ソードアート・オンライン 覇王と絶剣   作:高島 秋

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思ったより長くなりそうな予感…
いや既に予定の話数は過ぎているのだけれどね…

ま、いっか!w

では!どうぞ!


真相

戦闘終了直後だからだろうが、皆疲労困憊だ。魔力なんてほぼつきかけているし、単純にステータスとして現れないところでの疲労がある。数えたところ、今回の死者は19人。約4割という所だ。それに殆ど魔道士というのがなかなかきつい。これからの闘いを考えたら魔道士は必須であるのは確実だ。そんな中で魔道士を失ったのは大打撃と言わずしてなんと言うべきか。

かく言う俺も、左腕を失ったので戦い続けるなんて不可能だろうが…

そんな時、ユウキが近くに寄ってきた。因みにランはもう俺の傍でわんわん泣いている。姉ちゃんを悲しませた!とかで怒られるのだろうか。それについては言い訳するつもりは無いがはてどうしよう…

 

「キリト、ちょっと見せて。」

 

ユウキはそう言って、斬り落とされた俺の肩の部分に近寄った。血は既に止められてはいるが痛みはまだある。木綿季をよく見ると、俺の斬り落とされた左腕を持っているので何するつもりなのかは大体予想はできたが、そんな事は不可能に決まっている。少なくともアンダーワールドにそんな術式は無かった。もしあったとしたなら、あの場面で俺が使わないはずはない。だが俺の考えを分かってはいる様子のユウキだが、やってみるつもりらしい。

小さく呟いた術式を聞き取ることは出来なかったが、どうやらとても高度な術式みたいだ。あくまで感覚としての話だが、俺の切断部同士の緻密な縫合がされていっているような気がする。かなりユウキの腕にはスパークが迸っているが辞めるつもりは無いらしい。絶え間なく術式が切断面を走っている。やがてそのスピードは緩やかになり、それは完全に消滅した。それと同時に、ユウキが派手な音を立てながら横たわる。相当力を使うというのは分かった。数秒したら起き上がって俺に向かって、

 

「キリト、2、3日は絶対安静すること。剣を振り始めるのは1週間たつてから。いい?」

 

ユウキは俺にそう告げるとまた倒れた。ランがユウキに感謝の弁を述べ、アリスはあの術式のことを聞く。ユウキが使ったあの術式はざっと500術式を重ね合わせたものらしいから末恐ろしい。一体どれほどの知識と何より経験を積めばこれほどの処置を施せるようになるのだろう。これはユウキが行っていたアルマトランについて、詳しく聞く必要があるのかもしれないと、思った。

 

84層に到着して主街区に着いた時、キバオウがこっちに歩み寄ってきた。なんだかんだでこいつがいなかったら今の攻略組の形は無かったのかもしれない。昔のことを流せるほどの努力はしていると思う。あいつ自身は、まだせなあかん!と思ってるらしいが。

 

「キリトはん。少し話がある。」

 

そうキバオウが言って話し始めたことはこれからの攻略組に多大に影響することだった。

 

まず第一に、次の攻略には参加しないこと。

第二に、80層以下に一旦帰還すること。

そして最後に、キバオウ自身はここに残り、共に戦うという事。

 

何故こんな話が出たかと言うと、それはギルドの甚大なる被害からだ。80層までは規模最大のギルドだったのが今では見る影もない程だ。それ程までの犠牲を1番払ってきたのはキバオウらが率いるアインクラッド解放隊だった。こう告げるのは本意でないことは十分伝わってくる。そして、一軍の人らがほぼ全滅した今、こうするしかないのも至極当然だ。これ以上の犠牲を払う前に一旦立て直しも含め、元々の拠点へ帰り、戦力の底上げを担いに行くのも合理的だ。ただ、キバオウ自身が、最初にやり始めようと言ったばかりに、引き返す訳にもいかないと本人が言っていた。その話は現段階で生き残っている攻略組全員が納得したので、キバオウ残してアインクラッド解放隊は転移門を通って帰って行った。新拠点に移ってきた約70人ほどいた人らは、帰る時には10人ほどだったのは、精神的にくるものがあった。入れ替わりでスリーピングナイツのメンバーが戻ってきてくれたのは心強いが損害分を補充できるほどのものでは無いのは皆重々承知のようで、決して表情は軽くない。

怪我の影響で暇な俺はアリスにとあることを聞いた。金木犀の剣の事だ。いつどのようにして習得したのかは聞いてなかったのでこの機会にと、聞いてみることにした。

その話はとても納得のいくものだった。あの場面で、敵の巨大化した柏を見て、ふと思い出したらしい。私の金木犀だって負けてはいない。寧ろ見ていて美しいとさえ思わせる美麗があると。その想いと、長年の付き合いもあってか、アリスの持つ聖剣・デュランダルが光瞬き、金木犀の剣へと変換したらしい。それで放てたとか。因みにそれ以来、元の剣に戻ることは無かった。今も金木犀の剣のままだ。

話を聞いて思ったが、想定していたより遥かに、この世界は人の思いに敏感なようだ。悲しみだったり憎しみだったり願いだったり。様々な思いが力となったり、自身を滅ぼしたりする。となると、アルバらの思いは一体何なのだろう。何が彼女らを、そんなにも突き動かすのか。それを知るのも、攻略の一途になるのかもしれない。と言っても、まるで検討がつかないが…

 

 

あれから9日経ち、悲壮感に満ちていた攻略組に活気が戻ってきた。選抜メンバーを決め、いざ出発する。何人か魔法の練度も上がり、この最前線でも一撃で沈められるほどにまで強化されていた。これは前衛もうかうかしていられないな。いつの間にか魔道士が前衛にいても可笑しくはないな…そのぐらい強くなっている。回復量もとても頼りになるほどまで成長したし、支援魔法もかなりの強度だ。実際、80層程なら雑魚モンスターの攻撃が通らないほどまで強化できる。本当にとても頼りになるレベルまでになってくれ、感謝しかない。特にALO古参組にはとても迷惑をかけたから、これが終わったらあっちで何か恩返ししないとな。

相変わらず、俺を監視しているのかと思わざるを得ないタイミングでボス部屋へ案内しにくるアルバがいた。まぁ今更これについて突っ込むことなんてないがな…いつかはこれが罠になるのではないかといつも思ってはいるのだが一向にそんな気配を見せないししてこない。これも気にしてたら仕方ないか。そんな感じで、ボス部屋に入った。

 

背丈は180近いと思われる。仮面で隠れているから分からないが好青年だったんだろうなと思う。こいつも触手を出せるように改造されているとしたら…許すことなんて出来るわけない…いや、許してはならない。まだ残っているかもしれない仲間を救うために、ここは突破しなければならない。

 

「さぁ、はじめましょう!!」

 

アルバがそう言った直後、敵は弓を取り出した。そしてそれを放ってくる。勿論矢が飛んでくると思っていたのだが飛んできたのは片手剣だった。重量あるからなのかとても早く1人の魔道士が壁に串刺しにされた。さらにそれで終わらず、串刺しにされた魔道士を中心に壁にヒビが入り始めた。

 

「全員、地面になにか突き刺せ!」

 

血盟騎士団団長のノーチラスがそう指示を出す。その1秒後に壁は破壊された。考えてみれば今まであれほどの激戦だったのに壁は壊れなかったな。これがまた新たな仕様か何かか?

 

「素晴らしいでしょ!遂にこの迷宮区も破壊できるように改造できたのよ!」

 

今までは爆風が起きても壁によって守られていたのがそれすらも無くなったということか。俺の予想より遥かにシステムに関して詳しいやつがいるのは間違いなさそうだ。ここにあいつがいればなぁ。てかここまでの攻撃手段的にアドミニストレータが生きているのかさえ思う。いや確実にあの時死んだんだから蘇るなんてことは無いはずだが…やりかねないなこいつらなら。

相変わらず、弓を引いて放ってくるのは剣とかその類で矢が飛んでこない。だが、今回敵は遠距離戦に持ち込みたいはず。近づかれれば対処できないはずだ。仲間達に指示を出し、散開する。円形上に近づいていくにつれ、敵は剣ではなく矢になっていく。ただ数は増えているが…斬り落とせない速さでもないし数でもないので思っていたより簡単に近づくことに成功した。これも魔道士達の身体能力強化魔法による移動速度上昇の結果だ。残り2メートル。この間合いなら敵は弓を引けない。そう思ったし結果はそうなった。だが、まさか武器が変形するとは思ってもいなかった。

 

「ちっ!槍だと!?」

 

敵はいつの間にか両手槍に持ち替えていた。いや速さ的に弓が槍になったと言うべきなんだろうがだとするとこの上なく厄介だ。遠距離か近距離戦、または中距離戦のどれかに偏っていたのがこれまでだ。だがこれらを融合されると最早手が付けられない。事実、遠距離攻撃は防御結界が無ければ防ぐのは困難であり、近距離に持ち込めば有効範囲の広い両手槍によって殲滅されかかる。

だが、それが分かれば対処できない攻略組ではない。今までも形は違えど散々殺されかけてきたのだ。本能的に死ぬかもしれない攻撃は避けられるようになってきている。これは第六感に分類されるのだろうか?簡単に言うと、皆、キヒロ化してきている。体を捩ってギリギリ躱したりもそこそこある。まぁ全部避けられるのは2つ名持ちだけだ。避けられるだけでカウンターしていくのはかなり労力使うができない訳では無い。

両手槍はその長さ故に、扱いづらく、攻略組には好まれていない。それはこいつにも当てはまるようで段々隙が出てきた。こいつの槍は両端で斬れるので回転斬りをよくしてくるのだが、何回もされるとさすがに目が慣れてくる。両端を二人がかりで抑えることができたので、俺は心臓部へ剣を突き刺し始める。

だがそれは遮られた。

両手槍が刀へと変形し、恐ろしい反応速度で俺の突きを弾き返した。そして、そばにいた木綿季が声を上げる。

 

「アルバ、それ、キヒロでしょ。」

 

え…?確かにあの刀のスピードはキヒロに匹敵するとは思うけど俺の感覚的にはもう少し速かった気がする。でも、言われてみればあの刀の捻り方はキヒロかもしれないな…

 

「…………どうしてそう思ったのかしら?」

 

意外にも長い沈黙をした後、アルバは木綿季にそう問いかける。そして木綿季は更に驚愕の言葉を並べる。

 

「その前に言わせてもらうけど、81層からの攻略から全て、キヒロだったでしょ。まぁその確信をもてたのはいまさっきなんだけどね。」

 

「………」

 

「ここまでの武器種の選択は、キヒロの苦手な武器順だった。そしてキヒロが最も得意としているのは、今この場で展開された3武器種。弓・槍・刀。それにどの武器使うにしても所々に出てきた癖を隠しきれていなかったよ。」

 

「………ふぅん。」

 

アルバはそう呟いたあと、いきなり腹を抱えながら笑い始めた。

 

「あはははははは!!!!おめでとうユウキ!!そうよぉ。今まであなた達が相手していたのはキヒロよ!!さぁ、キヒロ!!敵を蹂躙しなさい!」

 

このアルバの表情を忘れるなんてことは恐らく一生できない。人の不幸は蜜の味、という人がいるらしいがあの表情はまさにそれを表現している。人の不幸が、面白くて、可笑しくて、どんなに口元をきつくしても、つい笑みがこぼれてしまう。そんな感じだ。まさに、狂気と呼ぶにふさわしいだろう。多分この女はそういうやつなんだ。

 

「仰せのままに、アルバ様。」

 

アルバ、様?

あのキヒロにそう言わせるなんてどんな洗脳魔法なのだろうか…本当にあの女はそこがしれない。

キヒロは俺達に突進してきた。そして中衛にいたヤツらを3人まとめて串刺しにした後、そのまま放置。そして上空へ飛び弓を生み出し槍によって固定されてしまった3人に向かって矢を放つ。これをユウキが捌き、爆音をたてながら上空にいるキヒロに向かって飛んでいった。横顔しか見れなかったが、めちゃくちゃ怒っているように見える。

 

「キヒロ!!アルバはボク達の敵!討つべき相手を間違えないで!」

 

ユウキはそう言いながら、剣を振る。キヒロはそれを軽く受け止めながらこう返す。

 

「アルバ様を邪魔する者は、全員排除する。」

 

「っ!!キヒロォォオオオ!!!!!」

 

ユウキは左手に右手に携えているマクアファクテルと全く同じ物を再現し、二刀流へと切り替えた。キヒロは刀に切り替え、ここから壮絶な斬り合いが始まった。

恐らく、アインクラッド最強同士の剣士の斬り合い。どちらも全く無駄がない。どの一撃もひとつでも食らったら即死級のものだろう。だが、これほど悲しい斬り合いはあるだろうか。この事件が起きるまでは、最強夫婦なんて言われていた2人が斬り合っているのは、これ程までに切ないものなのだろうか。

状況的にはユウキが少し押され始めた。無理もない。キヒロは完全に堕ちているに違いない。それでもユウキの目からは取り返してみせるという意思が見える。決してその意思が弱い訳では無いのは皆分かっているだろう。ただ、純粋な殺気に勝るほどの意思を創り出すのは幾らユウキと言えど容易ではない。ユウキはキヒロを殺せない。殺したくない。その気持ちは痛いほどわかる。俺も、あの正体がキヒロだと分かったら途端に足が動かなくなったのだから。その点、ユウキは戦いまで持ち込めているのだから。

ユウキの二刀流はキヒロに敗れた。コンマ1秒の隙だったに違いない。それ程集中していたと思う。その僅かな隙すら見逃されず、斬り裂かれた。悔しかったに違いない。自分の愛する人が、全くの別人に変り、それを治せなかったことを。負けたことを。アスナとランがユウキの治療に付き添った。治療中、ユウキの目から一筋の涙が零れていた。

 

「………キヒロ。お前は1番泣かせてはいけない人を泣かせているだぞ!」

 

黙ってなどいれなかった。ここであいつにぶつからなければ…

 

「俺の心はアルバに捧げている。それ以外のやつのことなんぞ、興味が無い。まぁ、こうして話しているのも疲れるからそろそろ終わらせてやる。」

 

そう言ったキヒロは触手を地面に突き刺した。その直後、地面から植物が多数生えてきた。そしてそれぞれの枝には、分身と思われるキヒロが多数いた。そしてそれらはそれぞれで独立しているらしく、俺らに向かって攻撃してきた。1人相手するだけでも大変だったのに、いきなり複数になった。しかも最早どこから狙われているかなんて考えてられない。予測なんて出来るわけない。急にキヒロと全く同じ格好をした者が生えてきたりするのでどれが本物なのかなんてわからない。こういうものは大体本体を叩けば終わるのだけれど、それを探る方法がわからない。それに例え一体潰したところでまた新たに生えてくるのだからキリがない。

 

「ちっ!一体どれだけ出てくるのですか!?」

 

「分からないが全て叩き潰すしかない!」

 

アリスの問いかけに俺はそう答えるしかなかった。アリスの武装完全支配術を持ってしても、粉々に砕くだけだ。終いには追いつかなくなっていた。今や50体ほどいるだろうか?ここまで結構足掻いたつもりだったが、それすら及ばないとは…それにまだ数は増え続けているとは、全くもって巫山戯ているとしか思えない。

そんな時、敵は記憶解放術を発動した。

 

「リリース・リコレクション。」

 

多数の分身体から限界まで引き絞られた弓から矢が放たれた。その数は恐らく千を超えるだろう。この防御結界も持たない。ここでみんな死ぬのか。本当に、どうしちまったんだよ。キヒロ…

 

「ボルグ・アルサーム。」

 

その呪文が唱えられたとき、飛んできた矢は全て破壊された。一体誰がこの魔法を。後ろを振り向くと、姿が変わりかけているユウキの姿がそこにはあった。

 

「ボクがこんな程度で、諦めると思ったの!?キヒロ!!!」

 

「うっ!うぅぅあぁぁぁぁあああ!!!!!」

 

ユウキの姿を見たキヒロが急に叫び出した。そして頭を抱えている。一体何が起きたと言うのだろうか。

 

「ちっ!!!シバ!!!貴様ぁぁぁあああああああああああああああああああああああ!!!!」

 

そう叫びながら、アルバがユウキに向かって斬りに行った。初めて攻撃に向かう姿を見た気がする。ユウキがアルバの攻撃を受け止めた時、派手な爆音が鳴った。一体どんな攻撃をしているんだ…

 

「絶対キヒロは渡さないよ!アルバぁ!!」

 

「我々のソロモンよ!!貴方なんかには相応しくない!!!」

 

「それはアルバ達が決めることじゃない!」

 

「何甘ったれたことを!」

 

因みに今のユウキの出で立ちは桃色に近い紫色の髪にソロモン姿のキヒロと同じような服装。武器は三日月の形をしたものが先端についている杖に変わっている。

 

「アルバ!!貴方が本当に恨んでいるのはボク!!そうでしょ!?」

 

「いいえ、1番はソロモンよ!!あの傲慢さに私は我慢ならなかったの!」

 

「ならなんで殺さないの!?」

 

「生き地獄を味わってもらうため、よ!!」

 

完全に部外者である俺達は彼女らが何のことについて話しているかは全くわからない。まぁ物騒な話をしていることは確実だろう。ただ、この場はユウキに懸かっていることは確実だ。頼むぞ。ユウキ…

 

「生き地獄…?」

 

「そうよぉ。ソロモンは私達の寵愛によって精神的にダメージを、それをすることによって貴方へのダメージにもなるでしょ?ふふっ、愛は時に無情ねぇ。どう?仲を引き裂かれる思いは!!」

 

「アルバぁぁぁぁぁあああああ!!」

 

非人道的だなアルバは。恨みも進むところまで進むと手のつけようがないな…て言うかここまでガチギレのユウキを見るのは初めてだ。ユウキが発動した魔法はボルグを8つ首に分け、相手に物理攻撃を与える、と言ったところだろうか。まさかボルグにあのような使い方があるとは。

それに対してアルバが発動したのは、全てを斬り裂くようなものだ。地面は抉れ、空間も衝撃波によって切り裂かれているようだ。ユウキとアルバの魔法は激しくぶつかり合い、そして爆発した。どちらの魔法も高位の魔法なんだろう。辺り一面消し炭と化してしまうところだった。アルバ側にもダメージは通っているがこちら側も腕や足が吹き飛んだ奴が多い。結果は引き分けといったところか。いやユウキは無傷なので対戦相手同士で考えたらユウキの勝ちか。

 

「まさか、完成させてくるとはね…やるじゃないシバ。」

 

「言ったでしょ。ボクの想いはそんな軽くないって。」

 

「ふぅ。一時退散と致しますか。シバ、次もこう上手くいくとは思わない事ね。」

 

アルバはそう言い残し、去って行った。因みにキヒロだった者はいつの間にか消えていた。まぁあの激戦では生き残るなんて不可能だろう。

 

「リズさん!!」

 

「おい!クライン!!」

 

シリカとエギルが2人に声をかける。どうやら2人はさっきの戦闘によって手足を無くしてしまったようだ。辛うじて意識はあるようだが無事ではなさそうだ。他にも何人か同じような者がいる。そうだ…!

 

「ユウキ!!この前の俺みたいに出来ないか!?」

 

「ごめんねキリト。あれは繋げるだけだから出来たけど、1から創り直すことはボクには出来ない…」

 

ユウキが出来ないのなら不可能だろう。兎に角、今は出血を止めるしかないか。

そんな時、傷ついた者達の身体が光に包まれ始めた。まるで誰かの加護を受けているような。

5秒後。光に包まれながら負傷者はこの場から姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

「これは…」

 

「治すぞ。なんとしても。」

 

「うん。そうだね。」

 

 

 

そうか。お前がシバだったのか…ユウキ…

 

 

 

 

She got back. To survive. To get back what she loves.I stand up again to break the connection.

And as he looked at his friends falling down one after another, he wondered what they were thinking, and now he would take his sword.

Time has come. Now go back to fight for each other's justice!

 

 

 

次回

 

【戦争】




ぶっちゃけ無理やりですw
まぁでも最初からこうすることは決めていたので、
無理矢理でも無いのかな(言い聞かせ)

結局、キヒロの出番はほぼ無し!w
作者自身、いつ出るか分からない状態に…

(*´∇`)ノ ではでは~

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