ソードアート・オンライン 覇王と絶剣   作:高島 秋

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今回久しぶりにあいつが出ます!

遅れましたが、

では!どうぞ!


晩餐会

咄嗟に言ってしまったけれど…とてつもなく恥ずかしい…彼にはあのように言ったけれどまだ気持ちの整理はついていない。すぐにつくわけないのだけれど。でもユウキの邪魔したくないし…恋するのも、楽じゃないわね…

 

 

キヒロ「ただいま。」

 

ユウキ「あっ!お帰り!キヒロ!」

 

キヒロ「ユウキ、今日は客が来るからな。食事多めで頼む。」

 

ユウキ「あいあいさー!って何人くらい来るの?」

 

キヒロ「ギルメンとキリトアスナ、クラインエギルだ。」

 

ユウキ「おっけー!食材足りるかな…」

 

キヒロ「これ使ってくれ。」

 

ポン

 

ユウキ「こっ、こここここれって!」

 

アスナ「ラグーラビットのお肉よ。」

 

キヒロ「遅かったな。」

 

ユウキ「アスナ〜ボク1人じゃちょっと大変だから手伝って〜!」

 

アスナ「はいはい。」クスッ

 

心が痛むな…別に悪いことした訳じゃないのに、なぁ。

 

クラインエギル「「きたぞー!」」

 

キヒロ「随分と早いな…」

 

キリト「久しぶりだな。」

 

ジュンテッチタルケン「「「お邪魔しマース!」」」

 

キヒロ「お前らは結構な頻度で来てるだろ…」

 

ラン「お誘いありがとうございます。キヒロさん。」

 

シウネー「少し意外でしたけど。」笑

 

ノリ「そうだね!」

 

キヒロ「どういう意味だ…」

 

ユウキ「はーいみんなー!席についてー!」

 

クライン「おっ!出来たのか!」

 

アスナ「はい。」

 

エギル「お、おいこれって…」

 

キリト「ららららら…ラグーラビットーー!?」

 

ギルメン「…………」

 

クライン「どっどうしてこんなに…」

 

キヒロ「今日狩りしてたら結構取れた。」

 

キリト「そんな軽く言ってるレベルじゃないぞこれ!」

 

エギル「……ホントにいいのか?」

 

キヒロ「俺はお前らだから呼んだんだ。遠慮せず食べてくれ。」

 

ユウキ「にしても凄いねー!10匹位いきなり出てきたからびっくりしたよー!」

 

アスナ「まさか本当だったとわ…」

 

え?疑ってたんですか?泣いちゃいそうです…

 

エギル「今度店に来た時安くしとくぜ!」

 

ギルメン「ありがとうございます(ありー!)」

 

キヒロ「よし、じゃー揃ったことだし。」

 

みんな「いただきます!」

 

こうして"俺の中"での最後の晩餐が始まった。どいつもこいつも幸せそうに食べてるな…アスナなんか生きてて良かったって言ってるし…クラインとジュンってあんなに仲良かったっけ?てか酔ってね?エギルとテッチも仲いいな。似たもの同士ってやつか。女性陣は固まってガールズトーク始めたし、てかまだ食ってるんかよ、男性陣たちよ。あまり食いすぎるとデザート入らないと思うんだが…あっ、この世界にそういうのってあるのか?

 

俺はつくづく思う。人に恵まれてると。変なやつも中にはいるが根は優しく、とても頼りになるやつばかりだ。そのお礼に少しでもなったかな?人生で初めてかもしれないな。ここまで人と親密な関係になるとは。帰ったら驚かれそうだな。あの俺がコミュニケーションを取るようになったと。いや前からとってはいたが、なんというか、事務的みたいだったらしい。改めて思う。

 

ネットすげー!

 

 

アスナ「キヒロ君、ちょっといいかしら?」

 

呼ばれるがままについて行く。少しみんなから離れたところで彼女は話し始めた。

 

アスナ「いつ、どのタイミングで言うつもり?」

 

やっぱそれ聞いてくるよな…

 

キヒロ「正直言うべきかなのかすら、迷っている…」

 

アスナ「私も、少し躊躇している。気持ちがまだ、整理ついてないというのが正しいのだと思うけど…」

 

キヒロ「そう簡単に人の気持ちは変わらないだろ。」

 

ユウキ「なんの話?」

 

マズイナ…このタイミングでユウキが来るとは…想定外だな…

 

ユウキ「まぁ、言わなくてもわかるけどね…」

 

こわ…

 

アスナ「ユウキ…」

 

ユウキ「アスナ…ボクは別に怒ってるわけじゃないよ?」

 

アスナ「え?」

 

ユウキ「自分の彼氏がモテるのは悪い気しないし。でもね?」

 

アスナ「大丈夫よ。身を引くつもりだから。」

 

ユウキ「ううん。その点に関してはボクと正々堂々戦ってほしいの。」

 

アスナ「ユウキ?」

 

ユウキ「言っとくけど簡単にキヒロは渡さないよ。」

 

怖すぎ…でも不思議と悪い気はしない。

 

アスナ「あっ、ありがとう。では許可も出たことだし、暫くはそういうことだから。キヒロ君。」

 

ダキッ

 

キヒロ「ちょっ!」

 

アスナさんの2つの富士山が俺の腕に当たってるとか…なんという至高!あっ、殺されるかも…

 

ユウキ「いきなりとはやるね、アスナも…ならボクも!」

 

ダキッ

 

ほほう。この慎ましやかな感じがまたいい…ただの変態じゃないか俺…

 

 

ユウキ「いよいよ、終わりが見えてきたね…」

 

アスナ「そうね…」

 

ユウキ「2人ともさ、現実世界での名前を教えてよ。」

 

アスナ「えっ、そんな急に…」

 

キヒロ「俺は無理だ。」

 

ユウキ「な、なんで?」

 

キヒロ「……今はの話さ。どこで聞かれてるかもわからない…」

 

ユウキ「あっ、そういうこと!びっくりしたよー!」

 

キヒロ「驚かせて済まないな。」

 

彼は…教える気がない…感じだわね。

 

当たり前かもしれない。

 

先の短い自分がいたとして、

 

私だったら教えるかしら?

 

いえ、

 

そんなことは決してない。

 

彼なら尚更。

 

寧ろ忘れさせるためのことをするかもしれない。

 

決して自分を追いかけてこないように…

 

悲しい思いをさせないために。

 

彼はそういう人だから。

 

 

 

最近体が悲鳴をあげてるのがわかる…

 

これ以上耐えられないとそう言っている気がする…

 

無理もない。

 

重い病気を患っているにも関わらず、

 

体を酷使している自分がいる…

 

当然拒絶反応が起こる。

 

だが、

 

どうせ短い命。

 

なら最後まで、

 

大切な者の為に、

 

精一杯この命を、

 

使わせてもらおうではないか。

 

 

 

2人は何か隠し事をしている。

 

それは間違いない。

 

今日だって恐らく、

 

アスナはキヒロと会っていた。

 

決してキヒロを疑ってるわけじゃない。

 

と言うより現実世界で知り合いの、

 

アスナにしか言えない。

 

そういうことがあるんだろうな。

 

ボクを信頼してないわけじゃないとおもう。

 

キヒロもそう言ってたし。

 

なら、なぜ言えないのか。

 

答えは単純…

 

ボクを悲しませないため…

 

なら、どういうことか。

 

それは、

 

例え現実世界に帰っても…

 

会えないということなんかな?

 

教えることが出来ないってことは、

 

自分の場所を知られたくないってことだと思う。

 

ボクが、何かあった時追いかけてこないようにするために。

 

助けに行かないようにするために。

 

たとえそれで死ぬことになっても、

 

キヒロはボクを呼ばない。

 

ボクに死ぬ姿を見せないため。

 

でもボクは最後の瞬間まで、

 

例えどんな事があっても。

 

一緒に生きていきたい…

 

これがボクの唯一の希望なのに…

 

 

 

師匠は最近泣き言を結構言う。

 

死にたくないと…

 

俺には何のことかはわからない。

 

ただ独り言のように呟いたあと、

 

何事も無かったかのように、

 

稽古を再開する。

 

でも決まってその後の稽古は、かなり厳しくなる。

 

まるで時間が無いみたいな…

 

そんな鬼気迫った感じで…

 

一時期は恨んだ時もあった。

 

ユナを犠牲にしたことに、

 

激しい怒りを覚えていた。

 

だか、数日しないうちに彼女と再開した。

 

ユナに聞かされたのは、

 

俺のFNCを克服するために、わざとああいうことをしたのだということを…

 

あの人は何故、

 

自分を大事にしないのだろう…

 

もう少し感じるべきだ。

 

自分を大切にすることの意味を…

 

 

 

あいつには結構はぐらかされることがある…

 

まぁ、そんなことは別に気にしてない。

 

ただ、

 

ある動きというより身体的なリミットを解放したような時の後は、

 

決まって倒れる。

 

体に多くの負荷がかかっているに違いない。

 

あいつはどんな時でも仲間の命優先で、

 

自分の命はまるで紙切れであるかのように。

 

何のためらいもなく酷使していく。

 

正直みてられない…

 

それに、ここ最近の話だが。

 

HPが減った訳では無いのに、この世界から、

 

退場するものが出てきたと聞く。

 

詰まるところ、死んだということだ。

 

それがあいつに来ないとは限らない…

 

一刻でも早く…

 

クリアしなければ…

 

俺達が現実世界で会うことは…無くなる…

 

 

キリト アスナ ノーチラス ユウキ

(俺が(私が)(ボクが)キヒロを(師匠を)助けなくては。)

 

 

 

キヒロ「俺が、みんなを必ずあっちに返す…」

 

 

願うことはただ1つ…

 

 

 

生きて…(必ず返すぞ…)

 

 

 

(俺の命に変えても…)

 

 

キヒロ…(みんな…)

 

 




なんかちょっとシリアスな感じになってしまいました…

てかこれからはそういう展開が増えそう…

どうなっちゃうのかなー?

私もよくわかりません!
(*´∇`)ノ ではでは~

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