精霊使いの剣舞 〜偽る剣舞姫〜   作:パカロー

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祝!!計10話


第9話 絶剣技

クレアとエリスの窮地に駆けつけたレンはクレアに襲いかかった魔精霊を剣ではじき飛ばし、周りの状況を確認して深く嘆息した。

 

「(状況は赤毛の子は気絶している上に神威が切れているみたいだから戦力外、エリスも神威はあるみたいだけど気を失っているみたいだから気がつけばともかく今は戦力外か・・・私も余裕がある訳じゃないのに嫌になるわね)」

 

事実レンもクレア同様に剣精霊との剣舞で神威を消耗している。このまま、魔精霊と戦うとすればレン本来の実力を発揮できた昔ならともかく、発揮できない今の状況では不利といえる。しかし―――

 

「(かといって撤退はエリスが気を失っている状況から除外するしかないか。こんなことならレイシアの言うとおりラッカについてきてもらえばよかったわね)」

 

なぜここでレイシアとラッカの名前が出てきたか疑問に思うだろう。その理由は―――

 

レンはクレアを叱責(八つ当たり)をした後。クエストである封印精霊であった剣精霊のことを報告するために学院への帰路についていた。学院への帰り道の途中、なにやら急いでいる様子のラッカとレイシアに遭遇したのである。二人はレンにあったことに驚いたが僥倖だと喜び、すぐに事情を説明した。それをきいたレンすぐさま救援に向かうことを決意し、ラッカ達から大まかな場所を聞きだした。二人にはそのまま騎士団に報告してもらうことにし、自身は現場へと直行したのだ。その際、道案内にラッカをつけますとレイシアから言われたがだいたいの場所がわかれば戦闘の気配でわかる上、レンだけで移動した方が早く着くと判断し、その申し出を拒否したのだ。その言い分をレイシア達は受け入れそのまま学院へ向かっていった。そして今に至るということである。まあそのせいで気絶したエリス達が避難できないのだから遅れてでもいいのでついてきてもらえば良かったと後悔しているのだが・・・

 

「・・・とりあえず魔精霊を、この場から引き離す!」

 

撤退をあきらめたレンは戦いに巻き込まれないようにエリス達からこの魔精霊を引き離すことに決め、低威力の精霊魔術を魔精霊にはなって注意をこちらに向けようとした。しかし―――

 

「注意がそれない!?なんで・・・」

 

魔精霊はあくまでクレアをターゲットに定めているようでレンには最低限の注意しか払っていなかった。それに気付いたレンは急いで精霊魔術で剣を創り、魔精霊の進行を阻止するために魔精霊とクレアの間に身を割り込ませた。

 

「(またあの子!?あの子は精霊にねらわれる何かを持っているとでも言うの!こちらの邪魔ばかりして、私に何か恨みでもあるというの!)」

 

ないと言えば嘘だろう。クレアの契約しようとしていた封印精霊をレンが(しかたないとはいえ)横取りの形で契約してしまい、その後に(正論とはいえ)説教もされてもいる。クレアの自業自得といっては何だが十分恨まれて当然といえるだろう(どれも逆恨み的な物ばかりだが・・・)。また、クレアが精霊に襲われているのは前回はともかく今回は彼女のせいではない。・・・いや、おそわれた原因は彼女にあるのだから結局は彼女のせいか?

 

「(とりあえずここで足止めして騎士団の到着を待つか)」

 

そう思考するがそれだとおそらく消耗した自分の神威では騎士団が来るまで持たないと判断する。

 

「(一番いいのは私一人でこの推定魔人級(Aランク)の魔精霊を討伐することなんだけど、今の神威では厳しいか)」

 

精霊魔術を使い、剣技で地味にダメージを与えていけば討伐できる自身はあった。しかしあの剣精霊との剣舞で神威を多く消耗し、さらにその精霊とも契約したのでレンはおそらく騎士団が到着するまでもたないだろうと推測をつけていた。レンは魔精霊の衝撃波を時には舞うように避け、時には周りの木々を盾にすることで防ぎ、時には木々の間を跳ぶことで回避しながらどうするかを考えた。

 

「(対人戦なら楽だったんだけど精霊は耐久力が高いことが多いから正直厳しいのよ)」

 

ふとその時視界にクレアの姿が映り、ふと打開策が思いついた。しかしそれはレンにとっても初めての試みであり、成功するかもわからなかった。

 

「(これなら・・・いや、できるか?しかし・・・)」

 

考えている間に刻々と時間は過ぎていく。こうしている間にも少しずつだが不利になっていく状況にレンは決断した。

 

「正直あの子を見て思いついたというのは気に入らないけどしょうがないか」

 

覚悟を決め、両手に(・・・)精霊魔術で創った剣を握り、レンは魔精霊に向かっていき剣を振るった。

 

「(できて十連。多分大丈夫だけど決めきれなかったら私の負けね)

絶剣技、破の型―――烈華螺旋剣舞(れっからせんけんぶ)・十連」

 

放たれたのはレン・アッシュベルの代名詞とも言える絶剣技。前の精霊剣舞祭でその剣技に勝てる精霊使いはおらず、圧倒的に不利だった聖精霊との相性さえ覆してしまう剣技である。しかし、剣に込める神威の量の多さから精霊魔術で創った剣では耐えられず、ここ三年間はほとんど(・・・・)使用していなかった封印された剣技である。また、破の型は対大型精霊用の破壊剣技であり、剣に込める神威の量も他の剣技よりは多い。なお余談ではあるが絶剣技は今でこそレン・アッシュベルの代名詞となっているが本来の使い手は黄昏の魔女(グレイワース・シェルマイス)であり、そのことを知っている者達からはレンがこの剣技を使ったことからグレイワースと何かつながりがあるのではと考えられていた。

その絶剣技をレンは放った。縦横無尽に放たれる無数の斬閃。しかし一つの斬撃を放つたびに精霊魔術で創った剣は壊れていく。しかし、斬撃は止まらない。剣が一本一本折れていくたびに次々と新しい剣を創り、もしくは袖に隠し持っていた剣を取り出して絶剣技を放っていた。強度の問題から普通の絶剣技よりは威力も落ちるし一撃一撃の威力も劣り、連撃数も減るだろう。しかしこの三年間で急場しのぎで覚えた精霊魔術と比べると威力は格段に高かった。

 

「これで・・・ラストォ!」

 

最後の斬撃を放ったレン。これをくらった魔精霊はさすがに耐えられず、断末魔を叫びながら崩壊した。

 

 

「推定だけど、魔人級(Aランク)の魔精霊討伐完了。・・・これも追加でランキングに反映されないかしら?」

 

そう言って魔精霊との戦闘は終了した。

 

精霊の森のとある場所、その戦闘を見ていた少女はくすくすと笑った。

 

「そんな方法で絶剣技を扱うとは思ってもみなかったわ。さすがね、―――。でも・・・」

 

闇色の服に身を包み、漆黒の髪をなびかせた少女は少しつまらなさそうに言った。

 

「あの火猫さんを助けたのはすこし気に入らないね。ま、ここ三年間の行動をからしたらそれも当然、か。いつからあんなに正義感あふれる子になったのかしら?それとも罪悪感からかしらね」

 

レンの行動の動機を次々と推測していく少女、そしてそのほとんどが理由の大小関係なく当たっていた。ここまで推測できるとなると少女がレンに親しい人物であると聞く人が聞けばわかるだろう。

 

「ま、今の彼の実力がわかったから許してあげようかしら。でも目覚めてはいても浅そうなのよね、どうしようかしら」

 

少女は少し考えた後、黒い何かを手に出現させ、おもしろそうにいう。

 

「そうね、まだ目覚めていないのなら目覚めさせればいい、か。彼女(・・)からの依頼もあるしちょうどいいわね」

 

何かを思いついた少女は楽しそうに言う。

 

「まだ少し時間があるのはいやだけどこれを乗り越えることができたら私以外の精霊と契約したことを許してあげるわ、―――。ついでに火猫さんもね」

 

そして少女の姿は虚空へと消え去った。

 

 




ミ「ミラと」

レ「レオノーラの」

ミレ「「なぜなに剣舞祭」」

ミ「今回のなぜなに剣舞祭は私、ロッソベル公国所属、破裂の師団団長のミラ・バセットと」

レ「ドラグニア帝国竜皇騎士団団長のレオノーラ・ランカスターでお送りします」

ミ「今回は絶剣技が登場しました」

レ「烈華螺旋剣舞ですね。この絶剣技は破の型、九の型と原作では書かれているがこの作品では破の型で書いていく予定です」

ミ「また、このやり方で絶剣技ができるのかと疑問に思う方もいると思いますがこの作品ではできます。できないと思う方はご都合主義乙、と笑ってください」

レ「威力も落ちているのでそれで勘弁してください」

ミ「ではコーナーに行きましょう」

レ「「嘘八百な次回予告」のコーナーです」

ミ「このコーナーは下手な嘘をついて次回予告をするコーナーです」

レ「といっても今回の予告は簡潔なので(たぶん)嘘はつきません」

ミ「次回は学院の日常を書きます(予定)」

レ「・・・・・・」

ミ「・・・・・・」

レ「いくらなんでも適当すぎない?」

ミ「・・・ですね。え~となになに、今届いた作者からのコメによると「思いつかなかった。すみません」だそうです」

レ「・・・というかこれは前回できた「作者からの謝罪コメント」のコーナーでやるべきだと思うのだけれど」

ミ「突っ込んではいけません。では次のコーナー」

レ「コーナーというよりは作者からの助けてコメントね」

ミ「!?」

レ「内容は、ラッカとレイシアの二人をなぜなに剣舞祭に出したいんですがフルネームがわかりません。Wikiでも調べたけど出てこない!誰か助けて、・・・だそうよ」

ミ「・・・ラッカとレイシアって誰ですか?」

レ「・・・さあ?」

※この二人はラッカとレイシアの二人を知りません。原作でも会ってないのでこの扱いになりました。一応メタ意見を書くと今話は読んでる扱いだけどレンの絶剣技のインパクトで忘れています。二人ともゴメンね

ミ「・・・次のコーナーに行きましょうか」

レ「・・・そうね」

ミ「次のコーナーは」

ミレ「「気になるあの子はいつ出るか!」」

レ「このコーナーは読者の気になるあの子はいつ出るかをネタバレするコーナーです」

ミ「といっても具体的な話数では言えません。せいぜい何巻あたりの話で初めてでるかという至極役に立たないコーナーです」

レ「あと何巻あたりが活躍の場かも教える予定です」

ミ「最初の気になるあの子は「フィアナ・レイ・オルデシア」です」

レ「フィアナ・レイ・オルデシアは原作通り2巻で登場する予定よ」

ミ「この作品独自の設定では本編でもちらっと書きましたがレンの儀式神楽の師匠というポジションにも着いています」

レ「だから原作みたいに主人公が彼女のことを忘れているなんてことはありません」

ミ「むしろ原作より親しいのではないのでしょうか?」

レ「彼女の契約精霊がどうなっているのかも気になるところですね。原作通り使えない状態なのか、それとも使える状態なのか」

ミ「原作では使えませんでしたがレンの師匠ということで自信がついているので使える可能性もあります」

レ「ただしトラウマの克服はなされていないでしょうから実際どうなのかはわかりません」

ミ「というか作者も迷ってます」

レ「メタな理由を話すと使えてもいいけどそれだったら学院に来る理由無くね?というか時期にもよるけど下手したら精霊姫候補に返り咲きしてるんじゃね?だそうです」

ミ「ありえそうですね」

レ「はい。ということで今回の「気になるあの子はいつ出るか!」は終了です」

ミ「また、感想で「気になるあの子はいつ出るか!」で書いてほしいキャラを書いてくれるそうです。では次のコーナーです」

レ「「作者の謝罪コメント」のコーナーです」

ミ「このコーナーは作者からの謝罪コメを発表するコーナーです。今回の謝罪コメは「明日と明後日更新できないかも。理由はMF文庫の発売日だから」だそうです」

レ「なお富士見ファンタジアの発売日は作者が忘れていたから明日まとめて買う予定だそうです。そのせいでさらに更新が遅れるかもしれないわね」

ミ「誠に申し訳ありません」

レ「今回のなぜなに剣舞祭はこれで終了です」

ミ「今回は私、ミラ・バセットと」

レ「レオノーラ・ランカスターでお送りしました」

ミレ「「感想待ってます」」
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