捻くれたRAILWARS〜日本國有鉄道公安隊〜比企谷八幡の闘い 作:おーあみ
お久しぶりです()
高千穂はあと3つで終わらせます
あの後、高山はここの女将さんの娘さん(確か花咲さんだったかな?)と聞きこみ調査に行ったため、今部屋にいるのは俺と西木野、桜井、岩泉に北上の5人だ。
「幽霊調査って、本当に幽霊なんで出るの?」
「そんなの私も分からないわよ。そもそもこんな事、なんで首都圏公安隊が担当してるのよ?」
ちょっと遠く…いや、畳3枚ぐらい離れて、西木野と桜井が言い合いなのか愚痴のぶつけ合いなのか知らないが、そんなことを話している一方、
「178…179…180…」
岩泉に至っては、片手腕立て伏せを始めていた
「それで、高山先輩と桜井お姉さまはまだ付き合っていないんですか?」
「いや、多分まだ付き合ってないと思うぞ」
こっちはこっちで北上が桜井と高山のことを聞き出そうとしている
「そもそも高山だったら気づかないんじゃない?」スタッ
「ん、それか?普通に気づくだろ」
「はぁ…あなたも大概ね…」
そして、北上がとんでもない爆弾を落としてきた
「もしかして…比企谷先輩と西木野先輩って付き合ってるんですか?」
「いや、つ「そ、そんな訳あるわけなじゃない!!!」カオマッカ
いや、そんなに否定されると寧ろ傷つくんですが…
「ははぁ…そういう事ですか…」ニヤニヤ
北上もこっち見ながら物凄くニヤニヤしてるし…
「そんで、幽霊調査って、具体的に何するんだ?」
そもそも幽霊調査って何?状態の俺が聞くと、桜井が呆れ気味に「終電後の高千穂線の線路内に幽霊が出るそうよ。まぁ実際そんなのは出ないんでしょうけど」と答えてくれた。
「でも分からないんじゃない?スサノオの祟りとかの話もあるんだし」
「何よそれ、迷信じゃないの?」
「スサノオってのな古事記に出てくる日本の神の1人だ。イザナギの鼻を洗った時に生まれ落ちた神で、高天原で暴れてアマテラスが大岩戸に隠れる原因を作ったり、出雲の国でヤマタノオロチを倒したりな。」
「よく覚えてるわね…」
「俺は文系しか出来ないからな」
「自慢になってないじゃない…」
俺達がこんな話をしていると、北上が荷物を漁って、カードが入っている箱を持ってこっちへ寄ってきた。
「桜井お姉さま!トランプしませんか?」
「ええ、いいわよ」
「お、俺もやるぜ!」と何故か岩泉も食いつき
「私もやるわ!」と西木野も参戦する
あれ…これ俺もやらなきゃなやつ?
「比企谷先輩もやりますよね?」
「お、おう」
結論 : 回避することはできませんでした
こうしてトランプをする事になった。5人でやるわけだから、2 人が10枚、3人が11枚の状態でスタートする。
俺の手元に最初にあったのは11枚。そのうち6枚が揃って、残り枚数は5枚になった。他はというと、桜井7枚、岩泉は11枚…こいつ1枚も減ってないな。北上は8枚、そして西木野が6枚だ。つまり少ない順に俺、西木野、桜井、北上、そんで一番多いのが岩泉だ。
親になった西木野から始まる。北上の手札から1枚取り、桜井、岩泉、俺の順番に回していく。
ちなみにジョーカーを持っているのは俺じゃない。ポーカーフェイスなんで出来なさそうな岩泉も持ってなさそうだ。
周りが手札を減らしていく中、俺の番になった。俺は西木野の手札から1枚抜く。今の俺の手札はハートの2.7、ダイヤのキング、スペードの1.9の5枚。取ったカードはスペードのキング、よって残り3枚。
「比企谷先輩、減るの早くないですか?」
「いや、これは運だろ」
「岩泉なんて1枚も減ってないわよ」
そう言われて岩泉の方を見てみると、カードを見なから唸っていた。枚数も11枚。減ってない。1巡目で減らないってあまり聞かないぞ
なんやかんやで枚数を減らしていき7巡目。残り枚数は俺が1枚、西木野と桜井が2枚、北上3枚、そして岩泉が5枚。明らかに1人だけ多いぞ。
そして、残り1枚の俺は、次に岩泉がカードを引くと0枚になり、これで俺の勝ちだ。とか思ってたら西木野も1枚になり、岩泉も1枚減らして4枚。そして俺、西木野、桜井の順で上がっていき、最後は北上と岩泉の一騎打ちだ。北上1枚岩泉2枚。つまり北上がジョーカー以外のカードを引いたら北上の勝ちだ。鬼の形相でカードを見つめる岩泉だったが、無情にもその手に残っていたのはジョーカーだった。
「あぁー!!!誰だ!ハートのクイーンを出さないのはー!」
「知らん、お前の運が悪い」
「よし、もう1回やるぞ!」
岩泉の鶴の一声で2回戦が始まったが、何故かまたしても岩泉が負けた。更にもう1回やっていると、聞きこみ調査を終えた高山が帰ってきた。
「おかえりなさい!高山先輩!」
「ウッス」
岩泉は一言だけいい、またカードを見つめ唸っていた。
「聞き取り調査って、ずいぶん時間がかかるのねぇ〜」
「あ、ああ。駅まで行って内子さんやお土産屋さんに詳しく話を聞いてたからな。」
「それで、何か収穫はあったのか?あと内子さんって誰だ」
「最終列車が言ったあとに高千穂駅から高森駅のあたりで幽霊が目撃されてるってくらいだな。あと内子さんは九州鉄道公安隊延岡分室の公安隊員さんだ。」
俺が高山から調査結果を聞いていると、横から桜井が「運転手の子とあっちこっちドライブに行ってきたからじゃなくて?」とジト目で聞いてきた
「ええっーーーー!!高山先輩が女性とデートしていたんですか!?」北上も目を輝かせている。
「佳奈、高山も女子だったら誰でもいいような…お・と・こなのよ」
「そうなんですか!?高山先輩はすごくいい人で桜井お姉さまと唯一お似合いの人だと思ってたのに〜残念です。」
「ちょっと佳奈!何変なこと言ってんのよ!」
顔を真っ赤にする桜井に対してなんか焦ってる高山は「あっ、あれはこの旅館の娘さんで桃世さんだ!駅まで遠いから送ってくれただけで、べっ、別にドライブしていたわけじゃない!」
「そうでしょうね…」
「ま、高山だものね」
西木野に桜井が続け、「そんなの分かっているわよっ、そんな事で大声を上げる方にびっくりよ。」
「高山先輩…実はああいう年上の人が本当は好みとか?」
桜井と北上にじっと目線を向けられた高山は「いっ、
いや…そんな事は無いよ…きっと…」と意味深な言い方をした。
俺から一言言わせてもらおう。お前ら付き合っちゃえよ