市音たちは「あ、やばい」と引き下がる。

 

「あなたの言葉使いは、わたくしたちにとってはあんたらの言葉遣いが非常におかしいと思いますわ」

 

「ふっ、そう? でもあんたのやっていることは、お嬢様じゃなくて素人に見えるわよ」

 

「聞き捨てなりませんわね、それでしたらわたくしのメカと勝負しませんか、もちろん速度で!」

 

「いいじゃない、今から準備するから待っておきなさい!」

 

 それを聞いたまほと沙市音は「ああ、やらかしたな」と頭を抱えるのであった。

 そしてエリカは黒峰高の船へと行き、沙市音はテントに入って特大メカを作り始める。

 

 

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 一方、連華と霊華は。辺りを見渡しながら砂浜を歩いていた。

 

「ふむ、ここは結構熱い所だがそんなにひどくはないな」

 

「そうっすねー、海未があるかわ涼しいっすかね?」

 

 2人はそう言いながら歩いていると、向こうからドシンッ!! と音と振動が響いた。

 

「なんだ? 地震ではないな……」

 

「何かあったかもしれないっす、急いでいくっすよ!」

 

 霊華の言葉に連華は「ああ」と答えると、急いで走っていく。

 2人が付いた先は、なんと大きな穴が出来ていて。近くには蜘蛛の巣の破片があった。

 

「なんだこれは!?」

 

「蜘蛛の巣があるっすけど、この穴は……」

 

 2人は状況を見て驚いていると、連華は「そうだ」とある物を出す。それはどこにでもあるリモコンだが、画面には『YUKI・ISHIKAWA』と映し出されている。

 

「これをできるだけ撮っておいて、あとで解析するようにするぞ」

 

「ほへー、先輩のことになるとこうっすね……まあ、うちもやるっすけど」

 

 2人はそう言いながらも、携帯のカメラでパシャパシャと写真を撮るのであった。

 

 

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 一方の奈々と天女は、聖グロリアーナ女学院付近にいる。

 大きな門に2人は立ち止まっている。

 

「まあ、大きい艦隊ですわね。素晴らしいです」

 

「大きさは私たちの屋敷の方が大きいと思いますが……」

 

 2人はそう言いながらあたりを見渡していると「あら、あなたたちは」とダージリンがやって来た。

 それを見た羽衣は、こう答え始める。

 

「申し遅れました、私は奈々様の付き人兼護衛の羽衣天女です。そして」

 

「わたくしは、七星奈々です。よろしくお願いします」

 

「まあこれは、私はダージリンと言います。以後お見知りおきを」

 

 天女と奈々、そしてダージリンの3人がそう言うと、門が自動で開きはじめた。

 それを見た奈々は「まぁ」と目を光らせる。

 

「この門自動で開くのですね。素晴らしいです」

 

「そうですね……そう言えばダージリン様は、どうして外に」

 

「はい、先ほどケイさんと出会いましたが。この後勇樹さんにある企画を話そうかと」

 

 ダージリンのある企画と言う言葉に、2人は「ある企画?」と首をかしげる。ダージリンは「ここで話すよりも中に」と2人を艦内にご入場する。

 

 

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 一方、モスキートは。レオポンさんチーム基自動車部の戦車の日陰で横になっている。

 

「ふぅ、やっと日陰に避難できた……」

 

 彼女はそう言いながら白衣からトマトジュースの缶を出して飲み始める。

 

「むきゅ、むきゅ……あー、生き返る」

 

 彼女はそう言ったとたん、突然戦車が「ガガガガガッ」と前に進み始めた、それを感じた彼女は「お?」とあたりを見渡して、それを見つけると歩いていく。

 実は、自動車部の戦車はポルシェティーガー VK4501(P)は、砲台は強く威力は強いが、速度はいまいちである(坂道を上るのも苦労する)。

 

「お、お~い、私を忘れるな~」

 

 彼女は早歩きで追っていると、ハッチが開くとスズキが出てきて「あれ?」と辺りを見渡す。そして彼女を見つけると「ナカジマ、ストップストップ」と言うと、戦車は停止する。

 

「ほひぃ、ほひぃ、何とかついた……」

 

「うわー、お姉さんここまで歩いてきたんですか? それだったら驚いたよ」

 

 モスキートの行動にスズキは驚くと、彼女は「あ、当たり前だ」と答える。

 

「あぢぃ、それにしてもこの戦車はでっかいな…改造しているところがあるから元はもしかして」

 

「お、わかる? 前の戦車を改造したけどね」

 

「おおっ、マジか!!」

 

 ナカジマが出てきて、モスキートと話をするのであった。ちなみに、夏の暑さは話をしたため忘れてしまった。

 

 

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「あなたたちが風紀委員ですか」

 

 京子は今、風紀委員のカモさんチームのリーダー、園みどり子に関心があるのか目を光らせている。

 

「そ、そうだけど。あなたは一体誰よ?」

 

「わたくしですか、わたくしは、風紀委員兼奇跡の部員であり父・圭造と母・桂華の娘の薩摩京子であります!」

 

 京子の話を聞いたみモヨ子は「あなたも風紀委員?」と質問すると彼女は「もちろんであります!」と答える。

 

「わたくしは曲がったことが大っ嫌いであり、このような曲がった人をまっすぐにするのが目標ですが、なぜかわかってもらう人がいません……ですが!!」

 

 すると京子は、みどり子たちに向くと。彼女の背中から『真の正義』と文字が浮かび上がるほどの熱意が出てきた。

 

「あなたたちの行動は、生徒を見張って悪いことをしていないか探し。小さながらもみんなの力を合わせて共に行動するのが素晴らしいであります!! ぜひ、わたくしも入らせてくれませんか!?」

 

 それを聞いたモヨ子と希美はそれは無理だろうと苦笑いをするが、みどり子は「もちろんよ!」と答える。

 

「そうでありますか、では今から」

 

「ええ、早速風紀委員の腕章を持ってくるわ!!」

 

 みどり子はそう言うと同時に学園艦へと戻って、腕章を持ってくるのであった。それを見た京子は「光栄でありますぅ!!!」と感激する。

 ただ、モヨ子と希美は「大変なことになりそう」と思ったのであった。

 

 

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「だあ、どこにあいつらがいるか分からないな……沙織さんに麻子さん、イカ娘さんに渚さん。見つかりましたか?」

 

 勇樹は4人に向けて言うと、沙織たちは首を左右に振る。どうやらいなかいようだ。

 それを見た勇樹は「そうですか、それにしてもどこにいるのかな?」と頭を抱える、すると。

 

「あ、ここにいましたか! みなさーん!!」

 

 声がしたため、みんなは何かと声がしたほうが向くと黒峰高の生徒がやって来た。

 

「あれ、赤星じゃなイカ。どうしたんでゲソ?」

 

「じ、実は。エリカさんとお嬢様らしき人が銭湯をしますよ! どうすればいいか……!!」

 

 イカ娘たちは赤星の話を聞いていると、『お嬢様』と言う言葉に勇樹は「あれ?」とある疑問を持ち、試しに聞いてみる。

 

「赤星さん、その人ですが。他に誰かいませんでしたか、例えば少女か男勝りの女性か」

 

「そう言えば、そのような人がいました。あと本を読んでいたり目を回している人、そして青年も!」

 

 それを聞いた彼は「あー、あいつらか」と確信したのか、再び彼女に「その人たちどこにいますか」と聞くと彼女は「あちらです」と砂浜の方に指をさす。

 そして勇樹は「ありがと」と急いで走っていく。それを見たイカ娘は「おい、どうするゲソ!?」と慌てていくのであった。

 

 

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 そして、勇樹たちが着いた浜にはMBT3000戦車とパンターG型が駐車していて、そこからMBTには円、パンターにはエリカが乗っている。

 

「いい、必ずあの世間知らずのお嬢様をコテンパンにするのよ!!」

 

「なにが世間知らずのお嬢様ですの!? そちらこそネジが抜いている女をやっつけてやりますわ!!」

 

 これは非常に危険な状態になっており、2人の間には電気がバチバチッと出ている。

 すると勇樹は何かないかとあたりを見渡していると、沙市音たちがいるシートに液体があることに気づき、急いでそこに行き何かを作り始める。

 

「確か、N-29とR-81を混ぜてチタンと融合し沸騰したお湯を混ぜれば……完成だ!!」

 

 勇樹はフラスコに緑色の液体を完成させると、それをイカ娘に向けて「イカ娘さん、これをあの2人にかけてくれ!」と言いながら投げる。

 それを受け取った彼女は「わかったゲソ!」とそれを勢いよくエリカと円に向けて液体を投げる、その液体は2人の頭にかかった瞬間、何かあったのか目をぱちくりするのであった。

 

「………私たち、何をしていたの?」

 

「………さあ、わかりませんわ?」

 

 2人はそう言うと同時に、エリカは戦車を学園艦に円は分解して戻すのであった。イカ娘は何があったのか「一体あの2人に何をしたのでゲソ?」と言うと、彼はこう答える。

 

「この液体は『オワスレ液体』と言ってな、この液体にかかった人はわずかな間だが記憶を忘れてしまう特殊な液体、ただし忘れるのは30分ほどだから。その間にほかの記憶を入れてくれれば大丈夫だよ」

 

 それを聞いた赤星は「わかりました!」と急いでエリカの後を追い、沙市音たちは「よし、早速やるぞー!」と円のところへと行く。

 

「まったく、幸い道具があったからいいけど本当に戦争になったらどうなるのやら」

 

 勇樹はそう言いながらジト目で見ていると、突然「勇樹様ぁああっ!!!」と声がしたため振り向くと、勇樹に向けてローズヒップが走ってきた。

 

「あれ、ローズヒップさん。一体どうぶびぼっ!?」

 

 勇樹が彼女を見ると同時に、突然タックルしてきたため。赤星たちは驚いた。

 

「いだだだだっ……な、なんでオレがこんな目に」

 

 勇樹を頭を押さえて言うと、ローズヒップは「ああっ、ごめんなさい!」と立ち上がって謝る。

 

「それどころではありませんわ、勇樹様! だ、ダージリン様がお嬢様とメイドを呼んできて話していますわ!!」

 

「なんだ、それだけで……待てよ、お嬢様とメイド?」

 

 ローズヒップの言葉に勇樹は何かに気づいたのか、『お嬢様とメイド』に反応する。

 

「なあローズヒップ、もしかしてそのお嬢様は金色で巻き髪ロールでメイドは灰色のサイドテールをしていなかった?」

 

「そうですわ! そのような髪形をしていました!!」

 

 それを聞いた彼は「やっぱり」と頭を抱える。だが「まあいいだろう」とジト目でローズヒップを見る。

 あの人たちはほかの人たちとは違って真面目な一面があるからだ。

 

 

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「まったく、被害はあまりないが大変になってきたよ」

 

 勇樹はそう言いながら歩いている、それを聞いたイカ娘は「お主の気持ち、何かわかるゲソ」と答える。

 すると、麻子が「おーい勇樹」と言ってきたため、何だと振り向く。

 

「なんかお団子の女がそど子のところにいるが、そど子がいつも以上にやる気を出している」

 

 それを聞いた勇樹は「まてよ、確か園みどり子さんは風紀委員だから……」呟くと、何かに気づいたのかある事を思い出す。

 

「もしかして、みどり子さん「京子」と言っていなかった?」

 

 それを聞いた麻子は「おお、そう言っていたな」と答える。勇樹はまた頭を抱えそうになるが「まあ京子さんのことだから、そのままにしていくか」と言いながら移動する。

 すると麻子は「おお、それと」とこんなことを言い出す。

 

「なんか白衣を着た女性がいたが、もしかしてそれも―――」

 

 麻子が言いかけたところで勇樹は「まて、それってクマをしていなかったか?!」と一気に麻子に質問する。それを見た彼女は「お、おう」と答える。

 

「た、確かにその人は白衣をしてクマがあるけど……それとどういう関係が?」

 

 それを聞いた彼は「至急、その2人に『無理はしないように』と伝えてほしい」と言うと同時に、れもんへと行く。

 沙織と麻子は「ほへぇ……」と目を丸くして答える。イカ娘は「渚、そろそろ店に戻らなイカ?」と言うと彼女は「あ、そうですね」と答えて、れもんへと帰るのであった。

 

 その後、連華と霊華の報告で勇樹たちは戦車を厳重に監視することになった。

 ちなみに、新ブン・ボーグは黒森峰、連華と霊華はサンダースで奈々と天女はグロリアーナ、京子は大洗でモスキートはプラウダに泊まることになった。

 

 

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 そして次の日、勇樹はいつも通り(仮)研究所でモグドンの修理&改造をしている。

 

「この部品をこうして、ここを外して……もう少しだな」

 

 彼はインパクトドライバーで壊れた部品を外して、何かを取り付けていると入り口から「やっほー」と声がした。

 勇樹は何かと思い、モグドンから出て声がしたほうに見てみると、角谷杏が中に入ってきた。

 

「あら、会長さん。どうしたんですか? 何か用事でも」

 

「あー実はね。今度みんなでこれをやろうと考えて呼んでみたんだ」

 

 会長はそう言いながら紙を渡す、それを見た彼は「え?」と目を丸くする。

 

「来週からやるからね、勇樹ちゃんたちも来るようにしているから、じゃーね」

 

 会長はそう言うと、研究所から出て扉を閉める。

 すると、勇樹は「あれ、確かこれって」と何かに気づいたのか、電卓を出して計算し始める。

 

「生徒合計の重さに戦車の重さ、1人当たりの平均の重さに必要な車両の数……」

 

 カタカタと電卓で計算し、何かがわかってきたのか時々メモをしている。

 そして「できたぁ」と計算を終えると同時に、電卓の画面を見た。その瞬間。

 

「げげっ!!?」

 

 あまりの合計に彼は驚き目を丸くした、そして何かいい方法はないか……? と考える。

 すると、勇樹は何か思いついたのか「そうだ!」とある事を思いだす。


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