本当に投稿遅くなってすいません。
いつの間にか木曜投稿になっちゃってるなあ…直さないと。
それでは、どうぞ!
「う、う〜」
「そう、そうですよジル、そのまま!」
「う〜っ、あっ…駄目だ…」
「…もうジル、何度も言ったでしょう?もっと意識を集中させないと…」
「うーん…」
「返事は?」
「…はい」
あれ?こんな難しかったんだ。変身術って。
あれから7年。私は8歳になっていた。赤ん坊の身体ではなくなったので普通に魔法の練習が出来るのはありがたい。
ただ、練習が出来るのはありがたいけれど、如何せんまだ8歳でホグワーツにも入学していない。そのせいで魔法力がまだまだ弱く、思うように呪文が使えずに練習に苦労している。
ん?まだ学校にも行っていないのに練習をしている理由?そりゃ、決まってる。
あいつを——ヴォルデモートを倒すため。
例え原作知識を持っていたとしても、あのクソジジイが言っていたようにあいつの力は強大だ。実際、原作であいつと一対一で戦えたのはクソジジイのみ。スネイプですら赤子のような扱いで、マクゴナガル、スラグホーン、キングズリーの3人ですら抑え込むのが精一杯。そんな相手に、学校内だけの魔法の練習で立ち向かえるとは思えない。そりゃ、必死に練習したとしても敵うとは思わない。だけど、立ち向かった時、安心して逃げられるくらいの力なら、つけていても損はない。
「さ、杖を構えて。良いですか、今度はしっかり集中するんですよ」
「はい…」
それで魔法力が発現してから、ばあちゃんに練習の教師を頼むと二つ返事で承諾してくれた。なんでも、友達(絶対マクゴナガル)が先生をやっていると知って、一度やってみたかったらしい。まあ、多分それだけじゃないけど。
「うーん…あっ!出来た!やった!」
「良くできましたジル!流石です!」
「うん、ありがと、ばあちゃん」
あー、やっと出来た、疲れた。
まさか、ただマッチ棒を針に変えるだけでこんな疲れることになろうとは。やっぱもうちょい練習しないとな。
「少し休みましょうか、ジル。あの人達も来ますし」
「うん…え?あの人達って…今日だったっけ?」
え?何それ?私全く聞いてないんだけど。
「今日もなにも、貴女が誘ったんでしょう?今日家に来ないかって」
あ、そうだった。
やばっ、すっかり忘れてたせいで部屋の片付けとか何もしてない。どうしよ……まあ、そんなすぐ来ることもn
バシッ!
姿現し特有の音がしたかと思うと、ドアが乱暴にロックされた。
「オーガスター!いるか?」
「もう来たんですか?早いですね、シリウス…それに、ハリー?」
「うん!久しぶり!おばさん!」
ドアから入ってきたのは、黒髪のハンサムな——やや老けているけどそれが余計に整った顔立ちを引き立てている——長身の男と、同じく黒髪だがまだ私と同じかより低いぐらいの背丈しかない男の子だった。見た目に関しては、私の中のイメージにある「彼」と、寸分違わない見た目だった。ただ、額にその傷痕がないことを除けば。
「あれ?おばさん、ジルは?」
「ああ、あの子なら部屋の片付けをすると言って部屋に篭ってしまいましたよ…全く、誘ったのはあの子ですのに」
言えない。片付け放棄して会話に耳傾けてるとか言えない。
「ははっ、本当に、そういう所は親にそっくりだよ、ジルは」
「そんな所まで似なくてもいいと思うのですけど…あら?レイローズとフローレンスは?」
「ああ、2人なら少し遅れてくるよ。レイローズの方がお土産が見つからないって聞かなくてね。フローレンスはしっかり物を持ってきてるのに…全く、どっちが子供なんだか」
「ふふ、レイローズらしいですわ」
いや、マジで子供かよ。
この世界に来て2番目ぐらいに驚いたのが、シリウスが結婚を果たしているという事実だった。原作だと絶対結婚出来そうになかったのに。しかも、あのスリザリン嫌いのシリウスが、スリザリン出身の純血の魔女と結婚したというのも驚きだ。何があったんだろう、その辺り。ただ、子供は2人とも自分達の子ではないのだが。そもそも、ハリーに至っては養子縁組すらしていない。何故かというt——
バシッ!
とことん邪魔するなこの姿現しが!
2度目のの音とともに、これまた2度目のノックがされた。
「ばあちゃーん!開けてくださーい!」
「全く、私は貴女のお祖母さんではありませんのに…はい、只今…久しぶりですね、レイローズ?」
「ほんっと!久し振りね!ばあちゃん!」
「だから、ママ、ばあちゃんじゃないって言ってるでしょ?」
「えー、そんなあ」
マジでどっちが子供だよ。
ドアから入ってきたのは、今度は女子2人組。片方は明るい、解いたら腰まで届きそうなブロンドを結い、肩の辺りで垂らしている。背も高く、顔立ちなんかは絶世の美女と言ってもいいだろう…性格さえ加味しなければ。そしてもう片方は——
「ジルー!ひっさしぶりー!…あれ?ジルは?」
うるさいな!
二度あることは三度ある。
「はあ、まだ片付け終わっていないのですか?ジルー!降りて来なさーい!」
うわやっべ、話ずっと聞いてて片付け全然してない、やばい。どうしよ…まあ、流石に部屋に押し入ってくるようなばあちゃんじゃないし、多分大丈夫だよね?ほら、上がってくる音しないし——
ガチャッ。
普通にドアが開けられ、中に私よりも早く生まれているのに背が低く、それでいて美少女なダークブロンドの女の子が入ってきた。
「三度あることは四度ある、これだね」
「貴女何言ってるのよ、ジル」
「いや、こっちの話、全然大丈夫、ね?」
何とか笑顔とピースで誤魔化す。
「ふーん、ならいいけど。それで…この惨状はどう説明するの?」
「あ…」
この子、怖い。
* * * * *
そしてたっぷり片付けしてない事への説教をされた後、手伝って貰った。流石だ。でもなんか悔しい私の方が精神年齢上のはずなのになー。背も高いのになー。
「…今、背が低いなーとか思ったでしょ」
「え?何で分かったの…しまった!」
「馬鹿?」
ため息をつかれながらも片付けをしてくれる。やっぱ優しい。流石、クリミアの天使と同じ名前だけあるよ。多分関係ないけどさ。
「てか、見てないで少しは手伝ってよ。ここ、あなたの部屋でしょ?」
「いやー、さっき呪文の練習してて疲れてさ、やる気起きなくなっちゃって」
「なら仕方ない…と言うとでも?」
「えー」
「さ、早く片付けよ?それから…呪文の練習は程々にね?」
「はーい」
この優しさ、二年前と変わらないな。そういえば、私が練習する理由話してるのって、彼女だけか。あの時は確か——
私の意識は、回想の彼方へと飛んでいった。
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