星輝子と学ぶキノコ講座   作:一反目連

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22時限目 「前川みくとAuricularia auricula-judae」

輝子「こ、こんばんわ……尊敬する人は森本彦三郎、星輝子です」

みく「みくは自分を曲げないよ! 前川みく、2度目の出演にゃ!」

輝子「今日も皆が茸の面白さに触れて、少しでも興味を持ってくれたらな、と思って講義をするぞ……今日のお題はこちら」

 

『キクラゲ』

 

輝子「キクラゲ、漢字で書くなら木耳……言わずと知れたキクラゲ科キクラゲ属の食菌だな。春から秋にかけて広葉樹の枯れ木上に発生……国外でも世界各地で確認されているな」

みく「前回がアレだったから警戒してたけど……一般的な食べれるキノコで、安心したにゃ……」

輝子「漢字は『木耳』、英名はJew's ear――『ユダヤ人の耳』、学名の属は『耳介』に由来して、種小名も『ユダの耳』……このように名前に耳が付くことが共通してるのは、面白いな」

みく「普通に勉強になったにゃ……」

 

輝子「その形は不規則で、耳形・逆椀形・円形など変化に富むぞ。色は茶褐色やオリーブ色で、2~6cmほどとキノコの中では中型だな。そして、肉はゼラチン質で透明感があるぞ……一応だけど、胞子を作る子実層の内面、微毛状からほぼ平滑な背面と、裏表があるんだ……」

みく「へぇ……そうだったんだ」

輝子「それと、キクラゲは湿時はゼラチン質特有の軟らかさを持つけど、乾燥時は収縮して硬くなるんだ……この乾燥時の状態は、店で売られる乾燥品を思い浮かべてくれれば良いかもな」

 

輝子「キクラゲは中国、韓国、日本と東アジアで好んで食べられるんだ……その食べ方は汁にしたり、炒め物に入れたり、酢の物、刺身……少し変わりものだと氷砂糖の汁で煮てデザートにしたりもするみたいだな」

みく「前に紹介してくれたニカワハリタケみたいにゃ」

輝子「ニカワハリタケも同じキクラゲ科のキノコだからな……キクラゲの優秀な点として、骨粗鬆症などの予防に有効なビタミンDの含有量が全食品の中でトップクラスだということもあるな。他にも鉄分やカルシウム、食物繊維なども豊富で……医食同源の中華料理で欠かせない食材となってるのにも頷ける話だ」

みく「確かに、八宝菜とか中華スープとか……中華料理でキクラゲはよく見る気がするにゃ」

輝子「何にしても体に良いキノコなのは間違いないから、積極的に摂取するのは良いことだと思うぞ……フヒッ」

 

輝子「さて、これだけ栄養価も良いキクラゲなんだけど……ヨーロッパでは余り食べられていないんだ」

みく「そうにゃの? ……あっ、もしかして種小名のユダの耳っていうのが関係しているのかにゃ?」

輝子「それは少なからず有ると思うな……このキクラゲはキリストを裏切ったユダが首を吊った時、その首を吊ったニワトコの木に生えていたという伝承があるし、それを気味悪がって食べがらないのは十分にあることだと思う……そうでなくても、キクラゲはキノコらしい姿をしてないからそれで食べてないのかもしれないな」

みく「もったいない話にゃ……」

 

輝子「余談だけど……キクラゲはベトナム語だとnấm(ナム) mèo(メオ)――『猫のキノコ』と呼ばれているらしいぞ」

みく「流石にそこまで無理して猫に繋げなくても良かったにゃ……」

輝子「だよね……」

 

輝子「今日の講義はここまで。この話で少しでもキノコに興味を持ってくれる人がいたら……う、うれしいな……」

みく「今回はよく知れた食用キノコの話だったけど、次は幻想的なキノコの話みたいにゃ。それじゃあ、ここまでお付き合いいただき……」

「「ありがとうございました」」




流石に1月1日は更新をお休みさせてもらいます。それでは皆さん、良いお年を。
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