さらに今回からGGO編です!
これからもよろしくお願いします。
では、どうぞ!
第42話 SAOサバイバー
2025年4月。俺達の事は通称SAOサバイバーと呼んでいる。SAOサバイバーとは、SAOから生還したプレイヤーたちを指すネット用語。
生還者達は2年間という長期間をVR世界で過ごしたためか仮想空間への適性が高く、常人なら音を上げる長時間のダイブにも耐えられるが、事件の影響でVRワールド拒否症状となってフルダイブを拒絶するプレイヤーが少なくない。一方で、HP全損=死という極限の環境の中で余りにも長い時を過ごしてしまったため、何処か浮世離れした雰囲気を纏っている。SAOクリア直後、須郷伸之により生存者6147人中約300人がALOに拉致され精神操作研究の被検体にされるも、須郷の逮捕後全員解放され現実に帰還することが出来た。ゲーム開始当時高校生以下だったプレイヤー500余名は、政府の配慮により西東京市に設置された高等専修学校に通っている。積極的殺人歴のある本格的な"オレンジプレイヤー"はカウンセリングの要有りということで1年以上の治療と経過観察を義務付けられている。
学年的には明日奈と篠崎里香が3年。和人が2年。俺と木綿季、藍子が1年。綾野珪子は中学3年というバラけ具合だ。そして今は昼食の時間なのだが、集まっているのは和人と藍子除いた人達だ。俺以外女子が4人いるというなんとも居づらい空間なのだが、耐えなければいけない。そもそもなんでこうなっているかと言うと、和人らは2人きりで昼の時間を過ごしたいのだとか。まぁ、家がそれぞれ離れているから仕方ないが、いくら何でもイチャイチャし過ぎ、との事らしい。藍子に至っては復帰してそんなに日数は経っていないので、暫くは2人の時間をという意味もあるみたいだ。とか言いつつ、リズ、シリカら2人はさっきから和人達をガン見している。今俺達がいるテラスから和人達は丸見えなのだ。だからと言ってあんまり見すぎるのもどうかと思うが…2人にとってあの光景はとても羨ましいものらしい。そしてそれは2人に限らず、木綿季達も同じであったことは言うまでもない。
和人には散々世話になったから何かプレゼントしたいけど…でもこれは親の許可が必要だからはいどうぞなんて出来ないしな…
「何考えてるの継裕?」
今声掛けてきたのは俺の天使こと木綿季。声、仕草、ルックス。全てにおいて好みドストライクなんですよね。最早見るだけ、声を聞くだけで癒しになってる。
「いや、あのさ。和人に一室プレゼントしてあげたいんだけどさ。こればっかりは親の許可ないと難しいだろうなと思って。」
「あー、多分ボク達の家は大丈夫だよ!現にボクは平気だし。」
今の発言でわかったと思うが、俺は今木綿季と暮らしている。まぁ、理由としては神奈川から西東京まで通うのが大変と言うのが一番の理由だ。かと言って西東京には住む気がないと言ったら文京区にあるマンション一室を借りることになった。そこで木綿季と2人暮ししている。という事もあって大丈夫と言ったのだろう、が。2人の親にとってみれば、愛する我が子が2人とも家から消えるのは寂しいものがあるのだろう。実際俺が家を出る事になった時には、母はものすごく引き止めたものだ。姉さんが家に残る事でなんとか事態は収束したが…
「まぁ、そこは本人達に任せるか。さっ、飯食べようぜ。」
「そうだね!はいっ、どうぞ!」
2人暮しの為、家事は2人でこなさなければならない(当たり前だが)。基本お弁当も朝ごはんは木綿季が作ることになっている。夜は俺。
割り振りとしては、洗濯各個人(恥ずかしいらしい)。食器洗いは作ってない人(つまり木綿季が作っていたら俺、またはその逆)。掃除は基本ルンバ、届かないところとかは気づいた人がやっている(だから塵一つない)。まぁ、2人協力してやれていると思われる。買い物も学校帰りに済ませるし、と言うか彼女と買い物デートっていうのも憧れていたんですよね。多分これは彼氏共通のことだと思う。和人もそう言っていたし。にしても相変わらず料理が美味い。負けてられない…
「いつもありがとな木綿季。今日も美味いよ。」
「ボクの愛情がい〜〜ぱいっ!こもってるからね!」
結婚しよ…
ピロン♪
誰だ?
急で済まないのだが、今週の土曜日。銀座で会えないかな?
出来れば来て欲しい。
菊岡
また厄介事かな菊岡さん…俺って昔から巻き込まれ体質だよなぁ…まぁ、どうせ父にも話はいっているんだろうし行かなきゃいけないんだろうけど。にしてもなんだろうな〜?
授業はつまんない。特に理数系。全て履修し終えてる俺からすると暇でしかない。そんな俺が何故この学校に通っているかというと、木綿季と過ごす為としか言えない…実際選択肢の中にあったのは、研究室に戻るかここかのどちらかだったから当然と言えば当然だが…
まぁ唯一国語系は楽しめる。まだまだ数を読んでないから見知らぬ物を見るとワクワクする。作者の考え、想像を読み解いていくのは飽きないからな。まぁ、いくら暇だからといって寝ているわけにはいかない。と言うより寝かせてくれない。隣の子が…
「ねぇ継裕…ここどうやるの?」
木綿季は生粋の文系脳らしい。よって理数系はほぼ俺が教えてる。それは藍子にも当てはまる。この双子はとことん似ていて見ていて飽きない。逆に古文とかを教えて貰っている。ぶっちゃけ先生よりわかり易くてとても有難い。そして何よりも天使。先生はおじさんだから見ていてもあれだが、木綿季は別だ。まぁ、惚れたもん負けだ。チャイム鳴ったし帰りますか。
「やっと学校終わった…」
なんでそんなに疲れてるのだか…さっさと帰ろ。
「ねぇ継裕、部活見ていかない?」
嫌なWordだなおい…
「この学校結構色々あるので見て回りませんか?ちなみに和人さんはPC部見たいですよ。」
ちゃっかり入ってんのかよ和人の奴…って言ってもなぁ…
「はぁ…木綿季に任せるよ。」
「え、いいの!?」
逆に俺の知らないところで活動してるのは想像したくない。
俺って結構独り占めしたい人なのか?
「実はね〜軽音部に興味あったんだぁ〜!」
まぁ軽音ならいいか。多少はできるし…
「了解。藍子は?もしかして同じ?」
「はい。そうですよ?と言うより女性陣は皆さんそのつもりですよ?」
やる気あり過ぎだろ…って和人省かれてるみたいだけど大丈夫か?
「和人さんも入っているので1人ぼっちでは無いので…」
タイミング的に心を読み取ったのかと思うけど恐らく、入るか心配だったからだろうな。女子onlyだったら実際願い下げだったしな。和人もいるみたいだし。やって見るか。
剣道どうしよっかな〜。てかそもそもこの学校無いんだよな…剣道部。SAOサバイバーのいる学校に置かないって理由も分からなくはないけどな…そういえば担当は何になるんだ?
「もう担当とか決まってるのか?」
「うん、明日奈さんと木綿季がボーカル。リズさんがドラム、シリカちゃんはキーボード。和人さんはギターで私がベースかな?」
待て待て待て待て、俺の入る余地ないじゃん。どうなってるんだよ…
「継裕はギターボーカルの予定だよ!」
そうきたか。でもそうなるよねうん。もうこうなったらやるしかないか…
「分かったよ。入るよ。」
こうして、新たな環境での新たな生活が始まった。
週末
確かここだよな?菊岡の奴なんでこんないかにも高級って所に…
俺、桐ヶ谷和人は総務省に務めている菊岡という怪しい人物に、メールで今週の土曜日会えないかな?と来たので仕方なく来たということだ。本当は来たくなかったか、お金は全てこっちで持つと言われ、簡単に餌につられてしまったわけである。ここの所財布事情が厳しくなってきたというのもあるだろう。にしても本当にここか?
「1名様でしょうか。」
「いえ、連れがいるんで。」
店内を一望し、呼び出した張本人を見つけた。俺はいかにも不機嫌そうにズカズカと目的の人物に向かって進む。軽く挨拶して、席に座りそして、右足を踏む。その予定だったのだがバレていたのか避けられてしまった。
「もう少し待っててもらえるかな?あと1人くるんだ。」
あと1人って絶対あの人やん…
「お前は、本当に、何者だ…練玉艶…」
「私?そうねぇ…復讐を誓う者、かしら?」
そう言いながら不気味か笑顔の彼女…果たして一体何者なのか…
久しぶりの更新かな?ちょこちょこ情報を出していますよ〜
(*´∇`)ノ ではでは~