もう一人の開発者~11つ目のユニークスキル~   作:鍵穴 光

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いやーすいません。本当にごめんなさい。


それではどうぞ!


始まりの街

目を開けて周りを見渡すとテストプレイヤーの時に見た第一層《始まりの街》。まだプレイヤーたちが新鮮に感じる仮装世界の感覚にまだ興奮を隠せていない。

 

(とりあえず咲を捜すか……)

 

まずは自分の妹である咲を見つけることから始める。

 

(やはりテストの時と違って細かい部分が変更されている、やっぱりベータとは違うことを表しているんだろうな……)

 

そう、二重の意味で。ひとつは新鮮味をだすため。もうひとつはこれはゲームではないことを。

 

「お兄ちゃん?」

 

後から声が掛かる。グレイは後ろを振り向いて声の主に声を出す。

 

「おう、お兄ちゃんだぞ、咲」

 

「やっと会えたー、ログインしてから全然見つからないんだもん、心配したよ?」

 

「悪い悪い、それよりも凄いなここ、まるで現実みたいだ」

 

「お兄ちゃん、明彦さんの身の周りの手伝いだけで見せてくれなかったんでしょ?」

 

「ああ、ちょっと位見せて欲しかったけど、それだと攻略する時に面白くないことを今自覚したよ」

 

グレイは咲に嘘をついた。しかしこれは仕方の無いこと。このゲームの90層まで自分が手掛けたことなんて言ったらこれから始まる悲劇に妹がどう出るか分からないからである。

 

「そういえば咲、プレイヤー名何にしたの?」

 

「もちろん《サキ》だけど?」

 

「実名使ったのか!」

 

「え?悪かった?」

 

「悪いも何も……ごめん何でもない」

 

「?変なお兄ちゃん」

 

(危なかった……)

 

それもその筈、男女のプレイヤー割合を考えると男性の方が断トツに多い。これからはこの世界で何年も居なければならないのだから男女の交友などが疑問視される。なので女性名とわかる名前を使うと色々問題があったが、顔などを設定出来るので意味などなかった。でも、それ以上に……

 

(そういえば、ハラスメントコードあったわ)

 

ハラスメントコードの存在があるのでその心配はなかった。

 

グレイ、スペック高い癖してうっかり?天然?馬鹿?なのだった。

 

「お兄ちゃん、レベル上げに行こ?レベル上げに損なんてないし」

 

「そうだな行こっか」

 

(『天性の才能』がどれ程のものなのか調べる必要性があるな)

 

こうして二人はレベルを上げるために街の外に出た。

 

 

 

 

------------------------------

 

 

「ここら辺で切り替えようぜ、サキ」

 

「うん、そうだね」

 

ある程度レベリングを進めていたグレイとサキは夕暮れ時になってレベリングを止めた。

 

「サキ、どれくらい上がった?」

 

「えーと、5かな?」

 

「!……そうか、俺もそうだよ」

 

(おかしい……なんで同じ数を倒してるのにレベルの数が違う。アインに聞きたいけど何故か今は意思疎通が出来ないからな……とりあえず保留かな)

 

現在、グレイのレベルは6だった。たったレベル1の差だが経験値の量は明らかな差が生じている。だからグレイは疑問を持ったのだ。

 

(あれはスキル習得を早くするだけじゃなかったのか?)

 

新たなる疑問に頭を悩ませるグレイだった。

 

「よっしゃー!倒したぜ!これ案外楽勝なんじゃねえのか」

 

「そんなわけないよ、さっき倒したモンスターは他のゲームで言うなればスライムだよ」

 

「マジかよ!不安だなー」

 

「焦らずにやろうぜ」

 

他の場所では黒髪の男と赤髪の男がレベリングをしていた。グレイはその二人を見ていて、

 

(あの黒髪、ベータテスターだな。でも、あの顔見たことあるような……)

 

ベータテスターが仮想世界に先行体験をしていたのをグレイは監視していたので、基本、全員の顔と名前は把握しているだが、あの時とは別の顔、別の名前でプレイしている人もいると気にはしなかった。

 

(そろそろだな)

 

もうすぐ、絶望の鐘が鳴る時間に迫っていた。

 

「うわ!何これ!」

 

サキはいきなり自分の身体が青く輝いたことに驚き、慌てていた。

 

その事に対応しようとした。グレイも発言する前に青く輝やき、何も喋れずに目の前が真っ暗になった。

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 

目を開けると自分が倒れていることに気づき、起き上がると最初に居た《始まりの街》だった。隣には倒れているサキがいた。

 

「サキ起きろ」

 

「うーん、キスしてくれたら起きる……」

 

「なあ?起きてるよな?お兄ちゃんそんなことに寿命縮めたくないからね?」

 

「私とキスするだけで寿命縮むとか酷すぎるよ……」

 

ジト目でこちらを見てくるサキ。いや、お前がいけないからと心の中で大声で叫ぶグレイだった。

 

「てかなんで私たちこんなところにいるの?バグかな?」

 

「いきなり話を変えるのね……それはないんじゃないかな、明彦さんはそんなミスしないし」

 

「だよねー」

 

なんて呑気な話をしている二人。他はどよめきとか起きてるのにこいつら普通なんだろ?精神ちょっと可笑しいのかな?作者心配。

 

ゲフンゲフン……とりあえず呑気な話をしていると。上空に赤いマントを着た人物がいた。グレイはこのときに誰なのかを察した。

 

「ようこそ、プレイヤーの諸君。私はこの仮想世界のゲームマスター、茅場晶彦だ」

 

「恐らく気づいている者も多いと思うがログアウトボタンがない。これは本来の仕様である」

 

「え?なんで?」

 

サキが当然の疑問を持つ。当たり前だろう。普通のゲームならばログアウトボタンが無いなんて考えられないからだ。

 

そう、普通なら……

 

そうして説明すると同時に絶望の言葉を告げられる。

 

「自身のHPが0になると現実世界の死を意味する」

 

この言葉が、全プレイヤーの身体を震わせた。

 

「そして、これは個人から。君が私の夢を叶えてくれることを願っている」

 

それは全プレイヤーではなくグレイ個人に告げたものだとグレイは悟る。

 

「そしてこれはヒント。この世界に現実に存在する武器がある」

 

(!!!……まさかあの2本が……)

 

「それでは、プレイヤーの諸君。健闘を祈る」

 

茅場晶彦が消えるとプレイヤーは混乱状態に陥った。

 

ある者は嘘だと言い張る者。真実を聞き絶望している者。固まってしまった者。

 

だが、この中に1人だけ、違う行動をとった者がいた。その存在にグレイは気づかなかった。

 

「サキ、行くぞ」

 

「え、何処に!?」

 

とりあえず状況を確認したグレイはサキの手を取り走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全ては未来のために。

 




如何でしたでしょうか?

本当にごめんなさい。
知ってる人は笑って流してください。

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