IS~規格外少年~   作:珈琲店員

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初めまして珈琲店員と申します。
前置きは抜き!
それでは始まります!


第一話 プロローグ

「武器へのエネルギーの一部をスラスターに送るには……これでよし……」

 

自分の部屋それも朝の七時だというのにカーテンを閉め切り俺はパソコンと向かい合いデータを打ち込む。

 

「コア適正値上昇、しかしこれじゃ武器の威力が……」

 

ISの武器の威力のことで頭を抱えていると一階から声が聞こえた。

 

「ご飯できたよー」

 

「はーい」

 

 

 

「またISいじってたの?」

 

「んー」

 

IS、正式名称《インフィニット・ストラトス》。宇宙空間での活動を想定して作られたマルチフォームスーツ。しかし製作者の意図とは裏腹に宇宙進出は全くに進まず、計り知れないスペックを持っている機械は兵器へとなり下がった。戦略兵器と呼ばれるほどに。だがそれは各国の思惑によりスポーツへと落ち着いた飛行パワードスーツとなっている。

今俺はコア適正を取るか武器の威力を取るかで悩んでいる。

 

「データだけじゃ無理、実物いじったほうが早いと思う」

 

「ふーん」

 

この人は俺の母親の戦国天花(せんごくてんか)。昔はモンドグロッソとかいうISの世界大会の代表候補生になるほどの実力を持っていたらしい。

 

ちなみに今朝俺がいじっていたデータは母さんの機体のデータ、将来はIS関係の企業に就職しようかと考えているから練習にデータを使わせてもらっている。

 

「ねえ、もっと派手な装備ないの?なんかこう炎でボカーン!とした後氷でカチーン!と凍らせてとどめに雷でズガーン!ってやる装備とかでぃーなんとかみたいな超強力な機体作れない?」

 

いや、『作れない?』って言われても。

 

俺は箸を置きお茶を飲み干し一息つくとこういった。

 

「無理」

 

「ですよねー」

 

 

 

 

「それじゃ、行ってきます」

 

四月中旬、今年から中学三年生になる俺は訳あって転入を余儀なくされ学校に向かおうとしている。

 

「あ、ちょっと待って!」

 

「なに?母さん」

 

「はいこれ、お弁当。いやー今日からカー君も中学三年生かー」

 

母さんは嫌いではないが……はっきり言おう、親バカだ。

 

「またキャラ弁?」

 

「そんなこと言わない。今日は張り切って作ったんだから!」

 

じつはこの人の作るキャラ弁は尋常じゃないほど拘っている。この前なんか仮面ライダーやらfなんとかというゲームのキャラだったりと完成度が半端ないのだ。何が言いたいかと言うと茶化されるのは嫌だからどうやって断ろう。

 

「……」

 

「はい、どーぞ♪」

 

「……」

 

断りづらい…

 

「む、もしかして断ろうとしてる?」

 

ばれていたか。

 

「男子たるもの女性からの善意は素直に受け止めるべきです」

 

でかすぎて受け止めきれないんだよ善意が。

 

「例えその身が砕けようとも受け止めるのです!」

 

「いや砕けちゃダメだろ、そもそも砕けている時点で受け止めきれていないよね。後地味に俺の心読まないでくれる?」

 

「あーそれにきづいちゃったかー」

 

「もういい、行ってくる」

 

「ちょっと待って!せめて行ってきますのty」

 

バタン!

 

まったく親にはいい加減子離れしてほしいものだ、まだニ十代とは言え週に五日で俺の布団の中に入らないでほしい、キャラ弁を作るのは大概にしてほしい、そう考えると自分の親って何でこんなに子供っぽいんだろう。そんなことを考えているうちに学校へとついた。

 

 

担任の先生に案内され連れてきてもらった教室、中を見るとまだ先生が来ていないので、隣の席同士で話し合ったりしている。

 

「はーい、席についてー」

 

先生の声で、話し声が止まる。

 

「この前言ったから知っていると思いますけど、転入生が来ました。どうぞ入ってください」

 

先生が合図をくれたので教室に入る、大勢の視線が頭部や眼に集まる。なぜなら、自分の髪は長髪なのはともかく髪はブロンドで眼は赤と青のオッドアイなのでよく外国人と勘違いされる。だがこれでも一応日本人である。

 

「えー、それでは今から自己紹介をしてもらいます。どうぞ」

 

戦国魁人(せんごくかいと)です。先月までロシアにいました。これから一年間よろしくお願いします」

 

「え?外国人の転入生じゃないの!?」

 

「髪、金髪だよね染めてるのかな?」

 

「もしかしてハーフ?」

 

と、こんなかんじになるのは慣れている。あと金髪じゃなくてブロンドです。

 

「はい!これからみんなで仲良くしましょうね。戦国君の席は一番後ろの窓側からニ番目の席です」

 

先生が無理やり自己紹介を終わらせたのは良しとして自分の席に向かい座る。すると。

 

「よろしくね〜ゴックー」

 

「え?」

 

いきなりなれなれしく話しかけてきたのは、袖丈が異常に長い制服を着た女の子だった。

 

「えっと…名前を教えてもらってもいいかな?」

 

「布仏本音だよ〜よろしく〜」

 

のほとけ……ノホトケ……あぁ、布に仏か。

 

「よろしく、布仏さん」

 

「本音でいいよ〜」

 

わかったよ、本音さんと返し一時間目の授業の準備を進める。

 

「それでね〜ゴックーの隣にいるのがかんちゃん」

 

ところでさっきから本音さんが言っているゴックーってもしかして俺のことか?と思いつつ隣の席を見る。

 

「……」

 

俺の隣の席にいたのは水色の髪で眼鏡をかけた女の子。

 

「よろしく……えっと……」

 

「簪……更識 簪……」

 

「よろしく、更識さん」

 

「名字で呼ばないで」

 

あらら、とかなんとか思っていたら一時間目の授業のチャイムが鳴るのであった。

 

 

 

 

時間は過ぎ今はお昼。本音さんが一緒にお昼を食べようというので屋上まできた。

 

「で?なんで私を連れてきたの?」

 

ムードは最初から険悪。どうやら簪さんはここに無理矢理連れてこられて怒っているようだが。

 

「だってかんちゃんいつも一人でご飯食べているから……」

 

「余計なお世話……」

 

「まあまあ、それくらいにしてそろそろお昼食べない?」

 

俺が二人を宥めると簪さんはしぶしぶ弁当箱を開いた。

 

「それじゃ〜いただきま〜す」

 

チラッと二人のお昼を見てみると簪さんは生姜焼き弁当、本音さんは鮭……っておいおいそれをそれをご飯の上に乗っけてどうするんだ?

 

「えい」

 

そして次に入れたのは……生卵!?

 

「だばー」

 

そしてお茶ぁ!?

 

「えっと……本音さん?一応聞くけどそれって……」

 

「お茶漬けだよー」

 

それお茶漬けなの!?

 

「本音、それ本当においしいの?」

 

「うん!」

 

まあ、本人がいいならそれでいいか……

 

「ゴックーは食べないの?」

 

まだ弁当箱を開いていない俺を見てそう言う本音さん。

 

「ああ、今食べるよ」

 

正直言って開けたくないがかといって、お昼を食べないと午後が持たない。

 

ええい、ままよ!

 

「……」

 

「……」

 

「……」

 

どう見ても仮面ライダーの変身アイテムです本当にありが(ry

 

「い、いただきます」

 

「本当に食べれるの?それ」

 

さあ?母さんのことだし食べれるんだろ。

 

そう思い一つ口に運んでみる、すると……

 

ガリッ!

 

「……」

 

堅い感触。いやそんなはずはないもう一回。

 

ガリッ!

 

マイティアクションエーックス!

 

軽快な音楽とともになんか鳴った。

 

今口に入れたやつを弁当箱に戻し別のやつを口に運ぶ。

 

ガリッ!

 

ジョーカー!

 

次。

 

ガリッ!

 

オレンジ!

 

次。

 

ガブ!

 

♪〜

 

「ふんっ!」

 

今口に入れたものすべてを明後日の方向に向けて叩きつける。

 

「はー、はー、」

 

「あっははははは!」

 

息切れしている俺をよそにむかつく高笑いが聞こえる。

 

「すり替えておいたのさ!(弁当箱の中身を)」

 

『ほ!いつのまに』

 

……というと思ったか?

 

「なにやってんの母さん」

 

「いやー見本とお弁当間違えてたから渡しにきただけー」

 

「いや絶対わざとだろ、今すりかえておいたって「あー!なにも聞こえませーん!」……ったく」

 

「はいこっちが本当のお弁当」

 

「はいはい、どうも」

 

「それじゃあこれ以上邪魔しちゃ悪いしこのへんでばいばーい!」

 

弁当を受け取るとそそくさと母さんは帰って行った。

 

「「……」」

 

「ん?」

 

「……今の何?」

 

「俺の……母さん」

 

「「……」」

 

……

 

「好きなの?」

 

「え?」

 

さすがに話題を変えてくれた。

 

「ヒーロー」

 

「……まぁ、嫌いじゃない」

 

「一番好きなのは?」

 

「パラドクス……」

 

「……」

 

「……」

 

頼む、何か喋ってくれ……

 

「赤い拳……?」

 

「……強さ」

 

「青いパズル!」

 

「……連鎖!」

 

「赤と青の」

 

「交差!」

 

「「PERFECT KNOCKOUT!!」」

 

がしっと力強く握手をする。

 

「……よろしく、簪さん」

 

「簪でかまわない」

 

「私も本音でいいよ〜」

 

よかった転校初日から呼び捨てで名前を言える友達?ができた。

 

こうしてなんかよくわからないけど簪さんと仲良くなりお昼が終わるのであった。

 

ちなみに弁当の中身はキバットバット二世に似せたおにぎりでした。




いかがでした?
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