コラボストーリーシリーズ   作:水岸薫

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『侵略! パンツァー娘』編 第7話『怪しくなイカ?』

 

「さて、今回もやるか!」

 

 そう言うのは、相沢家に居候兼戦車を教えているアインツィオのリーダーである、彼女は今日は千鶴と一緒に一足先に海の家へと行き開店準備をすることにする。

 

「あそれじゃあアンチョビちゃん、無理はしないで頑張りましょ」

 

「わかりました、千鶴さん!」

 

 そして、扉を開けようとした………その前に、千鶴は「あら?」とある物を見つけた。

 それは、長方形型の封筒で中には紙が入っている。

 

「千鶴さん、その封筒は?」

 

「さあ、わからないわ?」

 

 アンチョビの質問に彼女は首を傾けている、中身が気になってきたのか封筒を開けるとある物が入っている。それは。

 

「履歴書?」

 

「そうですね……ん?」

 

 履歴書を見たアンチョビは、写真を見て彼女はどこかで見たことあるのか上下左右から写真を見た瞬間「あれ!?」とこんなことを言い出す。

 

 

「これ、勇樹じゃないか!?」

 

 

 それを聞いた地筒は「ええっ!?」と履歴書の写真を見てみる、確かによく見ると。瞳の色は青色になっているが目つきや髪型は変わらず、本人だとわかる。

 

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「ええっ、それじゃあ千鶴さんのところに履歴書が来たのですか?」

 

 午後、あんこうチームとカメさんチームのみんなはイカ娘からの電話でやってきて、千鶴から話を聞いている。

 

「ええ、私は構わないけどいきなりだから驚いたわ」

 

 それを聞いた杏は「いやぁ、なんだか怖い話だねぇ」と笑いながら芋けんぴを食べる。

 アンチョビも「ああ、そうだろ」と答える。ちなみに彼女は今、休憩中である。

 

「それにしても、いきなりここにバイトをするのはなぜだ? お金や働く前ぶりならともかく、内緒にしているかのような行動だ」

 

 麻子はそう言いながらクリームソーダを飲んでいると、秋山は何かに気づいたのか「そう言えば」とこんなことを言い出す。

 

「ケイ殿から聞いた話ですけど、同様の事件があると聞きましたけど。もしかしてこれは連続封筒事件ではありませんか!?」

 

 それを聞いた沙織は「そ、それはないと思うけど」と苦笑いで答える。

 だが、華は何か思い出したのか「そう言えば……」とこう言ってきた。

 

「勇樹さんがいると思われる倉庫からですが、何かの瓶がこすれる音と甘い匂いがしました」

 

 それを聞いたみほは「甘い匂い?」と呟いた途端、突然。

 

 

「あ、千鶴さん! 千鶴さーん!!」

 

 

 外から声がしたため何かと彼女は外を見ると、ニルギルが慌てながら海の家へとやって来た。

 

「ニルギルちゃん、どうしたの慌てて?」

 

 千鶴の言う通り、彼女は今汗だくで怖い夢を見たのか気を切らしている。

 すると彼女は「じ、実は」と慌てながらこう言った。

 

「ゆ、勇樹さんが聖グロリアーナ女学院にアルバイトをしてきたのです!!」

 

 それを聞いた途端、みんなは「なんだと!!?」と驚く、ただ杏は「なんだかやばいことになってきなね~」と言う。

 

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 夜、みほは何が原因かと思ったのか。ある人に電話をしてきた。

 

「あ、お母さん。私だけどちょっといいかな?」

 

『みほ……構わないわ、何かしら?』

 

 みほの母であり西住流の家元、西住しほ。彼女は今実の母親に電話している。

 

「うん、実はね勇樹君のことで話があるんだ」

 

『勇樹? ……誰かしらその人』

 

 しほは『勇樹』と言う言葉に疑問があるのか聞いてみると、彼女は「私たちの友達だよ」と答える。

 

『そう、それでその勇樹君に何?』

 

「うん、実は勇樹君、お母さんのところに行ったのかなと思って」

 

『……来ていないわ、それに私は今仕事で倉鎌にいるけど彼は見かけていないわ』

 

 それを聞いたみほは「そう、ありがとうお母さん」と言って「それじゃあお姉ちゃんによろしくね」と言うと電話を切る。

 

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 次の日、海の家『れもん』は現在お休みだが、その中にはみほと姉のまほ、ダージリンにケイにカチューシャ、ミカと西絹代と島田愛里寿とイカ娘のメンバーがそろっている。

 

「それじゃあ本日の会議はこうだ『勇樹のアルバイト』についてだが、イカ娘はどうだ?」

 

「うみ、黒峰高の西住さんの言う通り。勇樹は私が集めたごみでメカと言う物を作っているでゲソ」

 

 まほの言葉にイカ娘は淡々と答える。

 

「カチューシャの所も来たわ、『悩み・アルバイトはありませんか?』と書かれていたから少し怖かったけど、おかしなところはなかったわ」

 

「そうですね、わたくしの所も来ましたが何か恐れていたのか『無理やりでごめんなさい』と書かれていたわ』

 

 カチューシャとダージリンの言葉にみほは「そうですか」と答える。すると西は何か気付いたのかこんなことを言い出す。

 

「その前になんで我々にアルバイトを? それに法則があるような気がしますが」

 

 『法則』と言う言葉にみんなは「え?」と反応する。その言葉にミカは「そう言えばそうだね」と言い出す。

 

「はじめに置かれていたところは海の家れもん、次はプラウダ、その次は黒森峰、サンダースにグロリアーナに大学選抜。何か共通はないかな?」

 

 それを聞いたみんなは何かと考えると、イカ娘は「もしかして」とある事を言い出す。それは。

 

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「で、メカの資金を?」

 

 そう言うのは大洗の生徒会長である角谷杏本人、彼女は今みほから話を聞いて「そうです」と答える。

 

「勇樹さん、この頃おかしなところがありますし。金遣いが荒いとは言えませんけどバイトに通うことを考えていますから心配で」

「そうですね、河島先輩と小山先輩はどうですか」

 

 華の言葉に河嶋と柚子は「うーん」と頷く。

 

「そうだな、最近あいつの姿を見ないとおかしなところがあるし」

「そうだね桃ちゃん、会長」

 

 2人の言葉に杏は「そうだねー、そんじゃあ行くか」と彼がいるところへと移動する。

 

「もしもしー、勇樹ちゃん今いるー?」

 

 角谷はそう言いながら扉をたたくが、反応はなく無音だけ響いている。

 

「どうしたんだ、少しは出ろ」

 

 河嶋はそう言いながら扉を開けると、目の前にあったのは。

 

 

 ガラガラガラガラッ!!!!

 

「おわああああっ!?」

 

 大量の瓶に彼女は埋もれてしまった、西住たちはあまりの量に引き下がった。

 そして便がすべて崩れ終えると、河嶋は「ぷはっ」と瓶の中から出るのであった。何かと麻子は瓶を持ち上げてみる。

 

「これは、今大洗で売られている栄養ドリンクだ」

 

 それを聞いたみんなは「え゛っ!?」と驚く、いや誰だって驚く、なんで麻子がそれを知っているのか。

 沙織は試しに「麻子なんでそれを知っているの!?」と言うと彼女はこう答える。

 

「低血圧で遅刻しないように買ったが、思った以上に甘くて1度しか飲まなかった」

 

 それを聞いたみんなは「ああ、なるほど」と理解した。すると優花里は「もしかして」と華に向けてこんな質問した。

 

「五十鈴殿、もしかしてこの前言っていた甘い匂いって。このドリンクからですか?」

「そう言えば、わたくしが言っていた匂いは、この瓶から匂います」

 

 華は思い出したかのように言うと、後ろから「ちょっとどうしたの!?」と園みどり子がやって来る。

 それを見た麻子は「どうしたんだ、そど子?」と言うと彼女は「園みどり子!」と訂正する。

 

「あれ、風紀委員長。どうしたんですか?」

「頼み事よ、この前から勇樹さんからお願いしていた例のごみがあったから……って、何よこれ!?」

 

 沙織の質問に答えていると、大量の瓶に驚き。それを見た柚子が「話が長くなるけど」と説明する。

 

「そう言えば、この中から何かが見えるけど気になるな」

 

 麻子の言葉にみほたちは「え?」と答えてみてみると、奥に何かがあるのはあるが何かわからない。

 よく見ると、煙突が付いている何かで、汽車の様に見える。

 それを見た瞬間、優花里は「もしかして、あれは汽車ではありませんか?」と言うと、みんなは「え、汽車」と目を丸くして驚く。

 

「いや、ゆかりん。いくら勇樹でもこんなのは作るわけ」

「いや、石川さんだったら作れるかもしれない。考えてみるとこの前の大型の船の姿をしたメカだって作ったからな、下手したら汽車を作ることもできるかもしれん」

「そうね、でも何で汽車なのかしら、車両は作りかけだけど汽車だけで……」

 

 

「あの、何をしていますか?」

 

 

 沙織と麻子とみどり子が話をしていると、後から勇樹がやってきて彼女たちに質問している。

 彼の両手には袋をしていて、その中を見てみると、栄養ドリンクとリサイクルの袋が入っている。

 

「あ、あの勇樹君。何を作っているのかなと思ってきたんだよ。それにアルバイトの……」

「作っている、アルバイト?」

 

 みほは勇樹に質問すると、彼は「なんだろう?」と頭を傾けていると、何か思い出したのか「ああ、あれね」と袋を近くに置いた。

 そしてカバンからガサゴソと何かを探して数秒後、「あったあった」とあるチラシを出してみんなに見せる。

 

「実は、会長からこれをね」

「会長がですか?」

 

 みんなは何かと見てみると、そこにはこう書かれている。

 

 

『来週の水曜日、大洗・サンダース・グロリアーナ・プラウダ・黒森峰・知単・継続・大学と海の家『れもん』と一緒に、勇樹たちを誘ってピクニック作戦』

 

 

 それを見た杏は「え、これ本当に信じたの?」と目を丸くして言うと、勇樹は「はい、信じましたが?」と答える。

 それを見たみどり子は「この人、案外信じやすいね」と呟いた。

 

 本当のことを会長が言った途端、勇樹は「え、ウソ……?」と言うと同時に体から魂が抜けたかのようにその場で倒れるのであった。

 そして後日、『勇樹には絶対嘘を言わないように』と大洗のみんな(特に戦車道をしている者たちに)言うのであった。

 

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「で、どうしますか勇樹君?」

 

 百合子は勇樹に向けて言うと彼は「元も子もない、あのメカはそのままにして何か考えないと」と答える

 すると、太田が「そう言えば、敵の変化がないけど大丈夫かな」と言うと中弐が「言われてみればそうだな」と答える。

 

「最近変な動きがないし、安全と言うか変化がないのが怖いんだ」

「……確かにそうだな」

 

 彼女のいう事に勇樹は同意すると、続けて言い始める。

 

「このままだとさすがに危険だな、いざと言う時に役に立たないというかピンチ到来になるからな」

「でも勇樹君、僕たちは何を鍛えればいいんだい? 訓練は大体は学園艦で鍛えているし、それ以外は」

 

 勇樹の言葉に幹子は言うと、彼は「そうだな……」と悩む。

 すると、伊江が「そうだ、これはどうだ?」とある事を言い出す。それは。

 

 

 

 

 

 

「戦車道はどうだ?」

 

 

 

 

 


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