遊☆戯☆王ARC-V THE KING OF SPIRITS 作:Sepia
なんか私の中でそうとうインパクトがあるんですよ。
お兄様がデュエルするの!?となった後、V兄様が使っていたような機械族テーマでも使うのかな、と思っていたら、出てきたのがあれですからね。
「なんてこった!」
憤るようなユーゴの声が響き渡る。
そこには後悔が突き詰められていた。
「俺がもっと早くに来てさえいれば、みすみすじいさんを危険な目にあわせたりはしなかったのに!」
ナギとドロシーの二人がハジメの様子を見ている最中に、ユーゴがハジメの鍛冶場を訪ねてきた。
ナギとユーゴは同じ教会で暮らしているが、一日待っても帰ってこなかったナギを心配して、翌日様子を見に来たのである。
そんなユーゴが目にしたのは、手当てを受けて寝込んでいる年寄りの姿。
さすがに驚いて、駆け寄って手伝いをし、一段階したときになってからようやく事情が呑み込めた。
「紹介しておきますね。こちらドロシーさん」
「はじめまして」
「オウ!よろしくな!俺はユーゴってんだ」
ドロシーはナギの姉のエルとおそらくい同じくらいの年齢である。
すなわち、11歳のナギやユーゴからすれば立派な大人ともいえる歳だ。
そんな人に対して気軽な対応をしているユーゴは、生真面目なリンが横で見ていたら激怒するだろうと、ナギは思った。
「ユーゴさんですね。よろしくお願いします」
年下の子供の言うことだとして受け流しているのか、そもそも一切気にしていないのかわからないが、ドロシーはユーゴの言い方にも一切気を悪くした様子はなかった。
「ナギさん、この子もギフトデュエリストだったりします?」
「ギフト……?なんだそれ?」
「王様の声が聞こえたりする人のことだよユーゴ君」
「あぁ、精霊のことか。悪いがオレはさっぱりだ」
「たいていの人はそうなんだけどね」
カードの精霊の声が聞こえる人はレアだ。
精霊側が実体化していれば、誰にでも聞こえるのだが、あいにくと実体化は精霊側としてもあまりやりたくはないらしい。カードの方から聞こえるように調整して話しかけることができたとしても、その逆は不可。たいていの場合は一方通行となってしまう。
「オレも、自分で聞くことができていたらよかったんだけどな」
「どうしてですか?」
「だって、そしたらナギのことももっとよく理解してやれるからな」
ナギとユーゴ、そしてリンが一緒に暮らしているきっかけは成り行きに過ぎない。
二人はエルが連れてきたのだ。
ナギはそのことに嫌だとは絶対に言わない。
ユーゴもエルからDホイールのことをはじめとしていろいろと教わっていきたいから、エルの身内相手に人間関係でトラブルは起こさないようにしようと思った。
初めは互いに気を使っている関係だったが、一緒に食卓を囲めばどんな人間かもわかってくる。
ナギはユーゴに対し、まっすぐな夢を持てる子だと好感を持った。
ユーゴはナギに対し、ネガティブな夢を捨ててほしいと反感を持った。
ユーゴの夢はシティのキング、ジャック・アトラスに挑戦し、シティのキングの座を手に入れるということ。ユーゴたちの年齢の子供たちにとってはわりとありふれたものである。だが、ナギはジャックには一切の興味を示していない。なら、ナギの夢は何かといわれたら、ユーゴにはいまいち理解できないものであったのだ。そして、おそらくその夢はかなえたらいけないものなんじゃないかともふと思った。
理解が及ばなかった理由の一つは精霊のこと。
精霊の声が聞くことができたら、ナギの気持ちを少しは理解できるのかと思ったのだ。
「仲がとてもいいんですね」
「おう!オレたちは親友だからな!」
ユーゴはナギに約束したことがあるのだ。
「オレがキングになるところを、ナギには特等席で見ててもらうのだからな!」
「うん、楽しみにしているよ」
自分の夢を笑顔でかたる少年の姿に、ドロシーは微笑ましいものを見るように見ていた。
しかし、ふと表情を引き締めると、避けては通れない話題を出した。
「さきほどのおじいさんを襲撃したデュエリストについてですが……」
「何かわかったことがあるんですか?」
「精霊の力がからんでいることは間違いないのですが、どうも精霊側の意思とも違う気がします」
「どう違うんだ?」
精霊に詳しくないユーゴにとっては、すべては伝聞の情報でしかなく。実感が伴わない。
精霊の存在は肯定しているが、知っているやつとなると、
『本体が渡した力の一部が悪用された、といったところか』
ナギのデッキにいる、ワイトキングのみ。
ワイトキングは、ナギの口を借りる形で話していた。
落ち着いた声色がナギのもとのは違うので、誰が話しているのかがすぐにわかる。
一々実体化するよりもこの方が、楽らしい。
「うお!ひさびさに声を聴いた気がするぜ」
『困ったやつもいるもんだ。精霊といっても、人格も様々だ。あるやつは人間を愛し、あるやつは人間を信じず、周りの環境や影響を気にするやつもいれば、むしろ滅茶苦茶に壊れてしまえとか思うやつもいる。雑魚モンスターの精霊なら何をたくらんだところで無害だが、変に力をもっているやつは手に負えないことをやらかしかねない。何も考えずにやった愚か者がいるのだろう』
「オマエ、なんだかんだ言うが、ナギのこと大好きだよな」
『ふん』
「あれ、王様?もういいの?」
ワイトキングは言うだけ言うと、さっさと意識をナギへと戻した。
アンデットの精霊というと悪霊をイメージしやすいのだが、ユーゴにとってはワイトキングは過保護な御先祖様のようにも見えている。悪霊ならば、とりついている相手の健康や気分など一切気にしないはずだ。
「とりあえず、当面の目標ですが、彼がおじいさんのところに来た原因についてです」
「それなんじゃが、ちょっといいか?」
声がした方を向くと、ハジメの爺さんが部屋から出てきた。
「院長先生!」
「おじいさん!もう大丈夫なんですか!」
「おぉ、大丈夫じゃ、お嬢ちゃん。心配かけて悪かったのぅ」
「ですが……」
「今はわしのことよりも、大事な話があるのじゃ。聞いてくれい。話はわしの孫娘のことじゃ」
「師匠……」
ハジメの孫娘の名前は、千秋という。
彼女はエルと同い年の少女である。
もともとはハジメの身内として、孤児院の院長を継ぐ予定であったのだが、その仕事を引きついたのはエルであった。エルはしばらくミソラタウンを離れることはなかったし、千秋は自分でやりたいこともあったのだ。同世代ということで友達となったエルと千秋は、協力して仕事を割り振ったりプライベートを満喫したりしている。
(師匠、今どこでなにをしているんだろう)
千秋が仕事としているのは、考古学。
それも、カードの歴史についてなども取り扱っている。
ナギは千秋が話してくれる古代の話が大好きで、よく聞きに行ったものだ。
この世界には特別なドラゴンが存在しているという話も聞いたことがある。
ナギは精霊の声が聞こえるという特異な力があるため、弟子入りをする形で調査についていったことも多いのだ。
「あやつは千秋を探しているようだった。わしには、千秋の居場所を聞いてきた。なぁ、千秋がどんなことに巻き込まれているかわからんが、あやつの力になってやってはくれんかのぅ」
「お姉ちゃんが帰ってきたら相談してみることにしますよ」
「すまんのう」
「任せてください。師匠のことが心配なのはボクも同じですから」
ミソラタウンのどこかにいるというのなら自分で探し回ればいいのだが、そうでないならエルの帰りを待って協力してもらった方が格段に早い。自分のDホイールでもあればいいのだが、あいにくと11歳でDホイールに乗っているところをセキュリティにでも見つかったらそく確保される。
「もちろん私も協力しますよ」
「ドロシーさん!」
「千秋さんという方とは面識がありませんが、これでもそこそこ名前が知られたデュエリストだったんですよ。きっと力になれるはずです」
「ドロシーさんが協力してくれるなら、頼もしいです!」
「ところで、ナギさんのお姉さんはいつお帰りになるか分かりますか?」
「お姉ちゃんならあと二日はあれば戻ってくるとは思います」
「本格的なことはお姉さんと合流してから考えるとしましても、当面のことを考える必要があります」
「当面のことってなんだ?」
「おじいさんの護衛をどうするか、です」
ドロシーの意見は、ハジメへの再襲撃を懸念したものであった。
千秋を探す手がかりが何もなかったからハジメの方にやってきたのなら、再び誰かが来る可能性もある。
今何よりも優先して気にするべきこどは、千秋の捜索ではなくハジメの身の安全なのだ。
「あ、そうか。院長先生のことを考えたら、ここから移動して教会の方に身をよせた方がいいのかな」
「それなんじゃが、護衛はいらんぞ」
「な、なに言ってんだよじいさん!現にじいさん寝込んでいたじゃないか!」
『よし、俺様の力で結界を貼るか。そしたら、デュエル以前に問答無用にやられることはないだろう』
「王様。そんなことが可能なの?」
『もちろん、デュエルに持ちこんだところでデュエルに負ければどうにもならん。どうするかは好きにしろ』
「じゃあ頼めるかのぅ。デュエルにさえ持ちこめばなんとかできると思うのじゃ。さっきはデュエルする前に問答無用で吹き飛ばされたからのぅ」
「じいさん!」
「ユーゴよ。心配してくれるのはわかっているが、わしは千秋がいつ帰ってきてもいいように、ここを開けたくはないのじゃよ。それに、教会へいっても、結局わしまで探しに行くわけにもいくまい。この歳じゃ、乗り物はあまり好かんのだ。それならば結局かわらんのじゃよ」
ユーゴはハジメを心配している。
だからこそ、ここではなく自分がいつもいるであろう教会の方へと移動すべきだと思っている。
ハジメは千秋の身を案じている。
自分のことよりも、千秋の助けになってもらいたい。
互いに心配している相手が違うものの、その気持ちは本物だからこそすぐには譲るつもりはなない。
「ナギ!お前からもじいさんを説得してくれよ」
「ナギ。おぬしなら、わしの気持ちがわかってくれるよな」
親友のナギは、ハジメを心配する自分の気持ちがわかるはずだとユーゴは確信し。
身内のことを何よりも心配する気持ちは、姉を持つナギには説明するまでもないとハジメは思う。
板挟みとなったナギに対し、提案をしたのはドロシーであった。
「デュエルをしましょう」
「え?」
「ユーゴさんはおじいさんを心配している。結界をわたしとナギさんで用意すれば、そうそう問答無用ではやられません。なら、おじいさんの強さをユーゴさんが信じることができれば、結果は出るはずです」
「そうじゃのうぅ。よし、やるか。ひさびさのデュエルじゃい」
「お、いったな。叩きのめしてやるぜ。じいさん相手だからって遠慮はなしだ」
「望むところじゃい」
四人は外へと出る。
ユーゴとハジメは互いにデュエルディスクを装備して、向き合った。
「「デュエルッ!!」」
ユーゴLP8000 VS ハジメ LP8000
「じいさん、先攻をゆずってやろうか」
「馬鹿もの。若者は元気に走り回るべきじゃ」
「そうかい。ならいくぜ、オレの先攻だ!」
「よいこい。遠慮はいらんぞ」
「オレはなら手札から
「スピードロイド?玩具のデッキですか。変形とかしそうですね」
ユーゴのスピードロイドを初めて見たドロシーの感想は、見た通りのものだった。
おもちゃをモチーフにしているデッキだが、最近のおもちゃというものはハイテクなのである。
「赤目のダイズが特殊召喚に成功したことで、その効果によりシェイブーメランのレベルを変更する。レベルを4から5に変更するぜ」
SR シェイブー・メラン Lv4 → Lv5
「さぁいくぜ、レベル5となったシェイブーメランに、レベル1の赤目のダイズをチューニング!シンクロ召喚!さぁ出てこいHSR魔剣ダーマ!」
「けん玉!」
「ドロシーさんやったことあります?」
「実は苦手なんですよ、けん玉。ちっともできませんでしたね。懐かしいです」
子供のおもちゃはドロシーから見ると懐かしいものばかりであったが、そう感じたのは年寄りのハジメの同じようなものだったようである。
「おぉう。よかよか。懐かしいのぅ」
「こいつは一ターンに一度、墓地のシェイブーメランを除外することで500のダメージを与えることができるぜ!」
ハジメ
LP8000 → LP7500
「オレはカードを一枚伏せてターンエンドだ」
ユーゴ
LP8000
HAND:2
REVESESE:1
EXTRA:HSR魔剣ダーマ(ATK2200)
「なら、今度はわしのターンじゃな。ドロー」
そして次からはハジメのターン。
その時になってユーゴは考える。
(そういや、ハジメのじいさんってどんなデッキを使うんだ?)
ハジメは、ナギが師匠と呼ぶ千秋という人のおじいさん。
ユーゴは千秋とは面識こそあるものの、そこまで詳しいわけではないのだ。
だが、千秋の使うデッキがどんな内容なのかは知っている。
千秋のデッキは、アンデット族の脳筋シンクロモンスターで殴りに行くデッキ。
ナギに師匠と呼ばれているほど仲がいいだけのことがあると思っている。
さて、ハジメのデッキは……。
「それではわしは呪文をとなえさせてもらうとしよう。魔法カード、
「かいてん?」
「あ、ユーゴくん!廻天っていうのは天を、つまり世の中を回すっていう意味なんだよ!」
「つまり?」
「世の中の常識を一変させるっていうこと!この魔法一枚で院長先生の世界が動き出すよ!」
「この魔法により、これより始めるのは輪廻が回る世界。ついてこれるかな」
「よくわかんないが、全力で受けて立つぜ!じいさん!」
「この魔法の効果により、わしはデッキから
《翼の
効果モンスター
星1/風属性/アンデット族/攻 600/守 400
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「翼の魔妖-波旬」以外の「魔妖」モンスター1体を特殊召喚する。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分は「魔妖」モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
波旬とは仏教の用語で悪魔のことを指す。
人を殺したり善行を邪魔するなど、仏道修行を妨げる悪魔の総称であるともされる。
なら、魔妖とは、人を魅了して無心になることを阻害する連中のことでもあるのだろうか。
「波旬の効果により、デッキから
《
チューナー・効果モンスター
星2/炎属性/アンデット族/攻1000/守 0
(1):「麗の魔妖-妲姫」は自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。
(2):このカードが墓地に存在し、「魔妖」モンスターがEXデッキから自分フィールドに特殊召喚された時に発動できる。このカードを特殊召喚する。この効果を発動するターン、自分は「魔妖」モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない
「レベル1の波旬に、レベル2の妲己をチューニング!シンクロ召喚!
「車?」
《
シンクロ・効果モンスター
星3/地属性/アンデット族/攻 800/守2100
「だが、所詮はレベル3のシンクロモンスターだ。そうそう大した効果は持ってはいないはずだ」
「それはどうかのぅ」
「この瞬間、墓地に存在する妲己の効果発動じゃ。妲己が墓地に存在し、エクストラデッキから魔妖が特殊召喚さらときに、魔妖すべてに愛されし姫はよみがえる!」
「な、なんだと?」
「レベル3の朧車に、レベル2の妲己をチューニング!シンクロ召喚!」
《毒の
シンクロ・効果モンスター
星5/地属性/アンデット族/攻2000/守1800
「そして、この瞬間、墓地の妲己の効果発動じゃ」
「それターン制限ねぇの!?」
「翼の
翼の
シンクロ・効果モンスター
星7/風属性/アンデット族/攻2600/守1500
「さらに、妲己はよみがえる!レベル2の妲己を天狗にチューニング!シンクロ召喚!出てこい妖狐!」
《
シンクロ・効果モンスター
星9/炎属性/アンデット族/攻2900/守2400
「なるほど、どんどんレベルを上げていく妖怪デッキですか。変わったデッキですね」
ナギの使うモンスターと似た系統の奴らだとユーゴは思った。
正直、ナギは切り札といえばワイトキングという攻撃力の暴力がいるものの、やることといえば割と多様だ。通常モンスターのサポートカードだってたくさん使うし、同名モンスターを並べる戦術だってやる。わりと相手を見て柔軟に対応しているように見える。
だが、ハジメのデッキは一体のモンスターと一体のチューナーからここまで出してきた。
妲己という妖怪に魅入られた者たち。
それが魔妖という連中であるのかとも思った。
「これで恐ろしいのは、手札を一枚しか使っていないということだ」
「シンクロ召喚に成功したことによって、妲己は復活する。そしてバトルじゃ!わしは妖狐でそこの剣玉を攻撃じゃ!」
「罠発動!重力解除!」
重力解除はフィールドのモンスターの表示形式を変えるカード。
守備表示のモンスターは攻撃することができない。
《
《
「ならばメインフェイズ2へと移行する。魔法発動。苦渋の決断じゃ」
「苦渋の決断?それって確か」
ナギが稀に使う通常モンスターのサポートカードだ。
効果は、デッキからレベル4以下の通常モンスターを墓地へと送り、その同名モンスターをデッキから手札に加えるというもの。
「わしはこの効果で、デッキからヘルバウンドを墓地へと送り、一枚手札に加える」
「……?」
「二枚伏せる。ターンエンドじゃ」
ハジメ
LP7500
HAND:3
EXTRA:
MAIN:
REVERSE:2
「よし、オレのターン」
ユーゴ
LP8000
HAND:2 → 3
EXTRA:HSR魔剣ダーマ(ATK2200)
ハジメはいきなりエースモンスターを出してきたが、考えばこれはチャンスでもあるとユーゴは考える。
エースモンスターをここで倒せるだけの手札が、ユーゴにはそろっていたのだ。
「オレは
「パチンコをモチーフにしたモンスターなら、弾丸を込めて発射するモンスターですかね」
「よくわかりますねドロシーさん」
「ふふん、これでも結構博識なんですよ?」
「こいつは手札の機械族モンスターを捨てることで、効果発動!フィールドのモンスターを一体破壊する。オレが狙うのはもちろん、その化け狐!」
パチンコモンスターに弾丸が装填され、発射された。
その標的となった狐は、弾丸を受けてそのまま破壊された。
「これで狐は消えたぜ!」
これで目下最大の障害を排除したことになるのだが、ハジメのデッキ、魔妖が動き出すのはこれからであった。
「レベル9のシンクロモンスターが破壊されたことで、天狗の効果発動!」
「!?」
《翼の
シンクロ・効果モンスター
星7/風属性/アンデット族/攻2600/守1500
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):「翼の魔妖-天狗」は自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。
(2):このカードが墓地に存在し、元々のレベルが9の自分のSモンスターが戦闘または相手の効果で破壊された場合に発動できる。自分の墓地から他のアンデット族モンスター1体を除外し、このカードを特殊召喚する。
(3):このカードが墓地からの特殊召喚に成功した場合に発動できる。相手フィールドの魔法・罠カード1枚を選んで破壊する。
「わしは墓地に存在しているアンデット族モンスターであるヘルバウンドを除外して、天狗を特殊召喚する!」
「げ。復活しやがった!」
「ん?これってもしかして……」
なんとなくデッキの特徴が見えてきたドロシーであったが、彼女もデュエリスト。
ユーゴにアドバイスなど送らない。
ユーゴが今やっているのは、ハジメとの真剣勝負だ。
戦術も方針も、彼自身が決めるものだ。
「ならば、オレは墓地に存在している赤目のダイズとタケトンーグを除外する!これにより、ヒドゥン・ショット発動!」
フィールドのパチンコモンスターに再び弾丸が装填され、発射された。
発射は二発。
「カードを二枚、破壊する」
「オレは天狗と妲姫の二枚を破壊する!これで、フィールドはがらあきだぜ!」
「そうはいかない。レベル7のシンクロモンスターが破壊されたことで、墓地に存在している土蜘蛛の効果発動!。破壊されたことで、墓地から土蜘蛛を復活させる。除外するのは妲姫だ!そして、このカードが特殊召喚に成功した場合、互いのデッキの上からカードを三枚墓地に送る」
《毒の
シンクロ・効果モンスター
星5/地属性/アンデット族/攻2000/守1800
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):「毒の魔妖-土蜘蛛」は自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。
(2):このカードが墓地に存在し、元々のレベルが7の自分のSモンスターが戦闘または相手の効果で破壊された場合に発動できる。自分の墓地から他のアンデット族モンスター1体を除外し、このカードを特殊召喚する。
(3):このカードが墓地からの特殊召喚に成功した場合に発動できる。
土蜘蛛の口から糸が吐かれ、ユーゴとハジメのデッキに接続された。
そして、糸が絡まったカード三枚が墓地へと送られる。
ここまでくると、ユーゴにも魔妖の全体的な特徴が見えてくる。
「まてよ……輪廻っていうのは生まれ変わりのことだろ?まさか、こいつらって……」
「そう!死んでも生まれ変わって復活する。輪廻をめぐるモンスターたちだ!」
ただし、無条件で生まれ変わるわけでもないようだ。
生まれ変わりの代償として、墓地にいる仲間を除外している。
(なーる!苦渋の決断でやっていたのは、墓地肥しの一環か。あれを使えば一体だけとはいえ、手札を減らさずに墓地にアンデットを送ることができるからな)
死んでもよみがえるということだが、条件は無条件ではないらしい。
アンデット系のデッキらしく、墓地のリソースと相談していく必要があるらしい。
ならばユーゴの今やることは、
「オレが墓地から機械族モンスターを除外することで、500のダメージを与えるぜ!」
できる範囲で、ハジメを削っていくことのみ。
魔剣ダーマから発射されたビームがハジメに直撃した。
ハジメLP7500 → 7000
「いけ、魔剣ダーマ! そこの蜘蛛に攻撃だ!」
ハジメLP7000 → 6800
「土蜘蛛が破壊されたことで、墓地から波旬を除外することで朧車を墓地から特殊召喚する」
《
シンクロ・効果モンスター
星3/地属性/アンデット族/攻 800/守2100
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):「轍の魔妖-朧車」は自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。
(2):このカードが墓地に存在し、元々のレベルが5の自分のSモンスターが戦闘または相手の効果で破壊された場合に発動できる。自分の墓地から他のアンデット族モンスター1体を除外し、このカードを特殊召喚する。
(3):このカードが墓地からの特殊召喚に成功した場合に発動できる。このターン、自分のモンスターは戦闘では破壊されない。
「朧車が特殊召喚に成功した場合、このターンわしのモンスターは戦闘では破壊されなくなる効果をもつのだ」
「どのみち、守備力2100は越えれないな。ターンエンド」
ユーゴ
LP8000
HAND:0
EXTRA:
MIAN:
「わしのターン。ドロー!」
ハジメ
LP7000
HAND:3 → 4
MAIN:
REVERSE:2
「わしは手札からおろかな副葬を発動する。この効果でデッキから一枚魔法または罠カードを墓地へと送る。わしは、デッキのリビングデッドの呼び声を墓地へと送る。そして、手札のヘルバウンドを捨てることで、罠カード、ブービートラップEを発動じゃ!」
《ブービートラップE》
通常罠
(1):手札を1枚捨てて発動できる。
自分の手札・墓地の永続罠カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。
この効果でセットしたカードはセットしたターンでも発動できる。
「わしは当然、リビングデッドの呼び声をセットする。そして、この効果でセットしたカードはすぐに発動でいる。リビングデッドの呼び声を発動!」
「となると、出てくるのは」
「当然、こいつじゃ!」
《
「おぅ……状況が元通りになったぜ」
「それだけではない。魔妖はよみがえったときに、その真の力を発揮する」
「まさか、追加効果が!」
「妖狐の効果!このカードが墓地からの特殊召喚に成功した場合に相手フィールドのモンスター1体を選んで破壊するのだ!」
当然、狙われるモンスターといえば、
「グぅ」
妖狐の手のひらに出現した火の玉を投げつけられて、魔剣ダーマはあっさりと粉砕された。
「いけ!妖狐よ。そのまま攻撃じゃ!」
ユーゴの場にはSRスピードロイドパチンゴーカート(ATK1800)が存在している。
しかしパチンゴーカートは攻撃力2900の前には無力であった。
「ぐあああああああああああああああ」
ユーゴ
LP8000 → LP6900
HAND:0
「ターンエンドじゃ」
これでユーゴの手札は0。
そして、フィールドにもカードが一枚も存在しない。
「さぁ、ユーゴよ。おぬしはこの百鬼夜行の輪廻を、お前は打ち破ることができるかのぅ?」
「これが、じいさんの
もはや、ユーゴはハジメを説得するという段階ではなくなった。
自分も勝てるかどうかわからない。そんな状況まで追い込まれた。
遊☆戯☆王Arc-V 第82話 「究極の隼VS黒羽の雷」より。
クロウ・ホーガン「俺達コモンズは、トップスの奴らと違って、エースモンスター級のカードを何枚もエクストラデッキに入れておく事は出来ねぇ」
という発言があります。
ユーゴがまだ11歳なので、アニメ本編の年齢を遊矢と同じ14歳とすると、本編(スタンダード編)開始まだ少し時間があります。
作中キャラのエクストラ事情については、クロウさんの発言を踏まえていてください。
何を持っていて何を持っていないのかは、見ているうちになんとなく理解できてくると思います。
魔妖は、一つ前のビルドパックに国防が出たのが散々な評価を受けている理由であって、メインデッキを圧迫しないという最大のメリットはやはり大きいと思ってます。