善意で高まる異世界転生物語   作:妖月夜

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3話

ふわぁぁぁ

欠伸をしながら体を起こす。

隣のベットでぐっすり寝ている香織がいた。

(まだ寝かせておくか)

ポケットの中にお金を入れ、部屋を出る前に

机の上に

「街に行ってきます」

と書いたメモを残し、部屋を出る。

「それじゃあ、行ってきます」

 

小声で言い、部屋を後にする。

 

宿を出て、街に出る。

ふわぁぁぁ

欠伸をしながら街の中を歩いていく。

たくさんの店からいい匂いがする。

(ここで、朝ご飯を買うか

朝から肉はキツいし、これにするか)

パン店に入る。

 

「いらっしゃいませー」

 

威勢のいい声が聞こえてきた。

そこには沢山の種類のパンが置いてあった。

アップルパイ、フランスパンなど見たことのあるパンや、リザードマンの肉が挟んである

パンやアズラという草を練り込んでいて、

上にチーズがかかっているパンなど

こっちの世界でしか見られない様なパンも

あった。

初めは無難にアップルパイなどを買おうと

していたが、新しい物を見ると挑戦して

みたくなって、自分用にアズラパンと

ミネストローネパイを買い、

香織用に香織が好きなアップルパイを買い

店を出る。

 

宿に帰っている時に、空を見上げると

巨大なワイバーンがいた。

(なんで、こんな所にいるんだよ)

街から警報音が鳴る。

走って宿に帰り、買ったものを部屋に

置いて、宿を出る。

ワイバーンを見つけ、目で追いかける。

ジャンプをして、建物の屋根に飛び乗る。

走っている時に、ファイアステッキを頭の

中で想像すると、目の前に現れた。

それは握り、ワイバーンに向かって

 

「フレイム」

 

と唱えるとファイアステッキの先端から

巨大な火の玉がワイバーンに向かって高速で

飛んでいく。

(え?フレイムってこんなに強かったけ?)

ワイバーンに直撃すると、灰になった。

「レベルが59上がりました。

ステータスが上昇し、

ポイントを獲得しました。」

(めっちゃレベルが上がってるじゃん

一気にレベル60かー)

ステータス画面を開いてみる。

 

Lv60

HP 147

SP 152

攻撃 261

魔力 271(266+5)

ディフェンス 251

回復力 130

スピード 138(136+2)

回避 138

職業 魔法使い、剣士

スキル フレイム

特殊能力 身体能力大幅強化

武器 ファイアステッキ

(魔力+5 スピード+2)

 

となっていた。

(ステータスぶっ壊れじゃん

ポイント獲得って言っていたけど、こっちの世界でもあるんだな。

そっちも確認してみるか)

ポイントの画面を開く。

そこには「118」と書かれていた。

(ポイントも、えげつないな

一旦、宿に帰るか)

宿に向けて出発する。

 

宿に着き、部屋に戻ると香織が起きていた。

 

「外がなんか騒がしかったけど、

どうしたの?」

「ワイバーンが出現していたんだよ

それも巨大なワイバーンがね」

「今はもう騒がしくないけど、どっかに

行ったの?それとも誰かが倒したとか?

でも、この街にはそんな腕利きな冒険者

はいないか

じゃあ、どっかに飛んでいったんだね」

 

香織が一方的に言っていると、

 

「僕が倒したんだよ」

 

その言葉で、香織はとても驚いた。

 

「え、嘘...だよね?」

「いや、本当だよ

僕らは自分たちが思っている以上に

チート並みに強いんだ」

「え?

そんなに強いの?」

 

首を傾げながら言った。

 

「そうなんだよ

この話は一旦置いて、朝食を食べない?」

「それじゃあ、そうしようか」

 

机の上のパンを持ってきて、香織に

アップルパイを渡す。

 

「わぁ、ありがとう

アップルパイだー」

 

笑顔で貰う。

(今日も可愛いなー)

そう、僕は香織の事が好きなのだ。

かれこれ10年間ぐらい片思いだ。

香織がどう思っているかは分からないが

などと思っていると、

 

「翔は食べないの?」

「ああ、今食べようと思った所だよ」

 

そう言い、袋をめくりアズラパンを

口にする。

(これ、美味しい)

 

「香織も食べてみる?」

「食べてみようかな」

 

はい、と渡すが香織が

 

「あーんはしてくれないの?」

 

悪戯っぽく笑った。

(もう、本当に可愛いな)

あーんをする。

 

「あ、美味しい」

「それは良かった」

 

顔を赤らめてそう応えた。

残りのパンを食べ終え、

 

「ご馳走様でした」

 

ハモりながら言った。

 

「それじゃあ、少し街を歩き回るか」

「装備とかも揃えたいね」

「そうだね

じゃあ、行くか」

 

そう言い、宿を出た。

 


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