「ね、おじちゃんは結婚しないの?」
「ブッ、何て事を聞いてくるんだ。お前は……」
「え~、だって気になるんだもん!」
何時もの様に仕事を終えたハクは部屋でゴロゴロしていると廊下をバタバタと足音を立てながら近付いてくる音にハクは気が付くと、襖を物凄い速度で開けて部屋に入ってくる人物に視線を向けた。襖を開けた人物はここ最近になって仲良くなったこの国の皇女のアンジュだった
アンジュとは何故か息が会うし、何処かあった事があるような気がしてならない事が気になった、そして何故か自分と二人っきりの時は何時も【おじちゃん】と呼ばれる。そんなに老けて見えるのか?まあ、気にしても無駄の様だった。そして話は戻り、現在はアンジュはハクの部屋に居座り、ハクが持ってきた茶菓子を食べながらハクの膝枕でゴロゴロとしていた
「だって、おじちゃんくらいの年齢なら結婚して子供が居ても変じゃないよ?」
「生憎と出会いが無いんでな。それにもし居たとしても彼奴等が騒ぐからな」
仮に恋人でも出来ようものならば自称保護者とその仲間達が一斉に自分とその恋人に襲ってくるだろう。考えただけで震える。そもそも何故クオン達は自分にあんなにも拘るのだ?自分以外にも沢山良い男なぞ腐るほど居るのに
「ふーん、なら、出会いがあったら結婚するの?」
「ん?うーん、分からん。そもそも自分を好いてくれる奴なんて居るのか?こう言っては何だが自分は駄目人間だからな」
「おじちゃんは駄目人間じゃないよ!それにおじちゃんを好きになってくれる人は沢山居るんだから!」
あまりの興奮により寝そべっていた体を起こしてハクに顔を近づけながら力説をするアンジュにハクは少し引いてしまった
「なんなお父上に相談しておじちゃんに合う貴族の娘でも紹介しようか?」
「いやいや、そこまでしなくては良いからな」
それに貴族娘はアイツだけで腹一杯だ。コユキも時々部屋に突撃してきては茶菓子やルルティエが隠している本を探しだして読む程に此処に馴染んでいるし
「まあ、気が向いたら言ってね!おじちゃんくらいの人なら良い人を紹介するから」
ニッコリと微笑むアンジュに小さい溜め息が出るがそれでも自分の為に頑張ってくれるこの子を邪険には出来ないので何時も付き合ってしまうのだ
「あ、そろそろ帰るね!今度来る時はおじちゃんに合う女の子を連れてくるから!」
「いや、それは止めてくれ。主に自分の命に関わるから!」
楽しそうに去って行くアンジュに冷や汗を流しながら必死に叫ぶハクの声は悲しくもアンジュの耳には届いていなかった
ここでのアンジュはチィちゃんの人格と合わさっているので基本的にはハクにはチィちゃん、他の者にはアンジュと使い分けています