戦姫絶唱シンフォギア 孤独な槍を纏いし者(修正中)   作:漣華

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何にも言わないでくださいまし。


番外 孤独な槍者withXD

「これでぇ!ラストォォォ!!!」

 

その声と共に銀髪の少女、クリスはありったけのミサイルと弾丸を最後に残った大型ノイズに放ち蜂の巣にする。

よほど疲れたのかハァハァゼェゼェと息を吐きその場に足を広げて座り込む。

 

「ったく!なんで今日はこんなにも数が多いんだよ!もうあたしんなかスッカラカンだよ!」

 

誰もいない街にクリスの愚痴が響く。だがクリスの身に危険が迫っていた。足音もなく気配もないそれは刻々とクリスに近付いてくる。

クリスの背後を取ったそれは勢いよく首根っこを摑んでその場からクリスをどかした。

 

「うおわぁぁ!」

 

クリスの体が宙に浮き、そのままほっぽり出される。だが次の瞬間、先ほどまでクリスがいた場所に黒い何かが土煙をあげた。その様子を体勢を何とか立て直し着地したクリスは冷や汗を掻く。

そして再び黒い何かは土煙の中から飛び出しクリスを次こそ仕留めんと殺気立ち攻撃するもその体を真横から蹴りでくの字に曲げ蹴りを入れたそれの足から棘のような物で追い打ちをかけられ建物に突っ込む。

その様子を目の当たりにしていたクリスは二度も助けてくれたそれに目を向けた。

 

「…んだよ。よりにもよってお前かよ。」

「…別にあんたを助けたくて助けた訳じゃないし。あの子の頼みだから助けただけ。」

「ああ、そうかい!だったら助けてもらわなくて結構だったよ!」

 

それの正体、立花響はクリスとその短いやり取りをし首に巻いているマフラーを整え黒い何かを見据えていた。クリスも響の真横に立ち同じように黒い何かの激突した建物を見る。

 

「で、手応えは?」

「あった…でも硬い。致命的なダメージが入ったとは考えにくい。それに…」

「まだ何かあんのかよ。」

 

響が何かを喋ろうとしたその時、クリスのギアに付いているインカムから通信がはいる。その内容を聞いたクリスは驚きに顔を染め、一度響の顔を見た。

 

「あぁ、ここにいる。あたしの真横だ。ああ…分かった。」

 

通信が終わり、クリスは未だに土煙が薄くなった建物を見るとそこには何もいなかった。それに響は少しだけ表情を歪めそれを見たクリスは息を一つ吐き出し話を始める。

 

「…新種のノイズだそうだ。通常のノイズに比べ反応も段違いに濃かったらしい。ついでに悪いニュースがもう一つ。」

「傀儡との融合体…しかも一体だけじゃない。複数体融合してる。」

「あぁ、最悪のクソッタレノイズだよ。」

 

さっきまでそこにいた凶悪な存在に響は憎悪を、クリスは畏怖の感情が顔に出る。二人はしばらく何も喋らずただじっと見つめていたがそれはクリスのインカムの通信で終わることになった。

クリスは響にインカムからの通信を伝え響はそれを聞き何も答えずとある場所へと向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時を同じくして元リディアン学院。

 

「ふっ!はっ!どりゃあぁぁぁぁぁぁ!!」

 

中国拳法のような拳法を操り響と似たような顔立ち、声、鎧を纏った少女がノイズを灰へと変えていく。ノイズが少女の背後を取るも瞬く間にやられ五十を超える数のノイズは少女一人に殲滅させられた。

 

「ふ~。よし!ノイズの討伐は完了!」

 

少女はノイズを倒しきると溜めていた息を吐き出し明るい笑顔を見せる。少女はそのまま大きく伸び辺りを見回した。

 

「この世界は、結構私達の世界に似てるな~。」

「確かに似ているな。どうやらそっちも終わったようだな立花。」

「てっきりお前の事だから焦ってへまやらかしてんじゃねぇかって思ってたがまぁ、お疲れさん。」

「翼さん!それにクリスちゃ~ん!」

「だから抱き付いてくんじゃねぇ!この馬鹿!」

「ふぎょ!」

 

少女、立花響に別のところでノイズ討伐をしていた仲間翼とクリスが合流しクリスに殴られる。そんな三人の頭上から落ちてくる一つの影、それに気付いた翼が二人の首根っこを摑んだままバックステップする。

影の正体、槍のようなそれは地面に突き刺さり土煙を上げる。そしてそれを放った人物は着地の衝撃であげた土煙を晴れさせ、槍に繋がっているワイヤーを高速で巻きあげ槍を…いや槍のような尾はワイヤーに引かれるまま腰へと向かい響の腰に付いているブースターへと姿を変える。

三人は目の前の人物をそれぞれ拳、刀、クロスボウを構え警戒しその人物の顔を見ようとするも目をバイザーらしき物が覆い容易には確認出来そうになかった。

 

「いきなり攻撃とは少し無粋ではないのか?」

「……」

「仕掛けておいてだんまりってのはあたしらに敵対するって事でいいんだよな?」

「……」

 

その人物は無言で拳を構え、いつ動き出そうか機会を伺っていた。それは二人も同じ。そんな中、一人だけ戸惑っている者がいた。

 

「ちょっ、ちょっと待って!もしかしたら話し合えるかも知れません!だから二人とも戦うのは待ってください!あなたも!」

「立花…そうだな。雪音、少し待とう。」

「全く、しゃあねぇな。了解だよ」

 

二人はその言葉に刀とクロスボウを下ろしソレを見てその人も拳を下ろした。響はそれにほっと息を吐き出し安堵の表情を浮かべる。

 

「……どうやら敵ではないみたいだね。」

「へ…?」

「やはりか…」

「だろうと思ったぜ。」

 

人物、響は二人が自分と同一人物の言葉で警戒を解いたことでようやく声を発する。さきほどクリスから聞かされたのは「元リディアン跡にガングニール、天ノ羽々斬、イチイバルの反応を検知したらしいから行って来い」という指令。響はそこでこの三人を見つけ敵か味方かの区別をつけるために攻撃を仕掛けた。

響は顔を隠していたバイザーを開きその顔を見せる。

 

「…敵なら叩きのめして情報を得る。味方なら連れていって話を聞く。あんた達が味方であって助かったよ。いくら私でも同じ顔した奴と恩人には手を上げたくないから。…そこの銀髪以外は。」

 

すっと目を細めクリスを見る響。響と翼の二人はその様子に薄く笑いクリス自身は困った顔をするしか出来なかった。

響はそんな三人に完全に警戒を解くと共に纏っていたギアを解いた。そして着ていたパーカーのポケットに手を入れ三人に背中を向ける。

 

「…歓迎するよ。そして事情を聞かせてもらうよ。あの黒いノイズについても…ね。」

 

ギアを解いた三人は歩き出した響の背中を追って行くのだった。




本編はよ書かなきゃな~
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