それは突然起きた。自分は自室でクオンに任された算術関係の書類を片付けていると廊下からバタバタと慌ただしい足音が聞こえてきた。何かと思い襖を開けて確認すると女衆が世話しなく世話しなく動いていた
「何かあったのか?」
「え?ああ、すみません。もうすぐある人物が来るのでその準備を」
「ある人物?」
「はい。この帝都でもかなり有名な貴族のお方です」
「ほぉ、それは大変だな」
女衆から話を聞けたのでハクは騒ぎが終わるまで自室に籠ることにした
それから一刻が過ぎる頃には騒がしかった音は聞こえなくなり、何時も通りの静かな廊下に戻った
「はぁー、やっと終わった」
クオンに任された書類は終わり、墨が乾くのを待ってからクオンに渡しに行く
「ルルティエに茶でも淹れてもらうか」
立ち上がりルルティエが居るであろう調理場に向かうが何処にも居らず、普段皆が集まる部屋に向かうと自分を除く全員がその場に居た
「ルルティエ、すまんが茶をってどうしたんだ?」
ルルティエに茶を淹れてもらおうと声を掛けるが当のルルティエは何故か目が死んでおり、他の面子も何処か目が死んでいた。そして先程は視界に入っては居なかったが見た事がない人物が一人居たのだ
背丈はクオンくらいで髪の長さはルルティエより少し短め、色はこれまた珍しく真っ白に瞳はルビーみたいに真っ赤な綺麗な瞳だった。雰囲気はお淑やかなで体型はアトゥイに近いのか?
そんな事を考えていると目の前の少女と目が合い、そして
「ああ!やっと会えましたわ!私の旦那様!」
「は?」
ハクを見ると否や女はハクに向かって駆け出し、そのまま抱き付いた
「はぁ~、旦那様の匂いはとても落ち着きますわね。貴族としての体面も捨てて旦那様の物になれたら私は心置きなくあの世へ行けますわ!」
会って早々にこんな事を言われるとは思わずハクは頭が真っ白になる。自分がこの少女と知り合った事も無ければ合った事すらも無いのだから
「ハ~ク~!」
尻尾をゆらゆらと揺らしながら立ち上がるクオンに思わず一歩下がってしまう。それ程までに今のクオンは怖いからだ
「確りと説明してくれるかな?」
「せ、説明って何のだ!?」
「そんなの決まってるかな何でその子と
婚約してるのかな!?」
「は?」
クオンの言葉に再びハクの頭は真っ白になったがクオンの尻尾が自身の頭に巻き付き徐々に締め付けるのが分かり正気に戻る
「待て待て待て!自分は無罪だ!その子と合ったことすらないぞ!」
「まあ!私との出会いを忘れてしまったのですか!?あの夜の私と熱い出会いを!?」
「「「………………」」」キッ!
全員から射殺さんぐらいの視線を向けられハクは冷や汗をかきながら少女に聞いてみる
「あー、お前さんと合った時の事を聞かせてくれないか?」
「むぅー!分かりました、これも夫を支える妻の役目ですからね!」
「「「………ぶちコロス」」」
後ろから聞こえる女衆達の声を無視して話を聞くことにした
今回はハクさんが知らない間にフラグを!?ってお話しです、一体誰の仕業なんですかね?(棒読み)
オリ主はこのお話だけのキャラです。今後の出番は皆さんのコメント次第ですかね