今現在ハクは何もする事が無く床に寝転がっていた。その理由はクオンが「今日は絶対に部屋から出ちゃ駄目かな」とこの様に言っていたのでハクは部屋で待機していた
「………暇だ」
特に何もする事も無ければやる事もない。流石の怠け者のハクでも何もする事が無ければその場にじっとしていられなかった。立ち上がり、女将に何か手伝うことは無いか聞いてみると水車が動かなくなった事を聞いてハクは直せるかどうか確認する為に女将に了承を得てから水車小屋に向かった
結果的に言えば水車は動いた、使わない歯車を外し必要な所に埋め込んだら動き始めたのだ
(よし、そこそこ時間も潰せたな)
「へぇ、流石あんちゃんだな」
水車を直せた事に満足していると窓の外から声が聞こえたのでそちらに視線を向けると男がこちらに向かってニカッと笑みを向けていた
「お前さんは?」
ハクの質問に男は何処か驚いた様な悲しそうな視線を一瞬だけしたがそれも一瞬だった
「俺はウコンだ。あんちゃんの名前は?」
「自分はハクだ」
お互いの自己紹介を終えてウコンと話に花を咲かせていると水車小屋の扉が勢いよく開かれた
「ハク!!」
肩で息を切らしているクオンに何かあったのかクオンに近寄るとクオンの両手がハクの両肩に勢いよく置かれる
「ハク!あの男に何もされなかったかな!?」
「お、おいクオン、少し落ち「質問に答えて!」っ!?」
両肩に置かれている手に今朝と同じかそれ以上に力を込められハクの顔は苦痛により顔を歪めた。ハクは何故こんなにもクオンが自分を心配しているのかがさっぱり分からなかった、相手が山賊なら分かるが相手は話していて気が合う男なのに
「あ~、俺何かねぇちゃん何かしたか?」
流石に見かねたのかウコンが助け船を出すが、それが悪かったのかクオンの機嫌が更に2段階くらい下がった気がする
「貴様が何をしたかだと?………教えてやろうか?」
「!?」
正面に居るクオンから尋常じゃない程の殺気を感じたのかウコンは腰に掛けてある刀に何時でも抜けるように手を添えていた
「我の物を奪った貴様には楽に常世に行けると思うな」
ハクから手を離し懐にある暗器に手を伸ばし構えるが流石にこんな場所で暴れられては敵わない
「クオン、すまん!」
「なっ!?」
ハクは咄嗟にクオンに自分の胸に抱き寄せ強く抱き締める。本来ならクオンの力ならばすぐに引き剥がせるがクオンはそれをしなかった
「ハ、ハク!?ど、どどどう言うことかな!?これは!?私としては嬉しいけど、せめて暗くなった床で!」
暴走しているクオンを見てホッとしたハクは急いでクオンを部屋に運んだ。その際にウコンに謝ってから部屋に向かったがその際のウコンの顔は何処か悔しそうだった
「それで?ハク様のお美しい体にあるこの赤く残った物は何ですか?」ニコ
「ごめんなさい」
部屋に戻りクオンを落ち着かせてると丁度戻ってきたルルティエに事情を説明したらルルティエが良い笑顔でクオンを問い質していた
「それでクオン様?どうしてハク様にあの様な事を?」
「だってウコンが………」
その名前が出た途端にルルティエの顔から表情が消えた
「ハク様」
先程までクオンに向いていた冷たい笑みが今度はこっちに向きハクは小さな悲鳴を上げてしまった。自分は何も悪いことはしてないよな?
その後ウコンに対して色々と問い質されたハクは疲れはてて夕食を食べ損ねてしまったのは言うまでもない
ここのオシュトルはハクを嫁に迎えるほどにハク様を愛していますが安定のクオン率いる隠密集+αにより防がれています