ソードアート・オンライン 覇王と絶剣   作:高島 秋

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お久しぶりです!!
随分と期間が空いてしまい、申し訳ありません!!!

学校編は小話程度に挟んでいこうと思います!!

では!どうぞ!!


第5章 オーディナル・スケール
第53話 普通の日常


2026年。SAO事件から4年。今や世間を新たな次元へと連れていく機器が発表された。

 

 

第1世代・ナーヴギア

 

第2世代・アミュスフィア

 

 

そして満をきして発売された第3世代。"オーグマー"

 

製作者及び会社は、重村教授が所属するカムラ社だが、これにはある1人の人物が絡んでいる。

 

工藤継裕

 

彼はARアイドル、"ユナ"を作製し、重村氏に提供した。前作、"MHCPユイ"を作製した実力を重村氏は高く評価しており、今回のこともあり、依頼したとのこと。

 

今回作製された"オーグマー"とは一体何なのか。それは、今までとはまるで趣向の違うものであり、VR、所謂"仮想現実"でしか表現できなかった世界を現実サイド。つまり、AR、"拡張現実"という形で表そうとして創り出されたものだ。最大の相違点は覚醒状態でも使用可能という所にあるだろう。今まで生身で体験することは不可能だったものを、体験することが出来るのだ。これには多くのゲーマーが目を向け、売り上げがかなり伸び、カムラ社が急成長を遂げた要因にもなる。

 

 

 

「継裕君、ご苦労さま。」

 

この人はオーグマー作製者、重村教授。それと俺への依頼人。今日はメンテナンスに来ただけだから帰ることにする。

 

 

家に帰ると、心温まるようなとてもいい匂いがしてくる。席につき、運ばれてくる食事を待ち、全て揃ったところで、食べ始める。一口入れてすぐ、今日は特に凝ってるなとわかった。下準備から時間かけてるなと感じ、今すぐにでも嫁にしたいと思った。既に嫁みたいな感じにはなっているが。食事が済んだら、食器を洗い、テレビを見ながら今日一日のことをお互いに話し、共有する。何があって何が楽しかったとか悲しかったとかと言った具合だ。休憩が済んだら学校より出された課題に取り組む。分からないところはお互いに教え合い、これを寝るまで続ける。終わった頃には24時前になっていたのでそれぞれの部屋に向かい、布団にもぐる。すると直ぐに意識が遠のき、深い眠りに落ちた。

 

 

「おはよう〜継裕。」

 

俺に挨拶をしてきたのは、天使こと紺野木綿季。もはやこれだけの為に同棲していると言っても過言ではない。いや、他にももちろん理由はあるがここは敢えて言わないことにする。ごく普通に挨拶を返し、朝ご飯を食べ、学校へ向かう準備をする。2人同時に準備が終わり、向き合い微笑みながら家を出る。俺たちが借りている部屋は3LDKと言ってはいるが実際に入ってみると、都心に建っているマンションとは思えない広さであり、2人で暮らすには十分過ぎる広さであった。ベランダもあり、お風呂とトイレは別。キッチンも広々としており、2人での共同作業も楽しくやれている。

電車に乗り、西東京にあるSAO帰還者学校へと向かう。私服ではなく制服のため、俺達のことをそういう目で見るやからもいるが、恐らく木綿季が可愛いおかげだろうか。徐々に暖かい目へと変わっていく。だかその目はまた徐々に変化していき、今度は嫉妬に溢れた目へと変わっていく。目は口ほどに物を言うとはまさにこの事なのだろうと痛感している。

 

 

継裕と毎日一緒に暮らせ、学校に行けるのはとても嬉しいのだけれど、ボクには一つ悩み事がある。それは継裕が非常にモテるという事だ。彼女という立場からしたら自慢の彼氏なので悪い気はしないのだけれど、なんというかその、つまり、嫉妬してしまうのだ…継裕本人は別に全然気にしてなくてボクに一途なのが伝わってくるので、嬉しいと恥ずかしいという気持ちが半々なのだが、それでもやはり、嫉妬はしてしまうものである。さらに言うと、継裕は周りの好意について全く気付いていないのだから困る。ボクのにも途中まで全く気付いていないと言っていたからその辺については諦めてたんだけど。でもさり気なく手を繋いでくれたり、周りの人から守ってくれたりするから許すとしようっていうのが毎日続いている。ボクって幸せ者なんだなぁとしみじみ感じていた。

 

 

学校に着き、俺たちのクラス、2年1組の教室に入る。最初の頃はクラス中が固まったが、今や見慣れた光景である為もう誰も何も言ってこない。SAOにおいて上位プレイヤーだったりした者は木綿季の相手が俺だということに驚きを隠せなかったとのこと。知っている者は知っているが知らない者は知らないらしい。木綿季に至っては有名人だった為、男達の嫉妬の嵐がすぐさま俺に降りかかってきたのも今ではいい思い出?だと思う。まぁそんなこんなで楽しくやれている。

 

 

午前中の授業が終わり昼の時間になれば、いつものメンバーが集まる。まずスリーピングナイツの皆。そして和人達。そこにいるのはSAO内で二つ名持ちの者が5人もいるのだから一際目立つのも致し方ない。昼の時間が終わると午後の授業に突入する。お腹いっぱいになって眠くなったのか、目尻が下がってきている木綿季がそこにいた。今の授業は木綿季が苦手な数学の為、出来れば聞いてもらいたいのだが、後で俺が教えてやればいいかと1人で完結し、木綿季の分もノートを取っておく。なるべく字を似せて取りきった頃には次の授業が始まろうとしていた。次は世界史との事だが、生粋の文系脳である木綿季は先程までの睡眠は効果あったのだの言わんばかりの目の開きようである。好きこそ物の上手なれとはこのようにして生まれたのだなと肌身を持って感じた。授業終了後、数学のノートを渡したらとても申し訳なさそうな表情をしながら、教えてくださいと言われたので放課後勉強タイムにすることにした。ただ本人的には学校に残ってするのはヤダみたいなので、カフェにでも行って行うことにする。帰りの準備が終わった頃には、明日奈や和人達に呼ばれ、放課後カフェにでも寄らないかと提案されたので、了承することにする。木綿季も快諾したので、早速向かったのだが…

そこで待っていたのは、オーグマーを使ったゲームだった。てっきり和人が率先してやるものだと思っていたら、俺と一緒に勉強しているという何ともまぁ珍しい光景となっている。逆に、勉強しようと言った木綿季は明日奈と里香、恵子、藍子とゲームしている…という状況なのだ。はてどうするべきものか。

 

「やったークリアです!」

 

「やったねシリカちゃん!ナイスアシストリズ、ユウキにアスナもありがとう!」

 

と言う声が聞こえてきた。タイミングを見計らったのか分からないが、和人が木綿季達に向かってゲームをし過ぎなんではないかと言った時には目が飛び出るかと思った。その時、先程のゲームのクリアボーナスセットのケーキがやってきた。どうやらそのケーキはそれぞれの好みが持ってこられてるらしいので、争いが起きることは無かった。里香が和人に向かって、誰かさんならこんなことにはならなそうだけど、等と言い放ったと思ったら、和人も負けじと言い返したのが、クリーンヒットしてしまったみたく、里香の機嫌を損ねてしまうことになるのは必然であった。

 

とあるショッピングモールに着くと、里香の仕業により、シリカがARアイドルであるユナの曲を歌う羽目になってしまった。ほんの1部だが、そこそこのギャラリーが集まった。なるほどこれはいいなと思い、和人にもしてやろうと思ったのだが、先手を打たれており、歌う羽目になってしまった。曲はwherever you are 。ONE OK ROCKの代表曲でもあるものだ。しかしなぜこの選曲なのかはイマイチピンとこなかったが、幸い知っている曲であった為流れで歌うことにする。

 

歌い終わった時にはギャラリーがびっしりとおり、木綿季の頬が真っ赤に染っているのが見えた。半分以上木綿季の方を向いていたのだから当然といえば当然かもしれない。この曲はラヴソングだからだ。直接自分の口から言うのが恥ずかしくてなかなか言えないからこそ、歌に気持ちを込めた。少しは届いているといいな程度だったのだが、どうやらバッチリ届いたみたいだ。ある意味和人にはお礼をしなければなと思いながら、俺たちは帰路に着くことにした。

 

帰りの電車の方向は皆違うので駅にて解散となった。俺と木綿季は電車で互いに肩を寄せながら、降りる駅に着くまで、しばしの間睡眠を取った。起き上がった時には周りにいた女子高生が赤面しているのが目に映ったが、そんな事は気にせず、俺と木綿季は家に向かって歩を進めた。

 

いつも通りの食事をし、いつも通りの勉強をし、娯楽の時間を取り、そして睡眠に落ちていった。

 

 




ほのぼのしたの書こうと思ったのですがどうでしたでしょうか?
次はちゃんと本編に入れるかな?

(*´∇`)ノ ではでは~

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