精霊使いの剣舞 〜偽る剣舞姫〜   作:パカロー

6 / 14
第6話投稿します。



第5話 剣舞姫は火猫と遭遇する

「だからなんであたしは戦えないのよ!」

 

模擬戦が終わり、精霊の森から学院へと帰ったレンはその言葉を耳にした。

 

「次はあたしの番だったのよ」

 

「さっきからレン様の神威がなくなったからと言っているだろう!」

 

どうやら次にレンと模擬戦をするはずだった生徒が自分の前で打ち切られたため騎士団員に抗議しているようだ。抗議している方の少女は騎士団員の説明に耳を傾けずに自分と戦わせろと言いつのる。

 

「嘘よ!レン様の神威がこの程度でなくなるわけないわ!どうせいつもみたいにあんたたちが私に嫌がらせするためにレン様に何か言ったんでしょ!」

 

「はじめにレン様の神威がなくなったら模擬戦は打ち切ると言っていただろう!

なぜ私たちが貴様ごときに嘘をつかなくてはいかんのだ!確かにレン様に進言したのは団長だが実際にレン様は」

 

「ほら、やっぱりあんたたちが言ったんじゃない!はやくレン様のところに連れて行きなさいよ!」

 

抗議している少女は相手の図星を付いたと勘違いしヒートアップする。しかし騎士団員の方は自分の話を聞かずに自分勝手なことばかり言う少女に堪忍袋の緒が切れたと言わんばかりに怒鳴った。

 

「っ!ええい、この忙しいときにあまり時間を取らせるな!さすがはあの災禍の精霊姫(カラミティ・クイーン)の妹だな、精霊使いとしての常識も持っていないということか」

 

「っ!姉さまの悪口を言うな!」

 

災禍の精霊姫(カラミティ・クイーン)、それは四年前まで火の精霊王(エレメンタル・ロード)に直接仕えていた精霊姫、ルビア・エルステインのことである。四年前に彼女が起こした。事件のせいで火の精霊王の怒りを買い、オルデシア帝国に未曾有の大災害を引き起こした。そのせいでエルステイン家はとりつぶしとなり、彼女は災禍の精霊姫(カラミティ・クイーン)という汚名で呼ばれていた。

 

「そんな言い訳をしているのは貴様だけだぞ。現に貴様のチームメイトはすでに帰っているじゃないか」

 

「うるさい、あたし一人でもレン様と戦うわよ!早くあたしをレン様のところに連れて行きなさい!でないと消し炭にするわよ」

 

「はっ、おもしろい。できるものならやってみろ」

 

売り言葉に買い言葉とはまさにこのことだろう。あたりには一触即発の空気がつつんでいた。

 

「どうかしたの?」

 

「レ、レン様?!」

 

さわぎを聞きつけたレンは言い争いの場にやってきた。

突然のレンの登場に紅い髪の少女は驚き、騎士団員は雰囲気を漂わせた。

 

「レ、レン様、その・・・」

 

「このクレア・ルージュがレン様と戦わせろと言っているのです。

すでにレン様は限界だからもう模擬戦は打ち切ると言ったのですがしつこく戦わせろと言い寄ってきまして・・・」

 

「ち、ちがっ」

 

「違わないだろう。先ほどまでそう言っていたじゃないか。それとも実際にレン様を見て自分が間違っていたことに気付いたのか」

 

騎士団員の言葉にクレアという少女は何も反論できないでいた。

実際に彼女はレンを見て大分消耗していることに気付いたのだ。騎士団員の言っていることが正しかった事と実際に自分が犯した間違いをレンに見られたことで彼女は動揺し、耳まで赤くなるほど恥ずかしくなった。

 

「っ!」

 

「あっ!貴様ちょっとまて」

 

いたたまれなくなったのか、彼女はその場から逃走し、騎士団員は走り去った彼女を追っていった。

 

「あの火猫のクレア・ルージュを何もさせずに追い払ったぞ」

「さすがレン様」

「私たちにできないことを平然とやってのける」

「そこにしびれる」

「憧れる」

 

「・・・え?」

 

そこにはなぜ二人が言い争っていたのか詳しい理由を説明されずに取り残されたレンとレンを賞賛する野次馬だけが残った。

 

 

 

 

騎士団員から逃げおおせたクレアは部屋へと戻り、ベッドの中で泣いていた。

 

「(あの憧れのレン様と戦えると思ったのに、もしかしたらレン様とチームが組めたかもしれなかったのに)」

 

彼女はクエストで学院の外にでており、レンがアレイシア精霊学院に入学していたことを知らなかった。そしてクエストに失敗して学院に帰ったらレンが入学したことをレンに一撃でも入れたらチームを組めるという噂と共に聞き、急いでその模擬戦がおこなわれるという広場に行ったのだがすでにレンからの説明がおこなわれた後だったので噂がまちがいだとは気付かなかった。そして人数に空きがあるチームに必死に頼み込んでチームに入れてもらったのだ。普段ならクレアがいくら頼み込んでもあの災禍の精霊姫(カラミティ・クイーン)の妹ということでチームに入れることはなかっただろう。しかしクレアが精霊使いとしては優秀なのは知れ渡っていることなので少しでもレンに実力を示せばチームを組んでくれるかもしれない打算があったので今回限りクレアのチーム入りを了承したのだ。

 

ベッドの中で泣いていたクレアの目に、一枚の紙が目に入った。

 

「(そうよ、あたしの実力を示せばレン様もきっとあたしとチームを組んでくれる。そのためにはもっと強力な精霊と契約しないと)」

 

その紙にはクレアが最近知った封印精霊の居場所が記されていた。

 

 

 

 

「(それにしてもさっきの騒ぎはいったいなんだったのかしら)」

 

模擬戦が終わり、少し休憩したレンはグレイワースに呼び出されたために学院長室へと向かっていた。先ほどのクレアという少女と騎士団員の騒ぎの理由も、なぜその後賞賛されたかもわからずにいたレンは先ほどの騒ぎについて考えていたのだった。

「(あの子が私と戦えなかったから納得がいかないのはわかるけどなんであそこまで動揺していたのかしら・・・)」

 

動揺したのは自分の言い分が間違っていたこともあるがいきなりレンがあらわれたことがおそらく一番の理由だろう。しかし言い争いをちょっとしか説明されていないレンがその原因にたどり着くことはなかった。

そんなこんなで思考していると目的の学院長室にたどり着いた。

 

コンコン、と扉をノックする。

 

「だれだ」

 

「レン・アッシュベルです」

 

入れ、と言われたのでレンは学院長室に入室した。

 

「模擬戦はずいぶん好評だったみたいだな」「そう?」

 

「ああ、今のお前の腕が見られて大変有意義だったよ。あの戦い方は彼女がいないことを隠すためか?」

 

「ええ、その通りよ。いずればれるでしょうけどできる限り隠しておきたいわね。欲を言えば精霊剣舞祭が始まるまで、ね」

 

まあおそらく不可能でしょうけど、と付け加えた。その通りなのでグレイワースも否定しない。各国の諜報機関はそこまで甘くない。この3年間レンが表に出なかったりしたら別だろうが実際にこの3年間レンは彼女を捜すために動いていたのだからもうどこかの国はその情報をつかんでいるのかもしれない。というか一部の国はその情報をつかんでいる。

 

「そんなお前に朗報だ。学院が管理している精霊の森に高位の封印精霊がいる。都合が良いことに剣精霊だ。契約してきたらどうだ?」

 

その提案にレンは激高した。

 

「ふざけるな!俺に彼女を裏切れというのか?冗談じゃない!」

 

「冷静になれ、素の口調が出ているぞ。考えてもみろ、今のままでお前は確実に精霊剣舞祭で優勝できるのか?」

 

その問いにできると答えたいが今のままでは難しいことはわかっていたのでレンは否定することはできなかった。

 

「できないだろうな。技量で言えばお前は出場選手の中でトップと言ってもいいだろう。

しかし相手がルミナリスだったら?彼女じゃなくても聖精霊を使う精霊使いにはかなり苦戦するだろう。まああの施設の技を使うなら別だがお前はレン・アッシュベルであることを選んだのだろう?ならばお前が優勝できる可能性は低いと言わざるを得ない」

 

レンはその言葉を否定できなかった。聖属性はレンの使う闇属性と相性が悪い。高位の聖精霊と契約していたら闇属性の攻撃は防御されたら効かないといっていいだろう。ルミナリスは3年前の精霊剣舞祭の決勝戦で戦った聖精霊使いである。彼女がいた当時でも苦戦した相手なのだから彼女なしで勝つのは難しいと言わざるを得ない。彼女クラスとは言わなくても高位の聖精霊使いが相手では負けるとは言わないがかなり分が悪いことはたしかだろう。

 

「まあ今回はチーム戦だから聖精霊使いをチームメイトに任せるという手段もあるだろうしお前自身のコネを使っても良いだろう。私との約束をちゃんと果たせるというなら文句は言わん。ただ契約しないならしないで封印精霊のところには行ってもらうぞ」

 

「・・・理由をきいてもいいかしら?」

 

「精霊剣舞祭が近いからかその精霊と契約しよういう生徒が出てきてな。幸い封印精霊が目覚めもしないからけが人も出ていないがこう何人も契約しようとすると封印が解けてしまう可能性もある。それでけが人でもでたら困るのでな。だからその精霊の封印を確認して解けそうだったら再封印をしてもらいたい、儀式神楽を学んだのだからできるだろう?」

 

「・・・たしかに私は儀式神楽を学んだけど学んだのは結界関係といったはずよ。再封印はできないわ」

 

「なら封印状況の報告だけでかまわん。これはクエスト扱いにするから別に良いだろう?お前にとっては契約してもよし、契約したくなかったら報告するだけの破格の条件だ。悪くないだろう?で、このクエストは受けてもらえるかな?」

 

その問いに、レンはうなずくしかできなかった。

 




エ「エリスと」

ヴェ「ヴェルサリアの」

エレ「「なぜなに剣舞祭」」

エ「今回のなぜなに剣舞祭は私、エリス・ファーレンガルトと」

ヴェ「ヴェルサリア・イーヴァ・ファーレンガルトでお送りする」

エ「(ボソッと)このコーナーを姉上と担当できてわたしはとてもうれしいです」

ヴェ「エリス、なにをボーとしている。はやくコーナーを進めるぞ」

エ「す、すみません姉上。こ、今回は原作のヒロインの一人、クレア・ルージュが登場しました」

ヴェ「あの火猫か、私が団長だったときもそうだがなぜああも問題を起このか理解できんな」

エ「私にもわかりません。では次のコーナーにいきます。・・・今回も特に質問はなかったので嘘八百な次回予告になります」

ヴェ「騎士として嘘をつくのはどうかと思うがこういう企画なのでゆるしてもらいたい」

エ「こんなコーナーを思いついた作者は後でサーモンマリネにしてくれる」

ヴェ「多少の真実があるのがまだ救いだな」

エ「そうですね姉上。前回の次回予告は『赤毛』の部分があっていましたね」

ヴェ「『赤毛』というよりは『紅毛』だがな」

エ「くっ、本当に若干の真実しかない」

ヴェ「他には『封印された聖剣』という『封印されている剣精霊』だな、これは単語だけの登場だ」

エ「・・・若干というより微妙に間違ってる次回予告に変えたほうがいいんじゃないですか?」

ヴェ「まだ一回しかやってないから判断できんな。それと私はこんなコーナーを長くやるつもりはない。はやく終わらせるぞ、エリス」

エ「かしこまりました姉上。次回はレン様がクレアを封印された剣精霊ごとボッコボコにします」

ヴェ「・・・なにが嘘なのか非常にわかりやすい次回予告だな」

エ「・・・作者は嘘の才能がないんでしょうか」

ヴェ「だとしたらこの『嘘八百な次回予告』は前に『すぐ見破れる』か『微妙な』を前に入れるべきだな」

エ「その通りですね、姉上」

ヴェ「あと作者からの通達事項だ」

エ「「第4話 最強の剣舞姫の実力」のレン様の模擬戦の説明のまとめの部分に「・一撃入れてもレンとはチームを組めません」を追加しました」

ヴェ「追加した理由は作者がこの話を読み返した時にレンの説明部分に噂のこの部分が否定されていなかったことに気付いたからだ」

エ「連続で何かを修正することになってすまない。作者はサーモンマリネにした後にボトフにしてくれる」

ヴェ「そのあとに城塞精霊(ドレット・ノート)で砲撃をするからそれで許してほしい」

作「すみませんでしたー」

ヴェ「さて、今回のなぜなに剣舞祭もそろそろ終了だな」

エ「では、今回のなぜなに剣舞祭は私、エリス・ファーレンガルト」

ヴェ「ヴェルサリア・イーヴァ・ファーレンガルトでお送りした」

エヴェ「感想待ってます(いる)」

※コーナー終了後、作者は調理された後に砲撃されました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。