VRMMORPGーユグドラシル 作:隣のボーちゃん
ついに!
ついにこの時代がやってきた!
待ちに待ったこの時代。VR機能の付いたゲームが発売され始めてから16年と3ヶ月。2058年の4月。
思えば何でもかんでもVRにすればいいと思いやがって、端から駄作の応酬だった。最初は新鮮さもあり、フルダイブ機能がついたゲームは人気が出たさ、でもね?内容が薄すぎるし、何よりもエラーが多すぎる。
それでも売り切れやら完売という文字が多数並んでいたのは、アニメでSAOやオーバーロードといったアニメに影響されたのが大きいのだろう。
俺もその一人だったしな。まぁぶっちゃけて言うと、一番最初フルダイブしたときに呟きましたよ?「帰ってきた.....この世界に!」てね。会話機能オープンにしてたから、めっちゃ笑われたけどな。
まあそれは置いといて。
今日発売されたのは、オーバーロードと同じ仕様のゲームだ!オーバーロードというアニメが放送されたのは...何年前だったか忘れたが。
俺の心には染みたね!待ってましたと!
ゲームのパッケージ裏にはこう書かれている。
[ついに!永年愛されてきたアニメ!オーバーロード再現に成功!!自由度120%の世界を君色に染めて楽しもう!]
俺の高鳴りは最高潮だ!これが駄作だったらまじで製作会社に訴えてやる!
俺はナーブギアではなく、VR-akと呼ばれているヘルメットのようなものをかぶり、目を閉じる。色々開発が進み今では音声探知で、ゲームの世界に入れるようになっている。余談だが、音声探知については設定で自分で好きな言葉に変えることが出来る。
さああの言葉を叫ぼう!
「リンクスタート!」
脳内に流れ込むように浮遊感に襲われる。目を開けると何もない空間に自分のアバターの説明と姿が映し出されていた。
やべ...かっこいい。
グラフィック技術に感動しつつ設定を読んでいく。
種族 ハーフヴァンパイヤ [純血]
説明。
古来より生き抜いてきた真祖の末裔。人間と交わった事で異色の者として生まれ落ちた。吸血鬼の力と人間の力を合わせ持つ。だが吸血鬼の能力の血の眷属を作ることは出来ない。
特徴。
身長158㎝
体重48㎏
耳は尖っており犬歯が伸びるが縮める事も可能。瞳の色はコバルトブルーだが、興奮したり血を吸う時は赤くなる。
アバターに関しては、ランダムなので良いキャラを引けたのかな?他の例が無いから分からないが良いことにしておこう。
右下に浮いている確認ボタンを押すと俺の体を光が包み込んでくる。視界が一瞬途切れるが直ぐに目の前が明るくなる。
「うわー」
茫然と言葉にしてしまっていた。あまりに非日常。あまりに綺麗な景色。そしてあまりに火傷しそうなほど熱く照らしてくる太陽。
現在俺は丘の上に立っており、後ろには森。前方には地平線まで続く海。
自由度が高いと言っても高過ぎではないだろうか?最初は、始まりの町とかに他のプレイヤーと共に現れるのではないの?
「はぁ...取り合えず森に進むか」
次どうすればいいのか分からないまま、俺は森を進んでいく。