書置きがあったので暇なときに投下しておきます。
まぁ文章グダグダなところがありますがどうぞ読んでください。
夢を見ていた…。
遠く昔の夢。
花弁が散ることのない時代。
俺がまだ、こちらに来たばかりの時代の夢を…。
そして、目が覚める。
真っ暗だ。
それにしては何か熱いような気もする。それに柔らかい。
「うぅ~ん。」
息ができない…。体が重い。
俺はすがるように手を伸ばし、そして…
…意識を手放した。
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「手!?人が埋もれてるの!?」
「あっ…。」
猫の中から人の手が出てきたと思ったらその手が力なく垂れる。
「大変!友奈ちゃん!」
「わぁああああ!猫ちゃんたちそこどいてーー!」
私は、猫ちゃんたちをベンチから降ろしていく。
そして猫饅頭のなかには私たちと同じぐらいだろう白髪の男の子が横たわっていた。
「ど、どうしよう!東郷さん。」
「意識を失っているだけだわ。きっと大丈夫よ。でも、目が覚めるまで猫が乗らないように見ていましょう?」
「そうだね、風先輩たちにも連絡しておこう。」
東郷さんが、風先輩と樹ちゃんに今のことを話したらすぐに来ると返信があったので男の人の隣のベンチで座って待つことにした。
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「う…、うん?」
目を開ける。気が付くとさっきまで暗かったのに青空が見える。
体も軽いし、息もできる。
「あっ、目を覚ましたよ!」
「大丈夫ですか?」
声がする、体を寝かしたままそちらを見ると女の子たちがこちらを見ていた。
「ゆ…」
「「ゆ?」」
彼女達が首をかしげる。
「ああ、いや…、何でもない。それで君たちは?」
「私は讃州中学勇者部の結城友奈で、こっちが東郷三森さんです。」
「あなたが猫につぶされて意識を失うところを見たので、意識が戻るまで待っていたんです。」
そう、その子たちが答える。
「猫…。ああ、そうかまたか…。」
俺は体質上動物…主に猫等にとても好かれやすい。そのため猫につぶされることになったんだろう。
「凄かったんですよ!猫の山があって。」
「体質上、動物に好かれやすいんだ。外で昼寝とかするとたまにこんなことがあってね…。まぁとにかくありがとう。」
俺は二人に対してお礼を言う。
「いいんですよ。困っている人を助けるのが勇者部ですから!」
「そうですよ、ただこんなことがよくあるなら気を付けたほうがいいと思います。」
東郷さんという子に叱られてしまった。
「アハハ…、まあ次からは気を付けるよ。」
少しばかり照れ臭く頭をかきながら謝る。
「ところで、君たちは何を…「おーい!友奈―、東郷―!」
大きな声で二人の名前を呼ぶ声がするのでそちらを見ると、金髪の長髪と短髪の子たちが二人の元へとかけてきた。
「猫饅頭はどこ?」
金髪の長髪の人が彼女たちに聞いた。
「風先輩、猫饅頭はもうありません。彼がその中から出てきた人です。」
東郷さんがそういって俺の方を向く。
長髪の人がこちらを向く、
「あなたが猫饅頭の人ね。私は犬吠埼風、讃州中学勇者部の部長よ。で、こっちは妹の樹。」
「よ、よろしくお願いします。」
短髪の子…犬吠埼妹さんは人見知りなのかびくびくしながら頭を下げる。
「で、猫饅頭の人。あなたは?」
そういえば挨拶をしていなかったな。
「俺は
「「「ええーーー」」」
「あら。」
勇者部の面々は俺から離れて何やら相談している。
「ど、どうするのおねえちゃん?」
「どうするったって…。」
「風先輩、彼は勇者ではありません。部室で話し合うこともできなくなることを考えると…。」
「でもでも、あの人悪い人じゃなさそうだし大丈夫じゃないかな?」
「う~ん、とりあえず今は保留ってことにしておいて、大赦に私から入れていいか聞いてみるわ。それでいいわね?」
「「はーい」」
「了解です。」
相談が済んだようで四人がこちらに向かってくる。
「ごめんね、ちょっと保留ってことでもいいかしら。」
犬吠埼先輩がを合わせてすまなそうにそう答える。
「別に大丈夫ですよ。そんなに深く考えなくても、どんなことする部活だとかも知らないわけですし。ただ、勇者部って響きがなんだかかっこいいですし入ってみたいな~とか思っただけですから。」
「「!」」
「そうだよね!勇者部って名前かっこいいよね!」
「あんた、中々見る目あるじゃない!採用!」
「お、お姉ちゃん!」
「あ、そうだったまだ保留だったわね。でも、勇者部の活動に参加するのはいいわよ。友奈と東郷と同じ学年だから二人と一緒に来てくれれば。」
犬吠埼先輩がサムズアップしてそう言った。
つまるところ勇者部の部員ではないが手伝いならOKというわけだろう。なにか知られたくないことでもあるのだろうか?
「まぁ…、大体想像つくけどな…。」
「うん?なにか言った?」
耳が良いのだろう結城がこちらを向く。
「何でもない。まあ明日からもよろしく。」
「うん!」
その後少しばかり話をして、彼女たちが探していた迷子の猫を探すのを手伝って(猫から寄ってくるのですぐに見つかったが…。)帰路に着いた。
マンションの扉を開け、電気をつける。
ベットに横になって今日の出来事を思い返す。
きっと彼女と同じだろうあの子。それに明るく懐かしい雰囲気の勇者部。
多分だが、勇者部は関係者なのだろう。
だから無理はさせたくないし、もう一人も減らしたくない。だから俺は頼りたくはないがとある場所へと連絡をする。
『明日から讃州中学に入る。俺も戦うことにしたため勇者システムのデータが欲しい。送ってくれ。』
簡潔な文でメールを送信した。数秒後に返事が返ってきた。
『石滅相馬様。現段階ではまだ完成していない為、完成次第お届けします。』
『わかった。だがそれが届く前に来たら俺は力を使うからな。二回も今回の勇者に任せたんだ。次あたりは参戦したいものだがな…。』
『早急に用意いたしますので、どうかご自重ください。』
返事を確認して、目を瞑る。
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今日はびっくりしたなぁ…。まさか猫に埋もれてる人がいるなんて思ってなかった。
それに、今日あったあの人を見たときなんだか少し懐かしい感じがしたんだけど気のせいかな?
それになんだか少し謝りたいと思ってしまった。
なんでだろう?助けるのが遅かったから…かなぁ?
そんなことを思っていると携帯が鳴る。
樹『今日はお疲れさまでした。友奈さんと東郷先輩が石滅先輩を見つけてくれなかったら、猫ちゃん見つけられなかったかもしれませんね。』
風『私も猫饅頭見たかったなぁ~』
東郷『写真は撮ってありますのでどうぞ。』
東郷さんが貼った画像はちょうど猫の中から手が生えてるところだった。
友奈『東郷さんいつの間に!』
東郷『抜かりはないわ』
風『うわぁ~、なんじゃこりゃあ。怖いわねこれは』
樹『なんだかホラーみたい』
そんな会話を続ける。
少し夜も更けてきて携帯を閉じ、電気を消してベットに入る。
「石滅相馬君かぁ…。」
ぽつりとつぶやき、私は眠りについた。
やっと主人公登場。
はてさて彼は何者なんでしょうか?
因みにちょっと無理やり改変していますが名前に正体が隠されております。
もしも気になったら考えてみるのも面白いかもです。
少しばかり違う面もありますが…。
ではまた次回!