輝子「こ、こんばんわ……尊敬する人は森喜作、星輝子です」
裕子「むむむ~ん! エスパーアイドル、堀裕子です!」
輝子「今日も皆が茸の面白さに触れて、少しでも興味を持ってくれたらな、と思って講義をするぞ……今日のお題はこちら」
『テングノメシガイ』
輝子「……なんだそれ、と思った皆。それは間違ってないぞ……」
裕子「えっと、どういう事ですか?」
輝子「このキノコ、珍しいとか発生が特殊とか、そういうのじゃなく……普通にドが付くほどのマイナーのキノコなんだ……
裕子「……なんでこのキノコにしたんですか?」
輝子「裕子に合うキノコで、それしか思い付かなかったらしい……」
裕子「……」
輝子「気を取り直して……テングノメシガイ、漢字で書くなら天狗飯匙……テングノメシガイ科テングノメシガイ属の不食菌で、夏から秋にかけて針葉樹林や広葉樹林の湿気の多い地上に発生するらしい。国外でも、ヨーロッパや北アメリカ、インドなどで確認されてるぞ……」
裕子「……あっ、
輝子「ノーコメントを貫かせてもらう……」
輝子「このキノコの子実体は真っ黒で、高さ4~7cmほどのしゃもじ形を取るんだ……そして、全体を微細な黒い針状の毛が覆っているぞ」
裕子「ふむふむ……」
輝子「小型で土臭く、毒は確認されてないものの食用には向かないね……」
裕子「ふむふむ……」
輝子「……」
裕子「……あれ、おしまいですか?」
輝子「形態については、これくらいかな……ただ、このテングノメシガイというキノコには、よく似たキノコが他に3つ……ナナフシテングノメシガイ、ジュズテングノメシガイ、テングノハナヤスリがあって……これを判別するためには顕微鏡による観察が必要となるぞ」
輝子「……前述した4種を判別するには、2つの点を確認したら良いんだ」
裕子「それはなんですか?」
輝子「柄の表面と、胞子の隔壁。この2つから判別されるんだ……テングノメシガイは表面に剛毛があり、胞子の隔壁は15となってる」
裕子「なるほど……では、ナナフシテングノメシガイは?」
輝子「表面に剛毛があって、胞子の隔壁は7」
裕子「ん? ……ジュズテングノメシガイ」
輝子「表面に剛毛がなく、胞子の隔壁は7」
裕子「テングノハナヤスリ」
輝子「表面に剛毛がなく、胞子の隔壁は15……このように、2つの項目のマルバツで判別できるみたいだ」
裕子「……なるほど」
輝子「持ってる図鑑だと情報が足りないから、このくらいしか講座できなくて、ごめんね……」
裕子「いいえ、それは仕方ないと思いますよ……ところで『テングノメシガイ曲げ』ってのはどう思いますか?」
輝子「テングノメシガイは小型だから、あまり迫力がなさそうだし……無い、かな」
裕子「そうですか……」
輝子「今日の講義はここまで。この話で少しでもキノコに興味を持ってくれる人がいたら……う、うれしいな……」
裕子「今回は変な形のキノコの話でしたが、次はとても高級なキノコの話みたいですよ! それじゃあ、ここまでお付き合いいただき……」
「「ありがとうございました」」